第 5 章 作文における質的側面の発達
5.3 結果
5.3.4 作文の例の分析から見た特徴
以下、L2群の学習者Jp-Eの1回目の推敲前後の作文を例に挙げる。
例5.1 <推敲前>
私は小さいから本を読むことが好きだ、今まで歴史と文化と言情などについての本を読む。本を読んでい るのうちに(筆者注:読んでいるうちに)、私は落き着きの心を持つことができる。そして、本の中からた くさんの知識をもらって、境地を高めることができる。私にとって「平凡の世界」は私の一番好きな本の 1 つだと思っている。
「平凡の世界」は路遥に書かれる。この本は陕北の生活を背景として、若い人の追求と愛情を述べる。こ の本の主人公は孫少安、田润叶、孫少平、暁霞だそうだ。孫少安は家族の長男だから、高校に入っていなく て、家族を養う責任を持っている。孫少平恥なんだから、家族を養うの責任を持っていなくて、高校に入っ てよい教育を受ける。田润叶の家庭は孫少安より富んで、高校生に入ってから、教師になる、田さんと孫少 安は幼なじみだから、お互いに好きだ、心の中で清純の愛情が一番美しいと思っている。でも孫少安と田润 叶の家庭は大きな差があって、孫少安は最後にほかの女性と結婚する。そして、孫少安と田暁霞は命运(筆 者注:運命)のために最後につきあうことができない。これはとても残念だ、それから、この本は若い人が 愛情と夢を追求について述べる。若い人のストーリーから、前向きの激情を湧く。
私たちは若い人だけに、人生の失敗に恐れることがだめだ。本の主人公のように自分が一番好きな生活た めにひたする(筆者注:ひらすら)頑張る。生活の貧困は怖くなくて、精神の貧困はいちばん怖いかもしれ
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ません。この中でたくさん悲劇があったけど、最後に自分の幸福を見つける、それはいちばんよい劇情だと 思っている。人生というのは自分の心に描いた通りになる心の人生のためにひたするがんばって、最後に理 想の生活に行かなければ、後悔しなくてもよいと思っている。
この本を通じて、プラスな影響をもらって人生に対してさらに理解することができる。この本を読んだ後、
必ず人心を震憾させる(筆者訳:心を動かす)と考えている。心から共鳴を引き起こして、この本はよいと 思っている。今は「平凡の世界」はドラマにとられて、ドラマと本は違い(筆者注:違う)感じがあるかも しれない。でも私は本からもらって感じが好きだと考えている。
人間は平凡してもよくて、平庸(筆者注:平凡)がだめだと思っている。「平凡の世界」は人生について たくさん道理を述べる、それでその本は私が一番勧める本だと考えている。
<推敲後>
私は小さいから本を読むことが好きだ。今まで歴史と文化と言情と社会などについての本を読んだ。本を 読んでいるうちに、私は落ち着きの心を持つことができる。そして、本の中からたくさんの知識をもらって、
境地を高めることができる。私は好きな本の1つは「平凡の世界」だ。
「平凡の世界」は路遥に書かれて、陕北の生活を背景として、若い人は理想と愛情についての通いいキュ ウを述べる。この本の主人公は孫少安、田潤葉、孫少平、田暁霞だ。孫少安は家族の長男で、そして家庭が 貧困だから、高校に入っていなくて、家庭を養う責任を持っている。自分の弟孫少平に高校に行かせて、よ い教育を受けられる、それから孫少安と幼馴染の田潤葉の家庭は孫さんのより富んで、高校に入った。その 後教師になる。その反面、孫少安は農民だ。でも、孫少安と田潤葉はお互いに好きだからといって、家族と 職業のせいで、二人は最後に結婚しない、それは残念だ。その一方で、孫少平と田暁霞は運命のせいで、最 後につきあうことができない。でも、最後に孫少安、田潤葉、孫少平は自分の幸福を見つける、田暁霞は仕 事のために亡くなった。その人たちのストーリーを思うと、前向きの激情を湧く。
私たちは若い人だけど、人生の失敗に恐れることはない、本の主人公のように自分が一番好きな生活のた めにひたすら頑張る。生活の貧困は怖くなくて、精神の貧困はいちばん怖いかもしれない。本の中でたくさ ん悲劇があったけど、最後に自分の幸福を見つける。それはいちばんよい劇情だと思っている。人生という のは自分の心に描いた通りになる、最後に理想的な生活に行かなければ後悔することになる。
この本を通じて、プラスな影響をもらって、人生に対してさらに理解することができる、この本を読んだ 後、必ず人心を震撼させると考えている。そして、心から共鳴を引き起こす。今は「平凡の世界」はドラマ
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に撮られて、ドラマと本を見て違い感じがあるかもしれない、でも私にとって本からもらって感じが好きだ と考えている。
