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生活習慣病

ドキュメント内 所沢市保健医療計画全体版 (ページ 79-87)

第2章  早期発見・治療とリハビリテーション

第1 節  生活習慣病

  「生活習慣病」とは、食習慣、運動習慣、ストレス、喫煙、飲酒等の生活習慣が、病気の 発症・進行に深く関与する病気の総称です。 

がん、脳卒中(脳血管疾患)、心疾患、糖尿病等の生活習慣病の有病者、予備群の増加を背 景に、国は、平成 2 0 年から糖尿病、高血圧症、脂質異常症等の発症、重症化予防等に重点 を置いた「特定健康診査

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・特定保健指導

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」の実施を医療保険者に義務付けました。 

本市においても、平成 2 0 年 4 月より国民健康保険の保険者として特定健康診査を実施し、

疾病の早期発見と生活習慣病リスクの把握、特定保健指導等による生活習慣の改善を図って います。 

本節では、これまでの本市における取り組みを整理し、特定健康診査・特定保健指導、が ん検診など各種健診(検診)等の受診率の向上に取り組むとともに、市民に対し健診(検診)

の重要性について普及啓発を進めていきます。 

 

◇   小項目分類の考え方 

生活習慣病に対する対策の重要性は、狭山保健所「平成 2 6 年度事業概要」によると、本 市の平成 2 5 年の死因別死亡割合を見ても明らかであり、第 1 位が  がん(悪性新生物)で 3 2 .7 %、第 2 位が心疾患( 高血圧性を除く) で 1 5 .8 %、第 3 位が肺炎で 1 0 .7 %、第 4 位が 脳卒中(脳血管疾患)で 8 .0 %の順となっています。この傾向は、割合は異なるものの全国 及び埼玉県においても同様です。 

また、糖尿病については、「平成 2 4 年国民健康・栄養調査」によると、全国で糖尿病有病 者は約 9 5 0 万人、糖尿病予備群は約 1 ,1 0 0 万人と推計されています。糖尿病は多種多様な 合併症を引き起こす恐れのある疾患であり早期発見・早期治療が重要となります。 

このことから、本節の小項目については、(1)がん、(2 )脳卒中・急性心筋梗塞、(3 ) 糖尿病の 3 項目とし、特定健康診査等を通じた生活習慣病の早期発見と健康づくりへの取り 組みの重要性を周知していきます。 

   

 

特定保健指導  健康づくり講習会

「お腹すっきりトレーニング」の様子

第 1 節  生活習慣病   

     

〔現状〕 

 がん(悪性新生物)は、生涯のうちに日本人の約 2 人に 1 人がかかる可能性がある病 気です。 

 「平成 2 6 年人口動態統計」によると、がんによる死亡数は全国 3 6 8 ,1 0 3 人、埼玉県 1 8 ,5 9 9 人であり、ともに死因別順位の第 1 位です。本市においても、がんによる死亡 数は 8 5 0 人で死因別順位の第 1 位になっています。 

 本市のがん検診の平成 2 6 年度の受診率は、胃がん検診 3 .6 %、肺がん検診 4 .3 %、乳 がん検診 2 1 .0 %、大腸がん検診16 .0 %、子宮頸がん検診 2 3 .9 %となっています。 

〔本市の主な取り組み〕 

 平成 2 6 年度から「健康ガイドところざわ」を全戸配布し、がん検診の受診率向上を図 っているほか、市ホームページ等で検診について普及啓発を行っています。 

 胃がん・肺がん・乳がん・大腸がん検診については、保健センターで集団検診を実施し ています。 

 乳がん・大腸がん・子宮頸がん検診については、市内協力医療機関で個別検診を実施し ています。 

〔保健・医療関係団体の主な取り組み〕 

 がん検診委員会(所沢市医師会)…市で実施しているがん検診(胃がん・肺がん・大腸がん・乳 がん・子宮頸がん)ごとに設置され、効果的ながん検診実施に向けての助言・協力及び精度管理を 行う。 

   

 がん患者の方が住み慣れた地域で安心して過ごせるよう、がんに関する正しい知識の普 及啓発とともに、在宅医療や緩和ケア

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に対する知識の向上や普及啓発が必要です。 

 市で実施しているがん検診の受診率が低いことから、受診率の向上に向けた普及啓発が 必要です。 

 検診結果で精密検査が必要になった方については、状況に応じたフォローが必要となる ため、医療機関との連携や相談体制の充実が必要です。 

 喫煙(受動喫煙を含む)は、肺がん等の発がんリスクを高めると言われており、禁煙や 受動喫煙に対する知識の向上や啓発が必要です。 

     

(1)が  ん

1  現状・主な取り組み 

2  課    題 

   

【がんに関する医療資源の情報提供を進めます】 

 「埼玉県がん対策推進計画」(平成 2 5 年度〜2 9 年度)では、がんと診断された時から の緩和ケアの推進を謳っています。県、所沢市医師会及び医療機関と連携し、市ホーム ページ等を通じて、がんに関する情報や市内の医療機関、医療資源に関する情報提供を 進めます。 

【がん検診の受診率向上と普及啓発を進めます】 

 関係医療機関や市医師会と連携し、がん検診の受診に向けた普及啓発のほか、引き続き 市ホームページ等を通じた啓発を進めます。

 

 がん予防健康教育内容の充実を図ります。

 

 平成 2 6 年度の本市の各がん検診の受診率を見ると、「子宮頸がん」が 2 3 .9 % と最も高 く、「胃がん」は 3 .6 % と最も低くなっています。関係医療機関や所沢市医師会と連携し、

各検診の精度と受診率の向上を図ります。

 

 引き続き、禁煙・受動喫煙防止を図るため、地域や職域での健康教育に努めます。

 

