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解答

ドキュメント内 生物資源の基礎数学教材 (ページ 158-164)

答710  (1) スカラー場

(2) スカラー場(パスカルの原理)

答711 12+ 2×23+ 3 = 1 + 16 + 3 = 20

答712 (1×2×3,1 + 2 + 3,2×1 + 2×3) = (6,6,8) 答713 円錐の底面をxy平面に置き, その中心を原点 に置く。高さ方向にz軸をとる。xz平面による円錐の

ばならない。さらに,地軸の向きが太陽-地球間の方向に対して 一定でないことのせいで,±15分程度の変動がある(それを均 時差という)。それによれば,南中時刻は2月中旬に最も遅く, 11月上旬に最も早い。

*9「余弦」とはコサインのこと。

29.7 解答 151 断面の上縁(の片側)は, デカルト座標系で(0,0, h)と

(R,0,0)を通る直線である。その傾きは−h/R, 切片は hなので,この直線は

z=−h

Rx+h (29.52)

となる。従って, 底面上で原点からrだけ離れた位置 では, その上に−hr/R+hの高さに円錐の側面があ る。従って, 例えば, 図29.1の点P1 の上には, 高さ

−hr/R+hのところに円錐の側面がある。従って,四角 形P1P2P3P4の上には, 高さ−hr/R+hの角柱がある とみなせる。その角柱の体積∆V は,

∆V ≒(

−hr R +h)

r∆r∆θ (29.53)

となる(角柱の高さはP1, P2とP3, P4で同じではない が,四角形が微小ならほぼ一緒とみなせる)。円錐の体積 V はこの総和なので,

V =

0

R 0

(−hr R +h)

r dr dθ

=

0

R 0

(−hr2 R +hr)

dr dθ

=

0

[−hr3 3R +hr2

2 ]R

0

=

0

(−hR2 3 +hR2

2 )dθ

=

0

hR2

6 dθ= 2πhR2

6 =πhR2 3 答714略。以下,ヒントのみ。

(1) x=rcosθ,y=rsinθをx2+y2に代入すればよい。

(2) 式(29.14)でg(r, θ) = er2 とおく。積分範囲Dは平 面全体だから,rが0から∞まで,θが0から2πまで である。

(3) r2 =sとして置換積分。sの式をrの式に戻すのを忘れ ないように。

(4) 前小問の結果を利用する。

(5) 式(29.19)を式(29.17)(の内側の積分のところ)に代入。

(6) 式(29.20)を計算するだけ。定数の積分だから超簡単。

(1/2)×(2π) =π。

(7) 式(29.15)で,ex2y2 =ex2ey2 とすれば,xに関す

る積分とyに関する積分を分離できる:

J=

−∞

−∞

e−x2e−y2dx dy

=

−∞

(∫

−∞

ex

2

ey

2

dx) dy

=

−∞

(∫

−∞

e−x2dx) e−y2dy

=(∫

−∞

ex

2

dx)∫

−∞

ey

2

dy

2行目から3行目の変形には,e−y2がxにとっては定数 なのでxに関する積分の外に出せることを使った。3行 目から4行目の変形には, xに関する積分全体が,yに とっては定数なのでyに関する積分の外に出せることを 使った。

(8) 定積分は,積分変数をどのような記号で書いても結果は 同じなので,式(29.22)のyに関する積分でyをxと書 き換えてよい。すると与式を得る。

(9) 式(29.21)と式(29.23)が等しいことから与式を得る。

(10) 式(29.24)の両辺の平方根をとればよい。すると右辺に

±がつくが,もともとex2 は常に正なので,その積分結 果は正のはず。従ってマイナスはありえない。

答715  (1)

(0,0,1)

(2)

(1,0,0)

(3)

( 1

√2, 1

√2,0)

(4)

( 1

√2,0, 1

√2 )

(5)

(− 1

√2,0, 1

√2 )

(6)

( 1 2√

2, 1 2√

2,

√3 2

)

(7)

(√

√3 2,

√3

√2,−1) (8)

