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遂寧市――岩塩「死海」を観光目玉に

ドキュメント内 四川省の基礎調査と震災復興への取組み (ページ 88-93)

第四章 東北経済区――天然ガスエネルギーと化学基地 6 都市

第三節 遂寧市――岩塩「死海」を観光目玉に

6.未来展望

三国誌の作家の陳寿の故郷であり、観光地になっている閬中市は、古い街並みをそのまま保存して おり、人気を博しています(詳しくは付録をご参照されたい)。これからも南充市の内需拡大に貢献 していくでしょう。

南充市は、基礎産業、インフラを発展させながら、四川省東部の中心都市、商業流通センター、文 化科学技術センターへと邁進していく計画です。成都、重慶とちょうど三角形を形成し、石油精錬、

シルク生産、豊かな労働力のメリットを発揮しての相互補完の地域協力は、南充市にとっては重要な 意義があります。

第三節 遂寧市――岩塩「死海」を観光目玉に

表 4-3-1 遂寧市の基本情況

市(州)政府所在地 遂寧

URL

http://www.suining.gov.cn/

http://www.scinvest.cn/html/default.htm

招商局又は商務局 四川省招商引資局

公開電話 028-66469930

市街区域 船山区、安居区

市街区域面積 1875 平方キロメートル

所轄県(市) 蓬渓県、射洪県、大英県

面積 0.5 万平方キロメートル

自然条件(降水量、平均気温、日照 時数)

年間降雨量 859mm、年間平均気温 17.1℃、年間日照時間 935.3 時間。

人口 384.9 万人

民族

漢民族以外、回族、チベット族、モンゴル族、ミャオ族、イ 族、チワン族、チャン族、ウイグル族、カオシャン族など 44 少数民族がある

主要資源 ガス資源、鉱物資源

資源産業 化学産業、紡織産業、牧畜業

観光資源

子昂郷里——金華山、川中西子湖——赤城湖、川北迷宮 ——高峰 山、佛中の聖——宝梵寺、中国死海、卓筒井、四川宋磁器博物 館

環境評価

環境保護関連産業 汚水処理、排気処理、ゴミ処理、新型エネルギー自動車、太

陽エネルギーなど

アウトソーシング産業 IT 行、製薬業、物流業など

空路

水路 水運少々あり

高速道路 成都から東へ重慶、武漢、上海への高速道路が通っている。

交通

道路 幹線道路を中心に県道、村道も発達している。

(2009 年四川省統計年鑑、中国統計出版社 8 月)

2.基本情況

遂寧が地名として確定されたのは、三国時代後の東晋時代でした。東晋の将軍桓温が四川省にある 成漢国政権を平定し、50 年にわたる内乱に終止符を打ちました。彼がこの地を訪れたときに、のどか な田園風景に感銘を覚え、平和を祈願する意味で、遂寧という地名をつけたのが定着しました。その 平和を愛する気持ちは、今でも遂寧の人たちに受け継がれています。

遂寧市は四川盆地中央を流れる涪江の中流にあり、長い歴史と、発達した農業と工業と貿易を以て、

四川省の中部の政治、経済、文化の中心的な役割を果たしてきました。中でも綿花の栽培が盛んで、

それに支えられて、紡績業が最も発達しています。1985 年、国務院の批准を経て、遂寧市が設立され ました。

遂寧市は人口密集地域であり、1 平方キロメートル当たりの人口密度は 706 人で、全国および四川 省の平均をはるかに上回っています。人口の大半は涪江沿いの堆積平野と丘陵地帯に生活しており、

この地域の人口密度は 1 平方キロメートル当たり 813 人にもなっています。

表 4-3-2 遂寧市の経済情況

総額 372.67 億元

第一次産業 102.76 億元 第二次産業 171.95 億元 第三次産業 97.96 億元 GDP

一人当たりの GDP 10467 元

国営 23603 元

平均給料

民営 15103 元

住民一人当たり可処分所得 10605 元

住民一人当たり消費支出 8582 元

農民一人当たり純収入 4287.1 元

農民一人当たり生活消費支出 2792.4 元

年金加入者数 28.57 万人

年金収入総額 8.96 億元

就職者数 153.07 万人

(2009 年四川省統計年鑑、中国統計出版社 8 月)

3.経済的実力

遂寧市の綿花の生産量は、四川省全体の 43.3%も占めていますから、紡績業は優位産業です。成都 に隣接していますから、工業工場の移転を積極的に受けています。ここ数年来の工業の発展には著し いものがあります。

