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カリキュラム構造、構成と教育時間

ドキュメント内 Standard: (ページ 62-68)

2. 教育プログラム

2.6 カリキュラム構造、構成と教育時間

基本的水準:

医科大学・医学部は

 基礎医学、行動科学、社会医学および臨床医学を適切な関連と配分で教育範囲、教育内容、

教育科目の実施順序、その他のカリキュラム構成要素を明示しなくてはならない。(B 2.6.1)

注釈:

 [水平的統合]の例には、解剖学、生化学および生理学などの基礎医学の統合、消化器系

として内科、外科のそれぞれの専門分野の統合、腎臓病学と泌尿器科学の統合などが挙 げられる。

 [縦断的(連続的)統合]の例には、代謝異常症と生化学の統合、心臓病学と心血管生理

学の統合などが挙げられる。

 [必修教育内容と選択的な教育内容]とは、全学生が学ぶ必修科目と選択必修科目および

任意選択科目を意味する。

 [補完医療]には、非正統的、伝統的、代替医療を含む。

B 2.6.1

医科大学・医学部は

 基礎医学、行動科学、社会医学および臨床医学を適切な関連と配分で教育範囲、教育内容、

教育科目の実施順序、その他のカリキュラム構成要素を明示しなくてはならない。(B 2.6.1)

A 基本的水準に関わる点検

基礎医学(56単位)、行動科学(1単位:基礎医学の単位に含まれる)、社会医学(8 単位)、臨床医学(91単位)が基礎系、臨床系統合カリキュラムとして組まれている。

カリキュラム概要図を次ページに示す(資料122)。

教育内容(ユニットの位置づけ、到達目標、学習上の注意、教員の連絡先、評価方法、

参考図書、グループ学習の有無)はシラバスに詳細に記載され、インターネットで公開さ れている(資料 43)。学生には、各学年の前期、後期に学年オリエンテーションを実施し、

学生自身が本学のカリキュラム構造のどの位置にいるのか、今後学ばなければならない学 習内容は何かを明示している(資料58,59,60)。

B 基本的水準についての評価

教育内容と教育科目の順次性、特に学習のしやすさ、しにくさについては、学生からの 意見を定期的に聴いている(教学委員会と学生会委員との懇談会(資料31))。2013年度 からはカリキュラム委員会に学生が正規の委員として参加しており、ここでも学生からの 意見を聴いている。また、学生による教育教員評価ワーキンググループが、1年次から4 年次までの前期と後期の開始時に、カリキュラムに対するアンケートを行い、アンケート 結果は教学委員会に提出される(資料123,124)。このようにカリキュラム構造と科目配置 については現行のシステムで十分開示と意見収集ができている。

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【資料122 2012年度カリキュラム概要】

C 改善に向けた提言

2015年度の臨床系カリキュラム改訂は3年次以前のカリキュラムにも補正の必要が生じ る可能性がある。2015年度の実施で、教員、学生からの意見を収集し、3年次以前のカリ キュラムの再検討をカリキュラム委員会で開始する。

D 改善に向けた計画

教育IR 部門でのデータ収集と分析を行い、改善点を洗い出す。

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質的向上のための水準:

医科大学・医学部は、カリキュラムで以下のことを確実に実施すべきである。

 関連する科学・学問領域および課題の水平的統合(Q 2.6.1)

 基礎医学、行動科学および社会医学と臨床医学の縦断的(連続的)統合(Q 2.6.2)

 教育プログラムの一部として中核となる必修教育内容だけでなく、選択的な教育内容を決め、

必修との配分を考慮して設定すること(Q 2.6.3)

 補完医療との接点(Q 2.6.4)

Q 2.6.1

医科大学・医学部は、カリキュラムで以下のことを確実に実施すべきである。

 関連する科学・学問領域および課題の水平的統合(Q 2.6.1)

A 質的向上のための水準に関わる点検

本学のカリキュラムは「基礎系臓器別統合カリキュラム」と「臨床系臓器別統合カリキ ュラム」の2巡構造であり、かつコース・ユニット制であるために、カリキュラムの全体 像はカリキュラム委員会が決定するstructured curriculum の体裁となっており、同学年での ユニット間の水平的連携、学年を超えた垂直的連携はとりやすい構造となっている。

また、学生の意見を聴いて、学びやすさの観点からのカリキュラム点検も実施されている。

B 質的向上のための水準についての評価

学生の意見も取り入れて毎年カリキュラムを見直し最善のプログラムを実行している。

C 改善に向けた提言 特にありません。

D 改善に向けた計画 特にありません。

Q 2.6.2

医科大学・医学部は、カリキュラムで以下のことを確実に実施すべきである。

 基礎医学、行動科学および社会医学と臨床医学の縦断的(連続的)統合(Q 2.6.2)

A 質的向上のための水準に関わる点検 Q2.6.1で述べた。

B 質的向上のための水準についての評価 Q2.6.1で述べた。

C 改善に向けた提言 特にありません。

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D 改善に向けた計画 特にありません。

Q 2.6.3

医科大学・医学部は、カリキュラムで以下のことを確実に実施すべきである。

 教育プログラムの一部として中核となる必修教育内容だけでなく、選択的な教育内容を決め、

必修との配分を考慮して設定すること(Q 2.6.3)

A 質的向上のための水準に関わる点検

多くのユニットは必修となっているが、選択必修、さらには選択ユニットも準備されて いる。必修科目と選択科目の教育プログラム内での配分を次ページに図式化して示す(資 料125)。

6年次の選択実習は、基本的には4週単位の臨床実習を念頭に置いているが、基礎研究 や海外研修にも使える自由度があり、学生の選択の幅を確保している。さらには、プライ マリケア・選択学外臨床実習や産業医実習のように、低学年から学年を超えて卒業時まで 単位を積み重ねる自由なユニットもあり、学生が主体的に自らのカリキュラムを設計する 部分もある。

B 質的向上のための水準についての評価

必修科目、選択必修科目、選択科目はバランスよく配置されている。また、必要に応じ て科目の追加や削除など柔軟性のあるカリキュラムとなっている。

C 改善に向けた提言 特にありません。

D 改善に向けた計画 特にありません。

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【資料125 コース別必修科目と選択科目の配分】

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Q 2.6.4

医科大学・医学部は、カリキュラムで以下のことを確実に実施すべきである。

 補完医療との接点(Q 2.6.4)

A 質的向上のための水準に関わる点検

補完医療としては、漢方の授業を3年次の臨床基礎医学「和漢薬概論」で6コマ行って いる。

B 質的向上のための水準についての評価

漢方以外の補完医療については教育が行われておらず、補完医療に関する検討が不十分 である。

C 改善に向けた提言

現代補完医療に関する検討の予定はない。

D 改善に向けた計画

高齢化社会を迎え、本学の医学教育に補完医療に関する教育が必要かどうか今後議論す る必要があろう。

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ドキュメント内 Standard: (ページ 62-68)