(3 2, 3

2, 3

√2 )

答716 

(1) r= 1, θ= π 2, ϕ= 0 (2) r= 1, θ= π

2, ϕ=π 2 (3) r=√

2, θ=π

4, ϕ= π 2 (4) r=√

3, θ= cos1( 1

√3

)= 0.955 rad

≒54度, ϕ=π 4 (5) r=√

3, θ= cos1(

− 1

√3

)= 2.186 rad

≒125度, ϕ= π 4 (6) r= 2, θ= π

6, ϕ= 2π 3 答717 

(1) −−→OP1= (rsinθ1cosϕ1, rsinθ1sinϕ1, rcosθ1)

−−→OP2= (rsinθ2cosϕ2, rsinθ2sinϕ2, rcosθ2) (2) −−→OP1•−−→OP2=r2{sinθ1sinθ2(cosϕ1cosϕ2

+ sinϕ1sinϕ2) + cosθ1cosθ2}

=r2{sinθ1sinθ2cos(ϕ1−ϕ2) + cosθ1cosθ2} (3)

cosψ=

−−→OP1•−−→OP2

|−−→OP1||−−→OP2|

= sinθ1sinθ2cos(ϕ1−ϕ2) + cosθ1cosθ2

(29.54) (4) P1, P2の間の球面上の最短経路は,この2点を通る 大円上の弧P1P2であり,その長さは,rψである。

(5) 東京(北緯36度,東経140度)をP1, パリ(北緯49度,東経2度)をP2として, θ1= 90−36 = 54度,ϕ1= 140度, θ2= 90−49 = 41度,ϕ2= 2度

を式(29.54)に代入すると, cosψ ≒ 0.049。よっ てψ≒cos10.049≒1.522ラジアン。よって, 弧 P1P2の長さは,rψ= 9700 km。

答718 

(1) 辺P1P4 は, 半径r, 角∆θの円弧で近似できるか ら,その長さは近似的にr∆θに等しい。

(2) 辺P1P2は, 半径rsinθ, 角∆ϕの円弧で近似でき るから,その長さは近似的にrsinθ∆ϕに等しい。

(3) (略)前2問によって, P1P2P3P4の2辺の長さがわ かった。それらの辺は互いに直交しているので, そ

れらの長さを掛け合わせると,長方形P1P2P3P4の 面積を得る。

(4) 式(29.40)について, 被積分関数にϕが無いから, ϕに関する積分は, 単に2π倍に相当する。それに 注意すれば, S = 4πr2 は導けるはず(各自, 計算 せよ)。

答719略。

答 720 導出過程は略(各自考えて記述せよ)。答えは (√

3−1)/48 = 0.01525· · ·,すなわち約1.5パーセント。

答721 u=r, v =θとおいて,x=rcosθ, y=rsinθ だから,ヤコビアンは,

∂(x, y)

∂(r, θ) = det [∂x

∂r

∂x

∂y ∂θ

∂r

∂y

∂θ

]

= det

[cosθ −rsinθ sinθ rcosθ

]

= (cosθ)(rcosθ)−(−rsinθ)(sinθ)

=rcos2θ+rsin2θ=r(cos2θ+ sin2θ) =r (29.55) 従って,式(29.49)は,次式のようになる:

I=

D

g(r, θ)

∂(x, y)

∂(r, θ)

dr dθ =

D

g(r, θ)r dr dθ

■ 答 722 3 次元ユークリッド空間の各点 (x, y, z) が, u, v, wという3つの変数で,

 x y z

=

x(u, v, w) y(u, v, w) z(u, v, w)

 (29.56)

と表されるとしよう。ここで(x, y, z)はデカルト座標で ある。uがuからu+duまで変わり,vがvからv+dv まで変わり,wがwからw+dwまで変わるようなとき, 点(x, y, z)は,空間内で微小な平行六面体を描く。この 微小平行六面体は,以下の3つのベクトルで張られる:

x(u+du, v, w)−x(u, v, w) y(u+du, v, w)−y(u, v, w) z(u+du, v, w)−z(u, v, w)

