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南充市――朱徳の生まれ故郷

ドキュメント内 四川省の基礎調査と震災復興への取組み (ページ 83-88)

第四章 東北経済区――天然ガスエネルギーと化学基地 6 都市

第二節 南充市――朱徳の生まれ故郷

朱徳は 1886 年 12 月 1 日に四川省南充市儀隴県に生まれ、1909 年雲南陸軍講武堂に合格し、同年、

中国同盟会(国民党の前身)に加入し、辛亥革命に参加しました。1922 年にドイツに留学し、中国共 産党に参加しました。1925 年ソビエトへ行って軍事を学び、次の年に帰国しました。1925 年、南昌で 国民革命第三軍幹部教育師団を作り、1927 年、それを率いて南昌蜂起に参加して、蜂起軍第九軍軍長 に就任しました。1928 年に湘南蜂起を指導し、革命政権を樹立して、同年、蜂起軍を率い、毛沢東の 井岡山の部隊と合流し、中国工農革命軍第四軍を作りました。

土地革命戦争、抗日戦争、解放戦争をへて、中国人民解放軍総司令官、新中国の創建者として、多 大な貢献をしました。解放後、1955 年、中華人民共和国元帥を授けられ、中央人民政府副主席、中国

人民解放軍総司令官、国家副主席、国防委員会副主席などを歴任しました。

1976 年 7 月 6 日、90 歳で北京で亡くなられました。鄧小平と並んで、四川省出身のもっとも有名 な人になり、四川人の誇りになっています。

南充市には朱徳邸宅、赤軍第四方面軍総指揮部遺跡などの革命文化遺跡があります。

2.基本情況

南充市は 2,200 年の歴史 を持つ文化名城で、四川省 東部の嘉陵江畔の地域中心 都市で、シルクの街、果物 の町など様々な美称を持っ ています。

南充市の総人口は 742.1 万人で、そのうち都市人口 は 86.36 万人と、四川省第 2 の規模を誇ります。市街 区域面積は 225 平方キロメ ートルで、四川省で 3 番目 になります。都市建築密度 では四川省で 2 番目で、2

番目に長い環状高速道路を持っています。5 つの大学を持ち、大学数は四川省で 3 番目にランクされ、

市内の嘉陵江にかかる橋は 6 つで、四川省随一です。

図 4-2-1 南充市の四川省における位置

清の時代の初め、張献忠率いる農民蜂起軍によって、四川省の社会経済は大きく停滞、後退し、成 都の人口は 8 万に激減したといわれます。そのため、四川省の中心は一時南充に移されました。清の 時代の科挙試験場が、閬中に保存されています。

3.経済的実力

温暖な気候と肥沃な土地のおかげで、多種類の食物や作物が産出されています。養蚕、みかん栽培、

養豚が全国的に有名で、中国の 4 大養蚕製糸、シルク生産、輸出貿易の基地になっています。

エネルギー資源が豊富で、石油の埋蔵量が 7,779 万トン、天然ガスの埋蔵量は 7,000 億立方メート ルもあり、嘉陵江が市内を流れていますから、水力発電能力にも恵まれています。塩の地質貯蔵量は 1.8 万トンあり、中国最大の天然塩鉱で、大型化学工業の基礎を備えています。今後の開発が期待さ

れています。

表 4-2-1 南充市の基本情況 市(州)政府所在地 南充

URL http://www.nanchong.gov.cn/

招商局又は商務局 四川省招商引資局 公開電話 028-66469930

市街区域 順慶区、高坪区、嘉陵区

市街区域面積 2527 平方キロメートル

所轄県(市) 閬中市、南部県、営山県、蓬安県、儀県、西充県

面積 1.2 万平方キロメートル

自然条件 年間降雨量 1201.2mm、年間平均気温 17.5℃、年間日照時間 1090.8 時間。

人口 749.5 万人

民族 漢族、モンゴル族、回族、チベット族、ウイグル族、ミャオ族、イ族など

主要資源 土地資源、森林資源、水利資源、環境資源

資源産業 紡織業、食品加工、エネルギー電力、医学化学、牧畜業

観光資源

全国で有名である歴史古城閬中があり、白塔古廟と嘉陵江第一山錦屏山が あり、美しい白雲山、静かな昇鐘水庫があり、太蓬山、金城山、凌雲山で の宗教文化も楽しむことができる。閬中藤王閣、観星楼、漢恒候祠、万巻 楼、張憲祠、李淳風墓、袁天罡墓などはあなたを懐古気分に引き付ける。

環境評価

環境保護関連産業 廃水処理、排気処理、固体廃棄物の処理 アウトソーシング産業

空路 航空あり

水路 水運

高速道路 高速道路 交通

道路 四川省東部最大の都市で、交通の拠点でもある。

(2009 年四川省統計年鑑、中国統計出版社 8 月)

