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2008 年 10 月 博士(公共経営)学位論文

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2008 年 10 月

博士(公共経営)学位論文

地方分権転換期日本における「公共経営プラットフォーム」の形成と発展

―「地域力」の新たなる地平―

The formation and evolution of ‘public management platform’ in the decentralization era of Japan

―New horizon of ‘community power’―

公共経営研究科指導委員 片木淳教授 公共経営研究科指導委員 岸本哲也教授 公共経営研究科指導委員 山田治徳教授

早稲田大学大学院 公共経営研究科 濱崎 晃

Hamazaki, Akira

(2)

目次

目次... i

図表目次... vi

略語一覧... viii

訪問先一覧... ix

序章 本研究の目的と構成...1

第1節 日本の地方分権改革の現状...1

第2節 ガバナンスの進展と「新たな公共空間」の可能性...2

第3節 国による地域再生政策におけるソーシャル・キャピタル概念の登場...4

第4節 公共政策形成過程における市民社会組織の可能性...6

第5節 用語の使用方法と構成...8

第1項 「地方自治体」...8

第2項 「住民」・「市民」...9

第3項 「政策過程」か「政策形成過程」か...10

第4項 「地域コミュニティ」...11

第5項 本稿の構成...11

脚注...12

第Ⅰ部 中央レベルでの政策形成過程における市民社会組織の機能と政策事業家の役割...18

第Ⅰ部要約...18

第1章 日本型政策形成過程の特質と市民社会組織の機能及び役割...20

第1節 コーポラティズムから多元主義へ...20

第2節 内閣提出法律案と議員提出法律案...21

第3節 市民社会組織の範疇...22

第4節 公共利益集団の登場...24

第5節 まとめ...25

脚注...25

第2章 事例研究①:ストップ・フロン全国連絡会・事例研究②:動物の法律を考える連絡 会...27

第1節 フロン回収・破壊法の制定にみる「ストップ・フロン全国連絡会」の活動史(1993 年−2001年) ...27

第2節 「ストップ・フロン全国連絡会」の政策事業家としての側面...29

第3節 動物管理法改正過程における「動物の法律を考える連絡会」の活動...36

第4節 「動物の法律を考える連絡会」の政策事業家としての側面...37

第5節 まとめ...38

(3)

脚注...39

第 3 章 事例研究③:「自然エネルギー促進法」推進ネットワーク・事例研究④:容器包装 リサイクル法の改正を求める全国ネットワーク...41

第 1 節 自然エネルギー促進法制定過程における「『自然エネルギー促進法』推進ネット ワーク」の活動...41

第2節 「『自然エネルギー促進法』推進ネットワーク」の政策事業家としての側面...42

第3節 循環型社会形成推進基本法と容器包装リサイクル法の制定、改正の経緯...44

第4節 改正案と「容器包装リサイクル法の改正を進める全国ネットワーク」の市民案と の非対称性...45

第5節 まとめ...51

脚注...52

第Ⅱ部 二元代表制における市民参加型政策形成の現状と課題...54

第Ⅱ部要約...54

第4章 日本の市民参加の内実...56

第1節 代議制の限界と市民参加への期待...56

第2節 市民参加の類型・機能・役割...57

第3節 市民立法総論...59

第4節 市民立法各論...61

第1項 「直接請求型」市民立法...61

第2項 「協働型」市民立法...62

第3項 事例:鎌倉市みんなでごみの散乱のない美しいまちをつくる条例...63

第5節 まとめ...64

脚注...65

第5章 地方議会及び地方議会事務局の課題と展望...67

第1節 地方議会の機能と役割...67

第2節 地球温暖化防止に関する条例...67

第1項 国・地方の地球温暖化防止に対する政策と市民参加...67

第2項 事例①:京都市地球温暖化防止条例...69

第3項 事例②:地球温暖化防止熊本市民条例案...71

第3節 事例③:えさし地産地消推進条例...73

第1項 概要及び経緯...73

第2項 えさし地産地消推進条例の成功要因分析...75

第3項 議員提案条例の意義...77

第4節 地方議会事務局のシンクタンク化...78

第1項 地方議会事務局の設置及び任務等...78

第2項 地方議会広報...79

(4)

第3項 地方議会図書館...80

第4項 地方議会事務局の調査・研究機能を強化させるための方策...80

第5節 まとめ...82

脚注...84

第6章 地方自治体シンクタンクの課題と展望...88

第1節 機関委任事務体制の構造...88

第2節 地方自治体の政策研究の取り組み...89

第3節 地方自治体シンクタンクの動向...90

第1項 地方自治体による政策研究の類型化...90

第2項 地方自治体シンクタンクの類型と定義...91

第3項 地方自治体シンクタンクの設立経緯...92

第4項 地方自治体シンクタンク展望...94

第4節 市民研究員制度...95

第1項 市民研究員制度の意義...95

第2項 事例①:小田原市総合政策研究所...96

第3項 事例②:金沢まちづくり市民研究機構...99

第4項 事例③:みうら政策研究所...102

第5節 まとめ...108

脚注...109

第Ⅲ部 ソーシャル・キャピタルとプラットフォームの可能性...112

第Ⅲ部要約...112

第7章 日本の地域コミュニティ政策の歴史的沿革と変容...114

第1節 地域社会論における「地域社会」概念...114

第2節 コミュニティ論の歴史的展開と展望...115

第3節 地域コミュニティ政策の沿革...116

第1項 第1期 自立と連帯による包括型コミュニティを目指して(1960〜1970年代)116 第2項 第2期 テーマ・コミュニティの形成(1980〜1990年代) ...117

第 3項 第3 期 多元的参加による課題解決型コミュニティを目指して(2000年代以降) ...118

第4節 地域コミュニティ政策への批判...119

第5節 まとめ...120

脚注...120

第8章 地域自治組織の現状と市民社会組織の新たな展開...123

第1節 合併三法と地域自治区の制度化...123

第2節 地域自治組織の類型―地域社会学の視点から―...124

第3節 地域自治組織と市民社会組織の連携...126

(5)

第1項 「第三階層の地方政府」...126

第2項 プラットフォームの出現...127

第3項 キーワードとしての公共空間...129

第4節 プラットフォーム総論...130

第1項 プラットフォームの基本的性格...130

第2項 プラットフォームの類型...130

第3項 プラットフォームの機能と役割...133

第5節 まとめ...135

脚注...136

第9章 プラットフォーム各論(1)―3事例による組織形態分析―...139

第1節 高崎市における2つのプラットフォーム...139

第2節 事例①:ぐんま地域づくり大学プラットフォーム...140

第3節 事例②:ぐんま地域づくりNPOプラットフォーム...142

第4節 事例③:ちよだプラットフォームスクウェア...143

第1項 問題の背景―民間営利部門による公的施設運営の課題と展望―...143

第2項 概要...144

第3項 組織形態...145

第4項 財務と運営...146

第5項 分析...149

第5節 まとめ...151

脚注...152

第10章 プラットフォーム各論(2)―アメリカの中心市街地活性化組織との比較分析―..155

第1節 日本におけるTMOの現状と課題...155

第2節 概説:アメリカのBID(Business Improvement District)...156

第3節 事例:CCD(Center City District) ...157

第4節 CCDのインプリケーション...159

第5節 まとめ...160

脚注...161

終章 「公共経営プラットフォーム」試論...162

第1節 「地域力」とソーシャル・キャピタル...162

第2節 ソーシャル・キャピタル醸成の社会的装置としてのプラットフォーム...163

第3節 「公共経営プラットフォーム」の形成と発展...164

第4節 「地域公共人材」の育成支援機関としての期待...167

第5節 まとめ...169

脚注...170

結語...173

(6)

