• 検索結果がありません。

II. 夏期行動

3. 夏期設営作業

4.3 公開利用研究課題

4.3.1 APEX フロートを用いた南極海ケルゲルン海台付近の基礎生産量の時空間変動観測(AAS-56-01)

高村 友海

【概要】

1 基の自動昇降ブイ(APEX フロート)をケルゲレン南海台(南緯 58 度、東経 70 度付近)に投入し、時間空 間連続的に南大洋の水温・塩分・クロロフィル蛍光の観測を実施する。また、復路の寄港地がフリーマントル となったことを受け、復路ではケルゲレン南海台の西側、海台上、東側、可能であれば往路に投入したフロー ト近傍(合計 5 点程度)において停船観測を行う。ケルゲレン南海台付近の復路航路上で 2~5 カセット程度の CPR 観測を行う。

【実施経過】

投入予定点(南緯 58 度、東経 70 度)において荒天が予想されたため、安全に投入できる地点として南緯 58 度、東経 74 度を定め、2014 年 12 月 10 日 15:30(GMT)に 58-12S、73-59E において APEX フロートの投入を行っ た。復路航路変更に伴い、停船観測は全てキャンセルとなったが、復路航路上の 55-47S から 44-08S にかけて 3 カセット分の CPR 観測を行った。

【問題点・課題】

特になし

4.3.2 高速フラッシュ励起蛍光光度計(FRRf)を用いた基礎生産の長期変動モニタリング(AAS-56-02)

高村 友海

【概要】

高速フラッシュ励起蛍光光度計(FRRf)を用い、海洋表層水中における植物プランクトンの基礎生産を見積 もる。

【実施経過】

フリーマントル出港後の 2014 年 12 月 1 日から、第 4 観側室において表面海水モニタリングシステムで揚水 された海水を FRRf に取り込み、自動観測を開始した。ラミング航行を開始した 2014 年 12 月 16 日から 2 月 25 日の間はポンプの停止及びポンプの不具合に伴い観測を停止したが、2 月 25 日に観測を再開した後は 3 月 5 日 にオーストラリア EEZ 侵入に伴いポンプを停止するまで観測を継続した。ポンプの停止中及び不具合のあった 期間除き、装置は正常にデータを取得した。

また一日一回、FRRf レンズ面の洗浄とデータの抽出・保存を行なった。

【問題点・課題】

特になし

4.3.3 しらせ積載全天カメラ観測による南極航海中の雲の出現特性(AAS-56-03) 小林 拓

【概要】

砕氷艦「しらせ」に全天カメラを設置し、一定時間間隔で全天画像を撮影した。

その画像を用いて海洋上の雲量の導出を行う。雲底高度計(シーロメータ)データとの比較から、雲量と雲 底高度の関係を明らかにする。また、雲量データをスカイラジオメータから導出されるエアロゾル粒子の各種 光学特性データの精度評価に利用する。

【実施経過】

本装置は円周魚眼レンズを備えたカメラ、時刻補正用 GPS、カメラ制御用 Linux 基板、およびデータ収録用 PC とで構成されている。全天カメラ、GPS、Linux 基板をハウジングに収納して専用架台に固定し、「しらせ」

06 甲板の左舷側に設置した。PC を第1観測室内に置き、PC とハウジングを信号ケーブルで接続した。

「しらせ」が出港した 2014 年 11 月 11 日から、5 分間隔で全天画像を撮影した。しかし、2014 年 11 月 28 日 04 時 00 分(UT)以降、画像データが更新されなくなった。ハウジングを取り除いて故障箇所を検討した結 果、USB メモリの不良が考えられ、予備品と交換したところ復旧した。その後、順調に撮影が行われた。

【問題点・課題】

特になし。

4.3.4 Argo フロートの投入(AAS-56-05) 清水 大輔

【概要】

公開利用研究として海洋研究開発機構(JAMSTEC)から申請されたものである。南大洋におけるフロート観測 データを継続的に蓄積するために、「しらせ」をプラットフォームとして1台(大深度型、DeepNINJA S/N 15)

のフロートを投入する。同フロートは設定された時間間隔で沈降と浮上とを繰り返し、沈降および浮上の際に 水温・塩分プロファイルが計測する。浮上後、数時間の海面待機中に、水温・塩分・位置データが衛星に向け て送信され、地上局で取得される。

