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2m 以上とした。 」と記載されている。

四 (略)

一般に人が触れる危険があるので 1. 2m 以上とした。 」と記載されている。

この数値根拠となる資料は見当たらなかったものの,1.2m,50cm それぞれの値は,

当時既に規定されていた(低高圧架空電線と建造物との接近)の数値に裕度を見込み 決定したものと推定される。

表3

項 目 ケーブル 裸線

特別高圧 低圧・高圧 低圧・高圧 上部造営材 上 方 1.2m 1.0m 2.0m

側方・下方 50cm 40cm 1.2m その他の造営材 50cm 40cm 1.2m

(2)使用電圧が 35,000V 以下の場合の特別高圧絶縁電線に係る離隔距離

(第 1 項第一号) 〔2m,1m〕

「改正点解説付 電気設備技術基準(昭和57年2月20日 日本電気協会) 」によれば,

第138条の改正点の解説で, 「特別高圧絶縁電線を使用する場合の離隔距離が第133条

(特別高圧架空電線と建造物との接近)第1項第3号に準じて新たに規定された。(第 133条の解説参照)この場合に,特別高圧絶縁電線と造営物の上部造営材との離隔距 離は,あまり近づけると人が触れる危険性もあるので裸電線と同じ2.0m(第1項参照)

とし,造営物の上部造営材以外の部分又は造営物以外の工作物との離隔距離は,人が 触れるおそれがないので1.0mと規定された。」と記載されている。

また,同書133条の改正点の解説では, 「特別高圧絶縁電線は,万一,人が接触して

も十分な安全性能を有しているが,一般公衆の日常行動範囲内に施設することは好ま

しくないことから,人が手を伸ばした状態で接触しない範囲を明確にするために人体

計測を行った。特別高圧絶縁電線を使用する場合の離隔距離として,この計測結果に

若干の裕度を加えて,建造物の上部造営材の上方では人が背伸びしても手が届かない

距離2.5m,側方においては人が前方に体を伸ばしても手が届かない距離1.5mが規定さ

れた。これ以外の人が近寄るおそれがない部分との離隔については,低高圧架空電線

Ⅲ-1-80

に絶縁電線を使用する場合の離隔居距離(0.6m~0.8m)との整合性を考慮し,1.0mと 規定された。 」と記載されている。

(3)使用電圧が 35,000V を超え 60,000V 以下のケーブルに係る離隔距離

(第 1 項第二号) 〔1m〕

「電気設備に関する技術基準改正理由書(平成 8 年 9 月 電気技術基準調査委員会 送電専門委員会)」別冊-2「電線にケーブルを使用する特別高圧架空電線路の施設条 件の見直しについて」によれば,「電圧上昇に伴う離隔拡大の考え方」で「電圧が大 きくなる程,万一の事故時における社会に与える影響は大きくなることから,電圧上 昇に応じて離隔を拡大するのが妥当と考える。 」と記載されており, 「離隔距離決定の 考え方」では「35kV 以下の離隔をベースに電圧上昇に対しては裸電線に準じて離隔を 大きくする。 」と記載されている。

また,同別冊-2 において,第 138 条が引用している第 136 条【特別高圧架空電線と 低高圧架空電線等との接近または交さ】の離隔距離決定の考え方については,「35~

60kV の離隔を 35kV 以下の 0.5m に相当するものを 1.0m,(中略) ,60kV を超えるもの は裸電線と同様の方法で算定する。」と記載されており,これらの考え方から,離隔 距離 1m を決定したと推定される。

表4

特別高圧架空電線(ケーブル)

60kV超過 35kV超過

60kV以下 35kV以下

低高圧架空電 線等

裸 線 2.0mに60kVを超える10kV又は

その端数ごとに12cmを加算 2.0m 1.2m ケーブル 1.0mに60kVを超える10kV又は

その端数ごとに12cmを加算 1.0m 50cm

1.6.5 コメント

本条文は,特別高圧架空電線と他の工作物との接近又は交さについて規定したもので ある。

現状において,実運用上の問題は生じていないが,今後も規定の主旨を踏まえ,必要 に応じて,見直すことが望ましい。

以上

Ⅲ-1-81

(添付資料)

添付資料1 解釈第 129 条【特別高圧架空電線と他の工作物との接近又は交さ】

(第 1 項)制・改正の概要と理由

(出典)

1. JEAC6001-1972 架空送電規程(昭和 47 年 6 月 30 日 日本電気協会)

2. 改正点解説付 電気設備技術基準(昭和 47 年 2 月 20 日 日本電気協会)

3. 改正点解説付 電気設備技術基準(昭和 57 年 2 月 20 日 日本電気協会)

4. 電気設備に関する技術基準改正理由書(平成 8 年 9 月 電気技術基準調査委員会 送電専門委員会)

(その他調査文献等)

1. 解説 電気設備の技術基準(第 8 版)(平成 10 年 10 月 23 日 文一総合出版)

