ユニット7:財務管理
7.3 サービス査定の概念
サービス査定の定義
サービスを提供するために、事業とITは資金を要求します。組織はこれ らの資金を、提供されるサービスの価値に照らして測定します。この定 量化のプロセスをサービス査定と言います。
サービス査定の概念
サービス査定プロセスは、財務管理がサービスまたはサービス・コン ポーネントに対して金銭的価値を計算し、割り当てるときに始まりま す。サービスの価格設定とは、コストを価値に変換することです。この 変換は、サービスの需要と消費を管理しやすくします。
サービス査定には、次の2つの活動があります。
サービスのコスト・ベースラインを明確にする。
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最終的なサービス価値を算出するために、プロバイダのサー
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ビス資産によって付加された認識される価値を定量化する。
サービス査定の達成目標は次のとおりです。
事業が公正と考えるサービスの価値を生み出す。
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継続的な課題としてその価値をサポートするためのプロバイ
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ダのニーズを満たす。
需要と消費の動向の管理を改善する。
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ITILによれば、価値は、サービス・プロバイダがその能力とリソースを 展開でき、一定レベルの確信を持って顧客にサービスのより高い有用 性を提供できるときに生み出されます。
保証と有用性というサービス価値の要素は、金銭的価値で評価される べきです。そのため、サービス査定は主に次の2つの主要な査定概念 に焦点を当てます。
供給価値
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サービスの潜在的価値
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サービスを提供するには、ITにコストがかかります。供給価値とは、サ ービスの供給に関連してITにかかる実際の基本的なコストです。イン プットは財務システムから提供され、これはサービス供給においてIT が使用した実際のリソースに対する支払い額で構成されます。
このIT関連サービスの原価要素には次のような項目が含まれます。
ハードウェアとソフトウェアのライセンス・コスト
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ハードウェアとソフトウェアの年間保守費
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サービスのサポートや保守に使用された人的リソース
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光熱費、データセンタなどの設備の費用
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税金、資本費、利息
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コンプライアンスのコスト
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(出典:『サービスストラテジ』)
サービス価値のベースラインは、実際のサービス・コストの合計です。サービスの最小価値は、ベースライン から計算されます。
ITサービスの顧客は、サービス・パッケージ全体の一部である付加価値コンポーネントに基づくサービスの 価値を認識します。付加価値コンポーネントの金銭的価値と供給価値が、サービスの最終的価値となりま す。
顧客資産
潜在的 パフォーマンス
サービスの潜在的価値 サービスの供給価値
サービスレベ ルの設計時の パフォーマンス と実現された パフォーマンス
サービス 資産
解き放たれた 潜在的価値
求められる
成果 サービス価値
の実現
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価値の定義この図は、供給価値と認識されたサービスの潜在的価値の相互に関 連する概念を示しています。供給価値は、購入情報や人事情報が利用 できることから、より計算しやすいものです。サービス指向アプローチ を組み込んだ新しい会計手法は、サービスの潜在的価値の識別に役 立ちます。
サービス査定活動を理解するには、次の用語を理解する必要がありま す。
直接費と間接費
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労務費
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変動費
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サービスの潜在的価値
前述の用語についてのナレッジを得るだけでなく、原価勘定データを サービス価値にどのように変換するかを理解することも重要です。こ の図は、この種の変換を示しています。
特定のサービスに関連するコストを直接費と言います。複数のサービ スで共有されるコストは間接費です。これらのコストは、利用できるデ ータと必要な労力の量に応じて、どの費目を扱うべきかを判断するの に役立ちます。例えば、ハードウェア保守サービスのコンポーネントは その数が膨大すぎて分解できません。直接費と間接費は、各費目の原 価を、より重要なコンポーネントだけに割り当てることに役立ちます。
コストを適切に識別したら、これらのコストを複数のサービスに配賦 するための規則を定義することが必要になるでしょう。
組織は、人件費を組織のすべてのサービスに割り当てます。これらの コストは労務費と言います。さらに、組織は、すべてのITサービスの管 理費を割り当て、これらのコストをどのように複数のサービスに配賦す るかについての規則も作成することができます。
組織は、ある1つのサービスに固定費を割り当てることができません。
このような場合のコストは、ユーザ数やインスタンス数など、多くの要 素に応じて変動します。このようなサービスに割り当てられるコストを 変動費と言います。コストの変動を招くサービスは、長期的には予測 できるようにする必要があるため、組織はそのようなサービスを特定 する必要があります。
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このようなサービスを特定し、変動費を予測することに役立つ可変要 素は、次のとおりです。
階層化:サービス・プロバイダ内部で価格区分が生じるとき、
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顧客が規模の効率性を得ることができる。このような価格区 分を階層化と言う。
最大コスト:サービスは、変動の最大レベルに達することがあ
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る。このレベルで規定されるコストを最大コストと言う。
平均コスト:サービスの変動の平均に基づいてサービスのコ
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ストを設定することができる。このようなコストを平均コスト と言う。
サービス価値を原価勘定データから計算するには、コストを原価勘定 にではなく、サービスに配賦する必要があります。この変換により、サ ービスのコスト構造の透明性が高くなります。
原価勘定データのサービス価値への変換
原価勘定データをサービス価値へ変換するステップは、次のとおりで す。
基礎となるコスト・ベースラインを決定するために、サービス
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指向のコスト項目を取得する。
顧客のサービス資産に、保証と有用性を拡張した金銭的価値
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を加える。
固定費および変動費を確定する。
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変動範囲と、コスト変動の推進要因を特定する。
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