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患者団体の連携

ドキュメント内 プレナリー (ページ 156-159)

座長:小森 哲夫 ‌‌

国立病院機構箱根病院 神経筋・

難病医療センター

菊地 誠志 ‌‌

国立病院機構北海道医療センター 神経内科

≪ねらい≫

当事者として医療ニーズの発生地点であり、治療選択にお ける最終決定者である患者さんと神経内科医の連携は、神 経難病医療を進めるに当たっては必須のことです。「難病」が Nanbyoとして世界で用いられるようになったのは、日本に おいて患者・患者団体と神経内科医の協力のもと先駆的な実 践があったことによります。日本における患者団体活動につ いて歴史的な観点を含めての基調講演を患者さんから発表し ていただきます。次いで、患者団体が中心的な役割を担って いる国際学会(特にパーキンソン病(WPC2019年は京都で開 催予定))について、ガイドライン作成(パーキンソン病)への 患者さんの参加について、それぞれ講演していただきます。

最後に、治験の計画・実施における患者さんの参画について 欧米・日本の現況を発表していただきます。政策決定・難病 指定における連携、および世界における患者団体・神経内科 医の連携についても情報提供が期待されます

S-32-1 日本における患者団体活

動と医療の連携について

○‌‌伊藤たてお

日本難病・疾病団体協議会(JPA)

【略歴】

1972年 ‌全国筋無力症友の会入会、北海道支 1973年 ‌北海道難病団体連絡協議会設立部を設立

(1982年より財団法人北海道難連)

1986年‌‌‌‌日本患者・家族団体協議会(JPC)設 2003年‌‌‌‌全国難病センター研究会設立 事務立  2005年 ‌日本難病・疾病団体協議会(JPA)設局長 

立(一般社団法人)

2007年 ‌難病支援ネット北海道設立

(2018年NPO難病支援ネット・ジャパンと改称)

難病・慢性疾患全国フォーラム 実行委員長 一般社団法人日本難病・疾病団体協議会理事会参与 特定非営利活動法人難病支援ネット・ジャパン 代表理事一般社団法人全国筋無力症友の会監事

全国難病センター研究会事務局長 難病・慢性疾患全国フォーラム実行委員長 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会委員

(2016年まで)

内閣府障害者政策委員会委員(2016年まで)

社会保障審議会障害者部会委員(2016年まで)

(内閣府)総合科学技術・イノベーション会議生 命倫理専門調査会「ヒト胚の取り扱いに関する基 本的考え方」見直し等にかかるタスク・フォース」

構成員

医療と患者会・患者団体との連携とはどのようなものを指すのだろう か。

医療の世界の中にあって、その恩恵を受ける患者あるいは消費者とし ての立場にあって、個人ではできないことも団体としてなら、医師や 医療機関に対してあるいは行政に対しての様々な要請や協力・連携につ いての申し入れや話し合うこともできる立場を確保することができる。

患者会は戦後の社会において結核やハンセン病の療養所から生まれ、最 新の治療を求めるとともに人権の擁護を主な目的として活動した。

その後国の経済の発展に伴ってより良い治療と、医療費の助成や療養 環境の整備など国の施策の改善を求めて様々な疾病ごとの団体の誕生 へとつながり、さらには高度経済成長のひずみである水俣病やイタイ イタイ病などの公害による大規模な健康被害や、スモンなどの薬害の 被害者の救済と被害の補償活動へとつながっていく。患者団体の活動 も国への働きかけなど患者家族が住む地域での多様な活動にも注目さ れるようになり、その中から難病患者・家族への差別と偏見に目を向け た社会活動の必然性も生まれていった。そこから神経内科と患者会の 連携が日本の難病医療の中核となっていった。

医療講演とその内容を機関誌に掲載して会員へ配布することや、専門 医療過疎地での集団無料検診、医療相談会などの開催とともに、地域 の行政や議会への働きかけ、国への陳情や国会に対する請願、報道等々 患者個人ではでき得なかったものばかりといえる。

それらの経験と社会への働きかけの積み重ね、患者会・患者団体の活動 と専門医療との連携が難病法を作った原動力となっていった。

患者会・患者団体とは何か、何をするところなのか。

患者会の役割とは次の三つに集約できると考えている。

1.病気の科学的把握と正しい知識を持つこと 2.生きる勇気と気概を持つこと

3.難病患者が安心して生きていくことのできる社会を目指すこと

「難病法」は、原因の究明と治療法の開発を目指すだけではなく、患者や 家族が生活者としていかに尊厳をもって生きることができるのか、ど のような仕組みでそれを支援するのかという、目的や理念をもって誕 生した。その多様な支援が十分に理解されていない現実にどう対応す るかが今後の課題となっている。

医療の世界とその組織が、いっそう国民に開かれたものとなるための 患者と医療の連携の橋渡しとして「患者と医療連連携プラットホーム」

づくりはどうだろう。

25 シ ン ポ ジ ウ ム 日

5月25日(土)8:00 ~ 10:00 第6会場(大阪国際会議場10F 会議室1009)

Jp

S-32-2 世界パーキンソン病学会

における連携

○‌‌織茂 智之

1

、岡田 芳子

2

宇山 恵子

3

1 関東中央病院 神経内科、2 日本パーキンソン病友の会、

3 東京医科歯科大学

【略歴】

学歴   1980年3月信州大学医学部卒業 勤務歴   1980年4月東京医科歯科大学神経内       1981年10月都立広尾病院循環器科科医員       1982年4月東京医科歯科大学神経内医員       1983年1月関東逓信病院神経内科医員科医員       1994年1月関東中央病院神経内科医長       1999年5月ロチェスター大学神経内

