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学生の受け入れ

ドキュメント内 Standard: (ページ 106-109)

4. 学生

4.2 学生の受け入れ

基本的水準:

医科大学・医学部は

 学生の受け入れ数を確定し、プログラムの全段階でその教育能力と関連づけなければならな い。(B 4.2.1)

注釈:

 [学生の受け入れ数]に関する決定は、医療の労働人口についての国の要件に応じて調整す る必要がある。医科大学・医学部が学生の受け入れ数を統制しない場合は関係性を説明し、

結果(例:採用数と教育能力との不均衡)に注目することで責任を示すことになる。

 [他の関連教育の協働者]には、医師不足、医師の配置の偏り、新たな医科大学・医学部の 設立、医師の移動といった、健康関連の人材のグローバルな局面と関連のある専門家や組 織のほか、国内の保健医療機関の人材についてのプランニングと人材開発の責任を負う当 局が含まれる。

日本版注釈:

 一般選抜枠以外の入学枠(推薦枠、指定校枠、付属校枠、地域枠、学士入学枠など)につ いても、その選抜枠が必要とされる理由とともに入学者選抜過程が開示されてもよい。

B 4.2.1

医科大学・医学部は

 学生の受け入れ数を確定し、プログラムの全段階でその教育能力と関連づけなければならな い。(B 4.2.1)

A 基本的水準に関わる点検

入学者定員は国の方針と国の認可で行われている。本学はかつての120名定員を1992年 度に国の要請を受けて100名にした。2009年度には本学独自の地域枠5名を増員し、2011 年に東京都地域枠5名を増員し、2019年度まで継続することになっている(資料

194,196)。

本学の教育施設は2002年度に建て替えられ、建替時の設計では留年者を含めて1学年 120名と想定しているため、地域枠増員もこの枠内で抑え、学生受け入れ人数と教育施設 及び教員の教育能力のバランスを保つことにしている。教育施設についての一覧資料を別 添する(資料200,201,202,203,204,205)。

臨床実習の場となる4附属病院には、ベッド数2,636床、4機関合計の年間外来患者数

2,057,032名、救急患者数 63,271名、入院患者数 816,388名、全 36診療科(2012年度実績)

があり(資料206)、学外実習先として教育病院群や地域の開業医が登録されている(資

料107,108)。全学生は小グループで多様な臨床経験を積み重ねることが可能である。

教員数は、国領校15人、基礎医学70人、臨床医学1,048人(レジデント含)、研究施 設等41人、初期研修医189人、レジデント101人を擁し、それに加えて学務関係の職員が 61人おり、以上の教職員数は本学の教育プログラムを遂行可能としている(資料

96,207,208)。(2013年5月1日現在)

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B 基本的水準についての評価

現行の入学定員110名が現教育施設および教員を含む教育資源として適切と判断してい る。しかしながら、近年の女子学生の増加に伴い(資料209)、ロッカーなど一部の教育 施設ではバランスが適正でない事案が生じている。また、留年者が多い学年では120名定 員いっぱいとなって、実習や演習等で充分な教育効果が得られない懸念がある。

臨床実習指導医やテューターについては、1人の教員への負担が大きいことと、その教 育能力が十分でないという問題がある。

C 改善に向けた提言

入学定員を増やす計画はない。東京都地域枠は2019年度で終了するので、その後は105 名の入学定員となる。

教育資源と教育能力が十分であるのか検討する。特に臨床実習やグループ学習のテュー ターについてはその質も含めて検討する。

D 改善に向けた計画

学生数と教育能力が適正であるのか継続的に検証する。

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質的向上のための水準:

医科大学・医学部は

 学生の受け入れ数と特性については定期的に見直して他の関連教育の協働者との協議し、地 域や社会の健康上の要請を満たすように調整すべきである。(Q 4.2.1)

Q 4.2.1

医科大学・医学部は

 学生の受け入れ数と特性については定期的に見直して他の関連教育の協働者との協議し、地 域や社会の健康上の要請を満たすように調整すべきである。(Q 4.2.1)

A 質的向上のための水準に関わる点検

東京都の要請(国からの要請)で、2011年度から東京都地域枠5名を2019年度まで増 員することになっている。東京都地域医療医師奨学金制度は、「将来、医師として東京都 の地域医療に貢献したい」と考えている医学部生に対して東京都が奨学金を貸与する制度 であり、奨学金は修学費として、入学金、授業料、施設拡充費を全額貸与する他、生活費 として月額10 万円が貸与される。奨学金の貸与を受けた医学科生が、医師国家試験に合格 し、奨学金貸与期間の1.5 倍(通常は6年間の奨学金貸与期間に対して、9年間)東京都が 指定する医療機関で、小児医療、周産期医療、救急医療、へき地医療のいずれかの領域で 医師として従事したとき、奨学金の返還が免除される制度である(資料195)。

B 質的向上のための水準についての評価

「他の関連教育の協働者との協議」を行い、東京都地域枠での増員を行っている。

東京都地域枠5名の入学選抜では、本学教員のみならず、東京都職員も参加し(面接試 験)、その目的に合う人材の選考になるように努力しているが、まだ臨床研修修了者が出 ていないため、東京都地域枠学生がその目的に沿った進路選択をするかどうかは不明であ る。本学独自の地域枠もまだ臨床研修修了者が出ていないため、プログラム評価ができな い状態である。

C 改善に向けた提言

東京都地域枠学生と本学独自の地域枠学生の両者について、学生時、卒業時、臨床研修 修了時にアウトカムの評価を行って、地域枠プログラムについての評価を行う。

D 改善に向けた計画

東京都地域枠、本学独自の地域枠の学生が卒業し、どこで初期研修を行い、その後の専 門トレーニングをどのように行い、そして医師としてどのような場で活躍するか、今後、

教育IR部門で追跡調査を行い、このプログラムの有用性の検討と改善のための資料を集め る。

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