第 4 章 ジョブスケジューラに関するトラブルシューティング
4.2 ジョブネットの動作がおかしい
4.2.1 意図しない時間にジョブネットが起動した
対象バージョンレベル
・ Windows版:V5.0L10以降
・ Solaris版:5.0以降
・ Linux版:5.2、V10.0L10以降
・ Linux for Itanium版:V12.0L10以降
・ HP版:5.1以降
・ AIX版:5.1以降
・ DS版:V20L10
対処
1確認ポイント
・ “起動”操作を実施していませんか
・ “再起動”操作を実施していませんか
・ “停止解除”操作を実施していませんか
原因
“起動”、“再起動”操作が実施された場合、ジョブネットは即座に起動します。
また、“停止解除”操作を実施した時点で、起動条件が満たされていた場合、ジョブネットは起動します。
対処
2確認ポイント
システムの時間を変更していませんか
原因
ジョブスケジューラの運用中にシステム時刻を変更すると、意図しない時間に動作することがあります。
対処方法
運用中にシステム時刻を変更してしまった場合の対処手順
1. 後述の“システム時刻を変更する場合”にしたがって、システム時刻を変更します。
2. システム時刻を戻す場合、以下のファイルを削除します。
- ジョブスケジューラのデータベースディレクトリのjobdb1.log、jobdb2.log、jobdb3.logファイル - ジョブスケジューラのデータベースディレクトリのnet.spoolサブディレクトリ配下のすべてのファイル - イベントログ【Windows版の場合】
3. Systemwalker Operation Managerのサービス/デーモンを起動します。
システム時刻を変更する場合
- クラスタシステムを導入していない場合
poperationmgrコマンドでSystemwalker Operation Managerのサービス/デーモンを停止した後に、システム時刻を変更してく
ださい。
- クラスタシステムを導入している場合
クラスタソフトウェアより、Systemwalker Operation Managerのクラスタアプリケーションを停止した上でシステム時刻を変更して ください。
ジョブスケジューラの運用中は、システム時刻を変更しないでください。
対処
3確認ポイント
休日カレンダまたは起動日雛形を変更していませんか
原因
V5.0L20以前またはV5.1以前では、休日カレンダまたは起動日雛形を変更すると起動日が再作成されます。
V5.0L30以降またはV5.2以降では、[ジョブスケジューラ起動パラメタの定義]ウィンドウ-[利用機能2]シートで[休日カレンダ/起動
日雛形を使用しているジョブネットの起動日再作成を抑止する]チェックボックスをチェックしていない場合に休日カレンダまたは起動 日雛形を変更すると、起動日が再作成されます。
起動日を再作成すると、[ジョブネットのプロパティ]ウィンドウの[起動日]シートおよび[カレンダ]シートの定義により、起動日が変更され る場合があります。
対処方法
起動日の定義を見直してください。
4.2.2 意図した時間にジョブネット/ジョブが起動しない
対象バージョンレベル
・ Windows版:V5.0L10以降
・ Solaris版:5.0以降
・ Linux版:5.2、V10.0L10以降
・ Linux for Itanium版:V12.0L10以降
・ HP版:5.1以降
・ AIX版:5.1以降
・ DS版:V20L10
対処
1確認ポイント
システムの時間を変更していませんか
原因・対処方法は、“4.2.1 意図しない時間にジョブネットが起動した”の対処2を参照してください。
対処
2確認ポイント
日変わり時刻の変更を実施していませんか
原因
当日分のジョブネットがすでに起動された後に、日変わり時刻を変更した場合、1日の範囲が伸び、ジョブネットが起動しない状態とな る場合があります。
例を以下の図に示します。
対処
3確認ポイント
・ 休日カレンダまたは起動日雛形を変更していませんか
・ 起動日は、設定されていますか
・ 運用期間の設定で“無効期間”として設定されていませんか
対処方法
・ 休日カレンダまたは起動日雛形を変更した場合
必要に応じて、[起動日]ウィンドウまたは[運用予定]ウィンドウで起動日を再設定してください。
V5.0L20以前またはV5.1以前では、休日カレンダまたは起動日雛形を変更すると起動日が再作成されます。
V5.0L30以降またはV5.2以降では、[ジョブスケジューラ起動パラメタの定義]ウィンドウ-[利用機能2]シートで[休日カレンダ/
起動日雛形を使用しているジョブネットの起動日再作成を抑止する]チェックボックスをチェックしていない場合に、休日カレンダま たは起動日雛形を変更すると、起動日が再作成されます。
起動日を再作成すると、起動日が変更となる場合があります。
・ 起動日が設定されていない場合 起動日を設定してください。
・ 無効期間として設定されている場合
必要に応じ、[ジョブネットのプロパティ]ウィンドウ-[運用期間]シートで[無効期間]の設定を変更してください。
対処
4確認ポイント
“停止”操作を実施していませんか。または、“無効”操作を実施していませんか
原因
“停止”操作または、“無効”操作を実施した場合、ジョブネットは、起動されません。
対処方法
“停止”操作を実施している場合(停止中の状態)は、“停止解除”操作を実施してください。“無効”操作を実施している場合(無効状 態)は、“無効解除”操作を実施してください。
なお、起動予定時刻の到来や待ち合わせているメッセージ事象の発生など、ジョブネットの起動条件が整っている場合、“停止解除”
操作を行った時点でジョブネットは起動します。