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7 GS-US-120-0108 試験

(参考資料:第5.3.3.3.2項)

本試験は、重度腎機能障害の被験者を対象としてGS-7340の薬物動態を評価する第1相オープ ンラベル、並行群デザイン試験であった。

試験の概要を表2.7.6.7 - 1に示す。

表2.7.6.7 - 1 GS-US-120-0108試験:試験の概要

試験番号 GS-US-120-0108

試験の標題 重度腎機能障害の被験者を対象としてGS-7340の薬物動態を評価する第1相 オープンラベル、並行群デザイン試験

開発相 第1相

目的 本試験の主要目的は以下のとおりであった。

• テノホビル アラフェナミド(TAF、旧名称GS-7340)を重度腎機能障害 の被験者及び背景が一致する健康被験者(対照群)に投与した場合のTAF 及びその代謝物テノホビル(TFV)の薬物動態(PK)を評価する。

本試験の副次目的は以下のとおりであった。

• TAF及びその代謝物TFVの安全性を重度腎機能障害の被験者及び背景が 一致する健康被験者(対照群)を対象に評価する。

試験デザイン 本試験は、重度腎機能障害被験者[スクリーニング時の推算クレアチニンクリ アランス(CLcr)値が15~29 mL/minとして定義(重度腎機能障害群)]及び 背景が一致する腎機能が正常な健康被験者(対照群)を対象とする、TAFのオ ープンラベル、並行群デザイン、単回投与、PK試験であった。スクリーニン グ手順及びベースライン評価(Day 0)の後、2群(重度腎機能障害群及び対 照群)それぞれの適格な被験者に対してDay 1にTAF 25mg(25 mg × 1錠)を 単回経口投与した。対照群被験者の登録は、対応する重度腎機能障害群の被験 者がPK評価を完了した後に開始した。

Day 0からDay 7の評価が完了するまで被験者を入院させた。Day 14にフォロ ーアップ来院として治験実施医療機関に再来院させ、推算CLcr値を含む安全 性評価を実施した。

TAFの投与前及び投与後に血液及び尿検体を経時的に採取して、TAF及びTFV の濃度を測定し、血漿中PKパラメータ及び血漿中蛋白結合率を推定した。検 体採取は、144時間後までの以下に示す時点で実施した。

血液採取:0時間(投与前)に加え、投与後0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、 3、4、5、6、8、12、24、36、48、72、96、120及び144時間目

尿採取:0時間(投与前)に加え、投与後0~4、4~8、8~12、12~24、24~ 36、36~48、48~72、72~96、96~120及び120~144時間の蓄尿とし、投与 前の最後の排尿終了時を144時間蓄尿の開始時間とみなした。

診断及び主な選 択基準

本試験には、重度腎機能障害の被験者(スクリーニング時の推算CLcr値が15

~29 mL/min)及び背景の一致する健康対照被験者(スクリーニング時の推算

CLcr値が90 mL/min以上)の2群を登録した。重度腎機能障害群の被験者と対 照群の被験者は、年齢(±10歳)、性別及び体格指数(BMI)(±15%、18~40 kg/m2) について一致させた。推算CLcr値はCockcroft-Gault式で求めた。重度腎機能 障害で、透析を必要とする被験者又は試験参加から90日以内に必要となるこ とが予想された被験者は除外した。

被験者数(計画時 及び解析時)

計画時:28例[評価可能例:24例(各群12例)]

解析時:14例を重度腎機能障害群に登録し、13例を対照群に登録した。登録 した全例が本試験を完了し、解析に含まれた。

被験薬、用量、用 法及びロット番 号

TAF 25 mg[TAF 25 mg ×1 錠(ロット番号: 、 及び

)]を標準的な朝食後5分以内に240 mLの水で経口単回投与した。

対照治療、用量、

用法及びロット 番号

なし

投与期間 単回投与(試験期間は治験薬投与日を除いて計14日間)

評価基準 薬物動態/薬力学:TAF及びその代謝物TFVについて、以下のPKパラメー タを算出した(該当する場合):血液検体からCmax、Tmax、Clast、Tlast、λZ、t1/2、 AUClast、AUCinf、%AUCexp、VZ/F、CL/F及びCLcr並びに蓄尿検体から