【実施経過】

往路上で以下の通り投入した。投入後、所定の投入時情報を海洋研究開発機構(JAMSTEC)側にメールで通知 した。

JAMSTEC からの返信で、フロートからのデータを受信し、正常に起動したことが確認された。

12 月 6 日 0901(UTC)、南緯 59 度 59.9644 分、東経 109 度 51.9208 分、(St. L5) 大深度型1台

【問題点・課題】

特に無し。フロートの電源投入、海上への投入共に問題なく行われた。

4.3.5 オーストラリア気象ブイの投入(AAS-56-06) 清水 大輔

【概要】

オーストラリア気象局から委託されたもので、南大洋における漂流ブイ観測の維持、データ蓄積のために、

「しらせ」をプラットフォームとしてブイを投入し、国際協力にも貢献する。

【実施経過】

予定通りフリーマントル入港中の 11 月 27 日に、計 7 台の海面漂流ブイを豪州気象局から受け取り、手積み で「しらせ」第2観測室に搭載した。同時に投入方法についての簡単な説明を受けた。往路上で以下の通り投 入した。投入後、所定の投入時情報を豪州気象局側にメールで通知した。

1 台:12 月 3 日 0156(UTC)、南緯 45 度 07.8234 分、東経 110 度 03.7381 分 (St.L2) 1 台:12 月 4 日 0207(UTC)、南緯 50 度 08.1369 分、東経 110 度 01.8147 分 (St.L3) 1 台:12 月 5 日 0705(UTC)、南緯 55 度 08.3912 分、東経 109 度 58.6168 分 (St.L4) 1 台:12 月 6 日 0856(UTC)、南緯 59 度 59.7736 分、東経 109 度 52.2081 分 (St.L5) 1 台:12 月 7 日 9818(UTC)、南緯 59 度 30.8301 分、東経 100 度 00.0607 分

1 台:12 月 9 日 0053(UTC)、南緯 58 度 54.4217 分、東経 088 度 00.0098 分 1 台:12 月 9 日 2328(UTC)、南緯 58 度 30.6813 分、東経 080 度 00.0660 分

【問題点・課題】

特に無し。

4.3.6 南極域での Be-7 観測による成層圏-対流圏物質輸送の研究(AAS-56-07) 平沢 尚彦 本研究の目的は、南極観測船「しらせ」及び昭和基地・S17 において、大気・物質循環のトレーサーである Be-7

(成層圏起源、半減期 53 日)を、ハイボリウム・エアサンプラーと極低バックグランド・ゲルマニウム半導 体検出器を用いて、高精度・高時間分解能でサンプリング観測する。本格的な Be-7 観測は日本南極地域観測 隊では初めて実施するものである。本研究によって、南極域大気・物質循環の主要課題の、成層圏から対流圏 への鉛直物質輸送を解明する。

また、第 46 次越冬隊の Be-7 試験観測と本研究結果を比較して、太陽活動極小期と極大期における宇宙線 による Be-7 フラックスの違いを研究する。

1) しらせ船上における観測

「しらせ」06 甲板に機器を設置し、往路の 2014 年 11 月 29 日~12 月 7 日の 9 日間の観測を実施した。暴風 圏における船の動揺によって別の測器の甲板の固定部分が破断したことを受けて、その後の安全性を考慮し当 測器も撤去した。

2) 昭和基地及び S17 における観測

昭和基地で 2014 年 12 月 28 日~2015 年 1 月 7 日の 11 日間、S17 で 2015 年 1 月 13 日~1 月 31 日の 12 日間 の観測を実施した。

天気 気温

(℃) 風向 風速 (m/s)

気圧 (hpa)

湿度

(%) 海水

艦 位

2014年

11月25日   1700 成田空港集合

1820 本部・所長・隊長からの挨拶 1950 成田空港発

11月26日 フリーマントル港 0730 シドニー空港着

1210 パース空港着 1400 「しらせ」乗艦

1430 ミーティング、艦内生活説明、出国審査

11月27日 フリーマントル港 0900 パース日本人学校特別公開、免税品、食料品、

1145 フリーマントル市長表敬 1300 ヘリコプター搭載 1800 西豪州日本人会忘年会

11月28日 フリーマントル港

11月29日 フリーマントル港 1800 出国審査(ヘリクルー、交換科学者)

