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災害時医療

ドキュメント内 所沢市保健医療計画全体版 (ページ 141-147)

第5章  健康危機管理

第2 節  災害時医療

本市では、昭和 3 6 年に制定された「災害対策基本法」第 4 2 条に基づき、また国の防災 基本計画、埼玉県地域防災計画とも連携して、震災時、風水害・事故等発生時に市民の生命・

身体・財産を災害から保護することを目的として「所沢市地域防災計画」を策定しています。 

この地域防災計画には、災害時における病院、診療所の診療継続や、所沢市医師会による 医療救護班の編成について等、災害時医療に関する枠組みについて記載されています。本市 では、地域防災計画に基づき、また域外からの D M A T (災害派遣医療チーム)

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等の支援と の連携も含めて、災害時に適切な医療が提供できる体制を整えつつ、平常時から防災訓練、

「防災ガイド・避難所マップ」等を通じて情報の周知を推進しています。 

実際の災害発生時などで、所沢市災害対策本部が設置されると、市の組織は災害予防及び 災害応急対策の業務を実施するため「総括部」、「被災・避難者対応部」、「市民生活対応部」

の 3 部体制に移行し、健康推進部と市民医療センターは、被災・避難者対応部の「医療救護 班」として活動を開始することになります。 

◇   小項目分類の考え方 

災害時の初期対応においては、傷病者に対する医療の提供が重要となりますが、特に震災 等、復旧に時間のかかる災害の場合、避難所等での生活が長期化する場合が考えられます。

避難所等では、生活環境の悪化や災害ストレスにより、身体・精神的な健康が害される恐れ が強くなるため、災害時には、公衆衛生の維持等に始まる保健活動も同様に重要となります。 

そのため、災害時医療については、小項目を(1 )地域防災計画に基づく対策、(2 )災害 時の保健活動とし、推進していきます。 

         

資料:危機管理課「平成2年度所沢市地域防災計画」より抜粋  所沢市地域防災計画 

震災対策編 

風水害・事故等  災害対策編 

総    則  予防対策  応急対策  復旧対策  総    則  予防対策  応急対策  復旧対策 

…   被害想定に応じた予防・応急・復旧対策の計画

災害時対応マニュアル  整備 

活用 

災害時対応マニュアル  整備 

活用 

事故災害対策 

整備・活用  竜巻・突風等対策 

その他災害対策 

第 2 節  災害時医療

 

       

〔現状〕 

 「所沢市地域防災計画」では、災害時医療に関する内容として、医療救護班の活動、医 薬品・血液の確保、助産救護活動、精神科救急医療の確保等について定めています。 

 診療可能な病院・診療所は、発災後 3 日間は 2 4 時間の負傷者受入れ体制を整えること としています。 

 病院又は診療所が被災し、診療行為が不可能な場合、その医療機関の医師等は、医療救 護班(市内 6 ブロック体制)として活動します。 

 医療救護班については、市長が所沢市医師会に出動を要請します。 

 医療救護班は、仮設救護所(まちづくりセンターに設置)または診療行為が可能な病院

(要請に応じて)において、医療救護活動を実施します。 

〔本市の主な取り組み〕 

 災害対策基本法第 4 2 条の規定に基づき「所沢市地域防災計画」を策定しているほか、

毎年、防災訓練を実施しています。 

〔保健・医療関係団体の主な取り組み〕 

 医療救護班(市内 6 ブロック体制)(所沢市医師会)… 地域防災計画に基づき市長が出動 要請する、災害の程度に即応した医療救護活動の実施 

       

 発災後、速やかに適切な医療救護体制を整えられるよう、平常時から地域防災計画に基 づき体制の構築等を行っていく必要があります。 

 災害の規模に応じた、医薬品や血液の確保、医師や看護師等のマンパワーの確保が必要 です。 

 環境の急変等から病状が悪化し、緊急に入院が必要な精神障害者には、県内の精神科医 療機関の協力を得て、適切な診療体制を確保する必要があります。 

 災害時においては、DMAT(災害派遣医療チーム)

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等の域外からの支援者等との連 携を円滑に行い、適切な医療対応に努めることが重要です。 

         

(1)地域防災計画に基づく対策

1  現状・主な取り組み 

2  課    題 

   

【行政機能の維持に努めます】 

 災害時には「業務継続計画(BCP)

