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追而西山部落ノ現況調査其他二付、出張員ハ当日午后二時半前后二貴 役場へ御下ヒ致シ度候押付、何分御配意相成度候、

資源調整事業促進講演懇談会

目的

一 期日 一 場所 一 参集者 一 出張者

同和事業関係部落ノ資源ト人ロノ不均衡ヲ調整シテ、

部落ノ恒久的更生ヲ計うシムルト共二、開拓国策二協 力セシメントス

ー月十九日午后六時ヨリ開会 千種村西山部落公会堂

(1)村有志  (2)部落居住者全部 本部指導員 長岡孝昭 (、。)

 上記文書は1942(昭和17)年1月14日同和奉公会兵庫県本部発、宍粟 郡千種村長宛のものであるが、この講演懇談会が、「開拓国策」への協 力を指導することが目的の一つであることは明記されており、その対象 となる同和事業関係部落が、開催場所の西山部落であることも明らかで ある。さらに約1ヵ月後の2月15日には、やはり西山部落で「満州移住 講演懇談會」が開催されているが、それを伝える同和奉公会兵庫県本部 長発、千種村長宛文書中には、

(前略)陳者貴管内西山部落二丁覧更生ノ為日夜御壷力ノ段感謝仕リ 候今回同部落二二テ満洲開拓計画ヲ樹立致シ候二歩テハ二二御指導ト 御援助ヲ賜り候層厚ク御禮申上候、今一層ノ御蓋力ニテ此が遂行二逼 進致度、就テハ本縣拉本會共同後援ノ下二千種村五十戸集合開拓民送       マ  マ出ヲ完成スベク目下斡旋中二有之即チ左記ノ通り標記ノ會ヲ會催致シ

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事業促進二資シ度ク計画致シ居り三二付キ御多用中乍御面倒御配意相

煩度及御依頼候也 (以下略)(1、)

と記されている。文面においては、「今回同部落二野テ満洲開拓計画ヲ 樹立致シ候二付テ」と西山部落の満洲開拓計画が樹立されたことが示唆

されている。これは1ヵ月前の講演懇談会の時点では言及されていない ことから見て、その間に大きな進展があったものと推定できる。この計 画がどの程度実行されたかは明確ではないが、1942(昭和17)年度の兵 庫県送出の一般開拓団(通称第11次庭田開拓団)は、宍粟郡から出てい ることから見て、何人かの参加者は千種からもあったはずである。同和 奉公会兵庫県本部と兵庫県の共同後援によって、開拓団の送出が進めら れたことは文書中からも明白であり、兵庫県下においては部落対策とし ての満洲移民奨励は、むしろ積極的に行われていたことは、ほぼ間違い

ない(12)。

 同じ時期には義勇軍についても同様の動きを見ることができる。

 満洲開拓助成二関スル件

 標記ノ件二関シ今回在団法人同和奉公会二於テ、左記ノ通り満蒙開

       マ  マ

拓青少年義勇軍訓練所入所門門ロニ対シ、助成相成見込二有之平間、

該当者有之候ババ至急御推薦相煩度此段及照会子笹、

満蒙開拓青少年義勇軍訓練所入所者補助要項

一、趣旨   移住政策ノ遂行二協力スルト門川、同和対策関係地区        ノ人ロヲ緩和シ以テ経済更生ノ目的ヲ達成二資スル為        青少年二対シ満洲移住(欠損)

二、資格   同和事業関係部落内居住者ニシテ、国策ニヨル満蒙開

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       拓青少年義勇軍訓練所二入所スル者ノ内、手許金其ノ        他ノ経費支弁二困難ナル者

  助成金  一名二付金弐拾円トス

         マ  マ

四、申請方法 左ノロロヲ具シ市町村長経由分会長宛申請ノコト        (以下略)(、3)

 上記文書は、同和奉公会兵庫県本部から関係町村長宛てに送られたも ので、1942(昭和17)年1月15日付である。千種村長は約1ヵ月後の2 月25日付で、1名の助成申請を同和奉公会兵庫県本部に提出している が、こうした助成措置は、同和事業関係部落からの義勇軍志願者をそれ まで以上に増やそうとする目的を持つものとしか考えられない。このよ うな措置が全国的傾向であったのかどうかは不明であるが、兵庫県内に おいて、宍粟郡からの義勇軍参加者が多く存在した事情は、このような 動きと何らかの因果関係があったのではないかという推定は十分に成り

立つ。

 神戸市においてはどのような特色が見られるであろうか。神戸市は、

国内でも東京、大阪に次ぐ大都市であったし、また国内有数の軍需産業 の集積地でもあり、これまでに見た赤穂郡や宍粟郡などとは状況が異な るものではないかと考えられる。その中では、一般開拓団も義勇軍も、

失業対策の色彩が強いことが特色と言える。市当局の最も早い活動は、

1932(昭和7)年5月6日に神戸市商工課が満州に出張所を設置してい ることである。それは満州移民の開始よりも早い時期のことであり、恐 慌対策としてなされたものと考えられるが、そうした失業者対策として の満州移民送出という観点は、神戸市においては最終末期まで継続して いると見られる。

ドキュメント内 兵庫県における満蒙開拓青少年義勇軍と教育 (ページ 163-166)