南充市の人口は成都に次いで四川省の第二位ですが、優れた科学技術力と充分な労働力が南充市の 経済社会の発展を支えています。社会労働力の 88%を占める農村労働力が全国へ出稼ぎに出かけ、南 充市の農民生活の向上と内需拡大に寄与しています。

南充市は豊かな人口で巨大な市場を形成しており、その特殊な地理的条件から、物資的集散地とし

ての機能も高いです。シルク大世界、西門総合卸市場、川北食糧卸市場などの大型卸市場を持ってい ます。

南充石油精錬工場は中国石油西南部の最大の精錬企業です。南充石油学院もありましたが、学部教 育と修士過程は成都に移りました。成人教育などが南充に残っていますが、石油需要が増えている四 川省にとっては重要な存在です。

表 4-2-2 南充市の経済状況

総額 601.95 億元

第一次産業 171.19 億元 第二次産業 256.17 億元 第三次産業 174.59 億元 GDP

一人当たりの GDP 9687 元

国営 19536 元

平均給料

民営 14777 元

住民一人当たり可処分所得 9776 元

住民一人当たり消費支出 7623 元

農民一人当たり純収入 3863.1 元

農民一人当たり生活消費支出 2815.5 元

年金加入者数 83.39 万人

年金収入総額 21.37 億元

就職者数 280.34 万人

(2009 年四川省統計年鑑、中国統計出版社 8 月)

4.交通運輸

南充市は西へは成都、東へは湖北省、北へは陝西省、南へは重慶市とそれぞれつながっていますか ら、交通の要所にあります。今は自動車道、鉄道、航空、水運による交通ネットワークを形成してい ます。

自動車道では国道 318 号と 212 号が市内で交差して、その枝分かれのような市道と村道が全ての郷 鎮に通じてます。高速道路では、環状高速道路、成都―南充、南充―広安、南充―重慶が開通してお り、南充―広元、成都―巴中、南充―万州、南充―達州の 4 本が建設中です。交通インフラの整備に より南充市の投資環境は向上しています。

鉄道は成都から湖北省、湖南省への交通動脈線上にあり、南充駅は四川省東部の最大の駅です。

南充市の高坪空港は北京、広州、深圳への定期便が開通しています。今後は順次、上海、攀枝花、

九寨溝、武漢、西安への定期便が就航する予定です。

嘉陵江の浚渫工事と南充港の拡張工事が終われば、南充市の水運はますます発展するでしょう。

5.都市建設

南充市は、市の中心部の五星花園、南北に走る浜江大通り、東西をつなぐ清泉寺嘉陵江大橋が交通 の大動脈となっています。嘉陵江沿いに、東西を連絡しながら、南北方向へ大都会が形成され、日々 進展を遂げています。

表 4-2-3 南充市のインフラ情況

道路キロ数(キロ) 399

道路面積(万平方メートル) 854

橋梁数(個所) 39

街灯(千個) 13

バス保有台数 535

タクシー保有台数(台) 1020

公衆便所数(個所) 222

政府清掃道路面積(万平方メートル) 750

水道普及率(%) 97.11

都市ガス普及率(%) 95.76

一人当たり道路面積(平方メートル) 12.32

公園数(個所) 10

公園緑化面積(ヘクタール) 598

一人当たり公園緑地面積(平方メートル) 8.63

市街区域の緑化率(%) 38.10

下水排出量(万立方米) 5340

下水道の長さ(キロ) 635

下水処理率(%) 42.51

ごみ処理率(%) 81.69

(2009 年四川省統計年鑑、中国統計出版社 8 月)

順慶区、高坪区、嘉陵区の堤防建設は緑の公園の面積を大幅に増やし、市民の憩いの場になり、市 内道路の再開発は交通事情を改善し、都市機能を効率的にすることができました。11 階建ての政府庁 舎の周りには中心集会区と 4 つの公園があり、3 万人収容のスポーツスタジアムも建設されました。

改修後の北湖公園は、南充市のために現代的な雰囲気を増し、広い水面、豊かな森林、古風な建物が 調和し、観光の名所となっています。

6.未来展望

三国誌の作家の陳寿の故郷であり、観光地になっている閬中市は、古い街並みをそのまま保存して おり、人気を博しています(詳しくは付録をご参照されたい)。これからも南充市の内需拡大に貢献 していくでしょう。

南充市は、基礎産業、インフラを発展させながら、四川省東部の中心都市、商業流通センター、文 化科学技術センターへと邁進していく計画です。成都、重慶とちょうど三角形を形成し、石油精錬、

シルク生産、豊かな労働力のメリットを発揮しての相互補完の地域協力は、南充市にとっては重要な 意義があります。

第三節 遂寧市――岩塩「死海」を観光目玉に

ドキュメント内 四川省の基礎調査と震災復興への取組み (ページ 83-88)