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」に基づき、応急復旧業務を実施するとともに、

一定水準以上の行政機能を維持・継続していくよう努めます。 

【関係団体との連携強化を図ります】 

 災害発生時の医療体制を確保するため、所沢市医師会の定める医療救護班等に始まる初 期医療体制に関わる連絡体制や、負傷者の搬送先となる災害拠点病院

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等の後方医療 体制、D M A T (災害派遣医療チーム)の派遣要請等、県や医師会等と連携し医療体制の 整備を図ります。 

 所沢市医師会、所沢市薬剤師会との連携強化による、災害時の医療体制及び薬品等の確 保に努めます。 

                           

【万が一に備え必要な準備を行いましょう】 

 非常時に備え、医薬品や衛生用品、携帯トイレ等の備蓄をしましょう。 

 災害時の身体の健康を維持するために、水、食料等を備蓄しましょう。 

 防災訓練等に参加して、応急処置や備蓄備品の確認など必要な知識を得るようにしましょう。 

 災害発生時に避難が困難な方がいないか、普段から地域全体で助け合える準備をしておきま しょう。 

【防災訓練に参加しましょう】 

 市で行う総合防災訓練等に積極的に参加し、災害が起こったときに適切な行動がとれるよう 備えるようにしましょう。 

 

3  今後の市の方向性 

4  期待される市民自らの取り組み 

≪参考≫所沢市災害対策本部事務分担表―被災・避難者対応部―医療救護班の役割 

①防災協力医療機関の状況把握及び連絡調整に関すること 

②狭山保健所・所沢市医師会等との連絡調整に関すること 

③応急救護所の設置及び救護対策に関すること 

④傷病者の広域的搬送に関すること 

⑤医薬品等の確保、供給に関すること 

⑥飲料水、食料の衛生管理に関すること 

⑦その他、医療救護及び保健に関すること 

第 2 節  災害時医療   

     

〔現状〕 

 市内では、大規模災害発生時に医療救護活動の拠点となる災害拠点病院

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として、防 衛医科大学校病院が県の指定を受けています。 

〔本市の主な取り組み〕 

 狭山保健所管内の行政機関(狭山保健所、所沢市、飯能市、狭山市、入間市、日高市)

による災害時医療に関する意見交換会や、災害時医療や災害時の保健活動に関する研修 会へ参加し、災害時の連携や活動について把握に努めています。 

〔保健・医療関係団体の主な取り組み〕 

 健康危機管理訓練・研修会(狭山保健所)… 関係機関向けの災害時医療提供体制等に関 する研修会 

           

 発災後、速やかに適切な医療救護活動体制を整えられるよう、平常時から地域防災計画 に基づき体制の構築等を行っていく必要があります。 

 災害ストレスによる P T S D(心的外傷後ストレス障害)

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等の発症を防止するため、災 害時には精神的なケアが重要です。 

 災害時は流通の状況により、避難所で提供できる食料品の偏りや生活環境の急激な悪化 等が想定されるため、避難者の栄養状態や健康状態、衛生面について避難所の巡回等を 行い、適切に管理していく必要があります。 

 避難所において感染症等が発生した場合、避難所内での感染蔓延を防止するため、発症 者の隔離などの処置について迅速な対応が必要になります。 

 災害発生直後は救急医療対応等が重要ですが、市民が避難所生活に移行した後は身体・

精神面の健康維持が重要になります。 

       

(2)災害時の保健活動

1  現状・主な取り組み 

2  課    題 

   

【関係団体との連携を強化し、情報収集を行います】 

 研修会や意見交換会への参加を通じて、避難所保健活動に関する最新の研究等の情報を 把握するとともに、各関係団体や域外団体等との連携に努めます。 

【災害時に備えた体制の整備を行います】 

 災害時における保健活動について、平常時から避難所等において行うべき衛生、健康面 の管理指導について保健師・栄養士・精神保健福祉士

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等の専門職種の活動領域や役 割の整理を行っていくことに努めます。 

 災害時医療及び保健活動の連動に関する訓練の実施等を通じて、実際に災害が発生した 際、迅速に適切な対応がとれるよう努めます。 

             

【平常時から災害時の避難所について知っておきましょう】 

 平常時から「所沢市防災ガイド・避難所マップ」等を通じて、危険な場所や指定避難所 等を確認し、いざというときは速やかに避難ができるようにしましょう。 

【避難所で意識すべきこと】 

 避難所内の衛生・健康状態を維持し、秩序を保つためには、市民の協力が不可欠ですの で、適切な行動をとるようにしましょう。 

 災害時は、生活環境の悪化や災害ストレス等により、身体・精神的な健康が害されやす くなります。身体・精神的な不調がある場合は遠慮なく相談しましょう。 

 

3  今後の市の方向性 

4  期待される市民自らの取り組み 

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