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オンライン語学教育における日本人教師

第四章 グローバル化時代における日本語教育と日本人教師

第三節 .デジタル・メディアの活用と日本人教師

2.3 オンライン語学教育における日本人教師

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が、中国人教師のほうが多い。講座は非同時型であるからこそ、学習者と講師と の即時的なコミュニケーションができないというデメリットがあるが、講座にはQ

&A という掲示板を設定したりして講師と学習者との交流チャンスを作ろうと工 夫している。

日系企業でも中国人従業員をオンラインの日本語講座を利用しようと励ます。

トヨタ(長春)エンジン会社の人事担当者により、「以前は、日本語教師を招聘し、

社内で日本語教育が行われたが、PCや移動端末を利用し、オンライン日本語教育 を行うようになった。日常会話だけでなく、仕事現場で使われている実用日本語 の能力を要求している。オンライン語学教育はより多様化になり、中国人従業員 の学習意欲を引き付ける」403

2.2 1対1オンラインネイティブ教師の授業

現時点でユーザーはオンライン語学学習を利用する時、無料の道具類の商品が より好きになり、1 対1のネイティブ授業が他の商品より受講料が高いから、現時 点注目しているユーザーが少ない。一方、「搜狗ビックデータ商業研究院・腾讯教 育」が発表した『2014 年教育業界のデータ報告』により、試験、授業講座、オン ライン教育、語学学校、教科書、学費などのキーワードを比べ、外国人教師とい うキーワードで検索することが多くなってくると見られる。コミュニケーション 能力は次第に重視されてきたと分かる。語学学習者は「100%の外国語の雰囲気」

で学ぶのが好きになった。だから、外国語学習において、ネイティブ・スピーカ ーの重用性も大きくなってきた。9割の利用者に 1対1の外国人教師の授業は有効 だと認められた。同報告により、2011 年オンラインネイティブ口頭講座を主な業 務として起業した 51Talk の検索量は PC 端末で 72.8%増え、移動端末で 84.6%増 えているとされた。51Talk は現在語学機構で一番注目された会社である。外国人 教師のオンライン授業は高速発展時期を迎えている。学習者はオンラインのネイ ティブ口頭授業を選ぶ次の四つの理由がある。①学習時間、場所の制限がない。

②自分のペースとニーズに合う③学習費用が低い。④自分が好きな講師が選べる

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みると、基本要求は普通の日本語学校と同じようである。また、オンラインから こそ、PC環境、勤務環境等の基本要件を満たさなければならない。応募者の英語 の能力を要求する。しかし、中国向けの募集は中国語の能力は要求しない。時給

は大体1,250 円~2,000 円になり、日本での日本語学校の非常勤教師とほぼ同じで

あるが、通勤などの手間が省けるという利点がある。

2013 年発足した「日本村」はオンライン日本人教師による口頭授業を業務とす る。ホームページでは次のように自社アピールしている。

日本村は百名以上の日本人教師がいると紹介している。教師たちは専門 的な研修を受けて、2年以上の教育経験を持っている。さらに商学、法律、

ビジネス、マスメディア、文学、エンジニアなどの専門知識を持っている。

学生にしても社会人にしても、日本人教師との会話しているうちに学びた い知識を身に付ける 406

また、ホームページにも日本人教師の写真と自己紹介が載っているだけでなく、

日本人教師それぞれの特徴を強調し、自己アピールにより、学習者を引きつける。

オンライン 1 対1の日本人教師の授業において、教師の収入は学習者数になるの である。しかし、日本人教師が日本語教育能力試験に合格したのかどうか、日本 語教育の専門学科を卒業したのかどうか不明である。課程顧問の紹介により 407、 学校はユーザーのニーズを一番重視する方針によって運営する。ユーザーはまず、

無料の体験券をもらい、日本人教師の授業を一回体験することができる。次は、

オンラインで日本語能力のテストを受け、ユーザーの日本語レベルにより、課程 顧問により何人かの当該レベルのネイティブ教師を勧められている。ユーザーは コマごとに学費を支払わないで、あるレベルの講座(48~80 コマ)の学費を支払 わなければならない。1 コマはレベルにより68~92 元(1000円~1500円ぐらい)

である。コマごとの授業料はあまり高くないが、講座ごとに支払うと高くないと は言えない。これから、ユーザーは自分の好きな教師を選ぶ、授業を予約する。

指定されたテキストがあるが、よく使われているネットチャットのソフト 408を使 わず、会社が開発された授業用の模擬教室のようなソフトをダウンロードしなけ ればならない。日本人教師について、課程顧問が「お客様が、自分が好きな教師 本語イブリッジ」「68日本語オンライ教室(中国)」「小欣日文線上教室」「HongKong

Japanese Tutor」「World Bridgeネットワーク教育(中国)」「日本村オンライン日本

語教室(中国)」

406 日本村http://www.ribencun.com/ 2017年8月28日閲覧。

407 筆者は2017年9 月に2回でユーザーとして、課程顧問に問い合わせた。

408 ウィーチャット(Wechat),タンシュンキュキュ(TencentQQ),スカイプ(Skype) などである。

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を選ぶことができ、途中で、教師を何人か変更することもできる。教師の給料は お客様方々の評価によるのであるから、お客様を満足させようと工夫している」