参考資料編...174

参考資料1:国による地域再生の取り組み...175

参考資料2:フロン回収・破壊法の成立に貢献した市民のネットワークの市民案と成立案 の対称性...176

参考資料3:動物の法律を考える連絡会の市民案と成立案の対称性...181

参考資料 4:「自然エネルギー促進法」推進ネットワークの市民案と成立案の非対称性 ...184

参考資料5:容器包装リサイクル法の改正を求める全国ネットワークの市民案と成立案の 非対称性...190

参考資料6:全国の地方自治体での常設型住民投票条例制定状況...193

参考資料7:キープ鎌倉クリーン推進会議の市民案と成立案の対称性...194

参考資料8:京のアジェンダ21フォーラムの市民案と成立案の対称性...201

参考資料9:地球温暖化防止熊本市民条例案...207

参考資料10:えさし地産地消推進条例...211

参考・引用文献一覧...218

日本語文献...218

外国語文献...237

新聞記事...240

提供資料・内部資料等...241

参考URL ...244

謝辞...254

(7)

図表目次

図表 1:ガバナンス論の重層性...3

図表 2:地域コミュニティの範域...11

図表 3:市民社会組織の範疇...22

図表 4:JASONの歴史的沿革...28

図表 5:フロンネットの活動...31

図表 6:フロン放出禁止のための法律制定に関する提案...32

図表 7:フロン放出禁止の3本柱...33

図表 8:費用負担のフロー...35

図表 9:容リ法改正全国ネットと国の動向...46

図表 10:中央環境審議会の意見具申(今後の容器包装リサイクル制度の在り方について)の 一部抜粋及び産業構造審議会の報告書(容リ法の評価検討に関する報告書)の関連記述 ...49

図表 11:市民参加の類型化...58

図表 12:日本における市民参加の3段階発展モデル...60

図表 13:川崎市区民提案作成のあゆみ...61

図表 14:地方レベルでの市民立法の類型...62

図表 15:国による地球温暖化対策の経緯...68

図表 16:環境パートナーシップ組織の6類型...70

図表 17:「地球温暖化防止熊本市民条例案」の完成まで...72

図表 18:「えさし地産地消推進条例」制定までの経緯...74

図表 19:各事例と市民立法の範域...82

図表 20:「政策の市民化」の可否の3類型...83

図表 21:非営利型シンクタンクの類型...91

図表 22:地方自治体内設置型のシンクタンク一覧(抜粋) ...93

図表 23:各地方自治体シンクタンクの市民研究員制度の採用方式...96

図表 24:小田原市政策総合研究所のスタッフ構成...97

図表 25:小田原市政策総合研究所の平成18年度までの研究...97

図表 26:2008年度の市民研究員の年齢・性別・職業等...100

図表 27:2008年度以前の市民研究員の推移(第1期から第5期まで) ...100

図表 28:第1期から第4期までの研究成果の政策への反映状況...101

図表 29:みうら政策研究所の位置付けと構成...102

図表 30:2003年度における「まちづくり市民懇談会」開催スケジュール...103

図表 31:2003年度開催実績...104

図表 32:2003年度参加者の推移...106

(8)

図表 33:開催ごとの参加者の内訳...106

図表 34:2003年度の市民の関係...107

図表 35:地域住民組織・集団の配置...125

図表 36:町内会・自治会機能の分類...126

図表 37:パートナーシップからプラットフォームへ...128

図表 38:階層型プラットフォームの概念図...131

図表 39:マトリクス型プラットフォームの概念図...131

図表 40:複合型プラットフォームの概念図...132

図表 41:階層型、マトリクス型、複合型の各プラットフォームのメリット・デメリット ...133

図表 42:プラットフォーム事例の類型及び分類...135

図表 43:高崎市エリア図...139

図表 44:第4期貸借対照表(2007年6月30日現在) ...147

図表 45:第4期損益計算書(自2006年7月1日 至2007年6月30日) ...148

図表 46:3つのプラットフォームの共通項...151

図表 47:TMOの機能と役割...155

図表 48:CCDの境界線図...158

図表 49:「公共経営プラットフォーム」・モデル...166

図表 50:「地域公共人材」の専門性・職業性と「公共経営プラットフォーム」...168

(9)

略語一覧

・ BID(Business Improvement District) アメリカにおける中心市街地活性化組織

・ CCD(Center City District) アメリカのフィラデルフィア市の中心市街地活性化組織

・ COP3(The 3rd Session of the Conference of the Parties to the United Nations Framework

Convention on Climate Change) 気候変動枠組条約第3回締約国会議

・ EU(European Union) 欧州連合

・ IT(Information Technology) 情報通信技術

・ NGO(Non-Government Organization) 非政府組織

・ NIRA(National Institute for Research Advancement) 総合研究開発機構

・ NPO(Non-Profit Organization) 非営利組織

・ OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development) 経済協力開発機構

・ SOHO(Small Office Home Office) スモールオフィス・ホームオフィス

・ TMO(Town Management Organization) まちづくり全体の運営組織

・ UNCED(United Nations Conference on Environment and Development) 環境と開発に関する 国際連合会議

・ UNEP(United Nations Environment Programme) 国連環境計画

(10)

訪問先一覧

<国内実地調査>

・  市川市企画部

(実施日:2008年3月10日)

・  小田原市政策総合研究所 (実施日:2007年6月19日)

・  金沢市役所都市政策局企画調整課 (実施日:2008年3月18日)

・  熊本市役所環境企画課

(実施日:2008年6月25日)…電話にて聴取。

・  ぐんま地域づくり大学プラットフォーム (実施日:2008年3月7日)

・  財団法人地域開発研究所 (実施日:2007年6月25日)

・  ちよだプラットフォームスクウェア (実施日:2008年2月19日)

・  特定非営利活動法人NPOぐんま (実施日:2004年2月27日)

・  特定非営利活動法人自然と動物を考える市民会議 (実施日:2008年7月29日)

・  特定非営利活動法人ストップ・フロン全国連絡会 (実施日:2008年3月22日)

・  中野区政策研究機構

(実施日:2007年6月26日)

・  容器包装の改正を求める全国ネットワーク (実施日2006年4月12日)

・  横須賀市都市政策研究所 (実施日:2004年3月9日)

<海外実地調査>

・  財団法人自治体国際化協会ロンドン事務所 (実施日:2006年8月25日)

・ Center City District

(実施日:2008年8月21日)

(11)

<国内ヒアリング・インタビュー調査>

・  井熊均氏(株式会社日本総合研究所 創発戦略センター 所長) (実施日:2007年5月7日)

・  板垣道佳氏(市川市企画部市民協働推進担当 副主幹) (実施日:2008年3月10日)

・  上之段功氏(横須賀市役所企画調整部企画調整課政策研究担当主査 横須賀市都市政策 研究所 主任研究員)

(実施日:2004年3月9日)

・  枝見太朗氏(財団法人富士福祉事業団 理事長) (実施日:2008年4月18日)

・  逢坂巌氏(立教大学 助教) (実施日:2008年8月27日)

・  逢坂誠二氏(元ニセコ町長)

(実施日:2007年5月18日、2008年9月27日)

・  木下敏之氏(元佐賀市長) (実施日:2008年9月26日)

・  熊倉浩靖氏(特定非営利活動法人NPOぐんま 代表) (実施日:2008年9月12日)