人間は平凡してもよくて、平庸はだめだと思っている。この本は人生のたくさん道理を述べる。それで、
この本は私が一番勧める本だと考えられる。
上記の例では、「私たちは若い人だけに、人生の失敗に恐れることがだめだ」という意味不明 な文を、読み手の意見を受け入れて推敲したあと、「私たちは若い人だけど、人生の失敗に恐れる ことはない、本の主人公のように自分が一番好きな生活のためにひたすら頑張る」という文に書 き直した。このような文法の面への丁寧な推敲を経て、Jp-Eの文法面における平均評価得点が5 点から7点に上がった。これに対して、フィードバックには内容の面への言及はなく、Jp-Eの推 敲後の作文にも内容に関する加筆が見られなかったため、内容面における作文の平均評価得点は 推敲前と推敲後で変わらず6点であった。
池田(1999b:41-42)は、中級日本語学習者は言語能力の不足のため、上級日本語学習者より も語彙などのマイクロレベルにおいての推敲を多く行っていると指摘している。そして、岩田・
小笠(2007:65)も、留学生は日本人学生との間に言語能力の差が存在するため、語彙や文法な
どの言語面の情報交換を行うしかないと述べている。本研究でもこの点が明らかになった。言語 能力の制限により、L2群の学習者はピア・レスポンスという活動に対しての適応過程がより遅く、
内容面においての推敲が困難であり、言語形式面をより多く推敲したことが明らかになった。
次に、L1群学習者Cn-Fの3回目の「『爆買い』現象について」の推敲前後の作文を例に挙げる。
例5.2 L1群学習者Cn-Fの3回目の推敲前後の作文
<推敲前>
最近、訪日した中国人がウォシュレット付き便座など日本の高機能便座を「爆買い」した現象は話題と なっている。それは珍しくないことだ。中国の昨年の大陸部外での消費が大体1兆元を突破したそうだ。フ ランスに行けば香水、スイスでは時計、ニュージーランドでは羊オイル、日本では家電と便座。
無論、この現象は中国人の実際消費能力は高くなることを明らかにした。発展途上国として中国はどん どん強くなる。しかし、国内では消費の個別化と多元化が進んでいる一方、国内での消費は単一化と集中化 を続けている。それは少し不自然だ。集中型消費は消費能力が低いときの特徴だ。その現象は中国の海外旅 行はまだ初期段階にあるのではないか。
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もう一つ、中国の海外消費者はただ外国が作る商品はよい、商品はよくないという考えではなく、便利 さと品質を求めている。日本人は商品を作るとき、心を込めて、使用者を考えて、一番似合う商品を作る。
その反面、中国では商品が大量生産されて、おおざっぱな感じだ。世界ではたくさんの商品は中国製造とし ても、中国消費者は外国の商品が好きだ。その原因を真剣に考えるべきだ。中国の商品、特に家居用品、品 質を突破するしかるべきだ。科学的な角度から大胆に新しいものを作り出すことは必要だ。
将来努力すれば、改善が期待される。私はそう思う。
<推敲後>
最近、訪日した中国人がウォシュレット付き便座など日本の高機能便座を「爆買い」した現象は話題と なっている。それは珍しくないことだ。中国の昨年の大陸海外での消費が大体1兆元を突破したそうだ。フ ランスに行けば香水、スイスでは時計、ニュージーランドでは羊オイル、日本では家電と便座だということ がある。
無論、この現象の原因は中国人の実際消費能力が高くなることだ。発展途上国として中国はどんどん強 くなる。でも、先進国と比べて、まだ長い道がある。今、中国の海外旅行はまだ初期段階にあり、主に集中 型消費だ。「人はその商品を買うから、自分もそうしましょう」という考えを持っていて、付和雷同的な態 度を取る。もう少し発展すれば、この状況が改善されるのではないか。
そして、中国の海外消費者はただ外国が作る商品はよい、本国が作る商品はよくないという簡単な考え を持っているではなく、便利さと品質を求めている。日本人は商品を作るとき、心を込めて、使用者の立場 に立って、一番ふさわしい商品を作る。その反面、中国では商品が大量生産されて、おおざっぱな感じだ。
世界ではたくさんの商品は中国製造としても、中国消費者は外国の商品が好きだ。その原因は品質にあるだ ろう。中国製造特に家居用品、品質を突破してしかるべきだ。科学的な角度から大胆に新しいものを作り出 すことは必要だ。
それから、中国は日本の強さを学んで、自分的なアイディアを持って、中国人に一番ふさわしい商品を 作ることができように努力する。
例5.2から見ると、Cn-Fは自分の作文を見直しているところ、作文においての不自然なところ を注意し、自ら修正できた(「この現象は中国人の実際消費能力は高くなることを明らかにした」
→「この現象の原因は中国人の実際消費能力が高くなることだ」)。中国人大学生を研究対象にし