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J 直線Ⅰグループによる解

ドキュメント内 Microsoft Word - E-1-15v3.1.doc (ページ 163-168)

Ⅲ-2設計変速領域

2.3 J 直線Ⅰグループによる解

2.2節の例は無段変速機の速度比を正として取り扱っていたため、J直線Ⅲグループを採

用した。しかし無段変速機には負の速度比(入出力の回転方向が互いに逆向き)を持つも のもあり、正の速度比を持つものでも逆転歯車を設ければこれを負として考えることもで きる。いづれにしてもこの場合は特性図上に於いてrの変化範囲が負の領域にあることか

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ら、この領域でJ直線との交点を作る必要がある。その場合に与えられた2K-H機構(図

7.2-8)のJ直線のω1 /ω3 が0.2-0.5の範囲で動力流の状態がαの領域にあるのは、Ⅰグ

ループに属するJ直線である(図7.2-9)。この機構の要素と端子の組合せは①=H、②=

s、③=iが対応する。したがって遊星歯車機構の伝達比としてはjsHi =32/42が得られ る。

H s i

π z =64

z =20s

i

π

① ②

1

J 直線

-2

①=H

②=s、③=i

-1 1

Rの 変 速範 囲 2

0.2

①=H

-3

0.5

-1

α

②=i、③=s

Ⅰ-1

Ⅰ-2

設計変速領域 0 Y

X

図7.2-8 直線Ⅰグループの遊星歯車機構 図7.2-9 J直線Ⅰグループとrの関係

この場合の特性図はJ直線Ⅲグループ(2.3節)の時と同じ方法によって描くことができ、

それは図7.2-10のようになる。この図は横軸を拡大して描いているが、その描き方は次のよ うな手順を踏んでいる。まずJ直線はX軸との交点がj213=jsHi =32/42で与えられるグル ープⅠ-1の直線(図7.2-9)として引くことができる。このJ直線と設計条件として与えら れた系の変速範囲(X軸)の限界値0.5と0.2とが交わる点m、nをJ直線上にとる。そして このm、n点と原点を結ぶ直線を引けばtm線、およびtn線が得られる。このt線が参照 線と交わる点のX座標がtm、およびtnの大きさを与える。

次に無段変速機の速度比をどの範囲で使うかを定める。ここでは速度比の下限値として rmin(=-1/3)を選んだ。そこでrminとtnが交わる点v点を定め、この点と原点を結ぶ 線がj14線である。またこの線上のtmとの交点uのY座標が無段変速機の速度比の上限rm

をあたえる。つまり速度比をrn(ここではrmin)からrmに変化させることにより、この 系の伝達比は0.2より0.5の範囲で変えることができる。ここで速度比の上限をrmaxとした いときには、最初にu点をrmax点にとればよいし、変速範囲の中の適当な値にしたいとき は、速度比の上限または下限のいずれか一方を定めてj14線を決めればよい。ここでは

j14=0.254が得られる。

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1

J 直線

-2 -3 -1

α

R の 変速 範囲

0.5

m n

u

v t

m

t

n

t

m

t

n

14

max

m

min

n

参照線

設計変速領域

Ⅰ-1

0.2

14

図7.2-10 Ⅰ-1による特性図

このときの歯車列j14の伝達比はj14線が参照線と交わるX座標値で与えられる。このよ うにしてえられた値を表7.2-4に示す。またこれらの結果から得られる機構の一例を図 7.2-11に示した。ここでは同方向の入出力回転を持つ無段変速機の前段(端子②より)に、

一段の歯車を設けることにより、無段変速機構Rとしては、②、④端子間の入出力回転方向 を逆転させrの符号を負にしている。勿論無段変速機の機能として入出力回転の方向が互 いに逆向きの場合は、端子②寄りの一段の歯車は不要である。

表 7.2-4 J直線Ⅰ-1による解の機構仕様

1/P2 速度比 r t j14

伝達比の最大値 m点 1.91 -1.79 -0.45 0.254 伝達比の最小値 n点 0.356 -1/3 -0.085

また表7.2-4の結果によればtはrとおなじ符号、つまりここでは負の値をとっている。

一方、rは④-R-②の伝達比、tが①-B-④-R-②の間の伝達比であり、この両者 にはt=rj14の関係で結ばれている。したがってBの伝達比j14は正でなければならない。

このことは端子①は無段変速機端子④と同じ回転方向であることを要求している。具体的 には歯車列Bにはベルト車を使えることがわかる。図7.2-11のBにその結果を示す。

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z =20s s

B π

⑥ v u

i

z =64i

② R

図7.2-11 J直線Ⅰ-1による機構

特性図におけるm点、およびn点での動力の分配比P1/P2(=j3v21v )はm点では1.91 となり1より大きい。したがってこの点では端子②の動力(無段変速機の動力)は、端子

①の動力よりも小さいことがわかる。またn点では0.356(=42/118)であるからこの点で 無段変速機側の負担が最も大きい。したがって無段変速機の容量としては、この場合入力 動力(分子と分母の和=42+118)の118/160(=0.7375)の負荷容量があれば十分である。

2.4 J直線Ⅱグループによる解

ω ω ω

ω

1 3 2

1

3 J 直線

2 2

-1

H=②

i=③、s=① i=①、s=③

Ⅱ-1

Ⅱ-2 1

-1 0.50.2

設 計変 速領 域 α

231

図7.2-12 J直線Ⅱグループの遊星歯車機構

回転方向を変えるための逆転歯車を設ける構造を更に展開すれば、無段変速機の速度比 を正(r>0)として、入力か出力端子に逆転歯車を設ける構造も考えることができる。

この場合はω13 が負の領域を考えればよい。ただしこの場合ω3 を負の領域で取り扱う とω2 /ω3 (Y軸)も負となるが、この領域にはα領域が存在しない。したがって、ここ でω3 >0とすると取り扱う領域としては第2象限が対象になる。

この領域において、動力流の状態がα形で題意を満足できる可能性のあるJ直線はⅡ-

H s i

z =64

z =20 s i

① π

π

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2の直線グループである。つまりこの場合の端子と要素の対応は表7.1-1より①=s、②=

H、③=iであるので、j213 =jHsi =-32/10となる。

前項までと同様の方法によって、特性図を求めれば図4.2-13のようになる。ここでのm点、

およびn点のj3v21v は10/150および10/54になるので、無段変速機の容量としては、入力動 力の15/16の大きさが必要となる。ここで得られた機構およびその仕様を図7.2-14、表7.2-5 にしめす。

-0.5 -0.2

1

-1 0

J 直線

r r

r n

n min

m

m

m

t

n

t

t

線 線

t

m

n

14

14

R の 変 速 範 囲

u

v α

設計変速領域

図7.2-13 J直線Ⅱ-2グループの特性図

z =20

s

s H

B π

u

v

i z =64

i

② R

図7.2-14 J直線Ⅱ-2による機構

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表4.2-5 J直線Ⅱ-2による機構仕様

1/P2 速度比 r t j14

伝達比の最大値 m点 10/54 125 -0.78 -0.62

伝達比の最小値 n点 10/150 0.45 -0.28

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