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4年    5年

ドキュメント内 小学生の言語能力の発達 (ページ 187-200)

       亙 表記法の習得  185  なお,句読法のうちで,最もできの悪いのは,会話の簡所に「 」印をつ け,「」の中の文末κ:・をつけることである◎句読法テストでもこれがよく できなかったが,表記能力テストで聴写させた際の会話の文に,正しく「」

印のつけられたものは,きわめて少ない。

 表3−69 表記能カテストにおける会話の符号づけ(4〜6年)実験学校 4年3学期

囎こ)

「。」とも正しく書けたもの

「」と書いたもの 全然書かない

片方のみ書いたもの(「 )

t4.9 6.4 80.9

5年3学 期 6年2学 期

潔こ)1(返事).(難こ)腿事)

22.9 22.9 52.1

2.1

1e.4 43.7 43.7 2.1

15.1 18.9 62.3 1.9

9.4 58.5 32.1

 協力学校では,同じ条件で(各協力学校計)

186 5

第3編 雷語要素の習得 びょうき    6 やきゅう

(2年2学期)

1 まっくら 2 しゃしん 3 やきゆ5 4 がっこう 5 ちょきん 6 じゅんばん 7 かえってくる

7 りょこう

テ ス ト 語 衷 8 きんぎょ

9 びっくりする 10 じょうずに 11 りょうて 12 びょうき 13かってもらう 14 ぎゅうにゅう

8 おちゃ

15 きょうは(おてんきだ)

16 ほんをよむ 17 うちへかえる 18 ことりはカ〉わいい 14 おこったかお 20 うんどうかい

(2年3学期)

  かたかな清音・濁・半濁音71字の読み書きテストのほかに.促音・拗音・長音を  含む語(4語)の読み書きテストをしたが,後者の書くテストは,表記力テストでも  ある。

       テ ス F 語 表

  キャラメル   ニュース   チョコレreト   ラッパ

(3年2学期)    かたかな密:字力テスト問題

  (外来語・地名・人名・擬音〈拗・長・促音を含む〉のかたかなの書字力をみるため  のテス1・)

  単語10語,読み書き共通であるが,記憶をさけるために提示の文脈はかえてあるQ  1転ずつ読んで聞かせ,次にすすむ。鯉口テスF。

 教 示 用

①ねこが=ヤンとなく。

②ぼくはキャラメルとチョコレートとビスケットがすきだ。

③チューリップのはながきれいだ。

④ラジオのニュースをきく。

⑤ コップに みずを いれて ください。

⑥リンカーンはアメリカのひとです。

(3年3学期)    かたかな藷書掌カテスト問題

 教示 罵

①ぼくはアメリカへたんげんに行ってみたい。

②わたしはビスケットとチョコレートがすきです。

③どうぶつえんのおさるがキャツキャツとないていました。

④ ことしも なつに なったら プールに およぎに いこう。

翌 表記法の轡得  187

⑤ チ.u 一リップの 花が きれいに さいた。

⑥これからr一 n一スのじかんです。

⑦この本はリンカーーンのこどものころのことを書いたものです。

⑧ わたしの うちから 学校まで 100メーートル あります。

⑨このコップをおぼんの上にのせてください。

(4年1学期)    かたかな書字カテスト問題

④ かたかなの語 10語

 前贋のテストで,成績の悪かった促・拗・長音を含む語なども含めたもの。いずれ も,教科書に提出され,学習ずみの語。単語として提繊。

②文章中のかたかなの語10語

 かたかなの語を含む文章を読んで聞かせて,文申,かたかなで表引すべきところを正 しくかたかなで書けるか,さらに,そのかたかなは正しいかをみるためのもの。

      テ ス ト 語 ii蔓

(1)①リレー ④チョキチョキ ⑥オーーバー ⑨ニューヨーク

   ② トラック    (きる音)   ⑦ ピンポン  ⑩ ポチャン(水に

   ③スイッチ ⑤ニュース  ⑧ページ 

おちる音)

(2)①わたくしのせいは,1メt・一トル30センチあります。

   ② あなたは,さくらの花と,チゴーリップの花とでは,どちらがすきですか。

   ③ぼくは,やきゅうがすきです。いつも,キャッチャーになります。

   ④ エジソンはイギリスの人ですか。いいえ,アメリカ入です。

   ⑤ テーブルの上に,コップをおいてください。

   ⑥かぜがふくたびに,チリンチリンと.ふうりんのすずしい音がします。

(4年3学期)      表記カテス ト問題

① ひらがなの促・拗・長音を含む語,助詞およびそれに関する語の表記,かたかなの  語の書き分けと正しい衷記,送りがな,句ぎり符号の使用の実態などをみるための総  合的な表記力テスト。(聴写テスト)

 教 示 絹

   これからよむお話をみなさんに書いてもらいます。それで,お話を読みますが,

  すぐ書かないで,はじめはどういう字を書いたらよいか(ここはひらがなにした方   がよいか,あそこはかたかなにした方がよいかなど)考えながらきいてください。

   次に少しずつくぎって読みます。それを融いて,書くようにしましよう。

1 きょう 学校のかだんに行ってみたら,チューリップが,土の 申から かわいい かおを 出していました。

188 第3編 言語要素の翌得

2 私が おとうとと あそんで いたら,おかあさんが. 「みよ子ちゃん,ちょ 1  つと お使いに 行って きて ちょうだい。」とおっしゃいました。     i 3 二。一・トンは イギリス人です。あるH りんごが 木の 枝から 落ちるのi