 今後の国の指針や、死亡原因の動向を鑑みながら、随時検診事業内容の検討や見直しを 進めます。

 

     

【栄養バランスに配慮し、適度な運動を心掛けましょう】 

 がんの原因は、食習慣、運動習慣などの生活習慣や受動喫煙を含む喫煙等様々ですが、

栄養バランスの良い食事や適度な運動、禁煙など、身近に行えることから取り組み、が んやがんの一因となる生活習慣病

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を予防しましょう。

 

【がん検診を受けましょう】 

 がんは早期発見・早期治療が重要となります。症状に気が付かないまま進行してしまう がんを早期に発見するためにも、定期的にがん検診を受けましょう。 

【かかりつけ医療機関(医科、歯科、薬局)を持ちましょう】 

 ご自身やご家族の健康、病気に関する相談などを気軽にでき、症状など必要によって専門 機関へつなげる役割を担う「かかりつけ医療機関(医科、歯科、薬局)

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」を持ちましょう。 

3  今後の市の方向性 

4  期待される市民自らの取り組み 

第 1 節  生活習慣病   

     

〔現状〕 

 「平成 2 6 年人口動態統計」によると、脳卒中(脳血管疾患)による死亡数は、全国 1 1 4 ,2 0 7 人、埼玉県 5 ,1 5 5 人であり、死因別順位は、全国で第 3 位、埼玉県では第 4 位です。本市においても、脳卒中(脳血管疾患)による死亡数は 1 9 9 人で死因別順位の 第 4 位となっています。 

 「平成 2 5 年国民生活基礎調査」によると、介護が必要となった主な原因として、要介 護1〜5では脳卒中(脳血管疾患)が全体の 2 1 .7 % で第 1 位となっています。要介護 度が高くなるほど脳卒中(脳血管疾患)が多くなり、要介護 5 では全体の 3 4 .5 % とな っています。 

 「平成 2 6 年人口動態統計」によると、急性心筋梗塞による死亡数は、全国 3 8 ,9 9 1 人、

埼玉県 2 ,1 7 1 人です。本市の急性心筋梗塞による死亡数は 8 7 人となっています。 

〔本市の主な取り組み〕 

保健センターや地域において、生活習慣改善のための健康づくり講座や教室および健康 相談を行っています。 

所沢市国民健康保険加入者に対しては、特定健康診査

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の結果に応じて、生活習慣改善 のための特定保健指導

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を実施しています。 

〔保健・医療関係団体の主な取り組み〕 

 心筋梗塞ネットワーク協議会(所沢市医師会)…協力医療機関による受入れ搬送先当番病 院の決定等 

 認知症・脳卒中ネットワーク協議会合同交流会(所沢市医師会)…市内の医療関係者を対 象とした講演会を開催 

   

塩分過多や多量飲酒は高血圧や糖尿病を招き、脳卒中や急性心筋梗塞の危険因子とされ ていることから、食習慣や飲酒、喫煙、運動不足等の生活習慣の改善が必要です。 

特定健康診査や人間ドック等の健康診査を年に 1 度は受け、自分の健康状態に関心を持 てるよう普及啓発が必要です。 

脳卒中は死亡や要介護の原因となる可能性が高く、身体面や生活面に大きな影響を与え る疾患であるため、予防のための普及啓発が必要です。 

急性心筋梗塞等の発作を起こした人を救うため、A E D

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の使用方法や設置場所の周知、

救急蘇生法の知識等、市民への病院前救護活動に対する知識の普及が重要です。 

(2)脳卒中・急性心筋梗塞

1  現状・主な取り組み 

2  課    題 

 

 

【定期的に健康診断を受診し、生活習慣を振り返ることの重要性について普及啓発をしていきます】 

 年に 1 度は健康診査を受ける習慣をつけるように普及啓発します。 

 所沢市国民健康保険加入者については、関係医療機関や所沢市医師会と連携して特定健 康診査や特定保健指導の普及啓発を行います。 

 生活習慣病予防のための健康づくりの方法について情報提供を進めます。 

【脳卒中や急性心筋梗塞に関する知識の普及や情報提供を進めます】 

 ホームページ等を通じて、脳卒中や急性心筋梗塞に関する正しい知識、さらには生活習 慣病

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の予防や危険因子の管理の重要性などの情報提供に努めます。 

【A E D の使用方法などの周知や啓発を進めます】 

 埼玉西部消防局や関係機関と連携し、心肺蘇生法も含めた A E D の使用方法に関する周 知啓発を進めます。 

     

【栄養バランスに配慮し、適度な運動を心掛けましょう】 

 栄養バランスの良い食事、適度な運動など、身近に行えることから取り組みましょう。 

【定期的に健康診査を受診しましょう】 

 年に 1 度は健康診査を受診し、ご自身の健康管理に役立てましょう。また、健診結果に よっては、速やかに医療機関を受診したり、専門家(医師・保健師・栄養士等)に相談 して生活習慣の改善につなげましょう。 

【かかりつけ医療機関(医科、歯科、薬局)を持ちましょう】 

 ご自身やご家族の健康、病気に関する相談などを気軽にでき、症状など必要によって専門 機関へつなげる役割を担う「かかりつけ医療機関(医科、歯科、薬局)

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」を持ちましょう。 

【必要な情報の活用について意識しましょう】 

 救急救命講習等に積極的に参加して、救急車が到着するまでの正しい処置や A E D の操 作方法等を身につけておきましょう。 

 埼玉県のホームページでは A E D 設置施設のうち公表可能な設置施設について公開して います。操作方法と併せて近くの A E D 設置施設を確認しておきましょう。 

           

3  今後の市の方向性 

4  期待される市民自らの取り組み 

ドキュメント内 所沢市保健医療計画全体版 (ページ 79-87)