4.1幼児の使用した語形
幼児の使用した名詞形は,つぎのとおりである。
ふ つ う て い ね い
r懸ξ機能テ・繋
み と め 1 う ち け し み と め う ち け し 年年年
キ中少
年年年 キ中少
年年年
キ中少
婁篇1
名詞形 現在形 ゚去形
よむの 謔 だの
○○○
宦宦
よまないの 謔ワなかったの
○○ よみますの 謔ンましたの
よみませんの 謔ンませんでしたの
i
よむに(は・(も〉) ○
この表では,ていねい勤詞の名詞形もあることになっているけれども,これは,ふつうにはあ まりつかわれない。したがって,幼児の例にこれがみあたらなかったのは,当然である。
名詞形は,古代語では連体形と同形であった。その名ごりとして,現在も連体形に直接格助詞 のつくことがある。この表に「よむに」があがっているのはたまたまでてきたそのかたちを,そ
ういう名ごりの代表として,あげておいたまでである。
幼児は,うちけしの過去をのぞいて,名詞形を,かなりのていどにっかっている。なお,年少 児のつかった,連体形と同形のもの「ブツ」はあやま噛りとみとめてもよいだろう。
種 類 年 長 児 年 中 児 年 少 児
みとめの
ョ 詞 サ在形
、寃Eチンチネ オバケノ不 ○アノ オチャワン オクノ lジ マクト ウゴクノ ア○アタマニ ケガ サンボン Aルノ ナーンダ? (神一 ルヨ。(赤一E女5−8)
寃Gート ツミキデ アンブ
遠男5−1)
寃¥シタラネ ネズミネ 一之 Pルノガ ハヤクテネ オイ
杢 モッテ キタノ。(赤一
o男3−7)
寃̲レダ,オレノ ハシヲ 純^ルノハ。(神一寺男4一 ノガ スキ。(十一K男5一
}11)
寃Aノネ チャコチャント Cウノハネ ウーント イチ
ツカナイノ。(神一村男4−
R)
寃Eントネー アチョブノガ
4)
寃Gト ヨムノハ デキナイ。
過去形
バン ワルイノ。(赤一s女5
│8)
寃Aノ カイタノガネー ホ
タノシイ。(神一柳男4−5)
寃Rドモタチガ アメニ オ {レソウニ ナッタノヲネ
(神一高男4−4)
寃塔gネ エイガデ ミタノ ントノ カイジュウニ ナッ
^ノ。(赤一。男6−2)
寃Pシキ ナガメタノガ イ
̀バン タノシカッタ。(赤
黷白j6−0)
サリーハ トメヨウト シタ 塔̲ケド, サリーハネ ソ m マホウヲ シラナイノ。
@︵小一山申女5−0︶1
登 ココノ エイガデ ミタ 塔Wャナイ。(神一折女4−
R)
一70一
し詞形ナ制動在うの現
過去形
名詞形 に近い
○マイニチ ヤンナイノモ アンデショウ。(自一 女6
−5)
○ウンート ハンニンヲ冬 ナカナカ ユワナカッタノガ ネトウトウユッタンダヨネ
(二一。男5−10)
ゆボクが面忘キマ・テ
ルケド,キョウソウ ショウ。
(功ミーr男6−3>
○シャベル 間脳ンギョウト カ アルク オニンギョウト カ シャベラナイノネ シャ ベラナイノト アルカナイノ オニンギ ヨウトカ。(小一山
中女5−0>
○ヒトニネ ブツ ダメッテ ユッタカラネ。(神一折 女4
−3)
4.2 名詞形の用法
名詞形には,ものをあらわす用法と,ことをあらわす三法がある。おおまかにいうならば,そ れらの用法は「よむ もの」「よむ こと」のように,形式名詞をつかっていいかえることができ る。名詞形の,ことをあらわす用法は,さらに発展して,終助詞「の」へっながるものとの中閣 をなす用法がでてきている。これは「よむ こと」にいいかえることができない。
名調形の用法は,だいたいこの3種にわけることができるが,今回の幼児の資料には,この3.
