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防食被覆材に求められる性能

ドキュメント内 博 士 論 文 (ページ 43-47)

第 2 章 既往の技術,文献

2.3 コンクリート防食技術に求められる基礎的な性能

2.3.4 防食被覆材に求められる性能

下水道施設では,被覆対象コンクリートがある程度湿潤な状態であっても施工が可能 で,接着性が確保されることが要求される。このため,吸水状態での接着性が規定され ている。

表2.7 塗布型ライニング工法の要求性能指標1)

C種 備考

被覆の外観 被覆にしわ,むら,はがれ,われ のないこと。

被覆にしわ,むら,はがれ,われ のないこと。

試験方法:

「参考資料 6.塗布型ラ イニング工 法の試験方

法」

コンクリート との接着性

標準状態:平均値2.0N/mm2以上 吸水状態:平均値2.0N/mm2以上

標準状態:平均値2.0N/mm2以上 吸水状態:平均値2.0N/mm2以上

10%の硫酸水溶液に45日間浸漬し ても,防食被覆にふくれ,われ,

軟化,溶出がないこと。

10%の硫酸水溶液に60日間浸漬し ても,防食被覆にふくれ,われ,

軟化,溶出がないこと。

硫黄侵入深さ

10%の硫酸水溶液に120日間浸漬し た時の侵入深さに対し,10%以下で あること。かつ200μm以下である こと。

10%の硫酸水溶液に120日間浸漬し た時の侵入深さが設計厚さに対し 5%以下であること。かつ100μm 以下であること。

耐アルカリ性

水酸化カルシウム飽和水溶液に45 日間浸漬しても被覆にふくれ,わ れ,軟化,溶出がないこと。

水酸化カルシウム飽和水溶液に60 日間浸漬しても被覆にふくれ,わ れ,軟化,溶出がないこと。

透水量が0.20g以下 透水量が0.15g以下

1) 防食被覆材料は,公的機関の試験,又は立会い試験において,上表の品質規定に合格したものと する。なお,試験成績証明書は,発行日より2年間を有効とする。

2) 塗布型ライニング工法に使用する材料は,前項の試験に使用した同一の材料であって,防食被覆 材料製造者が発行する品質証明書があるものを使用しなければならない。

3) 硫酸水溶液は,30日間ごとに交換する。

4) 硫黄浸透深さにおける設計厚さは,防食被覆材料の製造業者が規定する厚さとする。

5) 環境遮断性(硫黄浸透深さ)は,EPMA分析により行う。

6) ※印の試験は,試験法の詳細を次頁の参考資料に示す。

※参考資料 透水性の試験方法について1) (1) 試験板

ア 試験板の材質・寸法

試験板の材質・寸法1)

試験項目 材質 寸法 (mm) 備考 透水性試験 フレキシブル板 直径 150mm 円に内接す

る正八角形 JISA5430:2004 イ 前処理方法

試験板の前処理方法は,JISR6253:2006参考試験板の前処理2.6項(フレキシブ

ル板)による。

ウ 塗付方法

①試験板及び試料は,温度による影響を受けなくなるまで,試験質内に置いて調 整する。

②使用量:防食被覆材の使用量は,設計仕様例に規定する設計厚を満足すること が,防食被覆材料製造業者により確認されている仕様例における標準使用量と する。

③試料の混合:製造業者の定める配合割合で,試験に十分必要な量を均質になる ように混合する。混合物は,製造業者の定める可使時間の範囲内に使用する。

エ 試験板の作製方法

①素地調整材:各試験板の内のり寸法に合わせた金属製又は合成樹脂製の型枠を 置き,塗り厚さが0.5mmになるように金ごて又は金べらを用いて平坦に仕上げ る。平坦に仕上げた後,試験板を取り出し24時間養生する。素地調整材塗布の 前にプライマーを用いる場合は,製造業者の定める方法でプライマーを塗布し た後,素地調整材を塗布する。

②防食被覆材:素地調整材の養生後,製造業者の定める塗装方法及び塗り重ね間 隔に従って,防食被覆層を完成させる。

③試験板の塗付け面及び数量:片面3枚

(2) 透水性試験 ア 塗付け方法

試験板の材質・寸法に従って作製した試験板は,24時間室内にて養生した後,試

験板の周囲をエポキシ樹脂で被覆して水分及びゴミ等の付着による操作上の計量誤 差が生じないようにする。周囲を被覆し,6日間室内にて養生した後,透水試験を 行う。

イ 試験

JIS A 1404:1994 11.5項に従って,0.29MPaの水圧を1時間かけた後,透水量を 測定する。水圧をかけた後,清潔な布で試験片の付着水等を拭き取り質量を測定す

また,「防食被覆層が施設の運転に支障がない硬化物性が得られるまで,適切な養生 方法及び養生期間を確保する。」1)としており,表2.8に示す標準養生期間が設定され ている。これらは,下水処理場等で,防食工事の施工期間中は対象となる沈殿池など を完全にドライな状況にできる場合を想定している。

しかし,下水管路施設では施工完了後速やかに下水を通水する必要があるため,これ らの養生時間を確保することが難しい。

表2.8 防食被覆層の標準養生期間1)

防食被覆材料の種類 標準的な養生期間

(平均気温20℃,最高湿度85%の場合)

エポキシ樹脂 7日間

セラミックパウダー入りエポキシ樹脂 7日間

ポリウレア樹脂 1日間

ポリウレタン樹脂 3日間

アクリロイル樹脂 1日間

成形品 1日間

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