○オハナシ オワッタラ ピ コ アノ ピコウキ モッテ ッテ イイ?(小一永男4−
4)
○モスコシ オッキク ナッ タラサ アノサ オコヅカイ タメルンダ。(穴一f女4−
9)
○シトリデ ワタッタラ デ ンシャニ ヒカレチャウモン。
(神一二男4−6)
○ワルイ モノガ キ・タラ スグニ ヤク ヤツケル。
(自一h女4−7)
○ゴニンニナッタラモウハ イレナイノ。(霞一u女5−5)
○ホウレンソウ タベタラネ アノネ オオオトコニ マケ ナク ナッチャウノ。(神一 村男4−3)
○マイニチ オキタラ Wバ タン ミンノ。(神一増女4
−11)
○ヨウチエン キタラ 「オ ハヨウゴザイマス」ッテ イ
ウ。(小一慮女4−5)
○ソレヲ オワッタラネ ユ ウエンチ イクノ。(赤一g 女4−8)
○オオキク ナッタラ ガッ コウニ イキタイ。(神〜寺男 4−4)
○ホウレンソウ タベタラ ツヨイノヨ。(赤一q男4−
1)
○エネルギー ナクナッタラ キ・エノレノ。 (自一a男4−0>
○ヒトリデイッタラネマ
イゴニ ナッチャウカラ ダメ。 (;神一イ左女3−7)
○クルマガ トマッタラ ワ タルノ。(神一鈴男3−6)
○ヨルニ ナッタラ マンガ ミルノ。(赤一q男4−1)
○アタックナンバーワンハ ネー サザエサンガ オワッ タラネ ヤルノ。(赤一a女
3−1・O)
○コノ オハナシネ シタラ マタネ ベツノ コノネ シ ンノ。(神一佐女3−7)
場 所 ○ズット ィッタラ ウント デグチガ アルジャナイ。
(自一。.男6−3)
○オンナノコノ トコマデ イッタラネ ハナタバ アゲ ル コトニ シタンダッチ。
(自一d女5−11)
○ソコヲ トオッタラ ミエ
テイククルノ。(赤一a
男4−11)
○ミギヘ マガル トコ 全 イッテ イッタラ ソシ ソ コガネ ボクンチ。(小一横
男4一・.4)
○マタ マガッタラ ツタノ。
(赤一一q男4−1)
7.32 「したら」のかたちの問題例
条件形で過去の個別的な条件をあらわすとき,主文の述語が一人称(または,主人公)の意志 的または心理的な動作をあらわすことができない。 条件形で過去の個別的な条件をあらわすと きは,はなしては観察者のたちばになければならないのである。もし,そうでないときは,「そ ういうときは,いつもこうした」という,過宏の一般的な条件をあらわすことになってしまつ。
このようなばあいには,「ので」「から」のような接続助詞をつかうかたちにしなければならない。
ところが,幼児の使用例のなかには,そのばあいに, 「したら」のかたちをつかっているもの があった。
条件形で過去の個別的な条件をあらわすとき,それが,同一主体の連続的な動作をあらわすので あれば, Fしたら」でなく, 「すると」になる。
ところが,幼児の使用例のなかには,このばあいに, 「したら」のかたちをつかうものがあっ
た。
そのほか,条件形よりゆずり形をつかうほうがよいとおもわれるものもあった。
種 類 年 長 児 年 中
児 年 少 児
ゆずり形 のほうが よい
○カゼデ アタッテ コワレ ナイ オウチ ツクッテンノ。
コワレナイ オウチ ツクッ
} 、
A不, ソイデ フーッテ ヤ ッタラネ コワレナイ オウ一
チ
ツクッテンノ。 (小一矢 女4−0)
過去の個 別釣な条
主文の述 ○ソレデネ アメガ ハレタ 語が意志 ラ オモテデ アソンダノ。
的な動作 一
一人称 (自一t女6−4)
一人称に ○ハナシ チャント キ・イタ
準じる t不 一馳 { 、 ユルシテヤッテネ(赤
.〜
湯j6−6)
○シマウマガ タクサン イ 一
一96一
同一主体 の連続動作
タラ ライオンハ ビックリ シチャッタノ。(赤一K男5
−il)
○オトウサンハ ウン アサ ハヤク オキタラ カイシャ イッテ,ヨルニ カエッテ クルノ。(自一1男6−4)
・○ウシャギガ オキタラ コ ンドバ カケテ イッタノ。
(自一i男6一一4)
○ウサギガ オキタラ ピョ ンピョンネ ン ヤマン テ ッペンマデ イッタノ。(赤一
s男5−6)
○オイシャサン イッテ ナ オシテ モラッテ ゲンキニ ナッタラ ソイデマタ ア ルイテタラ(ノj・一山中女5−
