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❸ 対応方法

ドキュメント内 口腔ケアマニュアル 済/とびら (ページ 139-142)

2)K ポイント刺激法

Kポイント刺激法が効果的である症例は少なくなく、広く普及すべき技法であると思わ れる。仮性球麻痺の患者で、咬反射のある患者に有効とされる。

愛護的という観点からは開口器具の使用は避けたいが、開口を持続することが困難な患 者ではかえって苦痛を軽減させることもある。開口器を使用する場合や徒手による強制開 口の場合、歯の損傷に気をつける。特に動揺の著しい歯は口腔ケア中に脱落し、気管内に 落ち込むことがあるので注意する。

3)開口量が小さい場合

開口量が小さい場合には、舌側の清掃は困難であり唇頬側のみにとどめる場合もありう る。口蓋や舌側などの清掃困難な部分には1歯ブラシやスポンジブラシなどが便利であ る。

4)口唇周囲のストレッチ

口腔ケアを行う際にいきなり開口を強制すると、協力が得られないことが多い。食事や ケアの前に、頬と口唇周囲をマッサージするように筋肉をほぐしたり引っ張るようにスト レッチをしたりしていわば準備運動を行うと緊張が緩和されることがある。また、口角や 口唇がひび割れている場合はワセリンなどで保護するとよい。

5)薬剤による鎮静

脳性麻痺や低酸素脳症、パーキンソン病などでは食いしばりが強く、開口器や開口保持 器を挿入するとは歯が損傷するほど強く咬みしめてしまうことがある。どうしても開口さ せる必要がある場合には、催眠導入薬や麻酔薬を用いて鎮静させるとスムースに開口させ ることができる(静脈内鎮静法:少量のミダゾラム、プロポフォールを静脈内に投与する 方法)。

6)気持ちのよい口腔ケア

口腔ケアが苦痛になるようでは先に述べたように開口拒否の原因になる。口腔ケア時に は必ず名前を呼んで声かけを行い、常に愛護的な操作を心がけることが重要である。口腔 ケア後には清潔になり爽快感があることを学習させることが大事で、もちろん他の口腔を 触るようなケアや操作もできるだけ苦痛を和らげるような工夫をするよう看護にあたる 方々に指導することも必要である。

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生活指導

1)顎関節の ROM 訓練(可動域訓練:range of motion exercise)

意識障害があり、絶食中であっても口腔ケアは必要不可欠である。頻回に口腔ケアや口 腔内、気管内の痰の除去を行うことは顎関節の廃用による機能低下を防ぐことにつなが る。きたるべき経口摂取の日に備えて、顎関節の可動域(開口量)を確保するためにも他 の関節と同様、意識して開口訓練や咀嚼の訓練を行っておく必要がある。

2)専門的な口腔機能の診断

顎関節症と炎症の鑑別をはじめとして開口障害の原因を的確に診断することは容易では ない。特に意識障害のある患者ではさらに困難となるため、普段から診断技術に精通して おく必要がある。

また、認知症患者などでは顎関節脱臼のように閉口障害もよく見られる症状である。顎 関節脱臼に対する整復術と固定法も心得ておかなければならない技法である。

(足立了平)

3章−2開口に応じない

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状 況

軽い打撲によってさえも出血を起こしやすい状態をいう(表1)。主要因は、1)血管 壁の異常、2)血小板の異常、3)凝固線溶系の異常に大別される。一般的に、皮膚の小 さな点状出血(5mm 以下)は、血小板や血管の異常によることが多い。大きな斑状出血 や関節腔・筋肉内の深部出血は、凝固異常を疑う。一旦止血したあと出血する場合は、二 次止血に欠陥があることが多く、凝固線溶系に異常がある場合である。

原因・背景と対応

出血傾向を示す主要疾患を表1と図1〜図3に示す。

症状別対応

ドキュメント内 口腔ケアマニュアル 済/とびら (ページ 139-142)