書き不振型 〈男17>
ことに,両
1 文字の習得 137 めに書きとり学習などを行なったことも,男児に比べて,総体的に書くカがよ かった原因をなしているように思われる。
4)最初は低かったが,次第に習得度が高くなっているもの
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【37 図 3
この型は,最初は低かったが,次第に習得度が高くなっていくもので,1年 の王学期は,漢字はもちろん,ひらがな習得度も非常に遅れていた。しかし,
ひらがなやかたかな習得の型でも初めのわりに,後半で,着実に上昇したよう に,漢字でも徐々に昇って,6年最終テストでは非常に上位になっている。こ とに,女児15など,読み書きともに,最高位の次あたりになっている。女児 15,22ともに知能はあまり高くなく,ことに15は,入学当初は病弱で休みが ちであったが,その後の着実な努力がみのったともいうべきである。他の言語 能力にも,この傾向は一様に見嘱せる。しかし,この場合,文字力が一番高く 他の能力は,それほどでない場合もある。22はやや15に劣るが,しかし,こ の児童が,低・中学年ごろ,他の言語能力に示した下位現象に比べると後期の 進歩発達は非常にめざましいものがあるのである。
138 第3編言語要素の習得 5) 初めから最後まで習得度の低いもの
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図3−38終始不振型 〈男12>
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図3−39終始不振型 〈女16>
6年間,習得度が低かったもので,漢字のみでなく,ひらがな,か たかなの場合にも同じ徴候を示していた。知能も概して低く,他の言語能力も 総体的K劣っている。女児16は知能指数が学級で最下位であり,この子なり に努力はしているよ5であるが,常に最:下位群から脱し切れないでいる。しか
し,6年終末テストでは,書字力など,他の下位グループよりややよくなって いる。男子12は,女児16に比べると知能指数など低くはないが,落ち着きの ないこと,学習意欲が乏しい,家庭の事情などにより,自習をしないでいる等 が,いつも学級での最下位に留まらせている。読書は好きな方であるが,やさ
しい漫画本等を読みあさっているためか,477字しか読めていない。
なお,読みと書きの差の大きな型のうち,読み書きともに低く,しかもその 差が大きいものがあるが,これは,この型に層する。
読み書きの差最高534字もある男児17の場合は,読み825字・書き291字
という,読みの力とのアンバランスによるものであるが,同様に女児で最も両 者の差(441字)のある女子25は,読み692字・書き251字という低い力から1 文字の習得 139
の差である。
以上,漢字,かたかな・ひらがなの読み書き習得の型を通観すると,6年間 を通じてよいもの,悪いもののほかに,低学年で,その後の発達の徴候が期待 通りに実現したもの,初めの習得量や速度に比べて尻すぼまりのもの,進歩後 退を重ねながら,一応ある程度の習得ができるものなど,いろいろあり,それ が,各人の知能,学習態度,家庭環境などによって影響を受けていることもわ かる。なお知能があまり高くないものの中には,かなのように:,一定量で,くり 返し学習されるものの習得度は一応早く確実であるが,多い量が,P( 7tと提出
される漢字には,適応しにくいというもの(女児8)もみられた。文字指導上の 一つの注意として,各児童の習得の型を知っておくことは大切なことである。
6資 料
文字カテストが,どのような形式・方法で実施されたかが具体的にわかるよ うに,文字カテスト問題のうち,おもなものを参考までに掲げる。
1) ひらがなのテスト問題 〈読 み〉 (2年2学期)
① ひらがなの清音,濁・半濁音をそれぞれ単独に文字として無作為に与え,正しく読 めるかどうかをみる。
② あわせて,促音,拗音,長音を含む語を与えて,正しく読めるかどうかをみる。(個 贋テス1・)
表3−34 ひらがなテスト問題
テスト表A(読み)
や矧劇な団か圏門司じ 町回ぴ1・[づ圓す圓・
ぐ囚よ瞬お1ぷ戦国て」ぶ ひiご岡え同さ困つ間れ ぎiふ固で属ろ同ち困.ど が国一同も慰わ固め{・
あ団く凶そ國到を回ほiん{
表3−35 テスト表B
困劇だ固で1ぺ団ど困{ゲ 越ご固坐国じ1・坤ぽ1つ
引ぞ1べ団囲
140 第3編言語要素の習得
衷3−36促音・拗音・長音テスト表(読み)
8きんぎょ
(拗)
7かえってくる
(促)
きょうは
︵おてんきだ︶ 15
(長)(拗)
6じゅんばん
(拗)
14ャゅうにゅう
(長)(拗)
5ちょきん
(拗)
13ゥってもらう
(促)
4がっ こう
(長)(促)
12
ムょうき
(長)(拗)
3やきゅう
(長)(拗)
11
閧蛯、て
(長)(拗)
2しゃしん
(拗)
じょうずに
︵できた︶ 10
(長)(拗)
1まっくら
(促)
9びっくりする
(促)
調査者
男女 なまえ
〈書き〉
① ひらがなの清音・濁・半濁音をそれぞれ語として無作為に与え,正しく書けるかど うかをみる。
② あわせて,拗音・長音・促音および正しく使用できぬ文字(たとえば,助詞の「へ」
と「え」の別)等を含む語を与えて,正しく書けるかどうかをみる。(集団テスト)
(ただし1年の初期は,書字力の場合でも個別的にテストした。)
表3−37 ひらがなテスト問題 テストi喪A(書き)
きまるあひけだばれ ノツルシコムンンゲ ゴコ モ ヨ
ン
シイ キマサアヒケダパレ げぼぬベ
タブエウ ト ンリ ン ゲポヌベ を ぽい 一 シヌ
ルう切も字ウ
ヲのの木お㎜つボイすうこがくもちらて カワモウチモイパウ コ サ ヨ イチド ッキ ッ ィ
ツ
スウコガクモチラテ エ ビび
バ ラ ば ブランコ ぶ ジンブン し ト リ と オツカイ お
や マや
ジドウシヤ じ ニンソン に
たり︶ゴ︵ン
タリ
ユザデゾミ
グワ コルルンウ
グツ
カ ルシキ
マキシヤンン ゆざでぞん
ぐ王 文字の習得 141
ウラコユシラ コ クプ
ン タンギソネフワテ かさはのつご
サナ︶リキン 花 力︵ ハ ナ カサハノツゴ うなびへどほ クエルビツシ ソ ト ブ ︻マスゥ ロナビヘドホ みせずえよめ ミインツクネ セ ピフ ボ
カ ン ンウミセズエヨメ ぎそねふわぷ
ハナヂじのもう一 つの字
ぢ
表3−38 ひらがな促音・拗音・長音 テス1・語表B(書き)
1 まっくら 2 しゃしん 3 やきゅう 4 がっこう 5 ちょきん 6 じゅんばん 7 かえってくる
8 きんぎょ 9 びっくりする 10 じょうずに(かけた)
11 りょうて 12 びょうき 13 かってもらう 14 ぎゅうにゅう
15 きょうは(おてんきだ)
16 ほんをよむ 17 うちへかえる 18 ことりはかわいい 19 おこったかお 20 うんどうかい
2) かたかなのテスト問題
溝音,濁・半濁音71字のテストは,ひらがなのテスト回心の形式,方法に準じた。
また,かたかな語のテスト問題は「表記法の習得」の資料を参照。
3) 漢字のテスト問題
表3−39漢字テスト問題(読字・書字)
〈読み〉(2年1学期)
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