とアピールしている。

オンライン教育の教師にとってのメリットは次の三点があると思う。①スキマ 時間に仕事ができる、②外国へ行かなくなり、ビザ申請などの手続きを回避し仕 事ができる、③異なる文化を持っている外国へ行かなくなり、異文化摩擦が激減 することができる。

オンライン日本語の最大の特徴は、インターネットにアクセスできる環境でさ えあれば、どこでも受講できるという点である。現在日本語教師養成講座に人気 がある専業主婦でも、海外へ赴任しにくい日本人でも、ネットで日本語教師にな りうる。また、オンライン教師に対する年齢上の制限もなくなり、伝統的なオフ ラインの学校教育と違い、オンライン教育の募集要項には教師の年齢にこだわら ず、60 歳以上の人も外国人向けの日本語教師になれる。オンライン教育は海外の 日本人教師不足という問題に対して解決の糸口を見出すことができる。

異文化摩擦は人の国境を越えて異文化の環境において行われている問題である。

国境を越えずに、慣れている日本文化にいるまま中国人との距離を持っているの は異文化摩擦が全くないわけではないが、大幅に減少しているはずだと思う。異 文化摩擦の回避においてこれはメリットと思われる。一方、教師は中国へ行った ことがないし、中国語もできないし、中国人の考え方や中国文化などの知識が不 十分だと思う。「言語は思考の鏡」と言われたように、語学学習は言語についての 知識だけでは足りない、日本人と中国人の考え方と文化の区別が理解してもらわ ないと、うまく日本語を教えることができるのかと疑問を持っている。

前文での「日本村」の例のように、日本人教師はユーザーにより選ばれること になる。また、教師の給料もユーザーの評価により決まる。完全な「買い手」市 場において、教師は「商品化」されて、学習者の状況や経験を知らないままで、

一コマ(45 分)の中のみで、学習者を満足させるのは難しいと思う。オンライン 教師も収入が不安定な仕事であると言える。1対1の授業において、伊智鉉他は学 習者の「個人化」を促すためには教師自身の個人化も重要であると指摘した 409。 数百名のオンライン教師の中で、どうのように自分の特徴をアピールし、自分な りの経験や知識を生かせて、マイスタイルを作るための工夫をしなければならな い。

409 伊智鉉・岩崎浩司・鄭良媛「反転授業型オンライン日本語コースにおける初日本 語学習者向けの遠距離チュートリアル」『早稲田日本語教育実践研究』第 4 号、2016 年、61~62頁。

185 3. 新時代に向ける語学教育の展望

ネット時代において、語学教育は科学技術を生かし、いろいろな新しい教育サ ービスが出てきた。新時代において、語学教育は次の二つの方向へ発展する傾向 が見られる。

第一は、オンライン教育とオフライン教育の連携。

オンライン教育は CAI のような IT 技術を利用し、教育の過程の一部分をオン ライで行わる教育ではなく、オンライン教育は時間と空間の限界を乗り越え、講 義だけでなく、宿題やディスカッション、テストなどのような教育の過程の全般 をネットで実現しようという新しい教育のやり方である。これは、ユーザーを中 核とし、多様化した学習ニーズに向けた教育である。しかし、現時点において、

教育の過程はすべてネットで行われるかどうかはまだ疑いがある。語学学習には コミュニケーション能力は重要であると知られているが、コミュニケーションは 言語コミュニケーションと非言語コミュニケーションとに分けられる。遠距離の オンライン語学教育は、学習者と教師の共有する空間がないし、教育現場で行わ れた非言語コミュニケーションが不十分でも、学習者が言葉コミュニケーション だけ学ぶことができる。また、学習者と教師は共有な文化経験も少ないし、文化 摩擦の回避の反面には、相互理解はより難しくなってくるわけである。

したがって、現在、新東方のような言語教育企業はオンライン教育へ進出して いる一方で、オンラインとオフラインの連携を重視し、オンライン教師によるオ フラインの講座や講演がよく行なっている。

第二は、公立大学と民営機構の協力

2012 年のアメリカ合衆国の高等教育界を中心として起こった急激な変化はまさ に教育実践におけるデジタル・メディアの活用である。それは、「大規模オープン・

オンライン・コース」(masive open online course MOOCと略称する)に象徴される。

大学における授業をオンラインで無料公開し、登録した受講者に提供した。大学 教育は一般的な庶民に向け、だれでも受講生になり、単位修了後は大学からの証 明証がもらえる。公立大学と民営機構の境は曖昧になった。

2013 年中国の日本語教育において、沪江ネットスクールは正式に「中国日語教 学研究会」の会員学校になった。中国日語教学研究会は1982年に成立し、教育部 高等教育司文科処の所管で、中国において規模が最も大きな全国的な日本語教育 及びその関連領域に関する研究の団体である。これまでの会員は全部大学であっ た。つまり、今後語学教育を含む教育分野において、大学と民営機構はこれまで にない緊密的なつながりが築かれて、学習者にとって、場所と時間と身分に断ら ず、自分のニーズに合わせる授業が受けられるようになった。