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実験結果

ドキュメント内 博 士 論 文 (ページ 137-140)

第 4 章 本防食被覆材の補強効果の検証

4.4 無筋コンクリート製円形マンホールの破壊時挙動の検証

4.4.3 実験結果

無筋コンクリート製円形マンホールの外圧強度試験の結果を,表4.16 に示す。原マ ンホールの壁厚200mm から 50mm 減肉したマンホールに本防食被覆材を 20mm 塗布した 供試体マンホール(Case2),20mm 減肉したマンホールに本防食被覆材を 5mm 塗布した 供試体マンホール(Case3)は,いずれも部材厚は原マンホールよりも薄いにもかかわ らず,破壊荷重値は原マンホールよりも高く,超高圧ジェットによる目粗をしたケース の場合,Case2で原マンホールの1.53倍,Case3で1.42倍となった。また,同一の塗 布厚では,目粗をしたケースの方が破壊荷重値は高くなった。これは,目粗の場合,素 地調整として凹部に塗布された本防食被覆材の使用量の増加分の効果や,コンクリート 表面の凹凸による本防食被覆材とコンクリートとの接着性の向上の効果が,破壊荷重値 の増加に寄与したものと推察される。

表4.16 外圧強度試験結果一覧

分類 case 壁厚 (部材厚) 破壊 PB

No 比率 荷重値 比率

(mm) (-) (kN/m) (-)

原マンホール Case1 200 1.00 127 1.00

補強 Case2 表面目粗 170 0.85 194 1.53

マンホール Case2’ 表面平滑 170 0.85 166 1.31

Case3 表面目粗 185 0.93 180 1.42

Case3’ 表面平滑 185 0.93 147 1.15

いずれの供試体も上下方向の内側,左右方向の外側にひび割れが入るとともに,それ が急激に進展して載荷荷重が破壊荷重値に達した段階で4 つのピースに破断した。(図 4.25)

実験における目視の結果から,本防食被覆材の剥離等は見られず,写真4.11 に示す ように,コンクリートのひび割れ位置と同一箇所で破断することが確認された。また,

接着によるコンクリートと防食被覆材の境界面の一体化の状況については,コンクリー

(破壊挙動) (破壊直前) (破壊後)

図4.25 外圧強度試験における供試マンホールの破壊挙動

防食被覆材20mm塗布 防食被覆材5mm塗布

表面目粗 Case2 Case3

表面平滑 Case2' Case3’

写真4.11 供試マンホールの破断面の状況

荷重 荷重

初期クラック

初期クラック

防食被覆材

原管原 補強管 マンホール 補強 マンホール

外圧強度試験において,円形マンホールに発生した最大曲げモーメントMBから,破壊 部位の見かけの曲げ強度fbを求めた結果を,表4.17,図4.26に示す。円形マンホール に発生する最大曲げモーメントMBは,リングの公式(4.3.4に示した(1)式MB=0.3183・

PB・r,ここに,PB:破壊荷重値,r:管厚中心半径)で求めた。

表4.17より,減肉厚50㎜では塗布20mmで,減肉厚20mmでは5mmの塗布で原マンホ ールより高い曲げ強度が得られた。また,図4.26より,防食被覆材比率(防食被覆材 厚/全体厚)が増加するにつれて,破壊部位の曲げ強度fbも高くなっており,本防食被 覆材の増厚による補強効果の向上が確認された。

表4.17 円形マンホールの破壊部位の曲げ強度fbの算定結果

分類 case 壁厚 破壊 最大 曲げ

No 全体 防食

被覆材

防食被覆 材比率

荷重値 曲げ モーメント

強度

*1 Ht Hcot Hcot/Ht PB MB fb

(mm) (mm) (%) (kN/m) (-) (N/mm2) 原マン

ホール Case1 - 200 0 0.00 127 22.2 3.3

補強マン Case2 表面目粗 170 20 11.8 194 34.9 7.2 ホール Case2’ 表面平滑 170 20 11.8 166 29.8 6.2 Case3 表面目粗 185 5 2.70 180 31.9 5.6 Case3’ 表面平滑 185 5 2.70 147 26.1 4.6

*1曲げ強度fb=MB/Z×103,断面係数Zは,Case16667,Case2,2’が4817,Case3,3’が5704cm3 上表中の曲げ強度は,本防食被覆材を含む全厚(高Ht)の中心を中立軸として算定。

防食被覆材の弾性係数がコンクリートの1/3程度と低いこと,塗布厚さがコンクリートの

1/36~1/7.5と薄いことから,複合断面における中立軸の位置の設定では,コンクリート

と防食被覆材の材料特性の違いを無視した。この条件の下で,補強後の部材断面厚さを

「コンクリート厚+防食被覆材厚」と設定して曲げ強度を算出し,「見かけの曲げ強度」とし た。

図4.26 防食被覆材比率と供試管破壊部位の曲げ強度との関係

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