• 検索結果がありません。

以 〃 ・下

ドキュメント内 方言文法全国地図解説 5 : 付資料一覧 (ページ 68-72)

Nda

団a koccja N da

kedomo kedomo kedomo keNdo keNdo keNdo

domo domo

naa naa naa

aann

    この表の左から順に説明していく。

①形式名詞・準体助詞・断定辞の有無によって【大き  さ】を,種類によって【向き】を決める。(ただし,

 【大きさ】【向き】は,これ以外にも語形の区別をする  ために適宜用いている。)形式名詞・準体助詞・断定  辞を持つ語形は原則として大記号とし,次のような向  きを与える。

N勾a    … 左上 N,Nda, aNda…上

切a    … 右上

kocqa  …右

da,勾a, za, ja…下

to     … 左下

mON    … 左

②記号の【形】は,語形の初めの終助詞(一部,断定  辞)で決める。具体的な形は,凡例を参照。これによ  り,語形の初めの終助詞が同じであれば,色が異なつ  ていても同じ【形】があたることになる。(mONdanaa  (緑)とmONda(紺):平行四辺形記号, joonoo(緑)

 とjoo(紺):曲玉形記号)

③語形の中にナ行の終助詞を含むかどうか,含む場合  どのような種類か,を次のような方針で,【塗りつぶ  し方】に反映させる。

  ナ(一)の類…ベタまたはそれに近い塗りつぶし   ニャ(一)・ネ(一)の類…面積のある塗りつぶし   ノ(一)の類…中に一本線

  ナ行の終助詞を含まない場合…ぬき

④⑤ 初めの終助詞の後に,別のナ行以外の終助詞が付  加している場合,紺では,【向き】によって適宜区別  する。緑・水では,次の位置に【補助記号】(一本線)

 を加える。

  ア行 … 左上   サ行 … 右上   ヤ行 … 右下・下

  ワ行 … 左下   ラ行 … 左

 以上の記号化の方法は,第4集の過去・回想表現aの 後半の地図(187図「おもしろかったなあ」,189図「行 ったなあ」,191図「いたよ」,193図「書いたよ」,195 図「強かったよ」)の記号化の方法(第4集解説書271

〜273ページ)を参考にし,この地図(228図)にあわ せた変更を加えたものである。特に187,189図は,地 図タイトルが,この228図と同じ「〜なあ」であるので,

できるだけ比べ見ることができるように考慮した。ただ し,記号がすべて共通というわけではないので,注意が 必要である。

C−2.凡例における語形の並べ方

 凡例においては,まず記号の【色】を,緑・紺・水の 順に並べる。次に,【形】【塗りつぶし方】【方向】【補助 記号】の順に類似性に従って並べる。なお,ナ行の終助 詞の中は,ナ(一)・ニャ(一)・ネ(一)・ノ(一)の 順に,ナ行以外の終助詞は,おおむね五十音順に並べ

た。

C−3.228図における併用地点の記号の押印の川頁序  228図では,回答が複数ある地点の記号は,それぞれ

の回答の前半の見出しの,227図「行きたいなあ」(前 半)における凡例の順序にあわせて,左から順に配置す

る。

229図 行きたくない一その1−

230図 行きたくない一その2一

〔語形の採用と統合〕

 希望表現のうち,話し手が,自分自身である行為を行 うことを望んでいない,という気持ちを表出する表現を 見ようとした地図である。調査では,「「温泉には行きた くない」と言うとき,「行きたくない」のところをどの ように言いますか。」という質問文によってたずね,「行 きたくない」にあたる方言形を求めた。

 この項目では,地図化にあたって,全見出し語形を大 きく二つのグループに分け,二枚目地図とした。229図 には「行きたくない」類の語形を登載し,230図には

「行こ一ごたなか」「行きぶさね一ん」など,それ以外の 類の語形を登載している。このように二枚の地図に分け ることで,「たい」「ごたる」「ぶさん」など希望の助動 詞にあたる部分のバリエーションの分布の見やすさを確

保するとともに,共通語で形容詞型活用をとる「たい」

の類を用いた「行きたくない」類について,第3集所収 の形容詞否定形の分布図と比較可能な記号化を行うこと を意図した。

 229図「行きたくない一その1一」において「たい」

類がとる形に注目すると,東日本に非音便形の「イキタ クナイ」類,西日本にウ音便形の「イキト(一)ナイ」類 がそれぞれ広く分布し,大きく東西対立をなしている。

このような分布状況は,「たい」類の分布しない九州中 部以南を除き,形容詞の否定形を扱った第3集137図

「高くない」における,「タカクナイ」類と「タコ(一)ナ イ」類との分布状況にきわめてよく重なる。

A.使用状況等が採用規則に合わない回答

 語形の採用にあたり,使用状況が採用規則に合わない ために不採用としたのは,次の回答である。

  6425.37[jukito:nai](あとで否定したが,実際は使    うと思われる)

