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練習問題

ドキュメント内 偏微分方程式入門 2013 (ページ 133-138)

第 2 章 熱方程式 57

2.17 練習問題

解答 24. 級数の収束の意味を決めないと議論ができない。簡単のため、例えば級数が R上 で一様収束することを仮定すると、有界な関数 cosℓx をかけた

f(x) cosℓx= a0

2 cosℓx+ X n=1

(ancosnx+bnsinnx) cosℓxR 上一様収束することになり、[−π, π]で項別積分が出来て、

a = 1 π

Z π

π

f(x) cosℓx dx

が示せる。 b についても同様である。あるいは超関数論を知っていれば、級数を超関数の意 味で考えて、

an= 1 π

Z π

π

f(x) cosnx dx, bn = 1 π

Z π

π

f(x) sinnx dx が示せる (ただしこの場合は、R

は普通の積分ではない)。

解答 25. 仮定からFourier 級数展開は一様収束するのみならず絶対収束する。このことに注

意すると、級数の和の取り方に融通が効く。 (略)

解答 26. これは紙の上にペンを走らせれば簡単に分る。

問題 2. f: [0,1] R は連続関数で、f 0 (on [0,1]) を満たすとするとき、初期値境界値 問題

ut(x, t) = uxx(x, t) ((x, t)(0,1)×(0,)) (2.17.1)

u(0, t) = 0, ux(1, t) = 0 (t (0,)) (2.17.2)

u(x,0) =f(x) (x[0,1]) (2.17.3)

の古典解u(uは[0,1]×[0,)で連続、uxは(0,1]×(0,)で存在し連続、ut,uxxは(0,1)×(0,) で存在し連続、そして u は方程式(2.17.1), (2.17.2), (2.17.3)を満たす) について考える。

正定数ε を固定して w(x, t) := et(u(x, t) +εa(x, t)), a(x, t) := 1−x(1−x) + 2t とおく。

任意の正数 T > 0 を固定し、QT := [0,1]×[0, T] とおき、QT における w の最小値を m =u(x0, t0) ((x0, t0)∈QT) とする。m 0を背理法で示すために、m < 0 と仮定する。こ のとき以下の問(i), (ii), (iii) に答えよ ((iii) までで矛盾が生じて背理法が完成する。)

(i) wt+w = wxx (in QT) を確かめ、それを用いて(x0, t0) 6∈ (0,1)×(0, T] であることを 示せ。

(ii) 任意のt に対してwx(1, t)>0 であることを確かめ、x0 6= 1 であることを示せ。

(iii) x0 6= 0 であること、t0 6= 0 であることを示せ。

(注意: この結果から古典解の一意性が分かる。また、Neumann境界条件ux(0, t) = ux(1, t) = 0 の場合も同様に扱える。)

問題 3. q を実定数とするとき、初期値境界値問題

ut(x, t) = uxx(x, t) +qu(x, t) ((x, t)(0,1)×(0,)) u(0, t) =u(1, t) = 0 (t (0,1))

u(x,0) = f(x) (x[0,1])

について、正値性の保存 f 0 = u≥0 は成り立つか? 理由をつけて答えよ。

(ヒント: 結果は「成り立つ」。変数変換 v(x, t) =u(x, t)eqt を使うのが簡単。)

問題 4. (固有値問題の練習用) 定数cに対して

ζ′′(x)−cζ(x) +ζ(x) = 0 (x(0,1)), ζ(0) =ζ(1) = 0, ζ 6≡0 を満たす関数 ζ =ζ(x) が存在するための条件を求めよ。

問題 5. 初期値f が次の関数の時、(H-IBP) の解を求めよ。

(1)f(x) = sinπx. (2)f(x) = sin3πx. (3)f(x) =x(1−x). (4)f(x) = (

x (x[0,1/2]) 1−x (x[1/2,1]) .

ヒント f の Fourier 級数展開を求めれば、後は簡単。Fourier 係数をその定義に基づいて計 算して得てもよいが、何らかの方法で sinnπx で展開する式が得られれば、それがFourier級 数に他ならない (「Fourier 級数の一意性」)。

(1) f は自分自身のFourier 級数展開になっている。

(2) 高校で習ったような三角関数の変形で f の Foueri 級数展開が求まる。

(3) 積分を計算することで、f を Fourier (正弦) 級数展開する。その結果を書いておく。

x(1−x) = 8 π3

sinπx

13 +sin 3πx

33 +· · ·+sin(2k1)πx (2k1)3 +· · ·

.

(4) これも積分計算によりf を Fourier (正弦)級数展開する。その結果を書いておく。

f(x) = 4 π2

sinπx

12 sin 3πx

32 +· · ·+ (1)k1sin(2k1)πx (2k1)2 +· · ·

.

問題 6. (H-IBP) の条件 u(0, t) =u(1, t) = 0 (t >0) を次の各条件に入れ替えた場合の解を Fourier の方法で求めよ。

(1) ux(0, t) = ux(1, t) = 0 (t >0).

(2) u(0, t) = ux(1, t) = 0 (t >0).

(3) u(0, t) = u(1, t),ux(0, t) =ux(1, t) (t >0).