・  黒澤武邦氏(有限責任中間法人シンクタンク2005・日本 主任研究員) (実施日:2007年12月4日、2008年2月11日、2008年8月27日)

・  佐々木允氏(田川市議会 議員) (実施日:2008年6月14日)

・  佐藤邦夫氏(奥州市議会 議員) (実施日:2008年4月24日)

・  澤井安勇氏(中野区政策研究機構 所長) (実施日:2007年8月1日)

・  塩坪三明氏(特定非営利活動法人自然と動物を考える市民会議 代表) (実施日:2008年7月29日)

・  鈴木崇弘氏(有限責任中間法人シンクタンク2005・日本 理事・事務局長) (実施日:2007年10月30日)

・  早田吉伸氏(日本電気株式会社 新IT戦略推進本部 主任プロデューサー) (実施日:2008年2月17日)

・  武井章哲氏(小田原市政策総合研究所 研究員) (実施日:2007年10月30日)

・  竹内英樹氏(横須賀市都市政策研究所 副所長)

(12)

(実施日:2004年3月9日)

・  高村和哉氏(中野区政策研究機構 主任研究員) (実施日:2007年6月26日)

・  立石克久氏(三浦市役所行政管理部企画課主査 みうら政策研究所 研究員) (実施日:2004年3月9日)

・  田辺恵一郎氏(プラットフォームサービス株式会社 取締役会長) (実施日:2008年4月17日)

・  田村耕作氏(浦安市議会 議員) (実施日:2008年7月17日)

・  東郷哲也氏(名古屋市議会 議員) (実施日:2008年4月15日)

・  中井八千代女史(容器包装の改正を求める全国ネットワーク 事務局職員) (実施日2006年7月13日)

・  中村秀次氏(容器包装の改正を求める全国ネットワーク 事務局次長) (実施日2006年7月6日)

・  西園大実氏(特定非営利活動法人ストップ・フロン全国連絡会 代表) (実施日:2008年3月22日)

・  野々部尚昭氏(稲沢市議会 議員) (実施日:2008年6月14日)

・  檜山直人氏(横須賀市都市政策研究所 研究員) (実施日:2007年4月16日)

・  深澤竜介氏(富士宮市議会 議員) (実施日:2008年10月18日)

・  藤井康弘氏(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課リサイクル推進室 室長) (実施日:2006年7月18日)

・  藤倉潤一郎氏(プラットフォームサービス株式会社 代表取締役) (実施日:2008年2月19日、4月1日・4月23日、9月17日)

・  牧瀬稔氏(財団法人地域開発研究所 研究員) (実施日:2007年6月25日)

・  升井紘氏(布野町まちづくり連合会BRAINS アドバイザー) (実施日:2007年11月17日)

・  桃井貴子女史(全国地球温暖化防止活動推進センター 職員) (実施日:2008年3月22日)

・  矢島佳代女史(小田原市政策総合研究所 研究員) (実施日:2007年6月19日)

・  山下紀明氏(特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所 研究員)

(13)

(実施日:2008年7月25日)…電話にて聴取。

(実施日:2008年8月4日)…Eメールにて聴取。

・  山田佳代子女史(特定非営利活動法人ストップ・フロン全国連絡会 事務局職員) (実施日:2008年3月22日)

・  山田紘行氏(高崎経済大学附属産業研究所事務局 主事) (実施日:2008年3月7日)

・  山田稔氏(金沢市都市政策局企画調整課 課長補佐) (実施日:2008年3月18日)

<海外インタビュー・ヒアリング調査>

・  エドワード・A・グリッフェ氏(ジョージ・ワシントン大学 教授) (実施日:2008年8月26日)

・  チャールズ・B・カッシュマン氏(ジョージ・ワシントン大学 教授) (実施日:2008年8月25日・8月26日)

・  内貴滋氏(財団法人自治体国際化協会 ロンドン事務所 所長) (実施日:2006年8月25日)

・  ポール・R・レヴィ氏(Center City District CEO) (実施日:2008年8月21日)

・  リチャード・K・レスター氏(マサチューセッツ工科大学 教授) (実施日:2007年3月23日)

・  呂暁波氏(コロンビア大学 教授) (実施日:2007年3月23日)

・  ロバート・J・ペッカネン氏(ワシントン大学 准教授) (実施日:2008年8月30日)

(注)ヒアリング及びインタビューの各調査のご協力者の氏名は、50音順に配列している。ご

所属及び役職名は、当時のものである。各調査で補いきれない部分については、提供さ れた内部資料、政府刊行物、新聞記事、先行研究等で補足し、内部資料は、担当者から の提供資料を基礎としている。ヒアリング調査については、2 人以上の担当者にあたる ことを原則としているが、異動などで御担当者が変更されている場合などは、先行研究 をはじめ、政府刊行物や新聞記事などで確認している。

(14)

序章 本研究の目的と構成

第 1 節 日本の地方分権改革の現状

日本における地方分権改革の現状は、第1期地方分権改革として、5年間の時限立法とい う形で1995年に施行された「地方分権推進法」にはじまり、2000年に施行された「地方分 権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」(以下、地方分権一括法と称する) などの法律を整備し、さらに、2006 年には、3 年間の時限立法として「地方分権改革推進 法」を成立させ、2008年9月現在のところ、第2期地方分権改革が現在進められている。

これらの過程を通して、今や日本の社会は、中央集権型から地方分権型に向けて移行しつ つある。

地方分権改革推進法は、旧地方分権推進法にもとづいて行われた地方分権の推進の成果 をふまえ、地方分権改革の推進について、基本理念並びに国及び地方自治体の責務を明ら かにするとともに、地方分権改革の推進に関する施策の基本となる事項を定め、その基本 理念や国と地方双方の責務、施策の基本的な事項を定め、必要な体制を整備するものであ り、地方分権改革を総合的かつ計画的に推進することを目的とする(地方分権改革推進法第 1条)1。同法にもとづき、2007年4月には地方分権改革推進委員会が設置された。また、地 方分権改革の推進に関する施策の総合的な策定及び実施を進めるため、2007年5月29日、

内閣に総理を本部長とし、全閣僚が参加する地方分権改革推進本部が設置された。

地方分権改革推進委員会は、2007年5月30日に「基本的な考え方」を取りまとめ、同年 11月16日に「中間的な取りまとめ」を行った。このなかで示した改革の方針に沿って、さ らに調査審議を進め、2008年5月28日に「第1次勧告」をとりまとめた2

地方分権一括法の主な目的は、機関委任事務を廃止し法定受託事務に変えるなどして権 限及び財源を移譲し、国(中央政府)と地方自治体の関係を上下・主従の関係から対等・協力 の関係に変えることである。国と地方自治体の関係のそのような変化は、国と地方自治体、

そして、市民の統治構造にそれぞれ変化をもたらすことを意味する。

小滝(2007)によれば、従来、国と地方自治体の政府間関係は、統治能力をもち、究極的な 正当性を担保できるのは国であり、国が地方自治体を支配・統治していくものであるとい う支配的関係として把握されていた。言い換えれば、国と地方自治体の関係は、「治者」対

「被治者」という権力関係として、さらに、地方自治体と市民の関係も、ほぼ同様に解さ れていたといっても過言ではない3。つまり、日本の統治構造は、国をヒエラルキーの最上 位として位置付け、地方自治体を統治し、その地方自治体が市民を統治するという上下支 配による垂直的関係にあった。地方分権改革によって、国と地方自治体の関係が対等・協 力の関係に変われば、国や地方自治体、市民の統治構造も変わる。それは、上下支配の垂 直的関係から水平的関係への変更である。

