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ホート 4 ) 対照治療、用量、

22 GS-US-366-1689 試験

(参考資料:第5.3.3.4.13項)

本試験は、エムトリシタビン/リルピビリン/テノホビル アラフェナミド(FTC/RPV/TAF)と レジパスビル/ソホスブビル(LDV/SOF)配合錠の薬物動態学的薬物相互作用の可能性を評価す る第1相試験であった。

試験の概要を表2.7.6.22 - 1に示す。

表2.7.6.22 - 1 GS-US-366-1689試験:試験の概要

試験番号 GS-US-366-1689

試験の標題 エムトリシタビン/リルピビリン/テノホビル アラフェナミド

(FTC/RPV/TAF)とレジパスビル/ソホスブビル(LDV/SOF)配合錠の薬物 動態学的薬物相互作用の可能性を評価する第1相試験

開発の相 第1相

目的 本試験の主要目的は以下のとおりであった。

• FTC/RPV/TAF配合錠とLDV/SOF配合錠の併用投与後のFTC、RPV及び TAFの定常状態の薬物動態(PK)を評価する。

• LDV/SOF配合錠とFTC/RPV/TAF配合錠の併用投与後のSOF、その代謝 物GS-566500及びGS-311007並びにLDVの定常状態のPKを評価する。

本試験の副次目的は以下のとおりであった。

• FTC/RPV/TAF配合錠とLDV/SOF配合錠の併用投与後のテノホビル

(TFV)の定常状態のPKを評価する。

• LDV/SOF配合錠とFTC/RPV/TAF配合錠の単独及び併用投与の安全性及

び忍容性を評価する。

試験デザイン 本試験は、ランダム化、オープンラベル、単施設、反復投与、3-way、6投与 順序、クロスオーバー、第1相試験であり、LDV/SOFとFTC/RPV/TAFの併用 投与後のSOF、その代謝物GS-566500、GS-311007及びLDVのPK並びに FTC/RPV/TAFとLDV/SOFの併用投与後のFTC、RPV及びTAFのPKを健康 被験者を対象に評価した。

被験者は6つの投与順序のいずれか1つに1:1:1:1:1:1の比率でランダ ム割付けされ、以下の3つの投与を受けた。

• LDV/SOF:LDV/SOF(1 × 90/400 mg錠1日1回)朝食後に経口投与(投 与A)

• FTC/RPV/TAF:FTC/RPV/TAF(1 × 200/25/25 mg錠1日1回)朝食後に経 口投与(投与B)

• LDV/SOF + FTC/RPV/TAF:LDV/SOF(1 × 90/400 mg錠1日1回) + FTC/RPV/TAF(1 × 200/25/25 mg錠1日1回)朝食後に併用投与(投与C) 投与順序はABC、ACB、BCA、BAC、CBA及びCABとした。各投与順序内 で各投与を11日間行った(Day 1~11に第1の投与、Day 12~22に第2の投 与、Day 23~33に第3の投与)。

診断及び主な選 択基準

適格被験者は、18~45歳の健康な男性及び妊婦又は授乳婦以外の女性で、体 格指数(BMI)が19.0~30.0 kg/m2、12誘導心電図が正常、重大な病歴がなく、

腎機能が正常[Cockcroft-Gault式による推算糸球体ろ過率(eGFR)(eGFRCG) が70 mL/min以上]の者とした。

被験者数(計画時 及び解析時)

計画時:42例(評価可能例:36例)

解析時:

• ランダム化解析対象集団:42例

• LDV、SOF、GS-566500、GS-331007、RPV、FTC、TAF及びTFVのPK 解析対象集団:42例

• 安全性解析対象集団:42例 被験薬、用量、用

法及びロット番 号

LDV/SOF + FTC/RPV/TAF:LDV/SOF(1 × 90/400 mg錠1日1回) +

FTC/RPV/TAF(200/25/25 mg錠1日1回)を朝食後に経口併用投与(投与C) ロット番号: (LDV/SOF)及び (FTC/RPV/TAF) 対照治療、用量、

用法及びロット 番号

• LDV/SOF:LDV/SOF(1 × 90/400 mg錠1日1回)を朝食後に経口投与(投 与A)

• FTC/RPV/TAF:FTC/RPV/TAF(1 × 200/25/25 mg錠1日1回)を朝食後に 経口投与(投与B)

ロット番号: (LDV/SOF)及び (FTC/RPV/TAF) 投与期間 投与期間は33日間、治験薬最終投与の7日(±2日)後に電話によるフォロー

アップを実施。

評価基準 薬物動態:血液検体をDay 11、22及び33の治験薬投与から以下の時点で採取 した。投与前(5分以内)、投与後0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、3、4、4.5、5、 6、8、10、12、18及び24時間。各分析物について、FTC、RPV、TAF、TFV、 SOF、GS-566500、GS-331007及びLDVの以下の血漿中PKパラメータを算出 した:

