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教員の能力開発に関する方針

ドキュメント内 Standard: (ページ 126-132)

5. 教員

5.2 教員の能力開発に関する方針

基本的水準:

医科大学・医学部は

・ 教員の活動と教育に関する方針を策定して履行しなければならない。

・ 授業、研究、臨床の職務間のバランスに余裕を持たせなければならない(B 5.2.1)

・ 授業、研究、診療を中心とした活動実績を認知しなければならない(B 5.2.2)

・ 臨床と研究の活動が教育と学習に確実に活用されなければならない(B 5.2.3)

・ 個々の教員はカリキュラム全体を十分に理解しなければならない(B 5.2.4)

・ 教員の研修、教育、支援、評価を含む(B 5.2.5)

注釈:

 [授業、研究、臨床の職務間のバランス]には、各職務に専念する期間の提供が含まれて

おり、医科大学・医学部の要請と教員の専門性を考慮するものである。

 [学問上の活動の功績の認定]は、昇進や報酬を通して行われる。

 [全体的なカリキュラムの十分な知識を確保する]には、協力と統合を促進する目的で、

他学科および他科目の領域の教育/学習方法や全体的なカリキュラム内容についての知識 を含める。

 [教員の研修、支援、教育]は、全教員が対象とされ、新規採用教員だけではなく、病院

やクリニックに勤務する教員も含まれる。

B 5.2.1

医科大学・医学部は

・ 教員の活動と教育に関する方針を策定して履行しなければならない。

・ 授業、研究、臨床の職務間のバランスに余裕を持たせなければならない(B 5.2.1)

A 基本的水準に関わる点検

本学では研究、教育、診療、行政管理、社会貢献に関しては教員が自分でエフォート率 を表明し、自己実現を目指すことになっている。

B 基本的水準についての評価

「授業、研究、臨床の職務間のバランスに余裕を持たせなければならない」に関しては 現行、行われていることを継続すればよいと考えている。

C 改善に向けた提言 特にありません。

D 改善に向けた計画 特にありません。

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B 5.2.2

医科大学・医学部は

・ 教員の活動と教育に関する方針を策定して履行しなければならない。

・ 授業、研究、診療を中心とした活動実績を認知しなければならない(B 5.2.2)

A 基本的水準に関わる点検

教員は研究、教育、診療、行政管理、社会活動を毎年、教員評価FDシステムで公表し なければならない。この業績はイントラネットを通じて全教職員、全学生が閲覧すること ができる(資料235)。

B 基本的水準についての評価

「授業、研究、診療を中心とした活動実績を認知しなければならない」に関しては現行、

行われていることを継続すればよいと考えている。

C 改善に向けた提言 特にありません。

D 改善に向けた計画 特にありません。

B 5.2.3

医科大学・医学部は

・ 教員の活動と教育に関する方針を策定して履行しなければならない。

・ 臨床と研究の活動が教育と学習に確実に活用されなければならない(B 5.2.3)

A 基本的水準に関わる点検

本学の教育は、各教育内容についての最適任者が、コース・ユニット責任者により毎年 任命されている(業務命令として任命されている)(資料84)。教育を担う教員の多くは 講座所属であるが、コース・ユニット責任者は最新の研究に基づいた教育を実践できる教 員を授業・実習担当教員として、講座の枠を超えて(基礎、臨床の枠も超えて)任命でき る。

教員は講義や実習の中で、教科書的な知識だけではなく、自身の研究内容をも含めて学 生に伝授する機会を持つ。医学総論Ⅰ演習やEarly Research Exposure(資料102)では、慈 恵の中で特に研究に秀でている教員が自身の研究内容について学生に講義をするプログラ ムが設けられている。血管外科では毎年慈恵で主催するJapan Endovascular Symposiumにつ いて、学生の参加費を無料にして、学生が最新の血管外科の現場に触れられる試みを行っ ている(資料240)。

新しい教育研究の知見から、コミュニケーション教育やグループ学習法を授業に反映さ せる努力を行っている(資料41,42)。

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B 基本的水準についての評価

「臨床と研究の活動が教育と学習に確実に活用されなければならない」に関しては現行、

行われていることを継続すればよいと考えている。

C 改善に向けた提言

新たに取り入れた教育方法については学生のアウトカムを検証する必要がある。

D 改善に向けた計画

年度毎に学生のアウトカムを検証し、その結果に基づいて教育方法を改善する。

B 5.2.4

医科大学・医学部は

・ 教員の活動と教育に関する方針を策定して履行しなければならない。

・ 個々の教員はカリキュラム全体を十分に理解しなければならない(B 5.2.4)

A 基本的水準に関わる点検

カリキュラム全体について記載されたシラバスは、コース責任者・ユニット責任者以外 にも、すべての講座および診療科にCDを作成して配布している。また、全学年のシラバ スは、インターネットおよびイントラネット上でいつでも閲覧できる(資料43)。

本学のカリキュラムの基本形は1996年(平成8年)に構築された。既に、20年近く前 のこととなる。このカリキュラムが開始されてから本学の教員になった者も多く、新カリ キュラム以降の卒業生もかなりの数が教員となっている。多くの教員は本学のカリキュラ ム構造の独自性を、一般的カリキュラムと誤解している向きもある。それほどに本学のカ リキュラムについての知識は、教職員に共有されている。

