第 2 章 主要国等の対アフリカ戦略
第 4 節 米国
4. 米国の対アフリカ援助と米国の対アフリカ援助額
米国はAUPKOを国連PKOよりも重視している。
表5:米国のアフリカにおける国連PKO派遣数(人数) 2013年末現在
警察 専門官 部隊 合計 派遣先(カッコ内は人数)
25 4 13 42 MONUSCO(3), UNMIL(22), UNMISS(17) 出典:国連HP “UN Mission’s Summary detailed by country”に基づき筆者作成
席させるなど政府全体の政策一貫性を確保する」ことを柱としている。
PPDの中核となる主要3イニシアティブは、米国の対サブサハラ・アフリカ戦略の中で も紹介した次の項目である。
①国際保健イニシアティブ(Global Health Initiative : GHI)
②国際飢餓・食料安全保障イニシアティブ(Feed the Future : FTF)
③グローバル気候変動イニシアティブ(Global Climate Change Initiative : GCCI)
c) QDDR( 4年ごとの外交・開発政策の見直し)
このQDDRは、クリントン国務長官の下、2009年7月に開始され、2010年12月に最終 報告書が発表された。①21世紀の環境に対応した外交を推進するために、大使に複数省庁 による文民外交のCEOとしての責任と権限を与えるとともに、新たな課題に効果的に対応 するため国務省の機構改革を行う、②開発の位置付けを高め、イノベーションに投資し、
モニタリング・評価を強化することでインパクトを拡大する、③危機および紛争の予防と 対応のために文民能力を高める、④スマートに業務を遂行するため、専門的知見の蓄積や 調達制度の改革に取組む、等をうたっている。
(2) 対外援助政策の重点分野
2012年度国務省およびUSAID予算要求において強調された分野は次の4点である。
①最前線国家(Frontline states)での取組支援(119億ドル)
イラク、アフガニスタン、パキスタンに対する支援
②世界の人間および経済安全保障の促進(147億ドル)
国際保健、食料安全保障、気候変動対策、人道支援、最貧国・最不安定国への支 援
③パートナーシップ強化と紛争予防(146億ドル)
イスラエル、エジプト、ヨルダンおよび戦略的パートナーに対する軍事支援、途上 国および紛争からの移行期にある国への支援、国連を含む国際機関への拠出等
④米国の地球規模でのプレゼンス支援(104億ドル)
大使館・使節・領事における文民支援や、国務省およびUSAIDの運営費用等
(3) 対外援助実施体制
a) 米国国際開発庁(USAID)
米国の対外援助にかかわる政府機関は50を超えるとされるが、政府開発援助の90%を 占める二国間援助において中心的な役割を担うのがUSAIDである。USAIDは、国務長官 から総合的な外交政策のガイダンスを受ける独立した連邦政府機関であり、米国外交政策 の目標を支持して、世界各地に経済援助、開発援助、人道援助を提供する。
USAIDの援助プログラムは国務省との共同により計画される。援助プログラムの実施を
専門省庁に委託することもあるほか、総じて、国・課題毎に、国務省、USAIDその他関係 省庁の関係部局が協議・連携する体制となっている。
また、USAIDは従来から、PVO(Private Voluntary Organization)を重要パートナーと位 置付け積極活用している。
b) ミレニアム挑戦公社 (Millennium Challenge Corporation( MCC))
ブッシュ政権下において2004年に設立されたミレニアム挑戦公社(MCC)は、国務長官 が議長を務めるMCC理事会(ほかに財務長官、USTR 代表、USAID 長官等が参加)にお いて、支援を決定する仕組みとなっており、具体的には、「良い統治」、「経済的自由度」、
「人々への投資」という3分野の17指標の評価等を考慮して選定される適格国との間でコ ンパクト(協定)を締結し、複数年・大規模の無償資金供与を行っている。
現在(2012 年2月)までに、24カ国との間で、総額 89億ドルのコンパクトを締結し ており、2011年に、さらに6カ国とコンパクトを締結することを計画している。
(4) 米国の対アフリカ援助額
2010年の二国間ODA合計は約266億ドルで、その中の28.0%がサブサハラ・アフリカ に配分されている(2008年は約235億ドルの中の28.2%、2009年は約252億ドルの中の
28.9%)。2010 年の政府開発援助上位 10カ国中において、5 位がエチオピア、6 位がスー
ダン、8位がケニア、9位が南アフリカ、10位がタンザニアである。