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2. 個々の試験結果の要約

2.15 試験1218.13(DDI-ピオグリタゾン)

外国人健康男女被験者における,リナグリプチン

10 mg 1

1

回単独およびピオグリタゾン

45 mg 1

1

回単独反復経口投与時のバイオアベイラビリティに対する,両者の併用投与時の

リナグリプチンおよびピオグリタゾンの相対バイオアベイラビリティを検討するための非盲検,

ランダム化,2期クロスオーバー試験 参照先: 試験

1218.13[CTD 5.3.3.4-3]

目的:

リナグリプチンおよびピオグリタゾンの単独投与に対するリナグリプチン

10 mg

錠剤およびピ オグリタゾン

45 mg

の併用反復経口投与後のリナグリプチンおよびピオグリタゾンの相対バイ オアベイラビリティを検討すること。

方法:

男性

10

例および女性

10

例の合計

20

例の健康被験者を対象として,非盲検,ランダム化,

2

期 クロスオーバーデザインにより,試験を実施した。投与期

A

ではリナグリプチン

10 mg

1

1

5

日間投与した後,続けて併用投与期

B

(リナグリプチン

10 mg

とピオグリタゾン

45 mg 1

1

回併用)の投与をさらに

7

日間行った。投与期

C

ではピオグリタゾン

45 mg

1

1

7

日間投与した。投与期

CAB

または投与期

ABC

の順のいずれかの順序で投与した。投与期

C

か ら

AB

の投与順序では投与期

C

AB

の間に

6

日間以上のウォッシュアウト期間を設け,投与 期

AB

から

C

の投与順序では投与期

AB

C

の間に

21

日間以上のウォッシュアウト期間を設 けた。投与期

A

6

日目および投与期

B

および

C

7

日目(頻回採血),ならびに投与期

B

お よび

C

の最終投与後

120

時間まで,リナグリプチン,CD1790,ピオグリタゾンならびにピオ グリタゾンの活性型代謝物

M III

および

M IV

の血漿中濃度測定用に採血した。リナグリプチン および

CD1790

AUC

τ,ssおよび

C

max,ssについて,薬剤を固定効果,被験者を変量効果として含 むモデルを用いた対数変換パラメータに対する分散分析(ANOVA)を行った。ピオグリタゾン,

M III

および

M IV

AUC

τ,ssおよび

C

max,ssについて,投与順序,時期および薬剤を固定効果,

投与順序内被験者を変量効果としてを含むモデルを用いた対数変換パラメータに対する

ANOVA

を行った。幾何平均値の比および

90%信頼区間を ANOVA

における残差に基づいて算

出した。他のパラメータの記述統計量を算出した。

結果:

薬物動態:リナグリプチン

10 mg 1

1

回投与では遅くとも

5

日後,ピオグリタゾン

45 mg1

1

回投与では遅くとも

7

日後には定常状態に達した。

ピオグリタゾン単独投与またはリナグリプチンとの併用投与のいずれによってもピオグリタゾ ンの

AUC

τ,ssは同程度であり,ピオグリタゾンの活性型代謝物である

M III

および

M IV

AUC

τ,ss

および

C

max,ssも単独投与と併用投与で変わらなかった。これらのパラメータの幾何平均値の比

100%付近に分布し(94.4~104.6%), 90%信頼区間は生物学的同等性の基準である 80~125%

の範囲内であった。リナグリプチン併用投与によりピオグリタゾンの

C

max,ss

14%とわずかに

低下した(幾何平均値の比

85.6%, 90%信頼区間 78.1~93.8%)。ピオグリタゾンの有効性は C

max よりも

AUC

に関連すると推察され,さらに

C

maxの低下は安全性の懸念を生じないと考えられ るので,リナグリプチン併用投与時のピオグリタゾンの

C

max,ssの低下は臨床的に問題となるも のではないと考えられた。

リナグリプチンに関しては,AUCτ,ss(幾何平均値の比

113.4%,90%信頼区間 103.0~124.9%)

および

C

max,ss(幾何平均値の比

107.3%,90%信頼区間 92.3~124.8%)の結果から,ピオグリタ

ゾンとの併用投与時のリナグリプチンの吸収量および吸収速度は単独投与時と変わらず,各パ ラメータの

90%信頼区間は生物学的同等性の基準である 80~125%の範囲内であった。リナグ

リプチンの薬理活性をもたない代謝物である

CD 1790

AUC

τ,ssおよび

C

max,ssはピオグリタゾ ン併用投与により,それぞれ

27.3%および 13.5%上昇した。

リナグリプチン単独投与時およびピオグリタゾン併用投与時のリナグリプチンおよびその薬理 活性をもたない代謝物

CD 1790,ならびにピオグリタゾン単独投与時およびリナグリプチン併

用投与時のピオグリタゾンならびにその活性代謝物

M III

および

M IV

の薬物動態パラメータの

ANOVA

の結果を表

2.15: 1

に示す。

表2.15: 1 リナグリプチンおよびピオグリタゾンの単独投与または併用投与後のリナ グリプチン,CD1790,ピオグリタゾン,M IIIおよびM IVの薬物動態パラメ

ータのANOVA結果

パラメータ N Test Reference

個体内 gCV

%

幾何平均値の 比(%

TestReference

両側90%信頼区間 下限値

%

上限値

% リナグリプチン

AUCτ,ss 20 ピオグリタゾン 併用

リナグリプチン

単独 17.8 113.4 103.0 124.9

Cmax,ss 20 ピオグリタゾン

併用

リナグリプチン

単独 28.2 107.3 92.3 124.8

CD 1790

AUCτ,ss 20 ピオグリタゾン 併用

リナグリプチン

単独 24.9 127.3 111.3 145.6

Cmax,ss 20 ピオグリタゾン

併用

リナグリプチン

単独 29.0 113.5 97.1 132.6

ピオグリタゾン

AUCτ,ss 20 リナグリプチン 併用

ピオグリタゾン

単独 14.7 94.4 87.1 102.2

Cmax,ss 20 リナグリプチン

併用

ピオグリタゾン

単独 16.8 85.6 78.1 93.8

M III

AUCτ,ss 20 リナグリプチン 併用

ピオグリタゾン

単独 12.3 97.7 91.3 104.4

Cmax,ss 20 リナグリプチン

併用

ピオグリタゾン

単独 19.1 96.4 86.8 106.9

M IV

AUCτ,ss 20 リナグリプチン 併用

ピオグリタゾン

単独 12.6 103.9 97.0 111.3

Cmax,ss 20 リナグリプチン

併用

ピオグリタゾン

単独 13.9 104.6 97.0 112.8

引用元:CTD 5.3.3.4-3,試験1218.13,Table 11.5.2.3: 1より作成

結論:

リナグリプチンとピオグリタゾンの併用投与によって,ピオグリタゾンがリナグリプチンの定 常状態の薬物動態に影響を及ぼさないことが示された。またピオグリタゾンを単独投与または リナグリプチンと併用投与した場合にも,ピオグリタゾンの

AUC

τ,ssならびに活性代謝物の

AUC

τ,ssおよび

C

max,ssは同程度であった。リナグリプチンと併用投与時にピオグリタゾンの

C

max,ssは約

14%低下したが,臨床的に問題となるものではないと考えられる。いずれの薬剤に

ついても併用投与による薬物動態への影響は臨床的に問題となるものではないと考えられた。

したがって両薬剤は,用量調節を行うことなく併用投与することができると考えられる。