=

∂x

∂udu

∂y

∂udu

∂z

∂udu

 (29.57)

x(u, v+dv, w)−x(u, v, w) y(u, v+dv, w)−y(u, v, w) z(u, v+dv, w)−z(u, v, w)

=

∂x

∂vdv

∂y

∂vdv

∂z

∂vdv

 (29.58)

x(u, v, w+dw)−x(u, v, w) y(u, v, w+dw)−y(u, v, w) z(u, v, w+dw)−z(u, v, w)

=

∂x

∂wdw

∂y

∂wdw

∂z

∂wdw

 (29.59)

29.7 解答 153 従って, その体積dV は,

dV = det

∂x

∂udu ∂x∂vdv ∂w∂xdw

∂y

∂udu ∂y∂vdv ∂w∂ydw

∂z

∂udu ∂v∂zdv ∂w∂zdw

= det

∂x

∂u

∂x

∂v

∂x

∂y ∂w

∂u

∂y

∂v

∂y

∂z ∂w

∂u

∂z

∂v

∂z

∂w

du dv dw

(29.60) となる。3次元ユークリッド空間内の領域Dの体積V は,Dをこのような微小な平行六面体に無数に分割して, それぞれの微小体積dV を総和したものだから,

V =

D

dV =

D

det

∂x

∂u

∂x

∂v

∂x

∂y ∂w

∂u

∂y

∂v

∂y

∂z ∂w

∂u

∂z

∂v

∂z

∂w

du dv dw (29.61) となる。ここで出てきた行列式が3次のヤコビアンであ り,それを

∂(x, y, z)

∂(u, v, w) (29.62)

と書く。ここで, 三次元極座標を考え, u= r, v = θ, w=ϕとおくと,ヤコビアンは,式(29.34)より

∂(x, y, z)

∂(r, θ, ϕ) = det

∂x

∂r

∂x

∂θ

∂x

∂y ∂φ

∂r

∂y

∂θ

∂y

∂z ∂φ

∂r

∂z

∂θ

∂z

∂φ

= det

sinθcosϕ rcosθcosϕ −rsinθsinϕ sinθsinϕ rcosθsinϕ rsinθcosϕ

cosθ −rsinθ 0

=· · ·=r2sinθ (29.63) となる(諸君は省略せずに全部計算せよ)。すると, 式 (29.61)は,

V =

D

r2sinθ dr dθ dϕ (29.64) となる。いま,領域Dとして,原点を中心とする半径R の球を考えると,rは0からRまで,θは0からπまで, ϕは0から2πまでの範囲を動くから,式(29.64)は,

V =

0

π 0

R 0

r2sinθ dr dθ dϕ (29.65) となる。積分の順序を入れ替えると,式(29.43)に一致

する。 ■

一問一答

• 海の中の水圧の分布がスカラー場になるのがわかり ません。圧力は(単位面積当たりの)力だから, ベ クトルのような気がするのですが...

... 海中にいる潜水艦の上面には下向きの力が,下面には 上向きの力がかかるのです(そういう力に耐えるために, 潜水艦は, どちらから力がかかっても均等に耐えられる ような丸っこい形をしているのです)。このように,水圧 の力は, 面に垂直にかかります。つまり「水圧の力の向 き」は,「どういう面を想定するか」で決まるのです。水 圧そのものが向きを持っているのではないのです。

太陽天頂角,むずかしかったです。

... また考えてみてください。極座標と内積, 外積をう まく使えば, どんな微妙な状況の太陽方向も計算できま すよ。

(極座標で)ϕをθにした方が2次元の極座標と記 号が一致して混乱がないのに。

... そうかもね。数学や物理学の慣習には,「こうだった らいいのに」と思うことが結構ありますね。例えば私は sinやcosは「三角関数」より「円関数」と呼ぶべきだ と思います。