(15)

第 2 節 ガバナンスの進展と「新たな公共空間」の可能性

地方分権改革による国・地方自治体・市民の統治構造の変化は、ガバナンス論のなかで もみられる。ピーターズ(2000)が指摘するように4、ガバメント(government)からガバナンス (governance)へと概念が転換するなかで、以下のように、種々のガバナンス論が展開されて いる。

例えば、ローカル・ガバナンスを担う主体は、地方自治体をはじめとする公共部門だけ ではなく、企業などの民間営利部門や、NPO のような市民社会組織などの民間非営利部門 であるという議論5が定着しつつある。

ローカル・ガバナンスについて、山本(2004a,2004b,2004c)は、地域経営を行い、地方にお ける統治としてのローカル・ガバナンスを担っていく主体は、公共部門の地方自治体であ るとともに、民間営利部門としての企業、民間非営利部門としてのNPOであり、これらが 相互行為を交わし、交渉し合い、協働し合う重要性を指摘する6

ローカル・ガバナンスの概念が一般化されるにともなって、市民やNPOの居住区域にお いても、地域社会共同管理の観点から、自己責任の下で自分たちを統治するというコミュ ニティ・ガバナンスの概念も広まりつつある。このように、より草の根の市民に近い位置 でガバナンス論が展開されている。なお、中田(1998)によれば、地域共同管理とは、「地域 社会の構造と機能を統一的に把握し、あわせてその機能の発展を住民の自治的主体形成と して力動的に捉えるための概念」7である。

ローカル・ガバナンスとコミュニティ・ガバナンスのそれぞれの統治領域の範囲につい て、コミュニティ・ガバナンスは、コミュニティという居住区域を指しているのに対して、

ローカル・ガバナンスは、日本においては都道府県とか、市町村という領域を指している と解されるのが一般的であろう。したがって、統治領域としては、ローカル・ガバナンス の方が、コミュニティ・ガバナンスよりも広範囲に及ぶ。さらに、山本(2004d)は、それぞ れ3つの領域がオーバーラップする部分を、「コー・ガバナンス」(co-governance)8という表 現を与え、このアリーナが「新たな公共空間」を創出するとしている9。このように、ガバ メントからガバナンスへと概念が転換されるなかで、ローカル・ガバナンス、コミュニテ ィ・ガバナンス、コー・ガバナンスなど、ガバナンス論には重層性がある(図表1)。

さらに、ローカル・ガバナンス及びコミュニティ・ガバナンスのガバナンス論に加え、

草の根の市民社会によるガバナンスを強調する議論として、ソーシャル・ガバナンスがあ る。神野(2004)によれば、ソーシャル・ガバナンスでは国民の民主的参加を高めるために地 方分権を主張し、そもそも国民の手の届く距離に公共空間が設定されていなければならな い10として、公共空間の重要性を指摘している。ローカル・ガバナンス、コミュニティ・ガ バナンス、ソーシャル・ガバナンスなどのガバナンス論では、「新たな公共空間」の重要性 を強調している。

(16)

図表 1:ガバナンス論の重層性

(出典)山本(2004a)、54頁を参考に筆者作成。

以下の第27次地方制度調査会(2003)による「今後の地方自治制度のあり方に関する答申」

(2003年11月13日)のなかでも、「新しい公共空間」の必要性を強調している。

「地方分権改革が目指すべき分権型社会においては、地域において自己決定と自己責任の 原則が実現されるという観点から、団体自治ばかりではなく、住民自治が重視されなけれ ばならない。基礎自治体は、その自主性を高めるため一般的に規模が大きくなることから、

後述する地域自治組織を設置することができる途を開くなどさまざまな方策を検討して住 民自治の充実を図る必要がある。また、地域における住民サービスを担うのは行政のみで はないということが重要な視点であり、住民や、重要なパートナーとしてのコミュニティ 組織、NPO その他民間セクターとも協働し、相互に連携して新しい公共空間、、、、、、、

を形成してい くことを目指すべきである」11(傍点は濱崎)

以上のように、地方分権型社会において、地域が持続可能な発展12を遂げていくためには、

ローカル・ガバナンス論あるいは第 27 次地方制度調査会(2003)の答申が強調するように、

公共部門だけではなく、広く民間営利部門や民間非営利部門も地域における公共の担い手 となり、双方の協働により、「新たな公共空間」を形成していくことが求められるというこ とである。

ローカル・ガバナンス

二元代表による ガバナンス

コミュニティ・

ガバナンス コーポレー ト・ガバナンス

コー・ガバナンス

(17)

第 3 節 国による地域再生政策におけるソーシャル・キャピタル概念の登場

地域再生をめぐる国の動向としては、地域経済の活性化と地域雇用の創造を、地域の視 点から積極的かつ総合的に推進するため、閣議決定により2003年10月24日に「地域再生 本部」が設置された。その後、2007年10月9日の閣議決定により、地域からみてわかりや すく、より効果的な取り組みを実施するため、特段の事情がない限り合同で開催すること とし、都市再生本部、構造改革特別区域推進本部、地域再生本部、中心市街地活性化本部 の地域活性化関係4本部を合同で開催することとし、これを「地域活性化統合本部会合」

と称することとなった。また、地域の再生に向けた戦略を一元的に立案し、実行する体制 をつくり、有機的かつ総合的に政策を実施していくため、4 本部の事務局を統合し、「地域 活性化統合事務局」が新たに設置された13

国において、地域再生の推進体制が整備される一方、地域再生に関する法律も制定され た。地域再生法案が2005年2月4日に閣議決定され、第162回通常国会に提出され、可決・

成立し、2005年4月1日に施行された。同法は、近年における急速な少子高齢化の進展、

産業構造の変化等の社会経済情勢の変化に対応して、地方自治体が行う自主的かつ自立的 な取り組みによる地域経済の活性化、地域における雇用機会の創出その他の地域の活力の 再生を総合的かつ効果的に推進するため、その基本理念、政府による地域再生基本方針の 策定、地方自治体による地域再生計画の作成及びその内閣総理大臣による認定、当該認定 を受けた地域再生計画に基づく事業に対する特別の措置並びに地域再生本部の設置につい て定め、個性豊かで活力に満ちた地域社会を実現し、国民経済の健全な発展及び国民生活 の向上に寄与することを目的とするものである(地域再生法第1条)。

同法の施行に伴い、閣議決定によってつくられた従前の地域再生本部は、同法にもとづ いて、法的に位置付けられるものに移行した(同法第23条)。地域再生本部に関する事務は、

地域再生基本方針の案の作成のほか、認定地域再生計画の円滑かつ確実な実施のための施 策の総合調整及び支援措置の推進、地域再生基本方針に基づく施策の実施の推進、地域再 生に関する施策で重要なものの企画及び立案並びに総合調整などである(同法第 24 条)。本 部は、地域再生本部長、地域再生副本部長及び地域再生本部員をもって組織される(同法第 25条)。本部長には内閣総理大臣があてられ(同法第26条)、副本部長には国務大臣があてら れ(同法第27条)、本部員には本部長及び副本部長以外のすべての国務大臣があてられる(同 法第28条)。本部に関する事務は、内閣官房において処理し、命を受けて内閣官房副長官補 が掌理する(同法第 30 条)。内閣官房において、地域再生推進室が設置されるとともに、地 域再生基本方針にもとづき、内閣府令で定めるところにより、地域再生計画を作成し、内 閣総理大臣の認定など、内閣総理大臣が分担して所掌する事務については、内閣府の地域 再生事業推進室が処理する(内閣府設置法第4条第3項3の3)14。地域再生の取り組みは、

