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小児医療・ 周産期医療

ドキュメント内 所沢市保健医療計画全体版 (ページ 101-107)

第3章  医療提供体制

第1 節  小児医療・ 周産期医療

  小児医療では、市民医療センターが平日の小児科診療を行っているほか、市内の小児科を 標榜している医療機関がそれぞれ実施しています。 

小児の救急医療体制については、症状に応じて初期から第三次までの救急医療体制を整備 しています。まず、初期救急医療体制については、入院を必要としない軽症の救急患者を対 象とするもので、所沢市医師会の協力により日曜日や祝休日及び年末年始の診療については、

在宅当番医制

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を実施しています。また、市民医療センターで小児科日曜日・休日急患診療、

夜間急患診療等を実施しています。 

入院を必要とするような小児の重症救急患者を対象とする小児の第二次救急医療体制

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に ついては、狭山保健所が中心となって整備を行い、所沢地区( 所沢市・狭山市・入間市) におい て小児科救急医療病院群輪番制

(2 5

を実施し、診療時間外の急病対応や保護者の不安軽減に努 めています。その他、第二次救急医療体制では対応できない重篤患者に対応する第三次救急 医療として、埼玉県が救命救急センターを整備しています。 

「周産期医療」は、妊娠、分娩に関わる母体・胎児管理と、出生後の新生児管理を主に対 象とする医療とされています。本市においては、N IC U  (新生児集中治療室)

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を備える「地 域周産期母子医療センター

(6 8

」として、西埼玉中央病院が地域の周産期医療の拠点としての 重要な役割を果たしていましたが、新生児専門医の不足等から平成 2 4 年 1 0 月以降 N IC U を休止しています。しかしながら、平成 2 6 年 2 月からは、病院の努力により帝王切開を含 め 3 5 週以降の分娩受入れを再開するなど、体制を整えています。 

  なお、この間の対応については、所沢市医師会産婦人科・周産期医療問題協議会

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を通じ た関係機関の連携を中心とする市内の産科医療機関の尽力により、周産期医療体制の維持が 図られています。 

本節では、小児医療・周産期医療に関して、関係機関が連携しながらこの課題に取り組ん でいくことについて記載しています。 

 

◇   小項目分類の考え方 

小児医療については、救急外来を受診する緊急性のない軽症患者が休日や夜間の時間帯に 自己都合で受診する、いわゆるコンビニ受診や軽症による救急搬送が多いことなどから、救 急医療体制の役割、適正受診についての理解が求められます。   

また、周産期医療では、常に突発的な病態が生じる可能性があるため、高度医療を提供す る総合周産期医療センター

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及び地域周産期医療センターの整備や個々の分娩のリスクに 応じた医療の提供が求められています。そこで、小項目については、(1 )小児科救急医療(初 期・二次)、(2 )周産期医療充実のための関係機関との連携の 2 項目としました。 

         

第 1 節  小児医療・周産期医療   

     

〔現状〕 

 子どもが急病時に家庭での対処方法や受診の必要性について電話相談ができる「埼玉県 小児救急電話相談(# 8 0 0 0 )」の相談件数は、平成 2 5 年度 4 9 ,1 6 8 件、平成 2 6 年 度 5 3 ,3 2 8 件です。 

 埼玉西部消防局の「消防年報」によると、埼玉西部消防局管内で救急搬送された年齢区 分別の人数は下記の表のとおりとなっています。 

24年中 14 91 16 121 1 21 225 1,429 1,676 1 26 210 1,012 1,249 11,601 14,478 29,125 25年中 1 10 86 13 110 3 19 215 1,359 1,596 1 31 190 1,050 1 1,273 11,593 15,497 30,070 26年中 9 75 9 93 2 24 249 1,363 1,638 19 249 975 1,243 11,392 16,240 30,606

単位:人)

資料:埼玉西部消防局「消防年報」

年齢区分別搬送人員

新生児(生後28日以内) 乳幼児(生後29日〜6歳) 少年(7歳〜17歳)

総計 成年

18〜64 歳)

高齢者

65歳以 上)

 

〔本市の主な取り組み〕 

 軽症の救急患者に対応する初期救急医療体制として、市民医療センターが夜間急患診療 等を実施し、関係医療機関と連携して所沢市域全体における、昼間・夜間・深夜全ての 時間帯での小児初期救急医療体制

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を整備しています。 

 入院や手術を必要とする、小児の重症患者に対応するため、所沢地区(所沢市・狭山市・

入間市)で小児科救急医療病院群輪番制

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を実施しています。 

 日曜日や祝休日の診療については、所沢市医師会の協力による在宅当番医制

(2 2

、小児科 日曜日・祝休日診療を実施しています。これらの情報については、広報、ホームページ、

「健康ガイドところざわ」等を通じて周知しています。 

 4 か月児健康診査でのパンフレット配布や保健センター内にポスター掲示等を行い、乳 幼児の事故予防についての普及啓発を行っています。 

〔保健・医療関係団体の主な取り組み〕 

 小児科日曜日・祝休日診療(所沢市医師会)…市内 4 医療機関にて在宅当番医制とは別に 小児科診療を実施

 

 市民医療センター小児急患診療への医師派遣(所沢市医師会)

 

 市民医療センター小児急患診療の調剤業務への薬剤師派遣(所沢市薬剤師会)

 

 乳幼児救急講習会(所沢市母子愛育会)…市内9地区で活動している愛育班の地区活動の一 環として実施

 

(1)小児科救急医療(初期・二次)

1  現状・主な取り組み 

   