Ae、% Doseexcreted及びCLRを算出。

安全性:安全性は、本試験中の複数の時点で実施した臨床検査(血清クレアチ ニン測定値からの推算CLcr値を含む)、心電図(ECG)及び定期的な身体的検 査(バイタルサインを含む)の結果並びに有害事象の記録により評価した。

解析方法 薬物動態:薬物動態濃度及びパラメータは、記述統計を用いて腎機能群(重度 腎機能障害群及び対照群)別に要約した。さらに、自然対数変換したPKパラ メータ(AUCinf、AUClast及びCmax)に対して、並行群デザインに適切な分散分 析を適用した。重度腎機能障害群と対照群の比較についてTAF及びTFVのPK パラメータの幾何最小二乗平均比について90%信頼区間(CI)を求めた。解 析時点で、重度腎機能障害の被験者におけるAUCinfの幾何平均比の両側90%

CI上限値が1.5(150%)未満であれば、腎機能正常被験者と比較してTAF(又 はTFV)曝露量が50%以上高くなることはないと考えられた。

PKパラメータのCL/F及びt1/2については、Wilcoxon順位和検定を用いたノン パラメトリック解析により、TAF及びTFVについて重度腎機能障害群と対照 群を比較した。

安全性:安全性データは被験者ごとに一覧表を作成し、記述統計を用いて腎機 能群別に要約した。

症例数:重度腎機能障害群及び対照群で評価可能被験者としてそれぞれ12例 あれば、重度腎機能障害の被験者におけるTAFのAUCinfが腎機能正常被験者 と比較して少なくとも50%増加するという帰無仮説を棄却する検出力が86%

以上になると推定された。この症例数では、重度腎機能障害の被験者における TFVのAUCinfが腎機能正常被験者と比較して少なくとも50%増加するという 帰無仮説を棄却する検出力も99%以上になると推定された。検出力及び症例 数の設定では、有意水準を0.05として片側検定を実施し、TAF及びTFVの AUCinfにおける2つの腎機能群間の差は0であると仮定した。被験者間の標準 偏差(自然対数尺度)は、TAFのAUCinfで0.352、TFVのAUCinfで0.192と仮 定した(ギリアド社のGS-US-292-0101試験に基づく)。各群に2例の被験者を 余分に登録し、計14例を各群に登録する計画とした。

実施医療機関 米国及び欧州の複数の医療機関

試験実施期間 20 年 月 日(最初の被験者のスクリーニング日)

20 年 月 日(最後の被験者の最終観察日)

結果の要約

被験者の内訳及び被験者背景:

重度腎機能障害(eGFRCGが15~29 mL/min)の被験者14例及び腎機能正常(eGFRCGが90 mL/min 以上)の被験者13例が本試験に組み入れられた。全例がTAF 25 mgを単回経口投与され、本試験 を完了した。27例すべてをPK及び安全性解析対象集団に含めた。

被検者背景は両群間で均衡していた。重度腎機能障害群の8例(57.1%)及び腎機能正常群の7例

(53.8%)が女性で、ほとんどの被験者が白人[重度腎機能障害群で11例(78.6%)、腎機能正常

群で12例(92.3%)]であった。年齢の中央値は、重度腎機能障害群が66歳(範囲:46~73歳)、 腎機能正常群が64歳(範囲:53~74歳)であった。

投与前のeGFRCG中央値は、重度腎機能障害群が25.5 mL/min(範囲:13.1~32.6 mL/min)、腎機能 正常群が94.2 mL/min(範囲:84.3~140.2 mL/min)であった。

有効性の結果:

本試験で検討した有効性評価項目はなかった。

薬物動態の結果:

重度腎機能障害の被験者において、TAFのAUCinfで評価した全身曝露量は腎機能正常の被験者と 比較して1.9倍高かった。この差は2倍未満であるため、臨床的に重要ではないと判断された。

重度腎機能障害の被験者において、TFVのAUCinfで評価した全身曝露量は腎機能正常の被験者と 比較して平均6.05倍増加した。本試験で重度腎機能障害の被験者にTAF 25 mgを単回投与したと きのTFVの曝露量は、他の試験で腎機能正常の被験者及び患者にテノホビル ジソプロキシルフ マル酸塩(TDF)300 mgを投与したときのTFVの血漿中曝露量の範囲内又はそれ未満であった。

