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閉路型遊星歯車機構の速度設計

ドキュメント内 Microsoft Word - E-1-15v3.1.doc (ページ 152-155)

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一般化遊星歯車機構πの具体的な構成を図7.1-3のようにs、i、Hの要素からなると考 え、これらをπの端子①、②、③を遊星歯車機構要素s、i、H のどれと対応させるかによ って、表7.1-1に示すように6通りの組み合わせが考えられる。この組み合わせで考えられる 角速度の関係は特性図上では(1、1)点を通る6本のJ直線群を持つことはすでに述べ た。図7.1-4は図7.1-3に示す2K-H型遊星歯車機構の要素と端子①、②、③の組合せによる 直線群を示し表7.1-1ではそれらの直線に対する端子と要素の組み合わせの対応関係を示し ている。またこの直線群ではどの線を採っても動力状態α、β、γの全ての領域を横切る 事もすでに触れた。なお図7.1-1の機構は①=s、②=H、③=iの組み合わせの例である。

H s i

π z =64

z =20s

i

π

図7.1-3 π機構と遊星歯車機構の具体的事例

ω ω ω

ω

1 3 2

1

1

J 直線

3

2 j231

j132 H=①

-1 -1

H=② i=②、s=①

i=①、s=②

i=③、s=① i=①、s=③

H=③ i=②、s=③

i=③、s=②

Ⅰ-1 Ⅰ-2

Ⅱ-1

Ⅱ-2

Ⅲ-2

Ⅲ-1

0 3

図7.1-4 J直線群

歯車列Bの歯数によって決まるj14は(ω2 /ω3 )、(ω1 /ω3 )座標と同じスケー ル上では原点を通る直線で表わされることも既に述べた(6章4.1)。図7.1-1の例ではそれ らは次式で与えられる。

14=(Z2 4 )/(Z3 1 ) (7.1-1)

このj14は原点を通る直線群であるので一つのJ直線とは必ず一つの交点を持つ。つまり J直線とj14二つの直線群の中からそれぞれ1個の直線を適当に選ぶことによって、座標内 のどの位置にでもその交点をとることができる(図7.1-5)。

表7.1-1

直線グループと端子と要素の組合せ 直線 グループ

Ⅰ-1

Ⅰ-2

Ⅱ-1

Ⅱ-2

Ⅲ-1

Ⅲ-2

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ここでj14は端子①、②の間を拘束する機構(B-R)の関係であるので、J線とj14線の 交点は1自由度機構となった遊星歯車機構πの速度の関係を与える。また図7.1-1の機構では、

端子①とvの角速度は等しいことから、特性図上の横軸ω1 /ω3 は入力軸と出力軸の伝達 比の関係を示している。即ちこの閉路形遊星歯車機構全体の伝達比はJ線とj14線が交る点 の横座標の値によって決まることがわかる。

さてこの交点の位置は全座標内のどこかに取ることができ、その点は必ず動力状態α、

β、γのどれかに対応している(6章)。このことから交点の位置は閉路形遊星歯車機構 の各軸の角速度の関係を与え、その位置はまた、動力の流れの状態を定める点でもある。

したがって数字のみの議論としては遊星歯車機構πと歯車列Bを組み合わせて閉路形遊星 歯車機構を構成することによって、入出力の伝達比がとりうる全数域の値に対応させるこ とができる。

ω ω ω

ω

1 3 2

1

1 J 直線

3

2 2

j1

23

j132

-1 -1

0 3 1

ω ω

ω ω3

1 3

2 j 直線  1

O 2

-1

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図7.1-5 J直線とj14直線

以上のことから目的とする系の伝達比を望ましい動力状態の中に収めるためには、端子

①、②、③の軸と遊星歯車機構要素s,i、Hの組み合わせを選定し、歯車列Bの伝達比 j14を定めJ直線とj14の交点を望ましい位置にとる必要がある。次にその例として動力流 が分流状態(α領域)にある系の設計問題を考える。

1.2 α領域に動作点をとる歯車列Bの決定問題(例題)

設定課題:図7.1-6の2K-H型を用いて図7.1-2に示す閉路型遊星歯車機構を構成し、ω1 / ω3 =3において動力流状態が、α2 領域にするために必要な歯車列Bの構造を求めるこ と。

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H s i

π

z =64

z =20 s

i

2

-1 -2 -3

α1-3 α1-1

4 2 3

α2-4

α1-4 -2 -1

Y 3

α2-1 α1-2

α2-3

X α2-2

α2-3 α2-1

図7.1-6 2K-H型機構 図7.1-7 動力流がα2型になる領域

まずω1 /ω3 =(X=)3において、α2 の領域を通過するJ直線は図7.1-7よりα2-

1の領域を通ることから J直線のω1 /ω3 軸(X軸)との交点j213 が3より大きくな ければならない。すなわち端子①、②、③とs、i,Hの組み合わせの中では図7.1-5、表

7.1-1を参考にして、①=s、②=i、③=H(jisH =j213=42/10)がこの条件に当て

はまる。したがって歯数の関係からこのJ直線上に於いて、ここでの遊星歯車機構の運動 をω1 /ω3 =3の状態に固定するためには、J直線のω1 /ω3 =3の点(e点)を通る j14直線を求めることに帰結する(図7.1-8)。即ちJ直線の通る座標は与えられているか らJ直線上のω1 /ω3 =3のY座標(ω2 /ω3)は簡単な計算によって3/8がえられる。

この点が系の動作点である。従ってe点を通るj14直線の勾配として1/8を得る。

1

1 2 2

j

132

0

-1

4 6

=42/10

14 1

23

=42/32

J 直線

3/8 e

Y

X

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