観て,引力を翫つ晩という。とです。      i

4 きのう,野球を して あそびました。ぼくは,キャッチャーに なりましi

た.縁だくんのう。たたまは,か。、大きな龍たてて遠くのi

方へとんで行きました。      i

②句ぎり符号の使い方のテスト。

  次の文は,・や。のようなしるしが一つもついていないので,読みにくくなってい  ます。この文に,文を読みやすくする,いろいろなしるしをつけて,だれが読んでも  よくわかるようにしてください。

iおかあさんがあしたはにちょうびだからおひなさまをかざりましようねとおっしゃ i。たので私は陣しくてたま賊せんはやくあしたに熱ばよいなあと思いまし

iた。      i

(5年3学期)    表記力テスト問題 教示 用

④ これから読むお話を,みなさんに書いてもらいます。それでお話を読みますが,す  ぐ書かないで,はじめは,どういう字を書いたらよいか(ここは,ひらがなにしたら  よいか,あそこは,かたかなにしたらよいかなど)考えながら聞いてください。

  次に,少しずつくぎって読みます。それを聞いて書くようにしましよう。

。き、う傷うとと。うえんに欝に行。たら,チ。一y。蹴も掃

 じめんに少しずつかわいいかおを 出していました。寒さに ちぢんでi

v= tc木も髄のばしています.春が近づいている。とがわかりまi

した。       i

2.私は,うちへ帰ると,よくお手伝睦します.おかあさんが・よし子ちi

。ん,ち、。と鞭醸行。てきてち、うだ・,、。、とお。し。る・,i

  「はい。」と言って出かけます。         i

・.きのう.野球をして遊んだ認くはキャッチゼにな。f。。 MNくんi のう。たf。*は,h・一一ンと大きな音をたてて,遠くの方へとんでi

行った。      i

4.ニュートンは イギリス人だ。りんごが 落ちるのを 見て,引力を 考えつi  いたと いうことだ。       i

ll 衷記法の習得  189

②次の文は・や。のようなしるしが一つもついていないので,読みにくくなっていま  す。この文に,文を読みやすくするいろいろなしるしをつけて,だれが読んでもよく  わかるようにしてください。

おかあさんがあしたはに:ちょうびだからおひなさまをかざりましょうねとおっしゃ ったので私はうれしくてたまりませんはやくあしたになれぽよいなあと思いました しかし私にはおともだちのようにおひなさまがたくさんありませんさんにんかんじ ょだけです弟がおねえちゃん男の子のおせっくは五月だねといいました

1go 第3編 言語要素の習得

皿 文法 の 習 得

1研究の概観と成果

 ここで扱うものは,甲学級及び乙学級に対して行なった諸種のテストのほか に,33年および34年に,3年生から6年生にわたって一せいに行なったテス

トの結果である。

 行なったのはすべてペーパーテストであり,テストを行なうと教示して行な ったものであるので,一般のふだんの状況との間に多少の食い違いがあるかも しれない◎

 この間に行なった諸テスト,及び,各テストの諸アイテムは,かなり多量に あり,また,その結果も細部にわたって出ているが,ここでは,いくつかのす じをおさえて叙述していくので,そのすじに直接関係のないものは,省略す

る。

 はじめにその成果をまとめておく。

(1)はじめに

 1) 児童は,入学時にはすでに日常生活に必要な基本的文法形式の大体を理 解,使用する能力を身につけている。

 2) したがって,小学校児童の文法能力の発達は,語い能力や読み書き能力 の発達ほど著しくない。

 3) そのうえ,1現在の小学校では,とりたてて文法指導を行なわないから,

中・高学年になってからの,能力ののびがあまり見られない0

 4)文法能力の発達はかなり個人差があり,3年生の上位にあるものは,6 年生の下位のものより高い。

 (2)格助詞の理解,使用能力

 1)格助調は,入学前あるいは低学年に大体の爾法が習得されている。

       皿 文法の習得 t91  2) 「〜を行く」のような「(空間名詞十を)十移動動詞」や「〜から聞こえ

る」のような「(空間名詞十から)十知覚動詞」の組み合せや「・Vを〜に〜する」

のような,2名詞と動詞の組み合せの用法などは,小学校時代に段々と習得さ れていく。

 3)「へliの「に:」と異なる点の理解は,小学生時代少しのびるが,まだ十 分ではない。

 4)「の」や「で」(鮨定の助動詞)の関係代名詞的用法や,「〜が〜にわか る」のような抽象的な結びつきの用法は,小学生にはむずかしい。

 5)文の運びをあやまるための格助詞の狂い(たとえば「ラジオを修繕をす る」などは,中学年から高学年にかけて,多様の経験をへることによって,次 第1(修正されていくが,一般には,卒業時においても,まだ完全ではない。

 (3)動詞の使用能力について

 1)動詞の自他や可能形などの単純な形の使用能力は,低学年で大体身につ けている。

 2)動詞のテンスやアスペクトなどは,4年生以上では,大体のものが理解 できている。しかし,4年生から6年生にかけての発達は,ほとんどみられな

レ㌔

 3)敬語法は,小学生にはあまり理解されていない。特に尊敬と謙譲の区別 は,雰常にむずかしい。

 (4)主語と述語とを照応させる能力について

 1)主語と述語との形式的照応は,意味的照応よりむずかしい。

 2)意味的な照応をともなうものを理解する能力は,中学年から高学年にか けて向上する。

 3)形式としては単純であっても,主語と述語がはなれた位置に:あると,照 応させにくくなる。これを照応させる能力は,低学年では低く,中高学年で,

少しのびてくる。

 4) 二つの主語を持つ複文の主述照応に関する能力は,低学年では非常に低 いが,中学年から高学年にかけては,能力のある者が身につけてくる。

ドキュメント内 小学生の言語能力の発達 (ページ 187-200)