  8354.28[ikitone:](ゆ)〈そういう人もある>

  5471.49[ekitanIe:コ〈他人が使うこともある〉

 いずれも,注記から,話者自身の使用語ではない,あ るいは,話者が使用するかどうかあいまいな回答と見て,

不採用とした。

 この項目における終助詞の扱いは,Aα方式(終助詞 付き回答と終助詞の付かない同形とが併用で回答された 場合は,終助詞付き回答は採用しない。語形が融合形で ない場合,終助詞の前にハイフンを入れて終助詞を統合 する。第4集解説書11〜12ページ)である。これによ

り,次の終助詞付きの回答を不採用にした。

  0717.50 [ikitakulnaina:]

  4609.53 [egidagunenoja]

   ク    [egidaguneno:]

  5604.28 [egitakunε:na:]

B.

6477.12[イキトーナイガイヤ]

6497.57[ikito:naiwai]

6629.13 [i1〈ita:nεna]

7407.66[ikito:naiwa]

意味的・文法的な面からの採否の検討

 意味的・文法的な観点から,回答の採否について検討 したところを述べる。

 「4.1.A−2.希望表現における採用の方針」に述べた とおり,動詞を用いていない回答や,「行く」にあたる 動詞を用いていない回答は不採用とした。これにより不

採用としたのは次の回答である。

  2765.13[s山s山mane(虹a:]

  277197 [teηfda] (?)

  5615.20[oradamedadzeno:]

277197の回答は「大儀だ」にあたるものと思われる。

 ただし,語源的に「行く」にあたる動詞ではなくても,

意味的にこの文脈における「行く」にあたるものが用い られていれば採用した。例えば,「デル」を用いた次の 回答は採用した。

  7659.62 [detakulnakkja]

調査地点は八丈島である。共通語でも,文脈によっては

「行く」に近い意味で「出る」が使われることがある。

しかし,八丈島方言の「出る」は,語彙的意味としても

「行く」に類した意味を持つもののようである(『日本方 言大辞典』「出る」の項など)。

 「希望」という意味に関わる採用範囲についても,

「41,A−2.希望表現における採用の方針」に述べたとお り,意志を表すと見られる回答は不採用とし,それ以外 は,「話し手が,自分自身がある行為を行うことを望ん でいない,という気持ちを表出する表現」と見られるか ぎり,比較的広く採用した。

 意志表現であることにより不採用とした語形は次のと おりである。

  277197 [eganε]

  2773.12 [eganε]

   〃    [egane勾a]

  3787.45 [eganε弓ganε]

  4637.20 [uNganε]

  4666.42[iganεwε](行く行かないの態度をはっき    りと示して,「行かない」という形)

  5638.67 [ioanai]

  5668.17 [igane]

  5669.19[iYane]〈イキタクネーなどとはいわな    い。>

  5780.84 [egane:]

  6477.12[イコーオモワンガイヤ]

  6700.04 [igane:dzo]

  7316.65 [ikaN]

   〃    [ikando]

6477.12を除き,すべて,終止形の言い切りによる意志 の表現である。

 一方,「イキタクナイ」「イコーゴトナカ」「イチブシ

コーネーン」など,「動詞+希望の助動詞+否定形式」

という語構成からなる典型的な希望表現の回答はもちろ ん採用するが,その他に,次のような回答も,「望んで いないという気持ちを表出する表現」と見て採用した。

・行きたく思わない

  6477.12[イキトーオモワンガイコ

・行くことはいやだ/行くのはいやだ

  3734.14 [egt血nqjanta]

  4652.79 [ikkotoa麺adatdla]

  6374.58 [ikuna:重jadae]

  6610.37[ik田kota:類adawa]

・行くの進まない

  2765.13[eg血nostαs曲mane]

・行く気がしない   7441.02 [ikukigaseN]

   ク   [ikugaseN]

・行かない気になっている   2790.38 [eganekTnatera]

・行くつもりがない

  7441.02[ikutsumoriganai]

「行く気がしない」の744LO2の第2答は,同じ地点の第 1答が慣用的に固定した表現であろうか。

 しかし次の回答は,「望んでいないという気持ちを表 出する」のに用いられることがあるにしても,かなり間 接的な表現であると見て,不採用とした。

・行ったってしょうがない   1801,80[ittate∫o:naiwa]