o)
7.4 「すると」のかたち
「すると」のかたちは,一一般的な条件と,過去の個別的な条件をあらわす用法がある。 このか たちの未来の個別的な用法は,時間や空間をあらわすばあいにかぎられていて,そのばあいでも,
述語は意志や命令をあらわすことができない。
幼児は,これらの用法を,まちがえることなくつかっていた。「したら」の形にあやまりがあ って,こちらになかったのは,おそらく,「したら」のほうがつかいやすくて,あいまいなものは
「したら」でいってしまうからだろう。
「いう」「する」など特定の動詞に・は特別の用法がある。
「いうとjは提題的な用法をもっている。
「スルト」について,すこしのべておく。「ココガ ヨウチエント z】吐 コウイウ フウニ キテネ」という例を「仮定」として,かりにここにあげておいたけれども,この「スルト」は,
ここにあげた「するとのかたち」ではない。なぜなら,この「スルト」はふつうの動詞ではな く,名詞のト格とくみあわさったくみたて動詞であるからである。あとで説明する。
種 類 年 長 児 年 中 児 年 少 児
一般的な 条 件
原 因 ○ボタンヲ オスト ミンナ ○マイニチ マイニチ オミ ○ミズ アゲルトネ マタネ ウゴク。(三一a男5−9) ズ ヤノレト サクノ。(自} ネ マッチュグニ ナンノ。
○アンマリ チカクデ ミル d女4−11) (神一古男4−5>
ト メガ ワルク ナッチャ ○ダイオンガ オコルト シ ○オコルトネ ママハネ キ 一ウカラ トオクデ ミルノ。 マウマ ニゲンノ。(自一。 イテ クレナイノ。(赤一p
(赤一1男6−3) 男4−7) 男3−7)
○ミンナガ ワァーッテ ヒ ○ンートネ ワルイ コト ○ダッチ アメ フルト コ 一
ッパルトサ ウーント イチ一 スルト ヒッバタクノ。(自 マルカラ(自一d男3−10)
バン マエガ コロブデショ。
一t男5−3)
、(三一t男6−0)
蒔
場 所
観察・発
仮 定
のな稗因去糊 遇個条原寺目
間 ○イツモ イツモ ヨルニ ナルト アノ オクスリ ヌ ルノ。(自…p女6−1)
○サヨナラ スルト モウ スグデ オウチ ツタノ。(
赤一A女6−1)
○アソコ マッスグ イクト アノ クロイ ヘイ ミタイ ノ タッテルデショ(自一a男 5−11)
○シタハ ミエナイ.ケドネ モット ウエニ イクトネ ト ミエンノ。(自一v男5−
7)
○ソバニ オオキナ ヤマガ アッテネ シタカラ ミルト ネ ノボレソウナ カンジデ ノボロウト スルト ノボレ ナイノ。(赤一u男6−5)
○ソラカラ ミルトネ マア
ルクテテネオリルトネウ…
一トネ コウ イー タイラ
1ナノ.。(自「ま男.5.二.7).
○ココガ ヨウチエント ス ルト コウイウ フウニ キ テネ ソレカラ コウイウ フウニ キテ(赤一。男5−
IO)
○テキヲ オイカケルト テ キガ スグ ニゲチャッタノ.。
(三一f男6−3)
○オミズカケテアッタカ
イ トコニネ ヤルトネ ピ ント ナッタ。(自一a男5−8)
間 ○ナツヤスミノ オワリコロ ニ。ナルト 旧邸ッテ キタ ノ。(赤一。女6−1)
Qイイ ニオイガ シタト ォモウト ネ ント アイス クリムガ キテネ(自一〇女 6−1)
場 所
○ヨルン ナルトネ カエル ノ。(小一山中女5−0)
○アサニ ナルトネ ウント ネ オハナガ ピント ナン ノ。(自一a男4−9)
○コッチ ハイルト ヨウチ エン。(自一P男4−7)
○コッチカタニ マガルト
.該,昭ウチ.(自一
〇ミルト オモシロイカラ。
(小一大男4−6)
○タイヨウニ アタルト コ
レガネダンダンコウナ ニ言>Xタノ・(神糊5
○スコシ イクト マタネ ベッノ トラガデテ キタ
ノ。(神一松女4−8)
一98 一
○ヨルン ナルト ホタルガ クルンダモン。(神一宮男3−
8)
○ココ ココノネ デルト コウイウ コ アソコニ コ コッチニ コウエンガ アル デショ。(神一三男4−O)
○チョレデ トロロン トコ ニ トビカカルト…… トロV
ヴ タニガワ i .一a.ッコ 7一.
