1.12.1 サービス内容について
情報企画課業務システムグループは財務,人事・給与,教務などの基幹系業務システムの維持・管理および執行 原課への運用支援,事務改善等に伴う機能追加や新システムの導入への支援,事務本部棟のネットワーク管理と情 報セキュリティ対策,全学的な事務職員の情報リテラシーの向上に関連した業務を行っている.また,日常的なPC トラブル等に対応するヘルプデスクを併設している.
1.12.2 サービス提供の体制
業務システムグループのスタッフは,業務システムグループ長1名,専門職員5名,一般職員3名,ヘルプデスク 2名で,業務システムグループが関係する委員会等は次のとおりである.
京都大学教務事務電算管理運営委員会
電子計算機による教務事務の処理に関し,教務事務電算化のための基本方針にのっとり,各研究科に共通する処 理システムの適正な管理,運営を図ることを目的に設置された委員会.研究科の専任の教員,高等教育研究開発推 進機構の推薦する教員,教育推進部長および情報環境部長で構成し,年2〜3回程度開催する.
教務事務電算化合同プロジェクト会議
京都大学における教務事務電算に係るシステムの維持・管理及びその変更,システム構築のための分析・検討 及び調整の実務的な事項を審議する.教務事務電算化合同プロジェクト会議内に「学籍」,「履修成績」,「データ活 用」の3専門委員会を設置している.各研究科,教育推進部の教務系職員,情報環境部情報企画課職員で構成し,年 2〜3回程度開催する.
KULASIS(クラシス)全学展開ワーキンググループ
KULASIS-全学共通教育教務情報システムの全学展開を実施するためのワーキンググループ.担当理事の下に教
育推進部,情報環境部の事務担当者で構成し,平成20年度本運用に向けての諸課題について連絡・調整およびシス テム開発を実施する. KULASIS全学展開ワーキンググループ内に各研究科,教育推進部,情報環境部で構成する
KULASIS仕様検討グループを置き,仕様検討を行っている.
財務会計システム稼働プロジェクト
財務会計システムへの要望事項等諸課題について連絡・調整するために設置されたプロジェクト会議.財務部お よび研究推進部の予算,契約,決算,支払,資産,外部資金,収入の領域ごとの担当職員および情報環境部情報企画課 の職員で構成し,月1回開催する.
国立大学法人等事務情報化推進協議会
文部科学省汎用システムの維持・管理と国立大学法人等の連携・協力により事務情報化を推進するための協議会.
全国13地区連絡校で構成し,年2回程度開催する.京都大学は近畿A地区連絡校で,近畿A地区国立大学等事務情 報化推進協議会,近畿A地区国立大学等事務情報化実務担当者連絡会を通じて地区内の連絡・調整を行っている.
標準共済システム導入方策検討専門部会
電子政府構築計画の一環として整備が進められている「標準共済システム」を国立大学法人等に円滑に導入す るために設置された全国協議会の専門部会.熊本大学,東北大学,京都大学および汎用共済システム開発ベンダーで 構成し,オブザーバーとして文部科学省,高専機構が参加している.
1.12.3 サービスの提供状況について
業務システムグループが2007年度に運用を行ったシステムは次の表のとおりである.業務システムごとに担当 者を設置し,システムの維持・管理,執行原課への運用支援を行っている.
また,併設するヘルプデスクではPC等情報機器のトラブル等について,一般職員からの電話による問い合わせ に対応している.問い合わせはパソコンやアプリケーションの使用方法,各種設定,トラブル時の対処方法,ハード
ウェアの障害等多岐に渡り,そのほとんどは現場での対応を必要としている. 2007年度は700件を超す問い合わせ に対応した.ヘルプデスクの対応件数は年々増加傾向にあるが,その内容についても軽微なものから高度な知識を 必要とするものまで多岐に渡っている状況である.
