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04年3学;期

ドキュメント内 中学年の読み書き能力 (ページ 88-106)

 川口先生はじかんわりおまもってくれないのできらい。たいくのじかんわり       7       体育

のときやってくれないのできらい。川口先生はがっきゅうでまりおかってくれ       @      を

ない。捕p先生はこごとおいワてばかりいるのできらい。川口先生はせんそう

      7

にいったのでおっかない。墨口先生なぐるといっておどかすのできらい。

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 爾田幸治はこのように先生をみている。先生は嫌いだという感情が心のそこ にある。西田は低学年のころは先生がただむやみとこわかったが,中学年では 嫌いという抵抗感にかわってきた。教師との人間関係はこのかぎりではまだ望

ましいというところまでになっていない。

 家庭環境の状態

 このあたりで,家庭環境に,遇をむけてみなければなるまい。家庭環境調査

(日本文化科学社発行)では,それぞれの項闘につぎの評点がでている。

家庭の一般的状態 子どものための施設 文化的状態

弓庭の〜般的ふんいき 両親の教育的関心

ら◎2221←

 これによると,家庭の一般的状態がふつうのほかは,どれも平均より悪い。

とくに,両親の教育的関心がないことを示している。

 ところで,この調査は西田幸治が4年の終りちかくに調べたものである。実

は,この前に,幸治の家庭環境に大きな変動があったことを書かねばならない。

 西田幸治は福島で生まれたが,3歳から,2年の9月までは,都内の某母子 寮に住み,それから,4年の9月までは学校近くのアパートに,そして現在は

学校からだいぶ離れた中野に住んでいる。住居をこれまでに4度も変わったが.

なぜ両親の揃った西沼の家庭が母子寮などに身を寄せていたかが問題になるQ  それは幸治の父親がほかに女をつくって,姿を消し,行方がしれなくなった ために,父に逃げられた幸治の母子は母子寮に入ったのである。もともと,幸

治の父は時計修理工であるが,道楽ぐせがあり,夜はキャバレー一のバンド演奏 に.であるいていたようである。

 しかし,幸治が学校に通うようになって,父親は同棲していた女とうまくい かず,幸治の母親とヨリをもどし,いっしょに住むようになった。それが轡子

寮からアパートに転罵するようになった理由である。

 幸治の母親は父親より年が多い。学校は女学校をでており,夫が行方をくら

ませてからは,タイピストとなって生計をささえてきた。しかし,女手ひとつ

      81

で,育ちざかりの3人の男の子をかかえて,経済状態はかなり苦しかった。(い ちばん末子は母子寮に.いた間に,赤痢で死なせてしまった。)子どもに.たいする

教育指導がいきとどかなかったのはいうまでもないことである。だから,母親

は,幸治に.は,入学までお話をしてやったり,旅行につれだしたりすることも できず,絵本も満足に読んでやれな:かった,と,こう当時のことを報告してい

る。

 現在,幸治の父母は共かせぎをつづけているQ

 上にあげた家庭環境の調査は,父が帰ってきてからの状態である。幸治が低 学年のころは,これとは及びもっかないほど悪い環境にあったことは想像にか

たくない。

 環境調査で,西田幸治が現在の状態を答えているなかで,問題になりそうな

のを拾ってみよう。家庭生活はかならずしもうまくいっていないようである。

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うちには字引がぜんぜんない。

き まって毎月とっている雑誌がない。

幸治の家は近所とあまりしたしくつきあっていない。

兄弟げんかはよくする。

「ぼくは家でじゃまもの扱いにされている。」と,ときどき思う。

幸治はときどき,両親に叱られてたたかれる。

再話は幸治の話し単手にあまりなってくれない。

父は夜おそく,幸治が眠ってからでないと家に帰ってこない。

 家庭での読書の状態

 幸治はあまり本が好きでない。学校以外の本をみるのは,ときどきという程 度で,4年置なっても新聞をみることがほとんどない。字がむずかしくて読め ないと幸治は鷺っている。うちで本を読む時間は平均して1時間半ぐらいとい う,時闘こそ長いが,その大部分は漫画本である。2Hから3印こ一度は貸本

屋から本をかりてくるG

 このようにみてくると,町田幸治をとりまく,いろいろな原騒の中で,問題

としてでてくるものは,家庭環境,とくに:父の素行,夫婦関係,家庭の貧困や

母子寮に住むという,生活の不安定にある。幸治が家庭で教育指導がうけられ

なかったのは,そのような家庭生活からの影響である。たまたま,父親が幸治

      82

たちの家庭に帰ることによって,経済状態はよくなったにしても,本当に幸治 が幸稲に感じるフソイキなり,学習環境なりができているか,疑われるフシが あるし,それまでの生活が幸治のパーソナリティに与えた影響はまだ消えてい