投与1及び4時間後に測定したTAFの血漿中蛋白結合率は、重度腎機能障害の被験者と腎機能正 常の被験者との間で同程度であった(非結合率の平均値は、いずれの群も1時間後で約20%、4 時間後で約14%)。投与2及び24時間後に測定したTFVの血漿中蛋白結合率も重度腎機能障害の 被験者と腎機能正常の被験者との間で同程度であった(非結合率の平均値は、いずれの群も両時 点で97%~99%の範囲)。

重度腎機能障害又は腎機能正常の被験者におけるTAF 25 mg単回投与後のTAF及びTFVの薬物動 態パラメータ

Mean (%CV) Severe Renal Impairment

(n=14) Normal Renal Function

(n=13) TAF

AUCinf (ng.h/mL) 513.2 (47.3) 267.3 (49.2)

AUClast (ng.h/mL) 510.6 (47.4) 265.9 (49.5)

Cmax (ng/mL) 363.7 (65.7) 198.8 (62.1)

t1/2 (h) 0.75 (51.8) 0.53 (22.8)

CL/F(mL/h) 61,717.8 (56.8) 117,633.1 (53.9)

CLrenal (mL/min) 4.2 (77.6) 35.8 (51.7)

Percent of dose recovered in

urine (%) 0.47 (95.6) 2.00 (34.6)

Ae (ng) 117,230.4 (95.6) 500,408.6 (34.6)

Mean (%CV) Severe Renal Impairment

(n=14) Normal Renal Function

(n=13) TFV

AUCinf (ng.h/mL) 2073.8 (47.1) 342.6 (27.2)

AUClast (ng.h/mL) 1694.9 (43.1) 298.0 (26.1)

Cmax (ng/mL) 26.4 (32.4) 9.5 (36.5)

t1/2 (h) 56.53 (19.6) 51.28 (12.2)

CL/F(mL/h) 8531.4 (36.4) 47,013.8 (26.3)

CLrenal (mL/min) 51.4 (40.1) 209.4 (24.6)

Percent of dose recovered in

urine (%) 30.12 (24.6) 24.17 (23.3)

Ae (ng) 4,548,490 (24.6) 3,650,168 (23.3)

Source: m5.3.3.3.2 CSR Study Synopsis

重度腎機能障害又は腎機能正常の被験者におけるTAF及びTFVのPKパラメータの統計比較

N =14 for the renal impairment group and N = 13 for the matched control group Source: m5.3.3.3.2 CSR Study Synopsis

安全性の結果:

重度腎機能障害の被験者計14例及び腎機能正常の被験者計13例を登録してTAF 25 mgを単回経 口投与した。試験治療下で発現した有害事象(TEAE)が1件以上報告された被験者は、重度腎機 能障害群が6例(42.9%)、腎機能正常群が7例(53.8%)であった。複数の被験者で報告された有 害事象は、頭痛(腎機能正常群で4例)、関節痛[3例(重度腎機能障害群で2例、腎機能正常群 で1例)]及び下痢[2例(各群で1例)]であった。すべてのTEAEは、治験担当医師により重症 度がGrade 1と判断された。

治験担当医師により治験薬と関連があるかもしれないと判断された有害事象は、重度腎機能障害 群の1例(7.1%)及び腎機能正常群の6例(46.2%)で報告された。複数の被験者で報告された唯 一の治験薬と関連ありの有害事象は、頭痛(腎機能正常群で3例)であった。これらの頭痛の事 象は、すべてDay 1に発生し、同日中に消失した。治験担当医師により治験薬と関連ありと判断 された他の有害事象は、それぞれ1例で報告されたもので、重度腎機能障害群の体位性めまい、

腎機能正常群の下痢、鼓腸、筋痙縮及び傾眠であった。

本試験中に死亡や重篤な有害事象はみられず、有害事象のために本試験を中止した被験者もいな かった。本試験中に妊娠は報告されなかった。

本試験中、生化学検査又は血液学的検査パラメータの中央値に、ベースラインからの臨床的に意 GLS Mean Ratio %

(90% CI)

Severe Renal Impairment (Test) versus Normal Renal Function (Reference)

TAF GMR% (90%CI) TFV GMR% (90%CI) PK Parameter

AUCinf (ng.h/mL) 191.89 (137.81, 267.18) 573.76 (457.21, 720.01)

AUClast (ng.h/mL) 192.26 (137.81, 268.21) 545.91 (442.82, 672.99)

Cmax (ng/mL) 179.43 (123.73, 260.20) 279.31 (231.48, 337.02)