② 手術後は知覚・運動域の低下、腫脹や疼痛などさまざまな要因が複合して誤嚥しや すい状況となっているため注意を要する。
③ 気管切開カニューレが抜けるのは非常に危険!
④ 呼吸状態が不安定な患者では SpO2をモニターする。血圧などもモニターされてい れば、訪床時の数値を確認しておく。
⑤ 座位が可能で、上体を前傾した姿勢にできる場合には、洗浄時に誤嚥するリスクが 低い。
る。
② 腹、大腿からの皮弁のため体位変換が困難あるいは疼痛を訴える場合は、無理に動 かさない。
4)口腔内アセスメントとケア内容の決定 優先順位を考えて、口腔ケア実施手順を決定する。
◇吸引の可否や乾燥が強ければ保湿剤を応用するなど。
5)口腔内の湿潤と粘膜清拭
① 口唇が乾燥している場合は、粘膜剥離や出血・亀裂を予防する目的に白色ワセリン を塗布しておくとよい。
② 血餅の付着を認める場合には、オキシドール綿球で溶解・軟化させる。
③ 貯留している唾液や分泌物を吸引する。この際、吸引される液体の色や浮遊物など を確認する。
④ 水を浸して軽く絞ったスポンジブラシを用いて口腔内の清拭を行う。
⑤ 皮弁の清拭は、綿球を用いて縫合部を中心に行う。皮弁の剥離上皮は皮弁の正常な 生着が得られる術後10日頃に生じる。口腔粘膜よりも厚く浮遊しやすい(いわゆる 垢)ので清拭する。
⑥ スポンジブラシは回転させると喀痰や舌苔などが除去しやすい。
⑦ 舌の切除および皮弁再建の場合は、残存舌部に著明な舌苔を認めることが多い。
⑧ 歯垢の付着が目立つ場合にはブラッシング。
⑨ 開口が持続可能な時間内で休憩を入れながら手際よくブラッシングする。
⑩ 歯ブラシの毛先が縫合部に触れないように注意する。
6)洗 浄
嚥下障害を必ず合併していると考えて洗浄すること。
清拭・ブラッシング時に回収できなかった浮上汚染物を洗浄で回収する。
① 口唇の閉鎖不全のためブクブクができない場合は、第一指と第二指で閉鎖不全側の 口唇を挟み、流出を防ぐようにする。
② 植皮や人工真皮にガーゼをタイオーバーしている場合は、ガーゼに吸引された洗浄 後の汚水を回収する。
③ 気管切開で、カフ上吸引が可能なカニューレを使用している場合、洗浄をイソジン のような色の着いた液体で実施すれば、洗浄や吸引が適切に実施できているかを評価 可能。
④ むせや湿性嗄声の有無を確認する。
2章−5◆頭頸部がん手術後
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⑤ 呼吸状態を確認し、必要に応じて気管内も吸引する。
7)評価および後かたづけ
後かたづけをしながらケア不足部位の有無と次回ケア時の注意点を確認し、ケアが終 わったことを告げる。
❼ さらに情報が欲しい方へ
さらに情報が欲しい方は、下記文献を参照いただきたい。
(大西淑美/野口一馬)
「頭頸部癌」垣添忠生監修、新 癌の外科−手術手技シリーズ 8、メジカルビュー社、2003.
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❶ 対 象
◆顎骨骨折、顎矯正手術、顎骨再建手術などのため顎間固定を必要とする患者
❷ どのような口腔ケアが必要か
よくある依頼内容
① ケアの方法を教えてほしい
・顎内固定用シーネおよび顎間固定用ワイヤー・ゴム周辺の清掃方法
・縫合部の消毒・清拭
・洗口
② 唇・頬粘膜の褥瘡性潰瘍のペインコントロール
③ 悪心・嘔吐時の対策
ピットフォール
① 栄養不良による体重減少(10%を超えないよう努める)
② 外傷による歯の亀裂・破折が見落とされている
③ 気道の閉塞:口底部の出血や舌根沈下
④ 頭蓋骨骨折における硬膜外血腫・髄液漏など
⑤ 多発性外傷(特に骨盤や大腿骨など骨折を伴う)時における脂肪塞栓のリスク
❸ カルテ・看護師・主治医から予め確認しておくべき情報
セルフケアがどの程度可能かによって対応が異なる。