ない。三三態度の悪さは,そういうパーソナリテgのあらわれである。今後,

どれだけ,このパーソナリティが親子水いらずの家庭であらたまっていくかに ついては,今のかぎり,かなり不安がある。

 4.診断

 豫田幸治の読む力の特徴一文字力,音読技能がわるぐ読解力はふつう一

は,つぎのような背景があってでてきた。図で回すとつぎのようになる。

    環境     パーソナリティ    学習能力     読む力 家庭の貧困

生活の不安定 教育酌関心なし 愛情にかける

自立性に欠ける お調子にのる。

集団生活への不 適応

左利き,やや近 視

 s

学蕾態度

一確灘訓轍難

(東京の生活)

募騨嚇 P i裟謙鯨i

 文字力が劣るのは,就学前の教育指導や,低学年の時期に基礎能力が十分に

身についていないためである。

 交字力がなくとも,読解力がふつうなのは,読解力を調べる文章は,むずか

しい漢字をあまり使わないために,幸治にはさほど読むことに抵抗とはならな い。内容の解釈力と語彙力が幸治の読解力をのばすことに役だっている。

 音読技能と音読速度が劣るのは,その原因には共通したものがあると考えて

よい。それは,ひとつには文字力のないこと,もうひとつは,幸治のパーソナ リティに原因がある。幸治は人前で,おちついて学習を成就する態度ができて

いないという情緒性の欠陥と身体の未成熟であるe

 幸治の学覆能力の発達をさまたげる,この子の未成熟なパーソナリティの背

      83

後には,複雑な家庭環境がある。

 知能糧当の読解力も,いまの読書習慣をつづけていくかぎり,学級相当の力

をずっとのばしていけることには,不安がある。

〔事例2〕 畑 友子(仮名) 昭和21年11月10日生

 1. この箏例的研究のねらい

 畑友子の読む力のなかで,いちぼんめだつ特徴は,中学年のどの学期でテス

トをした結果でも,読解力より読醤速度のほうが,学級のなかで成績がよいと いうことである。この能力のふつりあいの原因をとくにかんがえてみる。

 2.畑友子の読む力

 畑友子が中学年のあいだにり読解力,読書速度力のテストをうけたッそれら の結果の評点をみようQ第5表がその表である。

         第5表 畑友子・中学年の読む雨

脚寒蘭1・一1

3−2 3−3 i  1−1 4−2 A−3

読解.1

3 3

i1 31

1 3

読速 4 4

  剰・{

5

  音  3

5 4

4 5

  {濁 5一一一非常によい    3一ふつう      1一非常にわるい     4一一ややよい    

2一ややわるい

 第5表をみると,畑友子の読む力の特徴がはっきりとでている。つまり,畑 友子は文章を速く読む力は非常についている(女の子の中でいちばん速い)の

に,文章を深く読んで解釈する力となると,学級平均またはそれ以下である。

 読書速度テストは3分間にできるだけ速く読ませたものである。畑友子が3 分間に何字読めていったか,第6表をみるとわかる。

         第6表 畑友子,3分闘の読書速度

点く糊・一1

3−2 3−3

Fi 一2 1 4−3

饗翻

1400宰 重750宰 2三〇〇牢 2065字!365字 2ioO字2100字 3150字3000字

つぎに,畑友子の読解力検査の結果を,4年2学期にしたものについてみよ

       84

り。(以下選択肢の○印は畑の答を示す)

    読解力検査       (1)

  ごも コ  ら      しろ    ゆき

  朝,鼠を さますと,白い 雪が つもって いるのは うれしい ものですが,

 みなみ くに      ほっこく

 南の醐と ちがって,北賑ではすこしも めずらしくは ありませんでした。ちら        てん  ちらちらと,きのうも きょうも,そして おそらく あしたも,よくも 天に ご

    ゆぐ       まいにち  まいにち

 れだけの雪が ためてあると かんしんするほど,毎日 毎日 ふりつづけるからで  す。

  ゆぎ       め

      うれしく ありまぜんでしたが,わたしが 羅をさますと,そうだゆう

       ゆき    なか      おも

 べ怯 じろうが あの 雪の 中を かけて きたんだっけと 思いました。

 「おかあさん,じろうは。」

 と,わたし,は ねどこの 中から おかあさんに きぎました。

 「ちゃんと ねて いますよ。」

 と おかあさんは こたえました。

       おも

  まあ,よかったと,わたしは 愚いました。

  すると,また,おとうさんの ことが しんぱいに なりました。

(1) {の つぎは どっちが あって いますか。(○×を つけなさい)

  ・さく・・(わた・・は螢を{欝既馨疑1臨P

  ・さくし・(わたし)は・ろうがきた・・を{徽勇疑1畜9   ・お・うさんはい… のうちに{1こ飢。

      おも

 (1)じろう と いうのは なんだと 思いますか。(一つだけ 0を つけなさい)

  01 おとうとの なまえ

   2 し,んるいの こどもの なまえ    3 犬の なまえ

   4 ねこの なまえ

   おも(3) 「思いました」は だれが 思ったのですか。(一つだけ ○を つげなさい)

   1 じろう   02 わたし    3 おかあさん    4 おとうさん     読解力検査       (2)

       み       ほっ        いちねんじゆう

 (1)わたしは この えいがを 見る まえには 北きょくは 一年中 とても さ        85

ドキュメント内 中学年の読み書き能力 (ページ 88-106)