• 検索結果がありません。

軸測定と表面測定の関係

ドキュメント内 非接触式可搬型人体測定器の開発と応用 (ページ 182-186)

第 4 章 関節可動域の測定

6. 考察

6.4 軸測定と表面測定の関係

生体の測定点は,部位皮膚上の点・軸・表面にある.本測定では,全ての測定点を視覚測定点 に置き換えることを念頭に置いた.点に関しては,視覚測定点として既述してあるため,ここで は,まず,軸と表面の説明を行い,次に,点・軸・表面の位置関係について述べる.

(1) 軸

測定に使われる部位の軸は,「基準軸」と「測定軸」の 2 種類である.基準軸は,床に対する「水 平軸」または「垂直軸」が該当する.例えば,臥位姿勢による測定は,水平軸が基準軸になる場合 が多く,立位や座位では,垂直軸が基準軸になる場合が多い.測定軸は,静止させたままの「基 本軸」と部位に追従していく「移動軸」である.測定軸の設定は,次の3種類によって決められる.

①部位の長軸方向の直線 ②測定点間の直線 ③表面の接線方向の直線

本測定では②を採用した.

(2) 表面

図4.11に示すように,表面上の ABは点 Aと点Bとの間の距離であるが,その種類は次の 4 種類に定義できる(人類学講座編纂委員会,『人体計測法,Ⅰ生体計測法』,pp. 12–14,1991;

『人体計測法,Ⅱ人骨計測法』,p. 164,1991).

①最短直線距離 ②一方向への投影距離 ③曲線距離

④部分直線距離.

本研究では,直尺は①④,巻尺は①③④,レーザ角度計は②を測定した.

4.11 表面の距離

①最短直線距離,②一方向への投影距離,③曲線距離,④部分直線距離

A

B

(3) 相互位置関係

点・軸・表面に関する測定では,次の6種類の相互位置関係が考えられる(図4.12).それらは,

①点-点間,②点-軸間,③点-表面間,④軸-軸間,⑤軸-表面間,⑥表面-表面間である.

4.12 点,軸,表面の相互位置関係

①点-点間,②点-軸間,③点-表面間,

④軸-軸間,⑤軸-表面間,⑥表面-表面間

点・軸・表面を基準とする測定の特徴を表4.9に示す.

4.9 点・軸・表面を基準とする測定の特徴

Axis A Axis B

Point B

Point A

種類 測定量  長所  短所

点測定 角度

距離 ・関節付近に多く,点設定が易しい ・筋肉の肥厚部と骨の突起部の判別が必要 肩峰

軸測定 角度 ・可動部全体の動きが把握しやすい ・軸の定義と設定が難しい

・軸上に測定点がない場合がある 大転子

表面測定 角度

距離 ・最も観察しやすい ・形状の個人差が大きい

・呼吸の影響が大きい 臍部,大腿部

(4) 角度と距離

可動範囲を角度・距離で表す測定の特徴を表4.10に示す.

4.10 関節可動範囲を角度と距離で表す測定の特徴

種類 方式  長所  短所

非接触式

・可動範囲を面積や軌跡として  動的認識ができる

・アームの回転が観察できる

・可動時に支点が移動する場合は,

 補正が必要になる 股関節の外転

接触式 ・簡単で便利 ・可動時に支点が移動する場合は,

 追従させる以外,対処できない 肩の挙上

非接触式 ・可動範囲を面積や軌跡として  動的認識ができる

・投影距離と直線距離が一致しない

 場合がある 股関節の屈曲

接触式 ・簡単で便利 ・狭い空間では困難

・可動範囲の動的認識が難しい おとがいと胸の間 角度測定

距離測定

第5章

総括

ドキュメント内 非接触式可搬型人体測定器の開発と応用 (ページ 182-186)