内閣官房及び内閣府を中心に行われているが、他省庁とも必要に応じて、連携して行われ るものである。地域再生という課題は、各省庁、全国の地方自治体に共通の課題である15

(18)

さらに、地域再生法における地域再生基本方針(地域再生法第4条第5項)では、次のよう に、地域再生のキーワードとしてのソーシャル・キャピタル(social capital)16の重要性を言及 している。

「地域の自主的・自立的な取組により地域再生を進めるため、その担い手となる様々な主 体の意識・能力の向上を図るとともに、主体相互の有機的な連携を促進する。地域の担い 手として、福祉、まちづくりなどの特定の目的で組織されたNPO等や、講、自治会といっ た古くから地域に存在する地縁的な組織を再活用するなど、地域固有の『ソーシャル・キ、、、、、、、、

ャピタル』、、、、、

を活性化するとともに、これらの主体を含め、地域の企業、教育機関、公共団 体などが、地域の重要な政策テーマに応じて連携し、各々の役割を明確にしつつ、特定の 期間内に特定の目標を達成していく取組を適切に支援できるよう検討する。なお、支援に 当たっては、対象となる主体の活動が地域に適切な経済的社会的な効果を及ぼすこと、経 済的に自立可能な活動を志向していることなどを見極め、成果主義の観点を重視して、支 援の非効率化、長期化を招かないように留意する」17(傍点は濱崎)

ソーシャル・キャピタルの議論の動向を歴史的にみれば、ハニファン(1916)18、ジェコブ ズ(1961,1969,1984)19、グラノヴェッター(1973,1982,1985)20、ブルデュー(1986)21、コールマ ン(1988,1990)22、フクヤマ(1995,1996,1999,2000a,2000b)23、リン(2001)24、ボウルズ(2002)25な ど幅広く研究されている。近年、パットナム(1993,2000,2001,2002,2006)26の一連の研究成果 が大きく貢献し、ソーシャル・キャピタルの議論がとりわけ脚光を浴びるようになった。

パットナム(1993,2000,2001,2002,2006)によるソーシャル・キャピタル研究の優位性は、民主 主義の基盤となりうる市民社会という観点に立ち、必ずしも政治に関わらない組織や団体 の実証分析を試みたことにある。本稿におけるソーシャル・キャピタルの定義については、

パットナム(2001)にもとづき、「調整された諸活動を活発にすることによって社会の効率性 を改善できる、信頼、規範、ネットワークといった社会組織の特徴」27と定義付ける。

日本においても、1990年代末以降、ソーシャル・キャピタルという概念を用いた研究が 学際的に行われるようになってきた。我が国におけるソーシャル・キャピタル研究は、パ ットナム(1993,2000,2001,2002,2006)を中心とするアメリカでの先行研究を整理し紹介する という理論研究が中心であったようにみられる。例えば、代表的なものとしては、辻中

(2003)28、鹿毛(2002a,2002b)29や諸富(2003)30などによるものである。昨今では、政治学をは

じめ、経済学、経営学、社会学などという隣接する諸科学においても、活発な議論が展開 されるようになってきている31。分析手法としても、定性的な分析よりも、ソーシャル・キ ャピタルを定量的に分析しようとする先行研究が多いようにみられる32。学界での議論もさ ることながら、内閣府国民生活局(2003)33などの行政機関や世界銀行34、経済協力開発機構 (Organisation for Economic Co-operation and Development:以下、OECDと称する)35などの国 際機関においても、幅広く関心がもたれている。

(19)

ソーシャル・キャピタルに関しては、パットナム(1993,2000,2001,2002,2006)を主とする先 行研究こそあるものの、管見の限りでは、ソーシャル・キャピタルの定義や分析枠組み、

測定方法、そして、通説的見解が必ずしも確立しているというわけではない。パットナム (1993,2000)は、イタリアとアメリカという政治・行政制度の異なる国々において、ソーシャ ル・キャピタルを分析することにより、地域が疲弊する実態を解明し、警鐘を鳴らした。

日本においても、地域の崩壊が叫ばれている今日、地域再生に向けて、多方面で様々な対 策が講じられているが、その何れもがすべて功を奏しているとは言い難い。依然として、

最良の地域再生の方法を求めて模索し続けているとさえいえるなかで、ソーシャル・キャ ピタルの概念を確立し、我が国の地域再生のための処方箋としての可能性を模索する時期 を迎えている。

また、地域再生基本方針では、次のように、地域再生のキーワードとしてのソーシャル・

キャピタルを「地域力」としてほぼ同義に捉えている。

「祭りや子育てなどを支えてきた町内会や結・講・座などを再生・再活用するとともに、

民間企業、NPO、社会起業家などが新たなひととひとの架け橋をつくっていく地域こそが 持続可能に発展する。大学、地域金融機関や行政機関などとも連携し、地域にこだわる多 様な人々が参加・協働するネットワークを構築するとともに、仕事と生活の調和を実現す ることなどが、地域にとっての何よりの財産となる地域力、、、

(、

『、

ソーシャル・キャピタル、、、、、、、、、、、

』、 )、 を生み出すものである」36(傍点は濱崎)

「地域力」の概念に関しても、管見の限りでは、国内外の先行研究をみると、定義や分 析枠組み、測定方法、そして、通説的見解が必ずしも確立しているとは限らない。地域再 生基本方針では、ソーシャル・キャピタルと「地域力」をほぼ同義付けているが、先行研 究において、「地域力」の定義も定かではないため、必ずしも同義であるとはいえない。「地 域力」の観点においても、ソーシャル・キャピタルとの関連性を明らかにする必要がある。

第 4 節 公共政策形成過程における市民社会組織の可能性

地域再生の処方箋として、地域再生基本方針では「地域力」やソーシャル・キャピタル の必要性を強調しているわけであるが、それらの実現可能性を高めていけばよいのかを考 えれば、公共政策のなかに「地域力」やソーシャル・キャピタルを向上するための要素を 反映させることで、政策としての実効性を高めることが必要である。

「地域力」やソーシャル・キャピタルを向上するための要素をもつものは、地域の特性 や実情を把握している市民である。佐藤(2006)も指摘するように、市民は、行政の素人であ るかもしれないが、市民でなければ気付かない視点、市民ならではの発想も一方である37。 市民の意見を政策に反映させることは、「地域力」やソーシャル・キャピタルを向上するた

(20)

めの要素を政策に反映させることにつながる。

とりわけ、今日、市民やNPOやボランティア団体などの市民社会組織は、多様な形で市 民活動を展開している。杉山(2006)によれば、市民活動とは、「地域に共通する問題や課題 について、NPOや市民が、地域社会の改善を目指し、自発的に活動を繰り広げること」38を 意味する。具体的には、ボランティア活動や趣味などを通して自己充足感を求める同好会 の活動、NPO による非営利活動、町内会や自治会などの地域自治組織による地域のコミュ ニティ活動などが含まれ、「地域社会への市民参加の最も代表的な例」39であるとする。

