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❼ 口腔ケアの実際

ドキュメント内 口腔ケアマニュアル 済/とびら (ページ 123-129)

2)初回の訪問・介入時の手順(患者や家族・介護スタッフへの対応と作業)

① 自己紹介

「**歯科の**です。お口の様子を拝見に来ました。……」などの声かけでス タートする。

② 主訴の確認および状況の観察・確認

「食事はおいしいですか」「お茶などを飲んでむせませんか」「うまく歯磨きができ ますか」「お口の問題で何か不都合はありませんか」「入れ歯は大丈夫ですか」な ど、さまざまな問いかけで、主訴以外の問題点の有無についても把握する。

図7 承諾書の一例

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③ 記録など資料採得に関する了解をとる。

「お口の状態を調べさせてください。今日は写真やレントゲンで今の状態を記録さ せてもらいます。よろしいですね」など、笑顔で問いかけながら確実に了解をとる。

④ 口腔診査および口腔機能診査の実施

「では**さん、お口を開けてください」と、患者本人の名前をしっかり呼ぶこと はコミュニケーションを図る上で非常に重要。

口腔診査:歯・歯周組織・対咬関係(アイヒナー分類など)や義歯の状況など。

また、「口の検査をします」と声をかけて、「舌を右にやってください、左にやっ てください、口をすぼめてください」など、口腔内を診査しながら口腔機能も評価 する。

生活能力・日常生活自立度(ADL)の状態も把握する。

⑤ 口腔内写真撮影・レントゲン検査などの実施

⑥ 検査結果の説明

視診や触診などで確認できる状況の説明のみを行い次回へつなぐか、「少しお口を きれいにしますね」というかかわりで、初回の簡単なケアを行う。

⑦ 初回のケア実施

「では今日は簡単にお口の手入れをしましょうね」という声かけで、口腔ケアに入 る。

3)ケアの方法とケア用品(図8、図9、図10)

① 歯と歯肉

通常の歯周病管理と同じ要領で、歯面の清掃および歯ブラシによる歯周組織の刺激。

→各種歯ブラシ、歯間ブラシ、吸引付き歯ブラシや補助清掃用具など。

② 口腔粘膜

口腔粘膜のマッサージや、頬小帯や上唇小帯などの伸展運動を軽く行う。

→スポンジブラシ・ガーゼなど。

③ 舌

舌背部の清掃を兼ねたマッサージ。

→舌ブラシ・スポンジブラシ・ガーゼなど。

④ 口 唇

バンゲード法に倣って口唇の筋の伸展・圧縮運動を行う。

→手指

⑤ 咽 頭

軟口蓋・前口蓋弓・咽頭付近をアイス棒を用いて軽く圧迫刺激を与える。

→アイス棒

2章−9要介護高齢者および認知症高齢者

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心肺機能をモニター 口腔ケア用品例 口腔機能訓練および評価器具例 図8 口腔ケア時の器材などの一例

口腔ケアに有効な清掃器具のいろいろ

図9 口腔ケアに有効な清掃器具のいろいろ 多目的兼用 咽頭・軟口蓋・歯列

歯間部 舌・頬部

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※温度(冷)刺激による嚥下反射の誘発は「持続しない」ことが明らかになってい る。

⑥ 唾液腺部

耳下腺・顎下腺・舌下腺部を軽く圧迫しマッサージを行う。

→手指

⑦ 顔面表情筋

表情筋を筋の走行に沿ってマッサージする。また、顎下部については口腔底の筋の 伸展を行うようにバンゲード法に倣って押し上げる。

→手指

⑧ 頸 部

温めたタオルなどで温めながら屈伸や回旋運動を行う。

→蒸しタオル・ホットパックなど

⑨ 口腔機能訓練としての運動

ストロー吹き、口笛吹き、息をこらえてのゴックン運動、発声・構音訓練、口の開 閉運動、舌の牽引や指示による上下左右への運動など

2章−9要介護高齢者および認知症高齢者

図10 在宅で威力を発揮する清掃器具

(注水と吸引が可能な電動歯ブラシ)

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(角町正勝)

参考図書・論文

1)清水 一ほか:認知障害のリハビリテーション,医歯薬出版,1998.

2)渡辺 誠ほか監著:歯科衛生士のための高齢者歯科学,永末書店,2005.

3)三好邦達(監):早期リハビリテーションマニュアル,三輪書店,1995.

4)角町正勝:あきらめないで口から食べること,松風,2002.

5)新庄文明ほか編著:介護予防と口腔機能向上,医歯薬出版,2006.

6)高江洲義矩(監):実践訪問口腔ケア(上・下),クイッテンセンス出版,2000.

7)鈴木俊夫(監):口腔ケア・実践マニュアル,日総研出版,1994.

8)日本歯科衛生士会(監):訪問歯科保健指導ガイドブック,医歯薬出版,1994.

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第 3 章

事例編2

ドキュメント内 口腔ケアマニュアル 済/とびら (ページ 123-129)