 子どもの急病時などに 、家庭での対処方法や 受診の必要性について 電話相談ができる

「埼玉県小児救急電話相談(#8 0 0 0 )」や、市民医療センターの小児急患診療の周知を 行い、保護者の不安軽減を図ることが必要です。

 

 小児科救急医療病院群輪番制について、診療時間外の急病対応や保護者の不安軽減を図 るためにも継続実施が重要です。

 

   

【関係機関と連携しわかりやすい情報提供に努めます】 

 「埼玉県小児救急電話相談(# 8 0 0 0 )」、市民医療センターの小児急患診療の周知、

 

適正受診についての普及啓発を引き続き行い、救急車の適正利用、時間外の急病による 保護者の不安軽減に努めます。 

【小児科救急医療病院群輪番制を引き続き実施します】 

 狭山市・入間市及び関係機関と連携して、平日夜間・祝休日の重症救急患者に対応する 小児科救急医療病院群輪番制を引き続き実施し、診療時間外の急病対応や保護者の不安 軽減を図ります。

 

 

 

【かかりつけ医療機関(医科、歯科、薬局)を持ちましょう】 

 ご自身やご家族の健康、病気に関する相談などを気軽にでき、症状など必要によって専門 機関へつなげる役割を担う「かかりつけ医療機関(医科、歯科、薬局)

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」を持ちましょう。

 

【必要な情報の活用について意識しましょう】 

 「埼玉県小児救急電話相談(# 8 0 0 0 )」や日曜日、祝休日に受診できる医療機関の情報 は、広報で毎月お知らせしています。緊急時に利用できる情報を普段から意識しておき ましょう。

 

 市ホームページに「こどもの救急(生後 1 か月〜6 歳)」を掲載しています。緊急時の 対応について知っておくようにしましょう。

 

 埼玉県が発行している「子どもの救急ミニガイドブック」等を活用し、子どもの急病時 に相談できる窓口や対応方法について、日頃から意識しましょう。

 

 関係団体が実施している「乳幼児救急講習会」や埼玉西部消防局が開催している「小児 救命講習会」に参加して、小児のけがや病気に対する手当てについて学んでみましょう。

 

【救急車の適正利用について考えてみましょう】 

 埼玉西部消防局のホームページでは「家庭で使用できる救急車利用マニュアル」を掲載 しています。救急車や救急医療は限りある資源ですので、適正利用を意識し有効に利用 しましょう。 

2  課    題 

3  今後の市の方向性 

4  期待される市民自らの取り組み 

第 1 節  小児医療・周産期医療   

     

〔現状〕 

 「平成 2 6 年埼玉県の人口動態概況」によると、周産期(妊娠 2 2 週から出生後 7 日未 満)死亡率は、全国 3 .7 ‰、埼玉県 4 .0 ‰、本市では 5 .6 ‰となっています。また、新 生児(生後 2 8 日以内)死亡率は、全国 0 .9 ‰、埼玉県 1 .0 ‰、本市では 0 .8 ‰となっ ています。 

 埼玉県の「救急搬送における医療機関の受入状況等実態調査」によると、県内での産科・

周産期傷病者搬送は、平成 2 3 年 1 ,0 2 1 人、平成 2 4 年 1 ,0 7 1 人、平成 2 5 年には 1 ,0 8 1 人と増加しています。 

 現在、未熟児の入院が可能な施設は防衛医科大学校病院となっています。(ただし、標 準規格 N IC U の発足は病棟改修後を予定しており、現在は未熟児室において可能な範囲 内で対応しています。) 

〔本市の主な取り組み〕 

 所沢市医師会産婦人科・周産期医療問題協議会会議

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に出席し、情報共有を図っています。

 

 平成 2 4 年 1 0 月、埼玉県西部保健医療圏域5市(所沢市・飯能市・狭山市・入間市・

日高市)で防衛医科大学校病院及び埼玉県に対し「防衛医科大学校病院への N IC U

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の早期設置及び周産期医療体制の整備に係る要望書」を提出しています。

 

 平成 2 8 年 2 月、埼玉県西部保健医療圏域5市及び同圏域内の 4 医師会(所沢市・飯能 地区( 日高市を含む) 、狭山市、入間地区)で埼玉県に対し、「独立行政法人国立病院機構 西埼玉中央病院地域周産期母子医療センターの N IC U (新生児集中治療室)の再開に向 けた新生児専門医の派遣等に係る要望書」を提出しています。

 

 所沢市医師会産婦人科・周産期医療問題協議会では、西埼玉中央病院、防衛医科大学校 病院、狭山保健所、埼玉県、埼玉西部消防局、所沢市が情報と課題の共有に努め、連携 して対応に努めています。

 

 埼玉県では、安全・安心なお産の場を提供するため、転院搬送が必要な妊産婦や新生児 が生じた際に、効率的に搬送可能な病院を調整する「母体・新生児搬送コーディネーター 制度」を実施しています。

 

〔保健・医療関係団体の主な取り組み〕 

 所沢市医師会産婦人科・周産期医療問題協議会(所沢市医師会)…市内の産婦人科医・小 児科医、所沢市医師会等の関係機関が連携し周産期医療問題に関する情報共有、対応

 

   

 地域の周産期医療体制の充実のため、引き続き、N IC U の再開に向けた取り組み状況を 把握するとともに、状況に応じた対応が必要です。

 

 市内の医療機関における分娩状況の把握と課題の共有に努めることが必要です。

(2)周産期医療充実のための関係機関との連携

1  現状・主な取り組み 

2  課    題 

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