AUCtau、AUClast、Cmax、Tmax、Clast、Tlast、Ctau、λz、t1/2、CL/F及びVz/F 安全性:安全性の評価は、試験中の様々な時点での臨床検査、バイタルサイン 測定及び心電図を含む身体的検査並びに有害事象の記録に基づいて実施した。

解析方法 薬物動態:FTC、RPV、TAF、TFV、SOF、GS-566500、GS-331007及びLDV の血漿中濃度及びPKパラメータを一覧化し、記述統計量[検体数、算術平均、

幾何平均、パーセント変動係数(%CV)、標準偏差、中央値、最小値及び最大 値]を用いて、該当する場合は投与別に要約した。さらに、投与、投与期及び 投与順序を固定効果とし、投与順序内の被験者を変量効果とした混合効果モデ ルを用いた分散分析(ANOVA)を各分析物のPKパラメータ(AUCtau及びCmax

等)の自然対数変換値に適用した。

被験投与の対照投与に対する最小二乗幾何平均(GLSM)比の両側90%信頼区 間(CI)を主要なPKパラメータ(適用可能であれば、分析物ごとのCmax、AUCtau、 Ctau、AUClast)について算出し、分析物ごとにPK変化なしと規定した範囲と 比較した。被験投与の対照投与に対するGLSM比の90% CIが以下の範囲に含 まれていた場合、PKに変化なしと結論した。

• TAF、FTC、TFV、SOF、GS-566500、GS-311007及びLDVは70%~143%

• RPVは80%~125%

安全性:有害事象データは、被験者ごとに一覧表を作成した。試験治療下で発 現した有害事象、重篤な有害事象及び試験中止に至った有害事象を、投与、ICH 国際医薬用語集(MedDRA)の器官別大分類及び基本語別に要約した。また、

治験薬との関連性及び重症度別に有害事象を要約した。さらに、治験薬又は試 験の早期中止に至った有害事象の一覧表を提示した。

各被験者の臨床検査の結果を一覧表にして提示した。一部の臨床検査データを 規定来院日の投与別に及び投与前からの変化量について要約した。試験治療下 で発現したGrade 1以上の臨床検査値異常の発現率を投与別に要約した。

バイタルサイン測定結果の一覧表を作成し、投与別に要約した。併用薬及び心 電図データの一覧表を作成して提示した。

実施医療機関 米国の単施設

試験実施期間 20 年 月 日(最初の被験者のスクリーニング日)

20 年 月 日(最後の被験者の最終観察日)

20 年 月 日(最後の被験者の主要評価項目の最終観察日)

結果の要約

被験者の内訳及び被験者背景:

本試験では、42例(各投与順序7例)が登録され、ランダム割付けされた。ランダム化された42 例全例が治験薬投与を少なくとも1回受け、安全性解析対象集団とされた。42例中41例が治験薬 投与を完了し、試験を完了した。LDV/SOF + FTC/RPV/TAF投与を受けていた1例が大腸炎の有害 事象により治験薬投与を中止した。

平均年齢は34歳(範囲18~45歳)であった。全体として、男性の方が女性より多かった[男性 30例(71.4%)及び女性12例(28.6%)]。被験者の大半は白人(61.9%)で、ヒスパニック系/ラ テンアメリカ系(52.4%)であった。ベースライン時の平均BMIは27.3 kg/m(範囲2 22.8~29.9 kg/m2) であった。ベースライン時の平均クレアチニンクリアランス(CLcr)は122.3 mL/min(範囲82.9

~178.6 mL/min)であった。

薬物動態の結果:

FTC/RPV/TAF及びLDV/SOFの単独又は併用投与後のFTC、RPV、TAF、TFV、SOF、GS-566500、

GS-331007及びLDVの主要なPKパラメータの平均及び%CV並びに統計解析の結果を以下に要約

する。

PK Parameter

Mean (%CV)

%GLSM Ratio (90% CI) FTC/RPV/TAF

(Treatment B) (N = 42)

LDV/SOF+FTC/RPV/TAF (Treatment C)

(N = 42) FTC

AUCtau (h*ng/mL) 10,764.1 (14.3) 10,805.1 (15.3) 100.29 (98.43,102.19) Cmax (ng/mL) 1707.6 (20.2) 1650.3 (17.6) 97.02 (92.72,101.53) Ctau (ng/mL) 87.9 (28.2) 88.7 (25.1) 101.59 (98.47,104.81) RPV

AUCtau (h*ng/mL) 3040.1 (27.3) 2857.6 (25.6) 94.59 (91.20,98.10) Cmax (ng/mL) 203.3 (25.4) 197.1 (28.3) 96.65 (91.73,101.84) Ctau (ng/mL) 109.1 (31.6) 100.0 (26.0) 93.33 (89.38,97.45) TAF

