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低閾値電流の実験実証

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第5章 低閾値電流化の検討

5.3 低閾値電流の実験実証

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設ける時の傾向を見積もって、図5.3にその推測傾向ラインを虚線として表した。

この推測ラインから、可飽和吸収領域を25µm とした場合、10%以上の∆Ihysを確 保するためには、モード間の相互利得抑制領域割合は少なくとも 60%以上を確 保する必要があると考えられる。

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(a)

図5.4 試作した素子の構造図。(a) 構造A: 可飽和吸収領域25µm、相互 利得抑制領域割合64%。(b)構造B: 可飽和吸収領域50µm、相互利 得抑制領域割合65%。 (c)構造C: 可飽和吸収領域75µm、相互利 得抑制領域割合65%。

305µm 64%

25µm

(c) 355µm 65%

50µm

65% (b)

75µm 375µm

アクティブMMI横モード双安定レーザーにおいて 40mAより低い閾値電流を実 現するためには、可飽和吸収領域長を30µmより短く設計する必要があることを 明らかにした。又、可飽和吸収領域長を30µmより短く設計する時10%以上のヒ ステリシス幅比∆Ihysを確保するためには、少なくとも 60%以上のモード間相互 利得抑制領域割合を確保する必要があることを明らかにした。この分析結果に 基づいて、実際に素子を設計して[13-14]、素子の電流ー光出力特性について評

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価した。図5.4(a)に試作した素子の構造図を示す。素子の全長は305µm、入力ポー

トの幅は 2.7µm、MMI長は 123µm、MMI幅は 7.4µm、入力のポート長を 91μm、

出力ポート長を 91μmにした。可飽和吸収領域長を 25µmとし、モード間相互利 得抑制領域割合は 64%なるように素子を設計した。可飽和吸収領域長及び相互 利得抑制領域の割合が素子の閾値電流とヒステリシス幅への影響を確認するた め、同じ相互利得抑制領域割合を有し、異なる可飽和吸収領域長(50μm、75μm) を有する素子も併せて設計試作した(図5.4(b),(c)を参照)。

素子は通常の InGaAsP/InP-MQW 活性層(波長 1.55µm,7 重量子井戸)を用いて、

リッジ構造とした。ウェハの結晶成長には MOVPE(有機金属気相成長法)を用いて 層構造を形成し、i線ステッパを用いて導波路構造パターニング用マスクを形成し、

そののちRIE法によってリッジ導波路構造を形成した[15-17]。

図 5.5 に試作した三つの構造の素子の電流ー光出力特性を示す。構造Aから、

39mA の低い閾値電流、7mA(18%の対閾値電流比∆Ihys)が確認された。素子の305µm までの小型化、加えて可飽和吸収領域の25μmまでの短尺化によって、比較的に低 い閾値電流39mAを実現した。その一方、64%の充分なモード間相互利得抑制領域 割合を確保したため、25μmという短い可飽和吸収領域長にも関わらず、7mA(閾値 電流との比18%)の広いヒステリシス幅を実現した。構造Bからは50mAの閾値電流 と22%の∆Ihys、構造Cからは65mAの閾値電流と28%の∆Ihysが確認された。この結 果から、素子の閾値電流は、可飽和吸収領域の増大と伴って高くなっており、この 結果から、∆Ihysは可飽和吸収領域の増大と伴って増えていく傾向は見られるが、可 飽和吸収領域の長さを25μm大きくするごとに、∆Ihysは6%以上増えていないことが 分かる。

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図5.5 試作した素子の電流ー光出力特性。(a) 構造Aの特性(可飽和吸収

領域 25µm、相互利得抑制領域割合 64%)。(b)構造 B の特性(可飽

和吸収領域50µm、相互利得抑制領域割合65%)。(c)構造Cの特性

(可飽和吸収領域75µm、相互利得抑制領域割合65%)。

0th mode 1st mode

Output power [dBm]

(a)

(b)

(c) 10

0 -10 -20 -30 -40

CW@ 25oC

0 20 40 60 80 100 Injection current [mA]

10 0 -10 -20 -30 -40 10 0 -10 -20 -30 -40 Output power [dBm] Output power [dBm]

305µm

64% 25µm

∆Ihys=18%

355µm

65% 50µm

∆Ihys=22%

∆Ihys=28% 65% 75µm

375µm

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