155

第 30

ベクトル解析 2

30.1 ナブラ演算子と勾配・発散・回転

以前P.40あたりで学んだ,「演算子」について思い出 そう。「微分する」とか「係数をかける」等という,関数 x(t)に対する何らかの「操作」は,形式的にひとまとめ に書き換えることができる。例えば, P.41式(20.14)の ように,関数に対する微分や係数倍などの操作をまとめ たもののことを,「演算子」と呼ぶのだった。

さて, 次式で定義される∇ を ナブラ演算子 (nabla operator)と呼ぶ(ナ プ ラではなくナ ブ ラ):

∇=( ∂

∂x, ∂

∂y, ∂

∂z

) (30.1)

, 偏微分の演算子を3つ,あたかも数ベクトルの ように並べたものである。ナブラ演算子を手書きすると きは,これはベクトル(みたいなもの)であることを示 すために,必ず太字で書こう(ナブラ記号を細字で書い てしまう人が実に多い)。

,スカラー場やベクトル場を操作する演算子であ る。これを使って,これから「勾配」「発散」「回転」とい う3つの新しい概念を定義する。「それが何なんだ」と 思うかもしれないが, そのうちわかる。今は定義をしっ かり頭に入れよう:

まず, ∇ をスカラー場f(x, y, z) に掛ければ, 形式 的に,

∇f =( ∂

∂x, ∂

∂y, ∂

∂z

)f =(∂f

∂x,∂f

∂y,∂f

∂z

) (30.2) となる。その結果は,見てわかるように, 3つの成分を持 つ量,つまりベクトル場である。こうしてできるベクト ル場,すなわち

∇f (30.3)

のことを,「f の 勾配(gradient)」と呼ぶ。f の勾配は,

gradfと書くこともある。

例30.1 f(x, y, z) =x2+y2+z2のとき,

∇f = gradf = (2x,2y,2z) である。

● 問724 スカラー場f(x, y, z) = x2+ 2y3+zの勾 配を求めよ。

こんどは,∇をベクトル場 U(x, y, z) =(

u(x, y, z), v(x, y, z), w(x, y, z)) (30.4) に対して掛けてみよう。と言っても,∇は形式的には数 ベクトルの形をしているし,Uも数ベクトルなので, 単 純な「掛け算」はできないが,「ベクトルとベクトルの 掛け算」つまり内積や外積ならできそうだ。まず内積を やってみると,

∇ •U=( ∂

∂x, ∂

∂y, ∂

∂z

)•(u, v, w)

=∂u

∂x +∂v

∂y +∂w

∂z (30.5)

となる。その結果は,見てわかるように, 1つしか成分が 無い量, つまりスカラー場である。こうしてできるスカ ラー場,すなわち

∇ •U (30.6)

のことを,「Uの 発散(divergence)」と呼ぶ。Uの発散 は, divUと書くこともある。

● 問725 ベクトル場U(x, y, z) = (xyz, x+y+z,2x+

yz)の発散を求めよ。

次に,∇を式(30.4)のベクトル場Uに対して「外積」

してみると,

∇ ×U=( ∂

∂x, ∂

∂y, ∂

∂z

)×(u, v, w)

=(∂w

∂y −∂v

∂z, ∂u

∂z −∂w

∂x, ∂v

∂x −∂u

∂y )

(30.7) となる。その結果は,見てわかるように, 3つの成分を持 つ量, つまりベクトル場である。こうしてできるベクト ル場,すなわち

∇ ×U (30.8)

のことを, 「Uの 回転(rotationまたはcurl)」と呼ぶ。

Uの回転は, rotUとかcurlUと書くこともある。

● 問726 以下のベクトル場Uの回転を求めよ: U(x, y, z) = (xyz, x+y+z,2x+yz) (30.9)

さて, ここで学んだ「勾配」「発散」「回転」は, スカ ラー場やベクトル場にナブラ演算子を適当にかけたもの ではあるが, それにしても何やら意味あり気な名前であ る。実際, それぞれには名前にふさわしい「意味」があ るのだ。それを以後,ゆっくり見ていこう。

ドキュメント内 生物資源の基礎数学教材 (ページ 158-164)