AUClast (h*ng/mL) 277.2 (37.5) 362.3 (34.4) 132.39 (124.99,140.22) Cmax (ng/mL) 200.0 (43.5) 204.5 (45.7) 103.12 (93.58,113.63) TFV

AUCtau (h*ng/mL) 268.4 (22.6) 467.2 (21.0) 174.72 (168.78,180.86) Cmax (ng/mL) 15.8 (21.7) 25.4 (20.0) 161.50

(155.60,167.62)

Ctau (ng/mL) 9.0 (24.8) 16.7 (22.0) 184.86

(177.57,192.46)

PK Parameter

Mean (%CV)

%GLSM Ratio (90% CI) LDV/SOF

(Treatment A) (N = 41)

LDV/SOF+FTC/RPV/TAF (Treatment C)

(N = 42) SOF

AUCtau (h*ng/mL) 2909.4 (32.8) 3068.9 (30.5) 104.69 (100.51,109.04) Cmax (ng/mL) 1469.5 (35.4) 1390.6 (32.3) 95.99 (88.80,103.76) GS-566500

AUCtau (h*ng/mL) 2504.0 (16.4) 2575.4 (16.2) 102.05 (99.34,104.83) Cmax (ng/mL) 510.2 (20.1) 502.2 (18.2) 99.03 (95.24,102.97) GS-331007

AUCtau (h*ng/mL) 11,766.4 (12.8) 12,883.3 (16.1) 107.98 (106.20,109.79) Cmax (ng/mL) 884.4 (13.7) 960.4 (14.8) 108.09

(105.05,111.20) Ctau (ng/mL) 339.8 (16.4) 378.1 (18.9) 109.92

(107.46,112.44) LDV

AUCtau (h*ng/mL) 11,590.4 (40.3) 11,944.8 (42.7) 101.53 (97.36, 105.88) Cmax (ng/mL) 647.4 (35.8) 658.4 (37.7) 100.62 (96.76,

104.63) Ctau (ng/mL) 419.7 (45.9) 434.3 (47.4) 102.40 (98.02,

106.99) Source: m5.3.3.4.13 CSR Study Synopsis

LDV/SOFとFTC/RPV/TAFとの併用投与はFTC、RPV又はTAFのPKに顕著な影響を及ぼさなかっ た。FTC/RPV/TAF単独投与と比較して、LDV/SOF + FTC/RPV/TAF併用投与後のTFV曝露量

(AUCtau)は75%、TFV Cmaxは62%及びCtauは85%増加を示した。しかし、これらの差は臨床的 に重要ではないと判断され、LDV/SOFと併用時にFTC/RPV/TAFの用量調節は不要と考える。

FTC/RPV/TAFとLDV/SOFとの併用投与は、LDV又はSOF(その代謝物GS-566500及びGS-331007 を含む)のPKに顕著な影響を及ぼさなかった。

安全性の結果:

全体として、FTC/RPV/TAF及びLDV/SOFの単独又は併用投与時の忍容性は概ね良好であった。

Grade 3又は4の有害事象、死亡、重篤な有害事象、妊娠は報告されなかった。1例が有害事象に

より治験薬の投与を中止した。

投与群別で最も高頻度に報告された(2例以上)有害事象は、LDV/SOF群(投与A)では悪心[2 例(4.8%)]及び嘔吐[2例(4.8%)]、FTC/RPV/TAF群(投与B)では、便秘[4例(9.5%)]並 びにLDV/SOF + FTC/RPV/TAF群(投与C)では便秘[2例(4.8%)]及び頭痛[2例(4.8%)]で あった。

治験担当医師により治験薬と関連ありと判断された有害事象は5例(11.9%)で報告された。治験 薬と関連ありと判断された有害事象のうち高頻度に発現した(2例以上)事象は、LDV/SOF投与

後に報告された悪心[2例(4.8%)]及び嘔吐[2例(4.8%)]のみであった。

全体として、臨床検査値異常は、LDV/SOF(投与A)投与後で17例(40.5%)、FTC/RPV/TAF(投 与B)投与後で20例(47.6%)及びLDV/SOF + FTC/RPV/TAF(投与C)投与後で20例(47.6%) に報告された。臨床検査値異常の大半はGrade 1又は2であった。Grade 3又は4の臨床検査値異 常が3例に認められたが、いずれも有害事象とは判断されなかった。Grade 4の臨床検査値異常の クレアチンキナーゼ増加は、一過性であり、身体的運動と一致していた。

試験期間中にバイタルサインのベースラインからの著明な変化は認められなかった。

結論

GS-US-366-1689試験の結論は以下のとおりである。

• FTC/RPV/TAFとLDV/SOFの併用投与は、いずれの配合錠の成分にも臨床的に重要な変化を

もたらさなかった。

• LDV/SOF及びFTC/RPV/TAFの単独又は併用投与時の忍容性は良好であった。