Ⅲ - 1 - 8 2

解釈第129条【特別高圧架空電線と他の工作物との接近又は交さ】 (第1項)制・改正の概要と理由

年月日 規 定 制・改正の概要 制・改正の理由

M29.5.9 「電気事業取締規則」

(逓信省令第5号) 規定なし M30.6.23 改正「電気事業取締規則」

(逓信省令第14号) 規定なし M35.8.22 改正「電気事業取締規則」

(逓信省令第36号) 規定なし M38.12.4 改正「電気事業取締規則」

(逓信省令第77号) 規定なし M39.8.23 改正「電気事業取締規則」

(逓信省令第44号) 規定なし M41.7.11 改正「電気事業取締規則」

(逓信省令第33号) 規定なし M42.10.25 改正「電気事業取締規則」

(逓信省令第36号) 規定なし M44.9.5 「電気工事規程」

(逓信省令第26号) 規定なし T3.1.4 改正「電気工事規程」

(逓信省令第1号) 規定なし T4.2.23 改正「電気工事規程」

(逓信省令第14号) 規定なし T8.10.13 「電気工作物規程」

(逓信省令第85号) 規定なし T13.3.3 改正「電気工作物規程」

(逓信省令第3号) 規定なし T14.11.13 改正「電気工作物規程」

(逓信省令第84号) 規定なし S7.11.21 改正「電気工作物規程」

(逓信省令第53号) 規定なし S12.8.2 改正「電気工作物規程」

(逓信省令第51号) 規定なし S14.1.19 「 電 気 工 作 物 臨 時 特 例 」

(逓信省令第1号) 規定なし S24.12.29 改正「電気工作物規程」

(通産省令第76号) 規定なし S29.4.1 改正「電気工作物規程」

(通産省令第13号) 規定なし S30.11.17 改正「電気工作物規程」

(通産省令第60号)

規定なし

S32.3.23 改正「電気工作物規程」

(通産省令第8号)

規定なし

S34.5.1 改正「電気工作物規程」

(通産省令第47号)

規定なし

S37.8.14 改正「電気工作物規程」

(通産省令第86号)

規定なし

添 付 資 料 1

Ⅲ - 1 - 8 3

年月日 規 定 制・改正の概要 制・改正の理由

S38.7.10 改正「電気工作物規程」

(通産省令第86号)

規定なし

S40.6.15

「電気設備に関する技術 基準を定める省令」

(通産省令第61号)

(特別高圧架空電線と他の工作物との接近または交さ)

第 138 条 特別高圧架空電線が建造物、道路、鉄道、軌道、索道、

架空弱電流電線路、低圧または高圧の架空電線路、低圧または高 圧の架空電車線路および他の特別高圧架空電線路以外の工作物

(以下この条において「他の工作物」という。)と第一次接近状 態に施設される場合は、特別高圧架空電線と他の工作物との離隔 距離は、第 135 条第 1 項第 2 号の規定に準ずるほか、特別高圧架 空電線路の電線の切断、支持物の倒壊等の際に、特別高圧架空電 線が他の工作物に接触することにより人に危険を及ぼすおそれ がある場合は、特別高圧架空電線路は、第三種特別高圧保安工事 および第三種特別高圧径間工事によらなければならない。

2 特別高圧架空電線路が他の工作物と第二次接近状態に施設され る場合または他の工作物の上方で交さして施設される場合は、特 別高圧架空電線と他の工作物との離隔距離は第 135 条第 6 項第 2 号の規定に準ずるほか、特別高圧架空電線路の電線の切断、支持 物の倒壊等の際に、特別高圧架空電線が他の工作物に接触するこ とにより人に危険を及ぼすおそれがある場合は、特別高圧架空電 線路は、第二種特別高圧保安工事および第二種特別高圧径間工事 によらなければならない

3 特別高圧架空電線が他の工作物と接近する場合において、特別 高圧架空電線が他の工作物の下方に施設されるときは、相互の水 平離隔距離は、三メートル以上とし、かつ、相互の離隔距離は、

第 135 条第 1 項第 2 号の規定に準じて施設しなければならない。

4 特別高圧架空電線路の使用電圧が十万ボルト未満の場合におい て、所轄通商産業局長の認可を受けたときは、前 3 項の規定によ らないことができる。

○ 電気設備に関する技術基準制定に伴い新たに規定。

S43.6.28 改正「技術基準」

(通産省令第73号)

関連改正なし

S43.11.30 改正「技術基準」

(通産省令第121号)

関連改正なし

S44.8.20 改正「技術基準」

(通産省令第78号)

関連改正なし

S47.1.26 改正「技術基準」

(通産省令第6号)

【特別高圧架空電線と他の工乍物との接近または交さ】

第138条 特別高圧架空電線が.建造物,道路,横断歩道橋,鉄道,

軌道,索道,架空電流電線路,低圧または高圧の架空電線路,低圧 または高圧の電車線路および他の特別高圧架空電線路以外の工作 物(以下この条において「他の工作物」という。)第1次接近状態 に施設される場合は,特別高圧架空電線と他の工作物との離隔距離 は,第133条第1項第3号および第135条第1頂第2号本文の規定に準じ て施設しなければならない。この場合において,特別高圧架空電線 路の電線の切断,支持物の倒壊等の際に,特別高圧架空電線が他の 工作物に接触することにより人に危険を及ぼすおそれがあるとき は,特別高圧架空電線路は,第3種特別高圧保安工事によらなけれ ばならない。

2 特別高圧架空電線路が他の工作物と第2次接近状態に施設され る場合または他の工作物の上方で交さして施設される場合は,特別

○ 20kV級架空ケーブルの進展により、架空ケーブル工事の基準を定めたことに伴い、ケーブルの規定を 追加した。

○ 引用条文(特別高圧架空電線と建造物との接近)【第 133 条】

三 ケーブルを使用する使用電圧が35,000V以下の特別高圧架空電線と次の表の左欄に掲げる建造物の 造営材との離隔距離は,前号の規定にかかわらず,それぞれ同表の右欄に掲げる値まで減ずることが できる。

建造物の造営材の区分 離 隔 距 離

上部造営材 上部造営材の上方においては1.2m,上部 造営材の側方又は下方においては50cm

その他造営材 50cm

○「改正点解説付 電気設備技術基準(昭和47年2月20日 日本電気協会) 」によれば、

112条の2の改正点の解説に「最近の都市過密化の進展に伴い、特別高圧架空電線路の用地取得が困難化

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