第 3 章 安全管理推進のために
3.8 機械・設備の安全化
・作業の流れを考慮して機械設備を配置し、不要な運搬や運搬通路の交差などをなくし、常 に整理整頓が確保され易いようにする。
・保守点検が容易に行なえるようにしておく。
・機械設備の周囲は事情が許すかぎり十分なスペースを設け、材料等の置き場は十分に広く とる。
・通路はもちろん、運搬車、作業車の進入路および避難用非常通路などを確保しておく。
(2) 安全化の要点
① 機械設備の防護
機械設備の災害の型には、相手(機械)の方から人に向かってくるものと、機械設備は正常に 動いているのに人がこれと接触する場合の 2 通りがある。機械関係の災害では後者の方が多い。
この場合の機械の最も危険な部分は動力伝導部分と、作業点である。動力伝導部分については 覆いやその他の方法によって、防護することができる。作業点については覆いを設けることが 困難な場合が多い。目ざすところは本質安全化であるが安全装置、囲い、自動化、完全な治具 を用いる等の方法で解決をはかる。ただ自動化は一見安全にみえるが、故障、保守、点検、調 整等の作業時に災害が多いことに留意する。
② 電気災害の防止
電気災害は感電によるものと火傷とがある。感電の事故の型としては、感電そのものと、そ のショックによる墜落も含まれる。要は帯電部分の隔離と漏電防止措置である。帯電部分の隔 離については、囲いまたは絶縁覆いを取り付け、漏電防止としては絶縁性の保持、漏電遮断装 置の取り付け、正しい接地、自動電撃防止装置(アーク溶接)を取り付けるなどの方法がある。 感 電災害防止のうえで配慮しなければならないことの一つに、不意の誤送電がある。これは開閉 品のロックなどにより確実な防止対策が必要である。
③ 爆発火災災害の防止
爆発火災を防止するには、爆発や火災を発生し易い引火性、可燃性ガス等の貯蔵や取り扱い を厳重にし、漏洩を防ぐことであり、つまり危険物の管理をよくすることである。しかしどう しても少量の漏洩がある場合は、これが爆発限界を越えないよう換気等を行ない拡散させるこ とと、溶接などの点火源を排除することである。危険なガスが漏れる場所では、火気を遠ざけ、
火花を発する工具の使用をさけ、電気火花の発生を防止するため、防爆構造の電気器具を用い る等の対策が必要である。
④ 墜落災害等の防止
現場で以外に多いのは墜落、崩壊、踏み抜きなどの災害である。墜落を防ぐにはなるべく高 所作業を少なくすることであり、改善の策として作業床などを確実に設け、さらに柵などを整 備することである。はしご、脚立の転倒を防止するための対策も大切である。やぐらの上など で作業床や柵の設置が困難な場合は防網を張るか、命綱を着用する。
⑤ つまずき、すべり、転倒等の防止
災害統計によると意外につまずき、すべり、転倒などの災害が多い。これは通路、床面の不 整、機械などの配置、物の置き方に原因していることが多い。整理、整頓、清掃をよくするこ とが、この種の災害防止のポイントである。
(3) 安全化に対する取り組み
監督者として機械設備の安全化をはかるために、つぎの点に留意する。
・安全点検を実施して現場での物的欠陥を発見し、これを速やかに是正する。
・機械設備、治工具、作業方法などについて作業者の意見を吸い上げることによって安全化が 進められる。改善提案制度などを設けて積極的な促進に努める。
・事故、災害が発生した場合、また予想される場合には直ちに改善し、安全化をはかる。