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G エンジン

ドキュメント内 Microsoft Word - E-1-15v3.1.doc (ページ 146-152)

π

③ ①

減速機

139

4 特性図上での機構定数の表現方法

4.1 t 直線の決定法

前節までにおいて特性図の中でのJ直線上の位置によって閉路型遊星歯車機構の速度状 態が決まることを述べた。ここでは機構から定まるさまざまの定数を特性座標の中でどの ようにして定め、そこからJ直線上の動作点をどのようにして決めるかについて述べる。

1

ω

ω

ω ω

3

1 3

2

t 直線 

p a

1

t

t

γ

t=1

t=t

t=t

b 参照線

図6.4-1 t直線と参照線

図6.4-1で示す特性座標内での直線の勾配の逆数、つまり図の縦軸との交角γに関する tanγは次式で表される。

tan

 

1

2

(6.4-1)

上式(6.4-1)のω/ωは先(6章1.2(4)項)に定義したt直線を表している37。この値は縦 座標(ω2/ω3=)1を通り、横座標に平行な線上で横座標tb(=tanγ)点と原点を結ぶ 直線で表すことができる。この縦軸1を通る横軸に平行な線を参照線と呼ぶ。また参照線 とt直線が交わる点の横座標の値はt直線の勾配に等しい。この横座標上でとることので きる値は全数域にわたるのでt直線は原点(0,0)を通るt直線群で表される。

1 1

ω ω

ω ω3

1 3

2

t 直線 

図6.4-2 J直線とt直線の交点

今までの説明において特性図におけるJ直線とt直線は共通の座標のなかで表せること、

また J 直線とt直線は必ず交点を持っていてその交点が閉路型遊星歯車機構方の動作点を

37 1.2.(4)項では横軸はω2/ω1、縦軸ω3/ω1にとっていたのでここで示すtanγは

tan  

 

2

3

となる。

140

表す(図6.4-2)ことを1.2.(4)節で述べた。さらにこの交点の座標の中での位置は動力流の

形態とも対応させられることも前節までに明らかにしている。そこで次にこの参照線を使 って機構の動作点を求める手法について述べる。

4.2 Rに無段変速機がある場合

(1) t直線群とrの関係

前項では無段変速機Rはないものとして考えた。その結果として1本のt直線だけで遊 星歯車機構の拘束条件を表した。ここではRに速度比rをもつ無段変速機を配置した場合 を考える。図6.4-3での遊星歯車機構の拘束機構(②-R-④-B-①)の伝達比tは2.2節 で述べたようにt=rj14である。無段変速機Rは入出力軸間の速度を無段階に変化するこ とができることから、r(速度比)が連続的に変わる。つまりt直線の勾配が連続的に変 わる直線群(図6.4-3 のT)で示される。その結果、J直線上の連続的な範囲(a-b)

がこの場合の動作状態となる。そしてそのJ直線上の座標で示された範囲が動力流の状態 を決めることになる。その領域は動力流の形態を決めるばかりでなく、横軸の座標位置が 入出力角速度の比でもあるので、その座標位置からこの機構の変速範囲を求めることもで きる。

B

1

1 ω

ω

ω ω3

1 3

2

t 直線

図6.4-3 Rがある時のJ直線とt直線の関係

(2) r、j14の決定法

tを決めるものは無段変速機の変速比rと歯車列の伝達比j14である。すなわち t=r j14より、tはrとj14によって定まる。いま、t直線群の中からtn を選びだしたとする、

そして縦座標(ω2 /ω3 )軸上に無段変速機の速度比の大きさrn をとり、ここで定めら れたtn 線とrn 線の交点(u)と原点を結ぶ直線を引き(図6.4-4)、この直線をj14直線 と呼ぶ。この直線の勾配はr/tで与えられるが、この大きさはt=t、r=rに対 する1/j14に等しい。このことからj14 直線と縦軸の交角βとj14の関係は次のように なる。

j14  tan

このことはj14は横座標(ω1 /ω3 )軸上に(ω1 /ω3 )と同一の目盛りを使って、参

141

照線上の交点を読みとるとその値はj14であることを示している。ここではj14を求めるの に最初にtを定めたが、B機構が定まればj14の値は決定できる。そこでj14をこの線図上 に描く順序として、上述のように参照線上でj14に相当する数値をとり、その点と原点を結 ぶ直線をひくことでj14線を求めることができる。

