第 2 章 授業評価の回答意識に関する計量テキスト分析
2.4 生徒が授業を評価する視点についての階層的カテゴリー
2.4.2 授業の雰囲気
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見易さ・聞き易さ
声の大きさや抑揚の有無,板書される文字の大きさや明瞭さについて述べられており,
聞き易さ,見易さが求められている.
また,教師が授業で行う机間巡視が生徒の求めに応えたものになっているのかについ ても,指摘されている.
授業中に,回っている先生とかだと,何かちゃんと確認してくれているかっ て項目で,良い評価にします.ただ回ってるだけじゃ駄目で,声を掛けて欲し いです.(3組 G)
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形式は別に今の状態で,正直良いと思うんですけど,問題の説明のときとか に,教科書の答え通りのことを書かれても,「何かあっでも書いてあるよな.」
って分からないままになっちゃうので,少し工夫って言うか,なんて自分なり に考えた事を言ってくれると有り難い.(3組 G)
否定されない雰囲気
質問や誤答が,その内容と質に関わらず受け入れられ,教師や他の生徒から否定され ない雰囲気を授業に求めている.この要望は,成績上位者のクラス,下位者のクラスと もに出されている.成績上位者のクラスの場合は,特に誤答を避けたいという傾向が多 かった.質問の内容と質については両クラスに共通して出された.また,成績下位者の クラスの場合は,上位者から質問の内容が低い次元のものだと思われるのではないかと いう危惧を抱くことが多かった.
雰囲気にも寄らない?失敗やミスをしたら,拙いときであれば嫌だけれど,
明るい感じの雰囲気だったら全く構いません.(1組 B)
理解状況の確認への欲求
否定されない雰囲気とともに,授業中に「指名されるかもしれない」といった緊張感 の必要性を述べている.「指名して欲しい」,「指名されたい」という自分の考えや問題 を解くことができた喜びを表現する機会を求める意見が多く存在する.授業という集団 の内での学びの中に,教師と生徒が1対1のコミュニケーションを取り入れた場面があ ることで,授業に主体的に参加している意識が高められる.
この背景には,自分の理解状況が試されるという緊張感も存在している.しかし,そ れ以上に,他者がどの位理解できているのかを自分と比較し,自分の理解度を確認した いという意識が存在している.周りの理解度を確認することで,自分の理解度がどの程 度なのかを確認し,自信を付けたり,より努力しなければならないといった反省をする 機会となる.
指名以外の理解度の確認としては,「小テスト」,「確認テスト」を求めている.
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そのためには,集中させるために,たまにポンと質問を当てて,いつ自分が 当たっても,良いようにすると言いと思います.(1組 B)
理解差の解消
生徒によって理解するまでの早さ,理解するための方法が異なることへの配慮と工夫 が求められている.理解することが遅い生徒の場合は,一般化された説明よりも,具体 的な例での説明を求める傾向がある.
ノートを写しながら理解することができる生徒と,ノートを写すことと理解すること が別の働きとなっている生徒の間にも違いがある.前者は後者の理解が追い付くまでの 時間に別の問題を解くといったことをしており,後者は授業進度への配慮を求めている.
また,公式の扱いにも違いがある.成績の違いによらず,「なぜこの公式が導かれる のか」について理解したい生徒,公式に「当てはめて」利用できれば良い生徒が存在し,
その両方を意識した授業展開が必要とされる.
教科書通りのことを書いても,これは分かるみたいな感じだから,もっと分 かり易い教科書に書いてない解き方とか,凄く細かいこととか授業でしか聞け ないような事やって欲しい.(1組 C)
授業のレベルを上げようとして,選択のクラスで全部一緒にやったら,やはり レベルが違うと思うから,間の計算とか,その細かい解答をプリントして解けな かった人は後から自分でやって来てね,みたいな感じにしたら良いと思います.
(3組 H)
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