.オッコト.ッテ イキマシタ。
(神一古男4−5)
○ウント ワタッテ イクト
.ネ ウンネ タニガワン ト コニネ ウンネ ハチガ ア
難器
同一主体 の運軌・
未来の個 別的な条 件
提題的な 用 法
○ノリ コウ ヤッテ カミ ニ ツケテ ペターントネ ハコニ クッツケルトネ ソ
ノ ママ カワカシトイテネ ヨウチエン モッテッタノ。
(赤一k女5−8>
○ナニ シテッテ イウトネ ヤキ・ユウ。(赤一eee 5−IO)
○ソレヲ キルト ゴジュッ センチノ アカチャンガ ハ イッテ イマシタ。(神一桑 女4−10)
○ドシテッテイウトネナ
ンデモ デキルカラ。(赤一 r女4−10)
Oドッチガハヤイカト イ
ウト サキ カメガ サキニ イチバン ナッチャッタ。(二一e女4−9)
○ドウシテ オヤスミシタカ ッテ イウトネー オカアサ ンガ……(赤一q女5−2)
ツタノ。(神一『古男4−5)
○モウ チュグ スルト イ チバン オオキイ ヤギガ
クル。(神一坂女4−0)
7.5 「すれば」のかたち
「すれば」のかたちには,一般的な条件と,乗来の個別的な条件をあらわす用法がある。また,
「いえば」には,提題的な用法がある。
幼児の使用例はすくなかったけれども,それでも,こうした,いろいろな罵法の全般にまたが って使用例がみられた。
「すれば」のかたちには,過去の個別的な条件をあらわす用法はない。過去につかえば,過去 の一般的な条件となる。
ところが,過去の個別条件をあらわすのに,これをつかったものがあった。
種 類 年 長 児 年 中 児 年 少 児
一般的な
エ 因
件
○ミズ アゲレバ ウント ○ボクガ「ハイチャイ」ッテ ○ヨベバ コタエンノ。(神 Cエバ ストムモ 「ハイチ 一古男4−5)ノビテ クンノ。(自一r女 T−7)
寃Rウ ヤツテ トレバ オ
ヤィ」ッテ。(密一s男4−10)
寃̲ッチ ツミキデ ツクレ
場 所
のな件来㈲ 未優条
提題釣な 用 法
のな件り
晶縁
遇個条あサラノ カタチヤ ナンカニ ナルノ。(自一v女5−10)
○ムズカシイコトデモベ
ンキョウスレバ オボエラレ ルカラ。(三一J女5−8)○コッチニ マガレバ オウ チニ ツタノ。(自一e女5
−7 j
○ソコヲ マガレバ コウエ ンガ アルカラネ,(赤一x 女5〜7)
○オトナニ ナレバ コワク ナイヨ。〈自一s男5−9)
○アア ソウイエバサー オ オモリノ オバアチャンチ カラーダヨ。(赤一a女3−
IO)
バサ アルケドサ (小一海 男4−3)
○コッチニ イケバ ボクノ ウチ。(小一篠男5−1)
○ソウ ィケバ スグナノ。
(赤一〇女5−1)
○カズオチャンノ ホウカラ ネ ズーット ィケバネ ア
ノレ。 (神ww E{F男4−4)
○チョット マテバ ニバン ニ・パンヤ ヤギノ ガラガラ
ドシガ クルヨ。(神一高男 4−4)
○チョット マテバ オオキ イ ヤギノ ガラガラドンガ ヤッテ キマシタ。(神一場 男3−10)
7.6 「よんだとおもったら」と「よんだとしたらj
これらは,どちらもくみたて形式で、ふつうの二語のくみあわせでない。なぜなら,これらに っかわれている「おもったら」や「したら」がふつうの動詞から変質しているからである。 rお
もったら」 「したら」は主語をとらない。これは,これらの動詞が変質していることの誕拠のひ とつである。
「よんだとおもったら」「よんだとおもうと」(文語のばあいには「よむとおもえば」も)は,
「よんだ瞬間に」にちかい意味をもっていて, 「おもう」がthinhの意味からずれている。そして 条件形しかない。したがって,この形式は,条件形の変種であり,くみたて条件形といえるだろう。
なお,ときに名詞がつかわれることがある。
○こことおもえば,またあちら。つばめのようなはやわざで(牛若丸)
「よんだとしたら」は仮定をあらわす形式である。しかし,これは, 「よんだとおもったら」と ちがって,「よんだとしても」「よんだとする」「よんだとせよ」など,いろんな語形をもってい る。したがって,これは,仮定をあらわすくみたて動詞である。(くみたて形ではない。)
これと同類のくみたて動詞として「よむとする」「たかいとする」「山だとする」「山とする」
などがある。さきにあげた「ココガ ヨウチエントスルト」は,このくみたて動詞として仮定を