ω ω

ω ω

3

1 3

2

t 直線 

n

1

t

t=t

v

参照線

n

t

r j

14

r

n

u

j

14

直線

β

図6.4-4 j14線の決定法

(3) tの変化量

次にrがrm からrn まで変化したときのtの変化量は、ここで得たj14直線を使うと図 6.4-5に示すようにrm 、rn がj14直線と交わる点u,uの横座標tm , tn 間の値とし て表される。したがってt直線は(tm ,1)、 (tn 、1)と原点を結ぶ直線として求め ることができる。そして拘束機構の伝達比tはこの範囲にある直線群として表される。

このように無段変速機のある場合のt直線群は速度比の範囲rm、rnを縦軸上にとること によって得られる。そして機構の動作範囲はJ直線とt直線群の交点で求められる。

この動作点を求める描画方法をまとめて示すと図6.4-6のようになる。

ω ω

ω ω

31

3 2

n

1

t

t=t

v

参照線

n

t

r j

14

n

u

j

14

直線

t

m

r

m

t=t

m

n n

v um

r

m

図6.4-5 t直線群の決定

142

ω ω

ω ω

31

3 2

n

1

O t

t=t v

参照線

n

t

r j

14

n

u

j

14

直線

t

m

r

m

t=t

m

n n

v

u

m

r

m

1

J 直線 a

図6.4-6 参照線上で読みとれる値

4.3 各直線と座標軸の関係

図6.4-6ではJ直線、j14直線、t直線 rは同時に同じ座標面を使って表した。しかし 横座標Xと、縦座標Yはそれぞれの線に対して別々に定義されていて、共通なのは座標の 目盛りだけである。それぞれの直線に対して使われている座標の定義を整理すると表6.4-1 のようになる。

表6.4-1 各直線と座標軸の関係

X軸 Y軸

J直線 ω/ω ω/ω t直線 ωor(ω/ω) ωor(ω/ω) j14直線 ωor(ω/ω) ω4 or(ω4/ω

r 0 ω4/ω2

表6.4-1はそれぞれの直線のX軸、およびY軸がとる量を示している。ここでt直線に対 するX、Y軸として、それぞれω1、ωを示しているが、単位量を基準にとる場合、つまり ω=1とするときはt直線に関してはω/ω、ω/ωの関係を示している(図6.4-6)。

またx軸に関しては参照線上でx軸を読むとき、その値はω1の値を読みとることに等しい。

同様にY軸に関してはX=1の線上でωの値を読むことに相当する。なお参照線を使うこ との意味はj14直線、およびt直線のY軸に対する交角の余角がj14あるいはtに等しいた め、余角の底辺を単位長さにするためである。このような図を閉路形遊星歯車機構の特性 図と呼ぶことにする。

143 ω

ω

ωω

3 1 3

2

1

1

J直線 a

ω ω

ω ω31

3 2

n

1

t

t=t v 参照線

n

t j14

直線

tm

t=tm

n m

ω

ω1 4

1

参照線

j 14

j14

直線

ω ω42

1

t

v

rn

rm

変速範囲 r

図6.4-7 各直線と座標軸の関係

以上に述べた特性図上で示されたそれぞれの直線と座標軸の関係は図6.4-7のようにな る。つまり特性図はこの4個の異なる座標軸上に描かれた線図を重ね合わせたものである。

このような重ねあわせが可能なのはそれぞれの座標の目盛りを共通に取っているからに他 ならない。しかし目盛りは同じでもそれぞれの直線に対する座標軸の意味は異なる。その ため今後は特性図の縦、横座標はX、Yで表して定義量を一般化して表すことにする。

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