科客員助教授

      2001年4月関東中央病院神経内科部長       2017年4月関東中央病院神経内科統 専門    臨床神経学,レビー小体病の臨床・基括部長

礎的研究

所属学会  日本内科学会,日本神経学会(代議 員),日本神経治療

      学会(理事・創薬国際化委員),MDSJ

(次期総務),

      日本自律神経学会(評議員),MDS 資格    医学博士,日本内科学会認定内科医,

神経内科専門医

兼務    東京医科歯科大学臨床教授,東京医科 歯科大学非常勤講師,昭和大学併任 講師,東邦大学非常勤講師 賞罰    平成11年度上田記念心臓財団賞      平成19年度日本神経学会楢林賞      平成20年度東京都医師会医学研究賞       平成20年度松医会賞(信州大学同窓

会)など

 世界パーキンソン病学会(WPC: World Parkinson Congress)

は,運動障害の専門家,脳神経内科医,内科医,神経科学 者,看護師,リハビリ専門家,パーキンソン病の人とその家 族や介護者が一堂に会する国際学会である.運営母体はWorld Parkinson Coalitionで,2004年Fahn医師により設立された.

第1回WPCは2006年にワシントンで,第2回は2010年にグラス ゴーで,第3回は2013年にモントリオールで,第4回は2016年 にポートランドで開催され,第5回は2019年6月に京都で行な われる.WPC のプログラムをみると,パーキンソン病の基礎 研究,臨床研究,運動療法,パーキンソン病の人の生活・ケア など,幅広い分野の話題が扱われている.一般の学会と大き く異なるところは,医師,パーキンソン病の人・介護者とその 支援者などが一体になって会を運営し参加するところである.

 日本パーキンソン病コングレス(JPC: Japanese Parkinson Congress)は日本版WPCで,第1回は2015年6月に水戸で,第2 回は2017年4月15-16日に東京で開催された.第2回JPCの内容 をみると,テーマは,"狭い道"をどう歩く?~パーキンソン病 患者の歩く"道"~とし,大会長の岡田芳子氏は,パーキンソン 病の患者人口は社会の高齢化に伴って増加しており,パーキ ンソン病が未だ完治の見込まれない難病である限り,今後も さらに増加するものと思われます.パーキンソン病患者の歩 く"道(人生)"は先すぼまりの"道"と言わざるを得ません.その

"道"を患者はどう歩けばいいのか一緒に考えたいと思います,

と述べられていた.二日間の日程で開催されたその内容は,6 つのシンポジウム,2つのラウンドディスカッション,3つの ランチョンセミナー,2つのイブニングセミナーなどと盛りだ くさんであった.シンポジウムCではパーキンソン病と介護, ラウンドディスカッションBでは若年性患者の抱える問題がと りあげられ,まさにJPC独自の取り組みが感じられた.

 現在,日本で開催される第5回WPCに向けて,着々と準備が 進められている.運営資金,講演の言語,ボランティア,学 会運営などについてまだ解決しなくてはならない問題が残っ ている.これらを解決し,アジアで初めて開催されるWPC京 都を成功させるために,World Parkinson Coalition,本邦の 患者団体,医師のさらなる連携が必要である.

S-32-3 ガイドライン作成への患

者さんの参加

○‌‌服部 信孝

順天堂大学医学部附属順天堂医院 脳神経内科

【略歴】

昭和60年03月 順天堂大学医学部卒業

平成02年08月 名古屋大学医学部生化学第二国内留学~平成5年8月 平成06年03月  順天堂大学医学部大学院医学研究科卒業 

医学博士の学位授与

平成11年07月 順天堂大学医学部神経学講座臨床講師 平成13年05月 順天堂大学医学部神経学講座専任講師 平成15年05月 順天堂大学老研センター・神経学教室助教授

平成18年07月  順天堂大学医学部脳神経内科教授、老研センター副セン 平成29年07月 東京都難病相談支援センター・センター長兼務ター長

賞罰:平成13年度   順天堂大学同窓会学術奨励賞受賞 平成13年度   財団法人長寿科学振興財団理事長奨励賞受賞

平成14年度   第39回ベルツ賞1等賞(テーマ:神経変性疾患の分子機構)

平成15年度   日本神経学会賞

平成16年度    トムソンサイエンティフィック社Research Fronts Award受賞(13部門16人)

平成19年度    ESIの高被引用回数(1996年~2006年)で、パーキンソン 病部門第7位にランク

平成24年度    文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)

平成29年度    スペイン神経学会名誉会員授与 平成29年度    楢林賞

2018年にパーキンソン病診療ガイドラインが刊行された。本 ガイドラインは日本神経学会監修による「パーキンソン病診 療ガイドライン」作成委員会が中心となって作成した。この ガイドライン改訂は、従来同様、evidence based medicine の考え方に従い、「Minds診療ガイドライン作成の手引き」

2007年版、および2014年版が作成において利用出来たものに 関しては2014年版に準拠して作成された。特に2014年版では、

患者やメディカルスタッフもclinical question作成に参加す るパネルディスカッションを取り入れたGRADEシステムの 導入を推奨しているため、本システムを一部導入している。

患者が参加してコストパーフォーマンスや患者自身の処方さ れた経験なども会議で議論し、推奨順位を決定した。本講演 では、診療ガイドラインにおける患者参加のあり方を議論し たい。

25日

シ ン ポ ジ ウ ム

ドキュメント内 プレナリー (ページ 156-159)

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