・行ってどうするか   8300.81 [itattyanaNsuika]

・行かなくてもいい

  4638.OI[iganebattei:](「行かなくたって良い」の    意)

  4684.87〔egandemoeja](行かなくてもよいよにあ    たる。)

 また,否定を担う形式に関わることとして,助詞「は」

「も」や,形式名詞「こと」の類を含む回答(「行きたく はない」「行きたいことない」などに相当する形)は採 用した。これらの回答が,共通語と同じようにとりたて の意味を持つとしても,「望んでいないという気持ちを 表出する表現」としては,なんら問題なく採用の範囲に おさまると考えられる上に,方言によっては,とりたて の意味が薄れて,「〜はない」などに由来する形が,単

なる否定として機能している場合があることが知られて いるためである(137図「高くない」解説,第3集解説 書139ページ)。

 また,否定を表すのに,次のように反語の形式を用い た回答もあるが,これらも採用した。

  5681.79 [ikitaka:arazuke]

  6488.48[イキターアッカレ・ヤ]

  6538.42 [ikitakaarasuka]

C.音声の統合

 語形の統合に関して,次のような回答があった。

 次の回答は,無声化した母音を表記していないものと 見られる。

5547.42 [iktonai]

5751.78 [ekgtagunε:コ 5732.77 [ekgtaganε]

5771.36 [ekgtagunε:]

 ク    [ekgtaganε:]

5679.69 [ekgtagane]

→ 〈ikitonai>

→ 〈ekitagunεε〉

→ 〈ekitaganε〉

→ 〈ekitagunεε〉

→ 〈ekitaganεε〉

→ 〈ekitagane>

いずれも[k]または[kg]の後に[i]を復活させ,表 記レベルの統合を加えて,→の右側のような見出し語形

として採用した。

 次の地点の「トウ」という表記は,音声の実質を表す ものではなく,正書法に従った表記であると見て,〈tou>

ではなく,〈too>として採用した。

  5567.46[イキトウナイ]

  5579.79[イキトウナイ]

  5588.78[イキトウナイ]

  5660.50[イキトウナイ]

  6509.07[イキトウナイ]

D.参考話者

 次の回答は参考話者の回答として採用しなかった。こ の同席者が,主たる話者と異なる大字の出身であるため である。

  7373.99 [iko:gotanya:]

E.採用した回答について

 最後に,採用した語形について説明を加える。

 次の回答中の一番目と三番目の[η]は,従来の記述 研究で知られているこの地域(鹿児島県枕崎市)のガ行 鼻音の現れ方と異なっているが,ここでは報告のまま採 用している。

  8361.42 [iηoηadanaηa]

〔語形の記号化〕

A.語形の分割

 記号化に際しては,語形を前部と中部と後部の三つの 部分に分けて扱った。おおむね,「行く」にあたる部分 を前部,「たい」などの助動詞にあたる部分を中部,否 定の「ない」にあたる部分を「後部」とすることを原則 とした。次に分割の例を示す。初めのハイフンの前が

「前部」,ハイフンにはさまれた部分が「中部」,後のハ イフンの後が「後部」である。表記は地図見出しの表記 による。

  iki−taku−nai   igi−dagu−nεε   eηu−dagu−nεε   iki−too−nai   iki−toowa−nai   iki_taa_naa   iki−taakotaa−naa   iki_taka_nee   iki_takaa−nee   iko−gota−naka   ?ici−busaa−neeraN

 なお,一部の語形(後に述べる「その他」の類)につ いては,「行く」にあたる部分を「前部」とする他は,

残りのすべてを「中部」とし,「後部」を立てなかった。

  ik−kotoaUada一なし   iku−kigaseN一なし

 次に「中部」の後半に,「は」「も」などのとりたての 形式や,「ん」「こと」といった準体助詞や形式名詞,さ

らにそれらの複合したものが含まれる場合,その部分を

「中後部」とし,それ以外の部分を「中前部」とした。

そのようなものを含まない場合は,「中部」全体を「中 前部」とし,「中後部」を「なし」とした。ただし,

〈iki−taka−nai>のように,中部にとりたて形式を含んで いると思われるものの,それが中部の前半と融合して1 拍になっているものについては,「中後部」を「なし」

とし,「中部」全体を「中前部」とした。次に分割の例 を示す。ハイフン(=)の前が「中前部」,後が「中後 部」である。

  iki−too=なし一nai   iki.toO=wa.nai   iki−taa=一なし一naa   iki_taa=kotaa_naa   iki−taka=なし一nee

ドキュメント内 方言文法全国地図解説 5 : 付資料一覧 (ページ 68-72)