第 3 章 カレンダ / 電源制御に関するトラブルシューティング
3.2 電源制御が正常に動作しない
3.2.1 終了監視により、運転終了時に実行されるコマンド処理が完了する前にシャッ
トダウン処理が行われる
対象バージョンレベル
・ Windows版:V5.0L10以降
・ Solaris版:10.0以降
・ Linux版:V11.0L10以降
対処
確認ポイント
終了監視中に実行させるコマンドは、短時間で終了するものを設定していますか
原因
シャットダウン処理は、終了監視の[実行コマンド定義一覧]ダイアログボックスに定義されたコマンドの待ち合わせを行いません。[実行 コマンド定義一覧]ダイアログボックスに、短時間で終了しないコマンドを設定している場合、コマンドの処理が完了していない状態で サーバのシャットダウン処理が行われる場合があります。
対処方法
[実行コマンド定義一覧]ダイアログボックスに定義されたコマンドの処理が完了してから、シャットダウン処理が行われるようにしたい場 合は、待ち合わせ終了通知を使用します。
以下に、待ち合わせ終了通知を行う場合の設定方法を示します。
1. [Systemwalker Operation Manager]ウィンドウの業務選択ウィンドウで[SYSTEM_CALENDAR]を選択し、[オプション]-[電源制
御スケジュール]メニューを選択します。
2. 表示された[電源制御スケジュール]ダイアログボックスで[終了監視]シートの[終了監視]をチェックし、[詳細設定]ボタンをクリッ クします。
3. 表示された[終了監視]ダイアログボックスで[終了の通知あり]をチェックし、[終了通知]ボタンをクリックします。
4. 表示された[待ち合わせ終了通知定義一覧]ダイアログボックスで、任意の終了通知メッセージを追加します。
5. 待ち合わせを行いたいコマンドと待ち合わせ通知コマンド(f3crheet)を記述したバッチファイルを新規に作成し、[実行コマンド定 義一覧]ダイアログボックスの[コマンド一覧]に登録します。
終了監視については、以下に示すマニュアルも併せて参照してください。
・ “使用手引書”の“終了監視オプションを設定する”
説明
参考
待ち合わせ終了通知について
待ち合わせ終了通知とは、待ち合わせ終了通知コマンドを利用することにより、サービスやアプリケーション、コマンドの終了を待ち合 わせてからサーバを停止することができる機能です。
サービスやアプリケーション、コマンドの終了の待ち合わせは、[待ち合わせ終了通知定義一覧]ダイアログボックスで定義します。待ち 合わせ終了通知コマンドにより、定義したメッセージの通知がすべて行われると、サーバの停止処理が開始されます。
以下にコマンドの終了を待ち合わせてからシャットダウンを行う方法を示します。
例)
Windowsで待ち合わせ終了通知の機能を利用して、XXXXX.exeの処理が完了した後、シャットダウン処理を開始したい場合
1. [終了監視]ダイアログボックスの[終了の通知あり]をチェックし、[終了通知]ボタンをクリックすると、[待ち合わせ終了通知定
義一覧]ダイアログボックスが表示されます。[待ち合わせ終了通知定義一覧]ダイアログボックスに任意のメッセージ
“YYYYY”を追加します。(ここで追加したメッセージが待ち合わせ終了通知コマンドにより通知されるまで、シャットダウン処 理は行われません。)
2. 新規に“XXXXX.exe”の実行と待ち合わせ終了通知コマンドによるメッセージの発行を行うためのバッチファイル【Window】/
シェル【UNIX】を作成します。
バッチファイル(XXX.bat)の記述例を以下に示します。
XXXXX.exe f3crheet YYYYY
3. 2.で新規に作成したバッチファイル【Window】/シェル【UNIX】を、[終了時コマンド定義一覧]ダイアログボックスに追加しま
す。
3.2.2 一括電源制御により複数のサーバを再起動したいが、再起動されないサー
バがある
エラーメッセージ
・ [Windows版の場合]
MpAosfP: 警告: 301: 制御対象ホスト(ホスト名)の電源切断処理が失敗しました。
・ [UNIX版の場合]
MpAosfP: WARNING: 301: Fails Power Off for the target agent(ホスト名)
対象バージョンレベル
・ Windows版:V10.0L10以降
・ Solaris版:10.0以降
・ Linux版:V11.0L10以降
対処
確認ポイント
・ 一括電源制御を制御するサーバにUPSなど、Systemwalker Operation Managerに対応した電源制御装置(ハードウェア)を使用 していますか
・ 一括電源制御により制御されるサーバにUPSなど、Systemwalker Operation Managerに対応した電源制御装置を使用していま すか
Systemwalker Operation Managerに対応した電源制御装置の確認については、以下に示すマニュアルを参照してください。
・ “解説書”の“ハードウェア資源”
原因
一括電源制御機能を使用するには、電源制御の対象となるすべてのサーバに電源制御装置(ハードウェア)が必要です。電源制御装 置が設置されていない場合、電源の自動投入/切断および再起動はできません。
対処方法
一括電源制御を行う場合は、電源制御の対象となるすべてのサーバに電源制御装置(ハードウェア)を使用してください。
以下のマニュアルも併せて参照してください。
・ “解説書”の“電源の投入/切断の制御”
説明
参考
再起動について
再起動処理については、一括電源制御の場合、いったん電源を切断した後、電源を投入する処理を行っているため、電源制御装置 が必要となっています。
単一サーバ電源制御
1. 制御するサーバの再起動を実行
※ 再起動には、電源制御装置は不要です。
一括電源制御
1. 制御されるサーバの電源切断 2. 制御するサーバの再起動を実行 3. 制御されるサーバの電源投入
※ 再起動には、電源制御装置が必要です。
3.2.3 電源投入ができない
対象バージョンレベル
・ Windows版:V5.0L10以降
・ Solaris版:5.0以降
・ Linux版:5.2、V10.0L10以降
・ Linux for Itanium版:V12.0L10以降
・ HP版:5.1以降
・ AIX版:5.1以降
・ DS版:V20L10
対処
確認ポイント
電源投入の対象ホストがスタンバイ状態になっていませんか
原因
電源投入の対象ホストがスタンバイ状態の時には起動操作が行えません。Systemwalker Operation Managerでは、シャットダウン状態 の時のみ起動操作が行えます。
対処方法
対象ホストをシャットダウン状態にして下さい。