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第 2 章 授業評価の回答意識に関する計量テキスト分析

2.4 生徒が授業を評価する視点についての階層的カテゴリー

2.4.1 授業技術

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2.4 生徒が授業を評価する視点についての

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見易い場合だと一番良い評価です.後からノートを見て分かる場合です.

他に色使いです.2色位が良いです.(1組 A)

ペンはきちんと使うのですが,5色の色を使われても、ごちゃごちゃにな るだけです.ポイントポイントで,たまに使うときなら良いのですが毎回の ように,カラフルに使われると….どこが大切なのかが分からなくなります.

多分,赤が大切だと思うのですが,黄色ばかり使っていると,そっちの方が 大事なのかなとか思います.(2組 D)

板書の方針は,初回の授業において,説明して欲しいという希望がある.

板書については見易さ,見難さといった内容ではなく,ノートの作成し易さに関する 内容が多い.カラーチョークの使用方法について,「重要事項は赤や黄色を用いてその 違いにより重要度が反映されているようにして欲しい.」,「多くても3色に収めて欲し い.」といった要望が存在する.また,文章や数式を強調する際に線を引くことがある.

そういった線引きについても,実線,点線,波線などの種類やその色使いについて統一 性を求めている.

また,黒板を分割し板書を行うことで,授業展開の違いを明確にすることのできるセ グメント(segment)方式を用いて欲しいとの声や,どの位の余白をノートに残して書き 写す必要があるのか事前に教えて欲しいといった意見が出されている.この様なことか ら,ノートは授業後に理解を深めるために必要なものと位置付けており,整理された状 態にしたいという生徒の意識が確認できる.

一方,「括弧で括る必要がある際に,丸括弧(),波括弧{},山括弧<>の違いを明確に する.」,「等号の位置を揃える.」,「𝜋

2なのか1

2𝜋と書くのか.」といった数式の厳密性に

ついては言及されなかった.

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図2.2:黒板におけるセグメントの使用例

出典:山崎辰雄,他6名,授業の手引き高等学校数学,p9-11,2008

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授業後の対応

授業後の対応の語は,「見る」と「後で」から構成されている.「見る」には,教師の 授業中の目線が生徒に向けられていることも含まれているおり,これはこの後の「生徒 への視線」において述べることとする.また,「後で」が加わることにより,分からな かった箇所を後で見て欲しい,教えて欲しいといったケアへの期待が形成されていた.

このケアにより,復習のきっかけを掴みたいという希望が表れている.なお,教師が生 徒を「見る」とともに,ノートを「後で見る」ことも含まれており,復習のし易さに繋が っている.

後でノートを見たときに,「何故こうなったの.」と言う具合に分からない場 合があったので,口頭ででも軽い説明があると,その問題がスムーズに解ける と思います .(1組 A)

生徒への視線

教師の視線が自分に向けられていることで,自己の存在が認められていることを確認 している.また,生徒を見ることで,取り組みの様子を把握することができる.例えば,

「分からなそうにしている生徒に気付き声を掛ける.」,「私語が多い生徒を指導する.」

などが挙げられる.単に生徒を見るだけではなく,そこから必要な指導に繋げているこ とを生徒は「見ている」と判断している.

黒板を見ながら話して欲しくないですね.そう言う先生は必ず,ずっと黒板だ けを見て進めている感じです.生徒を見てくれない先生.生徒を見ないね.

(2組 B)

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表2.11:数学演習を履修した生徒が授業を評価する際の視点を描写する階層的カテゴリー

大カテゴリー カテゴリー サブカテゴリー

意味と板書の色の固定化 使う,決める

余白の活用 色,最初

公式の確認と利用

字の基本は白 白,赤 重要事項は赤や黄色 黄色,大切 多くても3色

線引きの意味の統一 線,引く セグメントの使用

復習のし易さ 復習のし易さ 見る,後で 生徒への視線 生徒への視線 見る

聞こえ易い声 大きい,眠い 抑揚のある声 小さい,声,

綺麗な字 一つ,微妙

見易い字 項目,見易い

机間巡視の有無 綺麗,字

教科書通りではない解法 形式,頭,入る,更に 授業者主導への拒否感 進める,教科書 進度優先への拒否感 工夫,注意 注意喚起の必要性 受ける,違う 誤答が許容される雰囲気 配慮,雰囲気 質問が許容される雰囲気 グループ 質問の内容の許容 わかりやすさ 指名・回答による緊張感 当てる 理解状況の確認への欲求 当たる 理解度の不安 あと,小テスト

到達度の確認 確認

具体例での理解 具体例,数学,挙げる 解説の必要範囲 細かい,解答,計算 板書を写すことへの配慮 ノート,取る 理解する時間の確保

ノートテークの目的

参加しているという実感 参加,全員 授業形態に対する考え

自分と他者との比較 喋る,難い 授業の逸脱への興味

説明と板書の調和

集中することができる 集中,出来る 意欲が高まる

解く楽しさ 直ぐに質問できる

綺麗な図 やる気,出る

動機付けの仕掛け 時間 授業を受ける態度

理解することの諦め 無駄,解ける 劣等感

数学への好き・嫌い 受験,教科 受験科目であるか否か 必要,好き 合格に必要なレベル 嫌い

クラスの編成 クラス編成への感じ方 結構,選択,クラス,一 緒,他

受講の背景

数学を学ぶ必要性 授業技術

板書の有り方

授業の雰囲気

型にはまった指導への 拒否感

否定されない雰囲気

理解状況の確認への欲求

理解差の解消

学びに対する姿勢

授業に参加している実感

知的好奇心を満たす学び

動機付けの工夫

苦手意識の顕在化 見易さ・聞き易さ

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見易さ・聞き易さ

声の大きさや抑揚の有無,板書される文字の大きさや明瞭さについて述べられており,

聞き易さ,見易さが求められている.

また,教師が授業で行う机間巡視が生徒の求めに応えたものになっているのかについ ても,指摘されている.

授業中に,回っている先生とかだと,何かちゃんと確認してくれているかっ て項目で,良い評価にします.ただ回ってるだけじゃ駄目で,声を掛けて欲し いです.(3組 G)