市民活動が地域社会への市民参加であるならば、須田(2001)が「究極の市民参加」40と称 し、「市民の発案により法を制定しようとするプロセス」41と定義する市民立法も市民活動 に含まれる。市民立法は、地方レベルに限定されるものではない。例えば、特定非営利活 動促進法をはじめ、改正動物管理法やフロン回収・破壊法などの中央レベルでの市民立法 も含まれる。とりわけ、中央レベルでの市民立法を展開する市民社会組織は、政策事業家 (policy entrepreneur)としての機能を有するため、本稿では、市民社会組織の概念のなかに政 策事業家の機能を含めるものとする。なお、先行研究によれば、政策事業家といえば、一 般的に特定個人を指して使用されている42が、本稿では、NPOや市民活動団体のような「組 織」を指して用いる。

このような市民活動は、従来は、政府に対抗・対立する形での市民運動として展開され てきた43が、本稿における市民活動とは、抵抗型市民運動だけをさすものではなく、「公共 的問題解決に向けて、市民や市民社会組織が自発的に展開する活動」と定義付ける。重要 なことは、中央レベル、地方レベルのいずれにおいても、公共政策形成のための市民活動 を促進させることで、市民感覚からの乖離のない「政策の市民化」を実現させることであ る。「政策の市民化」とは、「市民の意見や市民社会組織による政策提言あるいは政策提案 が部分的にでも反映される形で法案や条例が成立すること」と定義付ける。「部分的」とは、

例えば、市民の意見や市民社会組織による政策提言あるいは政策提案(市民案)が、文章や単 語の単位で、成立した法律や条例の条文のなかに反映されている状態を意味する。

本稿では、多様な市民活動の広がりを視野に入れた上で、「市民社会組織がその活動を通 じて公共政策形成に関与することは、『政策の市民化』につながる」という仮説を立て、公 共政策形成過程における市民社会組織の活動内容を通して立法化の成立要因、非成立要因 を分析しながら検証する。検証結果を示すものとしては、巻末に一連の参考資料として、

各事例の市民案と法律や条例の成立案を対比させる形で明示する。

制度面から民主主義を考察する一方で、その制度を成立させる素地としての市民社会に ついて、市民参加という観点から分析するということは、政治学における伝統的なアプロ ーチといえる。本稿においても、政治学の伝統的なアプローチにもとづき、NPO などをは じめとする市民社会組織をガバナンスを支える市民社会の担い手として捉え、仮説の検証 のみならず、今後の市民社会組織に関する調査・研究の方向性も探ることを目的とする。

市民社会組織の可能性を考えれば、市民社会組織の研究は、実証を重視し、いかにその実

(21)

現を図っていくかに、今後の研究の成果が懸かっているのである。

つまり、本稿の目的は、公共政策形成過程における市民社会組織の活動内容を通して立 法化の成立要因、非成立要因を分析しながら仮説を検証することにとどめるだけではなく、

さらに、その過程で明らかにされる研究成果を発展させて具体的な政策提言として取りま とめること、そして、今後の市民社会組織の研究課題の方向性を明示することである。

具体的には、全体を3部に分けた上で、仮説の検証は、第Ⅰ部及び第Ⅱ部を中心に行う。

第Ⅰ部では、中央レベルでの政策形成過程における市民社会組織の機能と政策事業家の役 割を考察するなかで、第Ⅱ部では、二元代表制における市民参加型政策形成の現状と課題 を考察するなかで、関連する事例を比較検証しながら仮説を検証する。

さらに、第Ⅰ部及び第Ⅱ部での仮説の検証によって得られた研究成果を発展させるため に、第Ⅰ部及び第Ⅱ部の分析をまとめて、第Ⅲ部では「新たな公共空間」を形成する市民 社会組織の可能性を、ソーシャル・キャピタル及び「地域力」の観点で考察する。そして、

終章では、第Ⅰ部、第Ⅱ部、第Ⅲ部の帰結として、本稿の中核的概念の枠組みを提言する。

ここでは、第Ⅲ部で考察する「新たな公共空間」を具現化するものとして、「公共経営プラ ットフォーム」(public management platform)の概念的枠組みを提言した上で、結語では今後 の市民社会組織の研究課題を明示する。

以上のように、本稿は、仮説の検証を中心とした第Ⅰ部及び第Ⅱ部の研究成果を、さら に発展させるという意味で最も重要な位置を占める第Ⅲ部、そして、各部の帰結としての 政策提言を行うことにより、結語にて今後の研究課題を明示するという構想で構成される。

第 5 節 用語の使用方法と構成

第1項 「地方自治体」

第1章に入る前に、まず用語の使用方法について述べておかなければならない。例えば、

金井(2007)は「自治制度」あるいは「自治体」と一貫して「自治」という用語を使用してい る44のに対して、本稿では「地方自治」という概念をより強調するために、「地方自治制度」

あるいは「地方自治体」として使用することにする。そもそも「自治」の概念とは、憲法 上あるいは法令上は、「地方自治」を指すものである。本稿では、「地方自治」という用語 を一貫して使用するここととする。

「地方自治制度」の呼称については、第 27 次地方制度調査会(2003)による「今後の地方 自治制度のあり方に関する答申」(2003年11月13日)の答申名にも「地方自治制度」が使用 されていることからも、ほぼ一般的に使用されている。また、「地方自治体」の呼称につい て、憲法上は、地方自治の基本原則のなかで「地方公共団体」と称される(日本国憲法第92 条)。しかしながら、多くの政治学及び行政学の先行研究のなかでは、「地方自治体」という 呼称が一般的であるようにみられる。一方、近年では、「地方政府論」として議論する先行 研究45にみられるように、「地方自治体」を「地方政府」として議論する見解が定着化しつ

(22)

つある。

例えば、2007年5月30日に出された地方分権推進委員会がまとめた「地方分権改革推進 にあたっての基本的な考え方―地方が主役の国づくり―」をみても明らかである。以下の ように、冒頭の報告要旨においては、「(中略)中央政府と対等・協力の関係にある地方政府 の確立を目指して、つぎなる分権改革へと大胆な歩みを刻むべき時期である」46と「地方政 府」という文言が明確に記されている。そして、本文においても、「(中略)地方が主役の国 づくりを実現するには、自治行政権、自治財政権、自治立法権を十分に具備した地方政府 を確立する必要がある」47というように記されている。

これらをみると、「地方政府」をむしろ強調しているように受け止められる。本稿におい ても、「地方政府論」に対しては肯定的であり、積極的にそのような議論を期待する。だが、

あくまで本稿では、「地方自治体」という用語を一貫して使用する。なぜならば、第6章に て後述するように、「地方自治体シンクタンク」の領域においては、「地方政府シンクタン ク」というより、「地方自治体シンクタンク」として呼称した方がより一般的であるからで ある。無用な誤解を生じさせないための配慮であり、少なくとも、「地方政府論」を否定す るために「地方自治体」と呼称するものではない。

第2項 「住民」・「市民」

本稿では、「住民」及び「市民」に関する用語が、各章にわたって頻繁に使用される。公 益を担う人材が、「住民」であるのか、あるいは、「市民」であるのかでは、議論の分かれ るところではある。例えば、佐藤(2006)は、「住民」と「市民」の使い分けについて言及し ている48。公共的な人材についての先行研究は多くの蓄積がある。例えば、「市民」とつく ものについては、伝統的に篠原(1977)や松下(1971)などによる市民参加論49、今井(2001)など による市民社会論50などである。とりわけ、「自律した市民」のあり方をめぐっては、丸山