(4) ux(0, t) = u(0, t), ux(1, t) = −u(1, t) (t > 0). ただし簡単のため初期条件の関数 ff(x)≡1とする。

(5) u(0, t) = A, u(1, t) = B (t >0). ただし A, B は与えられた定数。

(6) u(0, t) = A, ux(1, t) = B (t >0). ただし A,B は与えられた定数。

(7) ux(0, t) = A, ux(1, t) = B (t >0). ただし A,B は与えられた定数。

ヒントその他 (1) は同次Neumann 境界条件で、(2.10.3) に結果が書いてある。(2) の解は u(x, t) =

X n=1

bne(n1/2)2π2tsin [(n1/2)πx], bn= 2 Z 1

0

f(x) sin [(n−1/2)πx]dx.

(3) について: ζ(x) =C1eλx+C2eλx が境界条件を満たすための条件が

(♯) eλ 1 eλ1

eλ 1 −eλ+ 1

! C1 C2

!

= 0

0

!

となり、(C1, C2)6= (0,0)となる解を持つための条件が(行列式= 0から得られる)eλ = 1 で、

このとき(♯)は

0 0 0 0

! C1 C2

!

= 0

0

!

となる。これがどういうことか、良く考えること。以下スキップして、固有値と固有関数を書 いておくと、

λ0 = 0, ζ0(x) = 1,

λ2n1 =λ2n =4n2π2, ζ2n1(x) = sin 2nπx, ζ2n(x) = cos 2nπx (n = 1,2, . . .)

となる (重複固有値! )。

(4) の結果だけを書いておくと、

u(x, t) = 4 X n=1

secαn

3 + 4α2ne2ntcos(2αn(x1/2)), ただし、sec = 1

cos,n}n=1 は方程式

αtanα= 1 2 の正の解全体である(y = tanxy= 1

2x の交点を考えよ)67。(5)以降は線型非同次であるか ら、直接 Fourierの方法は使えない。(5), (6) は特解を探せばよい。(7) は難しいが、(2.10.4), (2.10.5) に書いてある。

問題 7. 講義の内容、前問の結果等を利用して以下の問に答えよ。(ヒント: Fourierの方法を 用いても解けるが、変数変換して既に解決した問題に帰着する。)

(1) (H-IBP)の条件 u(0, t) = u(1, t) = 0 (t >0)をux(0, t) =u(1, t) = 0 (t >0) で置き換えた 問題の解を求めよ。

(2) 区間[0, L] における針金の熱伝導の問題

ut(x, t) =uxx(x, t) (x(0, L),t >0), u(0, t) =u(L, t) = 0 (t >0),

u(x,0) =f(x) (x[0, L]) の解を求めよ。

(ヒント: (1) は現象を 1/2 について折り返せば(具体的には、ξ =x− 1

2 と変数変換する)、

前問 の (2) になってしまうことに注意。(2) も同様に変数変換を考える。)

問題 8. k∈R, f: [0,1]×R が与えられたとき、次の初期値境界値問題を解け。

ut(x, t) = uxx(x, t) +ku(x, t) ((x, t)(0,1)×(0,)) u(0, t) =u(1, t) = 0 (t(0,))

u(x,0) =f(x) (x[0,1])

67G. D. Smith, Numerical Solution of Partial Differential Equations: Finite Difference Methods, Third Edition, Oxford University Press (1992) Example 2.3から採った。

(ヒント: Fourier の方法でも解ける。変数変換 v(x, t) = u(x, t)ekt を使っても良い。2.14 に 書いてある。)

境界条件をux(0, t) =ux(1, t) = 0 や u(0, t) =ux(1, t) = 0 に変えるとどうなるか? またそ の場合の解の漸近挙動は?

問題 9. 初期値境界値問題

ut(x, t) = uxx(x, t) ((x, t)(0,1)×(0,)) ux(0, t) = A, ux(1, t) = B (t (0,))

u(x,0) = f(x) (x[0,1])

について以下の問に答えよ。(1) A=B の場合、t→ ∞ の時の漸近挙動を求めよ。(2) A < B の場合、t → ∞の時の漸近挙動を求めよ。

(ヒント: 境界条件が線型同次ではないので、直接 Fourier の方法では解けない。特解を探 してみる。余裕があれば、境界条件を ux(0, t) = 1, ux(1, t) = 2 に変えたときに漸近挙動はど うなるか、考えてみよ。)

問題 10. G(x, y, t) := 2 X n=1

en2π2tsinnπxsinnπy (x, y [0,1], t > 0) とおく。以下の問に 答えよ。

(1) 適当な仮定の下で、d dx

Z x

a

φ(x, y)dy= Z x

a

∂φ

∂x(x, y)dy+φ(x, x) が成り立つことを示せ。

(2) 熱方程式の初期値境界値問題(H-IBP) の解の公式を書き、それが次式で定義されるvf と 一致することを確めよ。

vf(x, t) :=



 Z 1

0

G(x, y, t)f(y)dy (x[0,1], t >0) f(x) (x[0,1], t= 0).

(3) F(0, t) = F(1, t) = 0 (t0) を満たす C1 級の関数 F =F(x, t)に対して、

u(x, t) :=

Z t 0

Z 1 0

G(x, y, t−s)F(y, s)dy

ds とおくとき、ut(x, t) = uxx(x, t) +F(x, t) が成り立つことを示せ。

ドキュメント内 偏微分方程式入門 2013 (ページ 133-138)