カリキュラムに関する改訂や新たな試みの導入に際しては、カリキュラム特別検討会

(資料38)や成医会のシンポジウム(資料241)などで公表し、教員への啓蒙を図ってい る。

基礎教員連絡会では、教授会の連絡事項としてカリキュラムに関する情報も提供されて いる(資料32)。

B 基本的水準についての評価

教員のカリキュラム理解に関しては、FDを通じて(資料242)、さらに効率的に、さら に広く伝える努力を続ける必要がある。

C 改善に向けた提言

教員対象のFDを再構築する必要がある。特に2013年度に卒業時達成指針が制定された ことから、特に早急に、アウトカム基盤型カリキュラムについてのFDを実施する必要が ある。できるだけ多くの教職員・学生を巻き込んで、卒業時アウトカムからマイルストー ンというプロダクトを作っていかなければならない。アウトカム基盤型カリキュラムを作 成することにより、各学年で開講される授業科目が、卒業時アウトカムとどのように関わ るのかを知る機会となり、教職員・学生がカリキュラムの全体像を知ることとなる。授業 科目担当者も自分が担当する授業内容の水平的連携や垂直的連携を考えて実施するきっか けとなる。カリキュラム委員会がリーダーシップを持って、アウトカム基盤型カリキュラ ムのFDとSDを企画しなければならない。

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D 改善に向けた計画

アウトカム基盤型カリキュラムのFDやSDを継続的に実施し、その結果を各回適正に検 証し、教員のカリキュラム理解を深めるための方略を検討していく。

B 5.2.5

医科大学・医学部は

・ 教員の活動と教育に関する方針を策定して履行しなければならない。

・ 教員の研修、教育、支援、評価を含む(B 5.2.5)

A 基本的水準に関わる点検

毎年数回、教員のためのFDが開催される(資料242)。教員にはFDが、特に昇格時に は義務付けられている(資料243)。

カリキュラム特別検討会(資料38)、カリキュラム編成会議(資料244)、医学教育セ ミナー(資料37)への参加は自由であり、教育に関する新しい知見を共有する機会を提供 している。

医療安全・感染セミナー(資料245)、医学論文の書き方講習会(資料246)、CPC(資 料133)、ICLS・BLS講習会(資料247,248)、鏡視下トレーニング(資料249)などの研 修プログラムが全学的に行われている。生涯学習センター(資料137)では、学外の教員 や同窓も対象にしたテレフォンサービスや、生涯学習セミナー(資料139)も開催されて いる。

クリッカーを使用した授業の実施やe-learningの教材作成、実施については、ICT系の職 員が支援を行っている(資料40,89)。個々の授業のための支援(教材作成、印刷物作成、

資料の配布と回収、出欠調査など)は、各講座の研究補助員あるいは学事課職員によって 行われている。

B 基本的水準についての評価

各教員に教育支援として、学習理論、評価論、特にアウトカム基盤型カリキュラムにつ いての知識伝達を図っていかなければならない。

学生教育に関しての教職協働は十分に行われている。

C 改善に向けた提言

アウトカム基盤型カリキュラムについてのFD対象者は、大学内の教員だけでなく、学 外の教育関連協力施設や教育関連病院の教員をも含める必要がある。

D 改善に向けた計画

アウトカム基盤型カリキュラムのFDやSDを継続的に実施することで、カリキュラム改 善の課題が発見されるであろう。課題を発見したらその解決策を検討して実施する。

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質的向上のための水準:

医科大学・医学部は

・ カリキュラムの構成に関連して教員と学生の比率を考慮すべきである(Q 5.2.1)

・ 教員の昇進の方針を策定して履行する(Q 5.2.2)

Q 5.2.1

医科大学・医学部は

・ カリキュラムの構成に関連して教員と学生の比率を考慮すべきである(Q 5.2.1)

A 質的向上のための水準に関わる点検

カリキュラム遂行のための教員と学生の比率はすでに、B.5.1.1.で述べた。

B 質的向上のための的水準についての評価

教員と学生の比率に関しては現状で特に問題は生じていない。もちろん、学校法人が黒 字となり、さらなる教員の拡充ができるのなら、それに越したことはない。

C 改善に向けた提言 特にありません。

D 改善に向けた計画 特にありません。

Q 5.2.2

医科大学・医学部は

・ 教員の昇進の方針を策定して履行する(Q 5.2.2)

A 質的向上のための水準に関わる点検

教員の昇格については、B.5.1.2で既に述べた。

B 質的向上のための水準についての評価

教員の昇格に関してはB.5.1.2.のBで述べた「教員は大学内では、①講座、②コース・ユ ニット、③診療部、④委員会に所属し、研究、教育、診療、行政管理の仕事を個人のレベ ルで課し、その業績は教員評価FDシステムで公開され、①~④の上長により評価される ことになる。したがって、エフォート率は教員各自が設定し、公表することとなっている。

しかし各①~④の分野での評価はされるが、職位が講座に帰属しているため、①~④の業 績が総合的に評価され、昇格や給与アップすることが必ずしも保障されていない。」よう に課題が存在する。

C 改善に向けた提言

B.5.1.2で既に述べたように、「教員は大学内では、①講座、②コース・ユニット、③診

療部、④委員会に所属し、研究、教育、診療、行政管理の仕事を個人のレベルで課し、そ の業績は教員評価 FD システムで公開され、①~④の上長により評価されることになるが、

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ドキュメント内 Standard: (ページ 126-132)