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をレトロスペクティブに収集した第 III 相試験(添付資料番号 5.3.5.2-001-1、

被験者データリストは 5. 3.5.2-001-11 に添付した。

1.2 MB の投与方法に関する無作為化比較試験

MB の有効性及び安全性の評価に関する無作為化比較試験は 1 報であった。以下にその概要 を記載する。

1.2.1 小児 MetHb 血症(原因: ダプソン)への MB 投与-投与方法の無作為比較

試験(添付資料番号 5.3.5.2-002)

【方法】

ダプソン中毒の小児に MB を間欠又は持続静脈内投与し、血中 MetHb 濃度の減少量を投与 方法間で比較するために試験を行った。対象は 2001~2006 年の間に、ネパールの 1 施設及び インドの 1 施設に救急で来院した小児ダプソン中毒患者 11 名(男 5 名/女 6 名、38 ヵ月齢~

61 ヵ月齢)とした。11 名を無作為に Group-1、Group-2 の 2 群に分け、Group-1 の 5 名には 2 mg/kg の MB を 6 時間ごとに bolus 投与(間欠静脈内投与)し、Group-2 の 6 名には 2 mg/kg の MB を通常生理食塩水で希釈したものを 6 時間にわたり持続して投与(持続静脈内投与)し た。両群の MB の総投与量は同じ量に調整した。血中の MetHb 濃度は MB 投与前及び MB 投 与後 12 時間ごとに 72 時間後まで分光光度計により測定した。MetHb 濃度の減少量はスチュ ーデントの t 検定によって統計的に解析した。

【結果】

表 2.7.6.1.2-1

に Group-1、 Group-2 の平均 MetHb 濃度の経時変化と 2 群間の差の統計的優位 性を示す。 Group-1 と Group-2 の MB 投与前の MetHb 濃度の平均(標準偏差)はそれぞれ 52.7

(2.52)%、52.8(3.02)%であった。Group-2 の MB 投与後、12、24、36、48、60、及び 72 時間の MetHb 濃度の減少は Group-1 と比較して統計学的に有意であった。Group-1 では Group-2 に比べて SpO

2

値に大きな変動が認められた。Group-2 では 2 名にスルホヘモグロビン 血症が起こり、チアノーゼが長引く要因となった。また、試験期間中は、MB 静脈内投与とと もに併用療法(被験者全員に酸素吸入、一部の被験者に胃洗浄)がなされた。

以上の結果より、MB は持続投与の方が投与直後から MetHb 濃度を有意に下げて低値を維 持したことから、持続投与の効果は間欠投与よりも優れた MB 投与方法であると結論づけ た。

表 2.7.6.1.2-1 MB投与後の

MetHb

濃度の経時的変化

1.3 プロスペクティブ試験

MB の有効性及び安全性の評価に関するプロスペクティブ試験の文献は 4 報あった。以下に その概要を記載する。

1.3.1 MetHb 血症(原因: プリロカイン)への MB 投与(添付資料番号 5.3.5.2-003)

【方法】

局所麻酔剤プリロカインを投与された患者に MetHb が形成されていることを調べるために、

術前患者と健康成人ボランティアを A~D の 4 群に分けて試験を行った。A 群 67 名(術前患 者、男 54 名/女 13 名、19~83 歳)には 300 mg (n = 16)、600 mg (n = 25)、900 mg (n = 15)、

1200 mg(n = 10)、及び 1600 mg(n = 1)のプリロカインを投与し、B 群 14 名(術前患者、

男 12 名/女 2 名、19~82 歳)には 500 mg のリドカイン(文献中ではリグノカインと表記)

を投与した。 A、 B 群ともに定期的に静脈血を採血して MetHb 濃度、ビリルビン、ハプトグロ ビン、クレアチニン、及び GPT を測定した。C 群 9 名(健康成人、男 8 名/女 1 名、22~30

歳)には 1200 mg のプリロカインを投与し、投与前から 72 時間後まで定期的に MetHb 濃度、

ビリルビン、ハプトグロビン、クレアチニン、及び GPT を測定し、ハインツ小体数をカウン トした。D 群 11 名(術前患者、性別年齢記載なし)のうち 5 名には 1 mg/kg の MB を静脈内 投与し、直後に 600 mg(n = 1)、900 mg(n = 1)、及び 1200 mg(n = 3)のプリロカインを 投与して、6~24 時間後の MetHb 濃度を測定した。また 1 名に 1200 mg のプリロカインを投 与し、3 時間後に 1 mg/kg の MB を静脈内投与して MetHb 濃度の経時変化を観察した。別の 4 名には 600 mg 及び 900 mg(各 n = 2)のプリロカインの投与直前に 300 mg のアスコルビン酸 を静脈内投与し、6~24 時間後の MetHb 濃度を測定した。残る 1 名には 1200 mg のプリロカ インの投与時、 2 時間後、及び 4 時間後に各 300 mg のアスコルビン酸を静脈内投与し、6~24

時間後の MetHb 濃度を測定した。

【結果】

B 群では 500 mg のリドカインによって MetHb 血症とチアノーゼが誘導されなかったのに対

し、300~1600 mg のプリロカインを投与した A 群全員と、1200 mg のプリロカインを投与し た C 群全員に MetHb 血症とチアノーゼが誘導された。MetHb 濃度は多くの患者(42/76 名)

でプリロカイン投与 6 時間後にピークに達した。プリロカインの投与量とピーク時の MetHb

濃度との関係を図 2.7.6.1.3-1 に示す。プリロカインの投与量に対する MetHb 濃度は個人によ

って大きなばらつきがあったが、ピーク時の平均 MetHb 濃度とプリロカインの投与量の間に

は関連があった。

図 2.7.6.1.3-1 A群のプリロカインの投与量とピーク時

MetHb

濃度の関係

ピーク時MetHb濃度の平均 ± 標準誤差

300 mg: n=16 ,600 mg: n=25 ,900 mg: n=15 ,1200 mg: n=10

図 2.7.6.1.3-2、図 2.7.6.1.3-3

に D 群の 11 名に対して 1 mg/kg の MB 又はアスコルビン酸が 示した効果をプリロカインの投与量別に示す。アスコルビン酸の直前投与及び 2 時間ごとの反

復投与が MetHb 血症の予防及び治療効果を示さなかったのに対して、MB の直前投与及び 3

時間後の投与は明らかな予防及び治療効果を示した。

1200 mg のプリロカインを投与し、3 時間後に 1 mg/kg の MB を投与した 1 名では、MB 投 与前まで上昇し続けた MetHb 濃度が MB 投与後には急激に減少し、3 時間後には消失した。

以上の結果より、MB 投与によって MetHb 血症を予防、又は治療できると結論づけた。

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