11月30日 晴れ 20.5 SSW 26 1008.6 68 21.0 31°54' S 0957 フリーマントル出港 115°24' E 1030 隊員全体打ち合わせ

1300 観測隊員等紹介 1330 艦内旅行 1430 救命胴衣装着法 1515 不測事態発生時の対処要領 1810 全体ミーティング 12月1日 晴れ 14.3 S 24 1010.6 61 17.0 36°13' S 0830 溺者救助人員チェック訓練

112°30' E 0845 総員離艦訓練

0945 航空機救難用具および航空火工品取り扱い方法 1330 海洋観測事前研究会※関係者のみ 1500 海洋観測事前研究会※全員参加 1755 全体ミーティング

12月2日 晴れ 13.3 NNW 54 1009.8 66 13.4 40°52' S 0800 停船観測

110°00' E 1330 安全教育・南極安全講話(しらせ乗員のみ)

1800 全体ミーティング 12月3日 曇り 7.2 SSW 24 1005.8 55 8.3 44°45' S 0800 停船観測

110°00' E 1000 輸送調整会議(関係者のみ)

1800 全体ミーティング 12月4日 晴れ 5.8 WNW 48 999.5 77 4.9 50°37' S 0800 停船観測

110°00' E

12月5日 曇り 3.3 NNW 40 1000.6 76 1.9 55°02' S 1147 南緯55度通過 109°59' E 0830 しらせ大学

1300 停船観測 1800 全体ミーテイング 12月6日 1.0 WSW 20 984.0 79 1.3 59°27' S 0830 しらせ大学

109°51' E 1500 停船観測

12月7日 曇り 0.7 WNW 24 987.5 85 0.9 59°34' S 0705 初氷山視認(加藤直隊員1位・浅野智隊員2位)

101°24' E 1330 しらせ大学講座

1530 安全教育・飛行作業、航空機搭乗時の留意事項 1530-1500公室利用不可

12月8日 −0.2 WNW 32 955.8 88 -0.1 59°06' S 1330 しらせ大学 95°05' E 1500 コンクウイスキー配布 12月9日 曇り −0.3 W 24 964.0 79 0.4 58°51' S 0800 南極選挙

86°44' E 1315 野外糧食配布 1445 輸送調整会議

12月10日 曇り −0.6 W 28 986.5 80 -0.5 58°23' S 0830 昭和基地における生活一般の確認(全員)公室 77°25' E

12月11日 曇り -0.1 W 35 976.7 89 -0.8 59°12' S 0830 通信機の使用法と通信方法の確認、実習(全員)公室 68°27' E 0945 歯科衛生講話(越冬隊全員、その他任意)公室

1400 HF通信機のアンテナ設置実習(全員)公室 12月12日 曇り 0.3 S 26 975.0 86 -0.7 60°46' S 0830 車両の使用方法と運転の注意点(全員)公室

59°35' E 0930 雪上車の使用方法と運転の注意点(全員)公室 しらせ、昭和基地かきオペレーション会議(関係者)公室 1810 交換昼食、4名が士官室

12月13日 曇り −0.9 NNE 7 987.6 77 -1.4 62°25' S 0830 野外活動一般の注意点緊急時レスキュー体制(全員)公室 49°31' E 0940 排泄物トイレの取り扱い。分別等の確認(全員)公室

1020 夏期間の医療に関する連絡(全員)公室 1215 甲板にて『56』人文字撮影

昨日中止になった南極授業事前打ち合わせ本日PMに行った 12月14日 −2 ESE 40 958.0 61 -1.7 64°42' S 0830 今後の輸送について(全員)公室

43°48' E 1900 懇親会(しらせ乗員、隊員)公室 12月15日 晴れ 0.6 SSE 41 978.0 69 -1.6 66°04' S 0830 観測隊ヘリコプターの運用方法(全員)公室

41°26' E

12月16日 晴れ 0.1 NE 12 986.3 60 -1.5 68°14' S 0830 基地における建築、土木作業の注意点(全員)公室 39°23' E 0915 南極授業の計画と実施体制について(全員)公室

0945 外来種生物を南極に持ち込まない為の注意点(全員)公室 1700 甲板清掃

1730 火の元点検 1800 耐寒訓練

12月17日 快晴 1.0 ENE 12 980.8 53 -1.5 68°24' S 0830 計画停電の流れと注意点(全員)公室