(1998)51をはじめ、大塚(1946)52、そして、佐伯(1997)53などがあり、多くの研究者による議

論が絶えない。

一方、「住民」とつくものについては、宮本忠(2004)による住民主権論54、天野(1996)によ る生活者論55などがある56。とりわけ、地方自治の構成員を「市民」ではなく、「住民」であ るべきだと強調している先行研究が樺山(1979)によるものである。樺山(1979)は、「端的にい って、地方公共団体の構成員は、普遍的な『市民』であってはならないように思われる。

それは、市民ではなく、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、『住民』でなければならないのではないか。住民。すなわち、その 地域に居住し、その地域の空気と水と景観とを共通に背負っている人間。、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

その環境世界の 変化が、ただちにみずからの生活条件の変化にむすびつく、そうした生活者。その住民を 基本におかねばなるまい。住民は、どの場所にもおなじ顔と体とで、おなじ生活をしてい るのではない。それぞれの地域に特有の、環境条件に規定された独特の生活をいとなんで いる。地方自治体はそうした、独特な生活者によって組織され、独特な機能を、それぞれ に発見しなければならない」57(傍点は濱崎)と、「市民」ではなく「住民」を強調する。そし

(23)

て、樺山(1979)は、「住民」として地方自治に参加する意味、とりわけ、地方自治体レベル において直接民主制を求めることの重要性、さらには、住民運動としてのまちづくり運動 の広まりと、社会福祉や環境整備、地域地場産業の復興、文化教育活動などにおける地方 行政の成果などについても言及している58

本稿においては、基本的に「市民」59という表現を一貫して用いるが、「市民」と「住民」

とを厳密に区別して使用するものではない。例えば、引用元が「住民自治」や「住民サー ビス」などの住民という用語を使用しているため、文脈に応じて、「住民」と「市民」の両 方の用語を併用して用いる箇所もあり、慣用的に文脈のなかで判断されるものとする。

第3項 「政策過程」か「政策形成過程」か

第 2 章及び第 3章では、中央レベルでの市民立法として、議員立法及び閣法の政策形成 過程をそれぞれ2点ずつ、また、第 4章及び第5章では地方レベルでの市民立法として、

条例の制定過程を 4 点取り上げる。いずれも政策形成過程における市民社会組織の機能と 役割を取り扱うのであるが、その際に注意することは、「政策過程」と称するのか、それと も、「政策形成過程」と称するのかという呼称についてである。

宮本太郎(2004)が指摘するように、「政策過程」とは、政策が形成され、決定され、執行 されるプロセスをいう。政策を公共政策に限定するならば、「政策過程」は、政治過程の中 核部分を占めることとなる。「政策過程」は、例えば、問題の調査、目標の設定、可能な選 択肢の確定、最適政策の選択、決定、執行、評価と修正という諸段階からなるが、現実の

「政策過程」をこのような合理的手順からなるとみる見方(合理モデル)は今日有力とはいえ ない60

加藤(2004)によれば、「政策形成過程」とは、社会集団間の利害の調整や、政治的な決定 を必要とする問題を特定し、その代替解決策案をめぐる社会及び政府内での論議、その政 治的決定あるいは非決定に至る過程を指す。広義の政策形成においては、特定の政策が関 わるすべての政治現象、すなわち、選挙における政策論議、利益集団政治、行政組織内過 程、議会過程のすべてが含まれる。一方、狭義の政策形成は、公的、政治的決定に直接つ ながる過程のみに限定される61

本稿では、広義の意味での「政策形成過程」という用語を使用する。なぜならば、マス・

メディアを通した政策課題の争点化や世論喚起が頻繁に行われるなどの現状からすれば、

広義の定義の方が、現実の政策形成を分析するという観点としては有用であるからである。

我が国の政治学界においては、これまで広く政策形成をみる視点は、政治現象の分析枠 組みを生み出してきた。例えば、ある特定の社会問題が政策課題として取り上げられない ことに権力の存在があるとする権力理論、利益集団や圧力団体と国家との協調的な政策協 議を分析対象とするコーポラティズム論、異なる位置にある利益集団や圧力団体、市民社 会組織などの主体が政策決定に影響力を行使しようとする対抗関係に多元的な競争過程が あるとする多元主義論などがあげられる。

(24)

第4項 「地域コミュニティ」

そのほか、第 7 章で取り扱うコミュニティの概念は、幅広い分野で議論されており、そ の概念も多義的であり、一様ではない。本稿では、コミュニティの定義について、「地域の なかの地域社会におけるコミュニティ」という意味を強調するために、「地域コミュニティ」

と称する(図表2)。

図表 2:地域コミュニティの範域

(出典)筆者作成。

地域社会の概念には重層性がある。小滝(2007)は、地域社会を5つの層に分けて議論して いる。つまり、①「向こう三軒両隣」に代表されるような相互に面識関係のある近隣社会(最 小の地域社会の空間)、②町内会・自治会の組織単位となるような狭域の地域社会としての 町内空間、③いくつかの町内空間を包括する小学校の通学区域程度の地域社会の空間、④ いくつかの小学校区を包括する中学校の通学区域程度の地域社会の空間(連合町内会・連合 自治会の範域にほぼ相当)、⑤基礎自治体レベルの空間(大都市の場合には行政区レベルの空 間に相当)が積み重なった重層的かつ積層的空間として捉えることができる62。地域コミュ ニティの範域として、行政区画上の物理的な意味では、①「向こう三軒両隣」に代表され るような相互に面識関係のある近隣社会(最小の地域社会の空間)であるが、社会的な意味で は、例えば、俳句の会など、テーマ性によるテーマ・コミュニティとしての性格をもつ。

第5項 本稿の構成

本稿は、3 部構成である。第Ⅰ部(中央レベルでの政策形成過程における市民社会組織の 機能と政策事業家の役割)は、第1章(日本型政策形成過程の特質と市民社会組織の機能及び 役割)、第2章(事例研究①:ストップ・フロン全国連絡会・事例研究②:動物の法律を考え

地域

地域社会

地域コミュニティ

(25)

る連絡会)、第3章(事例研究③:「自然エネルギー促進法」推進ネットワーク・事例研究④:

容器包装リサイクル法の改正を求める全国ネットワーク)から成る。第Ⅰ部では、中央レベ ルでの市民立法をめぐって、「政策の市民化」の観点で、市民活動団体やNGO/NPOといっ た市民社会組織がいかなる機能と役割を果たしているかを明らかにする。かつての市民運 動とは異なり、今日、市民社会組織は、自ら代替案を作成し、与野党の垣根を超えて、政 策の実現のためのイニシアティブを握り得る存在にまで存在価値を高め、時代の変化に合 わせてその機能と役割を変えることで、政策形成過程において重要な影響力を及ぼす要因 を分析する。

第Ⅱ部(二元代表制における市民参加型政策形成の現状と課題)は、第 4 章(日本の市民参 加の内実)、第5章(地方議会及び地方議会事務局の課題と展望)、第6章(地方自治体シンク タンクの課題と展望)から成る。第Ⅰ部が主として、中央レベルでの政策形成過程の事例を 取り扱うのに対し、第Ⅱ部では、地方レベルでの市民立法をめぐって、「政策の市民化」の 観点で、二元代表制における市民参加型の政策形成の現状と課題を考察する。地方におけ る政策立案機能の向上に向けての取り組みでは、地方自治体では地方自治体シンクタンク の課題と展望を、地方議会では市民立法の事例をそれぞれ取り上げ比較検証する。具体的 には、公益の観点で共通している「鎌倉市みんなでごみの散乱のない美しいまちをつくる 条例」、「京都市地球温暖化防止条例」、「地球温暖化防止熊本市民条例案」、「えさし地産地 消推進条例」の4つの事例を取り上げる。本稿では、公益については、大島(2008)による「公 益とは、行政、企業、NPO など、また市民一人ひとりが、自分を超えた他者への尊重を原 点として生活し、生活、労働、地域社会、環境などをより良くより調和のとれたものにす るために行う活動や考え方」63という定義にもとづく。