種の用法がすべてあらわれているので,幼児の段階でだいたいこれがっかえるものとおもわれる。
種 類 年 長 児 年 中 兇 年 少 児
ものをあ
サ在形 轤墲キ
○シトツ オワッテ マタ̀ガウノガ ハジマッチ(赤
○クルマ ミタイ コウイウ }ワルノ アルノ。(小一窪
○ダレダイ,オレノ ハシ Kタガタスルノハ? (神一 一q男5一王1)
寃純Jンノモ アルヨ。(自
女4−8)
寃Aタマニ ケガ サンボン Aルノ ナーンダ。(神一遠
佐女3−7)
寃cmレールトネ マアルノ
一u女6−5)
寃 ルクノミニンギョウデネ Eーント デルノ アルヨ,
Rッカラ。 (自一m女6−4)
寃Eチュウボウエイタイノネ Gイガ ミニ イッタノ。ソ Cデネ ロケットヤナンカネ [ ケンキュウスルノガ ア
bタモン。(自一e男6−D
nマイニチ ミテルノ? マ Cニチ ヤンナイノモ アンfショウ。他一u女6−5)
男5−1)
寃Cギリスノ クニニネ エ 梶@エ エリザベス ジョオ Eッテ イウノガ イルノ。
i小一野女4−9)
寃Vャベル オニンギョウト J アルク オニンギョウト
J シャベラナイノネ シャ 『
ナンダカ シラナイ。(小一
汳j4−2)
ベラナイノト アルカナイノ オニンギョウトカ (/」・一山
?女5−0)
過去形
あす形を わ在とこら現
接続助詞 にちかい もの
過去形
○ボクガ エランダノダケ ヨンデ クレル。(自一u女 6−3)
○ハジメネ ブッツカッタノ 妊 ネズミサン。(赤一。
男5−10)
○モウ ライオン オイカケ ンノ イヤン ナッタノ。
(自一h女5−7)
○ソイデモネ ボールナンカ アソブノガ タノシイ。(赤 一a男5−11)
○ア ハジメネ コウ ナッ タノガ コウイウ フウニネ マイニチ ヤッテルカラ,コ ウイウ フウニナッテタノ ガネ ………ピーント モド ラナク ナッチャツタノ。
(赤一。男5−10>
○ハンニンハ ナカナカ ユ ワナカッタノガネ トウトウ ユッタンダヨ。 (赤一。男5
−10)
○ソトデ アソブノガ タノ シイ。(赤一i女5−3)
○オウタ ウタウノガ オモ シPイ。(神一師女4−11)
○コドモタチガ オボレソウ ニナッタノ サリーハ ト メヨウト シタンダケドネ
(小一山申女5−0)
○キコエテ キタノガネ ト ラノ コエト(神一秋男3−
11)
○ボクネ ムシ ツカマエル ノ トクイ。(赤一d男4−
2)
○ダッテサ オキンノハ ハ ヤイケドサ,(赤一a女3−IO)
○エイガデ ミタノハネ ン ネ ココノ エイガデ ミタ ンジャナイノ。(神一三女4
−3)
ところで,すこしくわしくいうと,名詞形の,ことをあらわす用法には,形式名詞「こと」を つかっていいかえられるものといいかえられないものとがある。つぎの「なくことを」と「なく のを」とは,いれかえることができない。
○わたしは,さかながなくことをきいたことがあるが,さかながなくのをきいたことはな い。
つまり,知覚の対象である具体的な現象のばあいは「よむの」が,思考や言語活動の対象であ る抽象的なことがらは「よむこと」がっかわれるというようなことがあるのである。
このあたりのつかいわけは,まだむずかしいらしく,「よむの」をつかうべきところで「よむ こと」をつかう例がかなりみうけられた。
種 類 年 長 児 年 中 児 年 少 児
問題例
○ナンデモ スキダケド オ tロー ハイル コトハネ
○それからどういうことがた フしい? ウント,アンブ
○幼稚園でなにするの,いち
ホんたのしい?アンネ アチ 一 『
?ブ コトガ タノシイ。
ダイッキライデシタ。(自一
白j6−2)
コトガ タノシイ。(赤一t
j5−1)
一 ㎜i神一古男4−5)一72一