遂寧市には 228.18 万ムーの耕地があり、作物種類が 367 種類あります。四川省の食糧、綿花、果 物、桑、砂糖きび、野菜生産と養豚の重要基地です。一人当たりの食糧生産量は 400 キロになります。

表 4-3-3 遂寧市のインフラ情況

道路キロ数(キロ) 266

道路面積(万平方メートル) 549

橋梁数(個所) 29

街灯(千個) 10

バス保有台数 167

タクシー保有台数(台) 395

公衆便所数(個所) 66

政府清掃道路面積(万平方メートル) 317

水道普及率(%) 83.31

都市ガス普及率(%) 76.87 一人当たり道路面積(平方メートル) 11.99

公園数(個所) 10

公園緑化面積(ヘクタール) 353 一人当たり公園緑地面積(平方メート 7.71 市街区域の緑化率(%) 37.43 下水排出量(万立方米) 2326

下水道の長さ(キロ) 412

下水処理率(%) 77.94

ごみ処理率(%) 81.87

(2009 年四川省統計年鑑、中国統計出版社 8 月)

亜熱帯常緑広葉樹林の森林地帯でもあり、面積の 32%が森林に覆われていて、四川省で最初に緑化 ノルマが達成できた市です。樹木の種類は 437 種類に及び、水杉、銀杏、蘇鉄など国家保護の植物も 数多く含まれています。優秀品種のみかん、梨、桃、李、リンゴ、枇杷、さくらんぼなどは全国的に 人気です。また、遂寧市産の蚕豆は宮廷への貢品として有名でした。

キャベツ、白菜、大根、ナス、ササゲ、インゲン豆、トマト、胡瓜、しし唐、にんにくの芽、芋な ど豊かな野菜は現地の需要を満たすだけでなく、成都、重慶などの大都会にも輸出されています。

遂寧市には 270.5 万人の労働人口があり、総人口の 70.4%を占めています。第一次産業の GDP にお ける比重が大きく、農民の収入はまだ低い水準にあることから、工業化、都市化への道のりはまだ長 いといえましょう。

4.交通運輸

成都重慶経済区の中心に位置する遂寧は交通の便に恵まれています。鉄道では、国家プロジェクト の成都―重慶、成都―上海の幹線鉄道が通っています。成都―重慶間は時速 200 キロメートルの動車 組(寝台夜行新幹線)により 2 時間以内で結ばれています。これにより、成都-重慶間の航空便が取 り止めになり、高速バスも値下げを始めました。

高速道路では成都―遂寧―南充線、遂寧―重慶線が通っていますが、遂寧―綿陽線が建設中で、遂 寧―内江線が計画されており、5 本の高速道路が放射状に延び、遂寧市の交通はさらに便利になりま す。

成都と重慶の両方に近い立地条件と観光資源も手伝って、市内には横 3 本、縦 4 本の道路が整備さ れています。

5.都市建設

遂寧市は市としての権限を持ってから、25 年経っていますが、この 25 年間は遂寧の歴史上最も発 展が早い時期でしょう。道路が整備され、新しいマンションが立ち並び、デパート、スーパー、映画 館、劇場、スタジアム建設されています。

6.観光資源

「死海」のほかに、宋磁博物館も見所です。

1991 年、遂寧市の金魚村で 1,005 点に及ぶ宋の時代の磁器をはじめとする多くの文物が発掘されま した。中国で一度に出土した宋の時代の磁器としては最多数を誇り、この地の往時の栄光が偲ばれる 出来事でした。これを契機に遂寧市は宋磁博物館を建設し、宋の時代の磁器を中心に 11,454 点の展示 物を保管し、四川省唯一の宋の時代の磁器博物館になっています。

7.未来展望

遂寧市は成都重慶間の「和諧号」快速列車の開通により、成都と重慶への距離が近くなりました。

重慶への高速道路の開通により、成都から重慶への距離が 30 キロ短縮され、両都市を結ぶ最も重要な 動脈となりました。農業の近代化を推し進め、農産物の高度加工をして付加価値を付け、農民の収入 を向上させることがこれからの課題でしょう。成都に隣接し、重慶にも近く、交通が便利なことから、

成都重慶経済圏の発展につれて、商品を成都と重慶に輸出し、成都と重慶からの投資を誘致し、成都

と重慶の観光客を呼び込むことが、遂寧市の発展にとって有意義な取り組みとなるでしょう。

第四節 達州市――資源を有効利用

ドキュメント内 四川省の基礎調査と震災復興への取組み (ページ 88-93)