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特別高圧架空電線路の電線の切断,支持物の倒壊等の際に,特別高圧架空電線が他の工作物に接触することにより人に危険を及ぼすおそれがあるときは,特別高圧架空電線路は,第 123 条第 3 項の第 3 種特別 高圧保安工事の規定に準じて施設すること。

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四 特別高圧架空電線路の電線の切断,支持物の倒壊等の際に,特別高圧架空電線が他の工作物に接触することにより人に危険を及ぼすおそれがあるときは,特別高圧架空電線路は,第 123 条第 3 項の第 3 種特別 高圧保安工事の規定に準じて施設すること。

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1.7 特別高圧架空電線が対象物の下方に施設する場合の水平離隔距離につ いて

解釈第124条【特別高圧架空電線と建造物との接近】 (第5項)

解釈第125条【特別高圧架空電線と道路等との接近又は交さ】 (第4項)

解釈第129条【特別高圧架空電線と他の工作物との接近】 (第3項)

1.7.1 検討の背景

電気設備の建設・保守にあたっては,技術基準に適合した設備とするため,解釈に記 載されている規定値を遵守する必要がある。この規定値の根拠については,解釈の解説 に記載があるものの,必ずしも明確になっていないため,これらの根拠について調査を 実施する必要がある。

今回はその中で「特別高圧架空電線が対象物の下方に施設する場合の水平離隔距離」

の規定について,根拠調査を実施した。

1.7.2 規定の概要

解釈第124条【特別高圧架空電線と建造物との接近】(第5項) ,解釈第125条【特別高 圧架空電線と道路等との接近又は交さ】 (第4項) ,解釈第129条【特別高圧架空電線と他 の工作物との接近】 (第3項)は,特別高圧架空電線が,対象物の下方に施設される場合 の施設方法を規定している。

本条文に関する規定の概要は,以下のとおりである。

(省令第29条:電線による他の工作物等への危険の防止)

電線路の電線又は電車線等は,他の工作物又は植物と接近し,又は交さする場合に は,他の工作物又は植物を損傷するおそれがなく,かつ,接触,断線等によって生じ る感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。

(解釈第124条:特別高圧架空電線と建造物との接近[第5項])

特別高圧架空電線が建造物と接近する場合において,特別高圧架空電線が建造物の 下方に施設されるときは,相互の水平離隔距離は3m以上とし,かつ,相互の離隔距離 は,第1項第二号及び第三号の規定に準じて施設すること。ただし,特別高圧絶縁電 線を使用する使用電圧が35,000V以下の特別高圧架空電線又はケーブルを使用する使 用電圧が100,000V未満の特別高圧架空電線と建造物との水平離隔距離は,3m以上とす ることを要しない。(省令第29条,第48条第3項関連)

(解釈第125条:特別高圧架空電線と道路等との接近又は交さ[第4項])

特別高圧架空電線が道路等と接近する場合において,特別高圧架空電線が道路等の

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下方に施設されるときは,相互の水平離隔距離は,3m以上とし,かつ,相互の離隔距 離は,前条第1項第二号及び第三号の規定に準じて施設すること。ただし,特別高圧 絶縁電線を使用する使用電圧が35,000V以下の特別高圧架空電線又はケーブルを使用 する使用電圧が100,000V未満の特別高圧架空電線と道路等との水平離隔距離は,3m以 上とすることを要しない。(省令第29条,第48条第3項関連)

(解釈第129条:特別高圧架空電線と他の工作物との接近[第3項])

特別高圧架空電線が他の工作物と接近する場合において,特別高圧架空電線が他の 工作物の下方に施設される場合は,相互の水平離隔距離は,3m以上とし,かつ,相互 の離隔距離は,第126条第1項第二号の規定に準じ施設すること。ただし,特別高圧絶 縁 電 線を 使用 す る使 用電 圧が 35,000V 以 下又 はケ ー ブル を使 用 する 使用 電圧 が 100,000V未満の特別高圧架空電線と他の工作物との水平離隔距離は,3m以上とするこ とを要しない。(省令第29条,第48条第3項関連)

1.7.3 規定の制・改正の経緯

解釈第124条【特別高圧架空電線と建造物との接近】(第5項) ,解釈第125条【特別高 圧架空電線と道路等との接近又は交さ】 (第4項) ,解釈第129条【特別高圧架空電線と他 の工作物との接近】 (第3項)の制・改正の経緯について,当該規定を制定した昭和29年 の「電気工作物規程」改正時までさかのぼって整理したため,この概要を以下に説明す る。

昭和29年 ○ 電気工作物規程に[特別高圧架空電線が他の索道等の下方で接近し,

または下で交さする場合の工事]として新たに規定された。

○ 第1項で,索道,架空弱電流電線または低圧もしくは高圧架空電線を

「索道等」と定義し,対象物の下方に施設する場合の施設制限を規定。

相互の水平距離を3mとするほか,条件を満たせば水平距離を3m以内に も施設できることを規定した。

○ 第2項で, 「索道等」以外のものの下方に施設する場合の水平離隔距離 を規定。(この中に,建造物や道路及びその他工作物が含まれる)

