• 検索結果がありません。

1.  序論

1.5.   用語定義

することによって、コンピタンス相互の関係性を確認し、コンピタンスに対する更なる理解 を深めていく。 

なお、これらの研究活動は、財団法人ニューメディア開発協会からの委託によってテクニ カルコミュニケーター協会(TC 協会)が実施した「ユーザビリティ資格認定制度に関する 調査研究」(ニューメディア開発協会, 2004)および「ユーザビリティ資格評価に関する調 査研究」(ニューメディア開発協会, 2005)活動と連携して行われた。これらの活動の詳細 については、これら文献を参照されたい。 

1.5.2. ユーザビリティ usability 

ユーザビリティとは、ISO 9241-11 において示されている、有効さ effectiveness、効率 性efficiency、満足度satisfactionを下位概念として持つ、総合的な利用品質である。ISO/IEC  9126 において定義されたユーザビリティや、Nielsen によってユーティリティ utility と対 比される形で示されたユーザビリティのような、現在スモールユーザビリティ small  usability と称される旧来のユーザビリティ概念から、利用品質全体を捉えたビッグユーザ ビリティ big usability 概念までのすべてを内包した広範な概念として扱う。 

また、当初は製造業を中心としたインタラクティブシステムがユーザビリティの対象とな っていたが、近年ではさらに、サービス分野までをユーザビリティ概念の適用対象として捉 えようとする拡張も見られるようになってきている。 

ただし本研究においては、現在のところユーザビリティ概念の適用対象の大多数を占めて いる、製造業を中心としたインタラクティブシステムをユーザビリティの対象としている。

サービス業におけるユーザビリティ概念については、今後の拡張の可能性を排除するわけで はないものの、本研究では対象外とした。 

1.5.3. ユーザビリティ活動 usability activity 

ユーザビリティ活動とは、ユーザビリティ向上のための活動を意味する。 

現在の日本においては、ISO  13407 によって定義されているヒューマンセンタードデザ イン(人間中心設計)活動がそれらの中心的な役割を占めており、またその中でもユーザビ リティ評価や調査への取り組みが一般的である。 

本研究では、このような状況も含め、ものづくりにおいて、ユーザビリティを向上させる ための活動全般を幅広くユーザビリティ活動として捉えるものとする。 

1.5.4. ユーザビリティ専門家 usability professional 

ユーザビリティ専門家とは、職業としてユーザビリティ活動に従事している人のことであ る。下位概念として、ユーザビリティエンジニア usability engineer およびユーザビリティ マネージャーusability manager を含む。 

ユーザビリティエンジニアとは、実際のユーザビリティ活動に従事するユーザビリティ専 門家である。ユーザビリティマネージャーとは、ユーザビリティ活動そのものを企画し、そ れを管理するユーザビリティ専門家である。実際には、必ずしもそれぞれの専門家がエンジ ニアもしくはマネージャーのいずれかに明確に区別されるわけではなく、専門家毎に、それ ぞれの役割をある割合で担っていると考えられる。 

専門家の英訳としては、professional をあてた。これは、UPA(Usability Professionals'  Association)の表記に倣ったためである。なお、5.2 において、本研究の成果と併せて「ユ ーザビリティ専門家」概念に関する詳細な検討を行う。