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※系列1(青色のグラフ):2009(平成21)年9月から2012(平成24)年8月(36ヶ月) 

  系列2(赤色のグラフ):2009(平成21)年9月から2011(平成23)年2月(18ヶ月) 

  系列3(緑色のグラフ):2011(平成23)年3月から2012(平成24)年8月(18ヶ月) 

 

表 3.1:地方自治体における ICT の利活用状況 

ぎょうせい「ガバナンス」2009(平成 21)年9月から 2012(平成 24)年8月(36 ヶ月分)を基に作成 

  「住民サービス」分野では、庁舎窓口における番号案内のモニター表示、行政文書や文化 財などのデータベース化及び公開、ウェブカメラを用いた手話通訳、オンデマンド方式のバ スシステムの導入など、行政サービスにおけるデジタルメディア導入の取組が見られる。 

  「産業振興」分野では、ホームページやフェイスブックを活用しての特産品販売、空き農 地情報バンクシステムの構築、宿泊予約サイトの開設などの産業や地域経済振興に係る取り 組みが見られる。 

  「子育て」(6件、3.0%)、「福祉」(4件、2.0%)、「高齢者」(3件、1.5%)、「教育」(同)、

「市民活動」(同)分野におけるデジタルメディアの利活用事例は少ない。 

  また、近年は婚活マッチングサイトの開設に見られる「人口対策」(6件、3.0%)、東日 本大震災に関して必要品のマッチングサイトやボランティア情報サイトの開設など「東日本 大震災」(3件、1.5%)分野における利活用も見られる。 

 

3.2.2  利活用デジタルメディアの状況 

  次に上記分野におけるデジタルメディアの利活用において、どのようなデジタルメディア が利活用されているのだろうか。 

  利活用されているデジタルメディアの種類は、ホームページやフェイスブック、DVD、 テレビ電話など計48種類であった(表3.2)。 

  最も多く利活用されているデジタルメディアは、「ホームページ」(48件、23.6%)であ る。次いで、「業務システム」(24件、11.8%)、「動画共有サイト」(8件、3.9%)と続き、

同数で「フェイスブック」「ツイッター」「ブログ」「インターネット中継」「DVD」「スマー トフォンアプリケーション」(各7件、3.4%)となっている。 

  「ホームページ」および「業務システム」のほかは、フェイスブックやなどのSNS、テレ ビ、クラウドシステムなど多岐に渡っており、さまざまな試みを行っている様子をうかがう ことができる。 

 

3.2.3  東日本大震災以前・以後におけるデジタルメディアの利活用状況の変化につ いて 

  昨年3月に発生した東日本大震災は、地方自治体におけるデジタルメディアの利活用に影 響を与えたのであろうか。 

  調査を行った上記「ガバナンス」誌36ヶ月分を2009(平成21)年9月号から2011(平成 23)年2月号まで、2011(平成23)年2月号から2012(平成24)年8月号までと震災を 境にして18ヶ月分ずつの比較を行った(表3.1、表3.2)。 

       

                                                             

   

※系列1(青色のグラフ):2009(平成21)年9月から2012(平成24)年8月(36ヶ月) 

  系列2(赤色のグラフ):2009(平成21)年9月から2011(平成23)年2月(18ヶ月) 

  系列3(緑色のグラフ):2011(平成23)年3月から2012(平成24)年8月(18ヶ月) 

表 3.2:地方自治体における利活用デジタルメディアの種類 

ぎょうせい「ガバナンス」2009(平成 21)年9月から 2012(平成 24)年8月(36 ヶ月分)を基に作成 

  まず、デジタルメディアの利活用については、震災前後でトピックスの掲載件数が81件 から116件へと1.43倍に増加している。 

  利活用分野については、震災以前は、「広報」(29件、35.9%)、「業務改善」(11件、13.6%)、

「危機管理・災害対策」(7件、8.6%)、「住民サービス」(5件、6.2%)、「子育て」(同)

の順に多くなっている。震災以後は、「広報」(42件、36.2%)、「業務改善」(14件、12.1%)、 

「危機管理・災害対策」(13件、11.2%)、「住民サービス」(9件、7.8%)、「産業振興」(13 件、11.2%)となっている。震災以後は、「広報」や「危機管理・災害対策」分野でメディ アの利活用数が増加しているが、上位5分野について、利活用分野の順位及びそれぞれが全 体に占める割合についての変化はほとんど見ることができない。 

  また、利活用デジタルメディアの種類については、震災以前は、「ホームページ」(20件、

23.5%)、「業務システム」(12件、14.1%)、「DVD」(6件、7.1%)、「メール」(5件、5.9%)、

「動画共有サイト」「ツイッター」「ブログ」(4件、4.7%)の順に多くなっている。震災以 後は、「ホームページ」(28件、23.7%)、「業務システム」(12件、10.2%)、「メール」(9 件、7.6%)、「フェイスブック」(7件、5.9%)、「スマートフォンアプリケーション」(5件、

4.2%)の順に多くなっており、「ホームページ」「業務システム」は引き続き多く利活用さ れており、フェイスブックやスマートフォンなどの利活用の試みが生じている。 

  東日本大震災の以後、地方自治体では「危機管理・災害対策」におけるデジタルメディア の利活用が特段に増加しているわけではない。利活用するデジタルメディアにフェイスブッ クやスマートフォンなど若干の変化は生じてきているものの、依然として地方自治体に  おけるデジタルメディアの利利用は、「広報」「業務システム」分野に大別され、そのための メディアも「ホームページ」および「業務システム」の利活用が大半を占めることをうかが うことができる。 

 

3.2.4  地方自治体におけるデジタルメディアの利活用状況について 

  上記のように、地方自治体において、デジタルメディアは「広報」や「業務改善」「危機 管理・災害対策」といったごく限られた分野での利活用に集中している。また、利活用され ているメディアは、近年「フェイスブック」や「iPad」「電子書籍」など新たな利活用の試 みが生じているものの、それらはまだごく一部であり、「ホームページ」「業務システム」が 多くを占めている。この傾向は、東日本大震災以後でもほとんど変化が見られない。 

  「子ども」や「高齢者」「教育」「市民活動」「健康づくり」「交通安全」といった分野には あまりデジタルメディアの利活用事例が報告されておらず、地方自治体におけるデジタルメ ディアの利活用については分野の固定化、また利活用するデジタルメディア自体の固定化が 見られる。