第Ⅲ部(ソーシャル・キャピタルとプラットフォームの可能性)は、第 7 章(日本の地域コ ミュニティ政策の歴史的沿革と変容)、第8章(地域自治組織の現状と市民社会組織の新たな 展開)、第9章(プラットフォーム各論[1]―3つの事例による組織形態分析―)、第10章(プラ ットフォーム各論[2]―アメリカの中心市街地活性化組織との比較分析―)から成る。第Ⅲ部 では、日本の地域自治組織の現状をできるだけ包括的に捉えた上で、公共空間を創出する プラットフォームとしての市民社会組織の課題と展望を、ソーシャル・キャピタル及び市 民立法との関連で考察する。

終章(「公共経営プラットフォーム」試論)では、事例研究をふまえて、日本におけるソー シャル・キャピタルの可能性を分析する。「公共経営プラットフォーム」を定義付けた上で、

その概念的枠組みを提言し、機能と役割を中心に考察する。結語では、各部の分析結果を まとめ、今後の課題を提示する。

脚注

1 地方分権改革推進法の各条文については、「法令データ提供システム」『電子政府の総合窓

(26)

口(e-Gov)』http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi(最終閲覧日:2008年6月7日)。

2 第1次勧告の主な内容は、①国道や1級河川などで国の事業をできるだけ都道府県に移す、

②都道府県の359ある事務を市に移す、③補助金でつくられた施設の転用や譲渡を容易 にする、というものである。国の権限や事業の移譲では、国の出先機関を見直すという 第2次勧告に決着をもちこす例も多く、勧告でも、「延長戦の様相」と総括している。「国 道・河川 権限を移譲」『朝日新聞』朝刊、朝日新聞社、2008年5月29日、第4面。

3 小滝(2007)、62-65頁。

4 ピーターズ(2000)は、ガバナンス論を、国家中心的なオールド・ガバナンス論と、社会中 心的なニュー・ガバナンス論とに分けて議論している。後者のアプローチをとった場合、

さらに2つの立場に分かれるとする。それらは、積極的立場と消極的立場である。Peters (2000), pp.39-45.

5 大森(2004)は、ローカル・ガバナンスの担い手について、「民間もまた公共活動を担うと いう考え方がはっきりと打ち出されている」としている。大森(2004)、158頁及び山本

(2004d)、52頁。また、ローズ(2000)も、ローカル・ガバメントのシステムから、公共部

門である政府と民間営利部門である企業、民間非営利部門であるNPOからなる複合的な 組織を含めたローカル・ガバナンスのシステムへと変化していることを強調する。Rhodes (2000), p.60, p.64, p.66.

6 山本(2004a)、177頁。山本(2004b)、119頁。山本(2004c)、247-250頁。

7 中田(1998)、17頁。

8 コー・ガバナンスの概念について、クーイマン(2000)は、一方通行ではなく、双方向の通 行が可能なモデルと捉え、支配的な統治を行う中心をなす主体によらずに、主体同士が 互いに協力し、調整し、協働する水平的な関係性をもつモデルであると定義付けている。

Kooiman (2000), p.142, p.148.

9 山本(2004d)、48-69頁。

10 神野(2004)、14頁。

11 第27次地方制度調査会(2003)、3-4頁。

12 本稿では、「持続可能な発展」について、宮本(1999)にもとづき、「市民が地域の発展過程 に参加し、自治が確立されていること」と定義付ける。宮本(1999)、354-364頁。

13 各種本部・会議等の活動情報(地域活性化統合本部会合)」『内閣官房』

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/index.html(最終閲覧日:2008年6月7日)。

「各種本部・会議等の活動情報(地域再生本部)」『内閣官房』

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiikisaisei/index.html(最終閲覧日:2008年6月7日)。

14 地域再生法の各条文については、「法令データ提供システム」『電子政府の総合窓口 (e-Gov)』http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi(最終閲覧日:2008年6月7日)。参考文 献は、森(2006)、252-263頁。

15 国による地域再生の取り組みは、参考資料1。

16 ソーシャル・キャピタルを直訳すると、「社会資本」である。しかし、日本語の場合、「社 会資本」といえば、一般に、道路・港湾・空港・鉄道など、ハード型のインフラストラ クチャーを意味するため、パットナム(1993,2000,2001,2002,2006)などによる学界における ソーシャル・キャピタルの議論と意味が大きく異なる。無用な誤解を避けるためにも、

本稿では、ソーシャル・キャピタルという用語をそのまま使用する。なお、ソーシャル・

キャピタルの訳し方については、論者により異なる。例えば、「社会関係資本」と訳して 使用しているものについては、直田(2005)、68-105頁。

17 地域再生本部(2008)、3頁。

18 Hanifan, L. J. (1916). The rural school community center. Annals of the American Academy of Political and Social Science, 67, 130-138.

19 Jacobs, J. (1961). The death and life of great American cities. New York: Random House. Jacobs, J. (1984). The death and life of great American cities: The failure of town planning.

図表   1 :ガバナンス論の重層性 (出典)山本(2004a)、54 頁を参考に筆者作成。  以下の第 27 次地方制度調査会(2003)による「今後の地方自治制度のあり方に関する答申」 (2003 年 11 月 13 日)のなかでも、「新しい公共空間」の必要性を強調している。  「地方分権改革が目指すべき分権型社会においては、地域において自己決定と自己責任の 原則が実現されるという観点から、団体自治ばかりではなく、住民自治が重視されなけれ ばならない。基礎自治体は、その自主性を高めるため一般的に規模が大
図表   5 :フロンネットの活動 (出典)「フロンネットの活動」『フロンガス回収・放出禁止の法制化を目指す市民のネットワー ク(フロンネット)』http://www4.plala.or.jp/JASON/fnet/about/mokuteki.html#katudo  (最終閲覧日:2006 年 11 月 15 日)をもとに筆者作成。  フロンネットは、そのフロン対策の現状として、(1)フロンを包括的に取り締まる放出禁 止の法律がない、(2)対策は全て業界の自主的取り組みに委ねられ、その計画は不十分であ
図表   8 :費用負担のフロー (出典)桃井(2001a)、17 頁。桃井(2001b)、280 頁。  「費用負担のフロー」 『フロンガス回収・放出禁止の法制化を目指す市民のネットワーク(フ ロンネット)』 http://www4.plala.or.jp/JASON/fnet/proposal/flow.html(最終閲覧日:2006 年 11 月 15 日)をもとに筆者作成。  フロンネットでは、2000 年 2 月に発足してから 2001 年 6 月 15 日にいたるまでの 477 日 間、フロン放
図表  12 :日本における市民参加の 3 段階発展モデル 市民主導性   ( 高 )  (低)  (低)  行政主導性   ( 高 )  3 階2 階 1階  ( 出典 ) 佐藤 (2006) 、 7 頁をもとに筆者作成。 市民の意見を行政の政策や事業計画に取り入れる制度については、すでに行政が大筋にお いて施策や計画のチャートを示して、それについての意見を求めるというものが一般的であ ったといえる。しかし、これからは、行政のチャートについて市民が意見を形式的に追加す るといった初歩的な市民参加ではなく、
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参照

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