相互の水平離隔距離は,3m以上とした。

昭和40年 ○ 電気設備に関する技術基準の制定に伴い,建造物や道路及びその他工 作物などの対象物によって,条文を分けて新たに規定された。

解釈第124条(第5項),解釈第125条(第4項),解釈第129条(第3項)

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昭和47年 ○ 35kV以下の特別高圧架空電線にケーブルを使用する場合には,規制対 象外とすることをただし書に追加規定した。

解釈第124条(第5項),解釈第125条(第4項),解釈第129条(第3項)

昭和57年 ○ 35kV以下の特別高圧架空電線に特別高圧絶縁電線を使用する場合に は,規制対象外とすることをただし書に追加規定した。

解釈第124条(第5項),解釈第125条(第4項),解釈第129条(第3項)

平成9年 ○ 省令改正に伴い「技術基準の解釈」を制定した。条文整理に伴い下記 のとおり変更した。

技術基準第133条第4項→技術基準の解釈第124条第4項 技術基準第134条第4項→技術基準の解釈第125条第4項 技術基準第138条第4項→技術基準の解釈第129条第3項

○ 「100kV未満のケーブル」の場合に相互の離隔距離のみとする規定の 電圧条件を緩和した。

解釈第124条(第5項),解釈第125条(第4項),解釈第129条(第3項)

平成20年 ○ 項追加に伴い項番号を変更した。

第124条第4項→第124条第5項

表1 対象物の下方に施設する場合の水平離隔距離に関する規定の主な制・改正経緯

制・改正年 条 文 規定内容 備 考

昭和 29 年

「 電 気 工 作 物 規 程」

第 103 条

[特別高圧架空電線が他の索道等の下方で接近し,または下で 交さする場合の工事]

○ 第1項で,索道,架空弱電流電線または低圧もしくは高圧架 空電線を「索道等」と定義し,対象物の下方に施設する場合 の施設制限を規定。

○ 第2項で,「索道等」以外のものの下方に施設する場合の水平 離隔距離を規定。(建造物や道路及びその他工作物が含まれ る)相互の水平離隔距離は,3m以上。

昭和 40 年

「 電気 設 備 に関 す る 技術 基 準」

第133条[特別高圧架空電線と建造物との接近]

第134条[特別高圧架空電線と道路等との接近]

第138条[特別高圧架空電線と他の工作物との接近または交さ]

○ 電気設備に関する技術基準の制定に伴い,建造物や道路及び その他工作物などの対象物によって,条文を分けて新たに規 定された。

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制・改正年 条 文 規定内容 備 考

昭和 47 年

「 電気 設 備 に関 す る 技術 基 準」

第133条[特別高圧架空電線と建造物との接近]

第134条[特別高圧架空電線と道路等との接近]

第138条[特別高圧架空電線と他の工作物との接近または交さ]

○ 35kV以下の特別高圧架空電線にケーブルを使用する場合に は,規制対象外とすることをただし書に追加規定。

昭和 57 年

「 電気 設 備 に関 す る 技術 基 準」

第133条[特別高圧架空電線と建造物との接近]

第134条[特別高圧架空電線と道路等との接近]

第138条[特別高圧架空電線と他の工作物との接近または交さ]

○ 35kV以下の特別高圧架空電線に特別高圧絶縁電線を使用す る場合には,規制対象外とすることをただし書に追加規定。

平成 9 年

「 電気 設 備 に関 す る 技術 基 準 の 解 釈」

第124条[特別高圧架空電線と建造物との接近]

第125条[特別高圧架空電線と道路等との接近]

第129条[特別高圧架空電線と他の工作物との接近または交さ]

○ 省令改正に伴い「技術基準の解釈」を制定。条文番号変更

○ 「100kV未満のケーブル」の場合に相互の離隔距離のみとす る規定の電圧条件を緩和。

詳細は,添付資料1「解釈第 124 条【特別高圧架空電線と建造物との接近】 (第 5 項)

制・改正の概要と理由」,添付資料2「解釈第 125 条【特別高圧架空電線と道路等との 接近又は交さ】 (第 4 項)制・改正の概要と理由」及び 添付資料3「解釈第 129 条【特 別高圧架空電線と他の工作物との接近】 (第 3 項)制・改正の概要と理由」を参照のこ と。

1.7.4 規定内容の根拠

「特別高圧架空電線が対象物の下方に施設する場合の水平離隔距離」の規定内容の根 拠に関して,概要を以下に説明する。

(1)特別高圧架空電線が対象物の下方に施設する場合の水平離隔距離〔3m〕

「電気学会大学講座 電気工作物規定解説(昭和32年10月15日 電気学会)によれば,

「索道が水平距離で3m未満の距離に架空電線に接近する段階について規定されている

(仮に第2接近段階とする。)。この段階以内に近接する場合には,架空電線の上方に,

その金属製部分に第三種接地工事を施した堅ろうな防護装置を設けなければならない ことに規定している。これは,搬器の脱落,運搬物の落下の場合における障害を防止 するためである。」と記載されている。

索道の場合を例にとっているものの,対象物からの落下物により,特別高圧架空電

線への障害を防止するため,一定の水平離隔距離を規定したものと推定される。

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