1.12.4 業務改善の取組状況について
業務システム
人事・給与統合システム((株)サイエンティア製UPDS)の拡張機能であるWeb系システムのUPDS HRをベー スに職員各個人が直接入力する諸届(諸手当および税法上の申告など)のシステム開発を2006年度より着手して きたが,今年度事務本部を対象に試行を進めている.このシステムは,職員が届け出た情報を再利用して容易に新た
表1.12.1:業務システム一覧
システム名 システム概要
財務会計システム 京都大学の財務会計に関する情報を一元的に管理している. 2007 年度において収益1,250億円,費用1,199億円の財務を処理して いる.
人事・給与システム 人事給与統合型システム.人事・給与システムを中心として, Web 系システムとして職員人事シート,勤務評定記録等を行うU-PDS HR,人件費試算サブシステムなどを導入し,業務支援から人事制 度支援,経営情報支援へ拡大している. 2007年度は,U-PDS HR
(Web系システム)で勤務評定記録書の実施,諸手当申請等テス ト運用を開始している.また,人事・給与システムから旅費シス テム,保健管理システム等様々なシステムへのデータの提供を 行っている.
共済組合事務システム 組合員管理,短期給付,レセプト,貸付,貯金,団終等,文部科学省 共済組合の業務を人事・給与システムと連携して処理している.
(文部科学省汎用システム)
授業料免除事務システム 「授業料免除願」,「入学料免除願」から免除決定に至るまでの 一連の事務処理を行っている.(文部科学省汎用システム).現 在,新システムの導入に向けた作業を行っている.
契約実績事務システム 本学の契約実績(契約書等)の情報を年度別に管理している.
社会保険事務システム 社会保険届出業務支援システム 部局出張旅費システム 部局用の旅費計算システム
出張旅費システム(全学用) 本部における旅費計算事務システムを仕様調整し, 2007年11月 から全学展開を開始した.
寄附金領収証書・礼状発行システム 寄附金領収証書及び礼状を発行するシステム.
教務情報システム 本学学生の学籍,履修,成績を管理する教務系の基幹システム.
本部電子メールシステム 事務本部の連絡用メールサーバ.
一般公開用メールシステム オープンキャンパス等に一般公開するメールアドレス専用のメー ルサーバ.
ウィルス対策システム 6台のシマンテック・アンチウィルスサーバで事務本部棟のPC (約400台)を管理している.
FAQシステム ヘルプデスクへのPC等情報機器のトラブル等の問い合わせを 基に, FAQシステムを開発し,学内専用Webサイト上での検索 を可能にした.
な届け出や申告を行うことができ,届け出の認定等の結果を速やかに届け出た職員にフィードバックすることも可 能であり,より透明性が高められる.
UPDS HRの勤務時間及び出勤簿の管理を行う「就業管理システム」を2007年度に開発導入し,事務本部で試行
を進めているところである.このシステムは,打刻による出退勤時の記録や年次休暇等の申請,超過勤務の承認等を 行うことができ,勤務時間の管理が容易に行える.
なお,これらのシステムは全て電子事務局のノーツ/ドミノの認証を利用して機能させている.
本学では,法人化にあわせて(株)サイエンティア製人事・給与統合システムUPDSの運用を開始し,同システム の機能強化について先進的な役割を果たしてきており,本学が中心となって2005年度から取り組みを進め2006年 度に「UPDSユーザ連絡会」を結成した.この「UPDSユーザ連絡会」の充実を図り,全国的な連携を推進すると ともに国立大学法人等に共通するUPDSの機能の強化に努めている.
なお, UPDSを導入した機関は2008年3月現在で国立大学法人53機関,その他4機関に至っており, UPDSユー ザ連絡会の第1回を2006年5月に京都大学で,第2回を2007年2月にNTT幕張ビルで開催し, 2007年11月19日 には,コミュニティプラザ大阪コンポホールにおいて導入52機関,導入検討1機関(オブザーバー)及びベンダー が参加し200名近い規模で第3回目を開催し, (株)サイエンティアからの人事院勧告に伴うシステム対応の説明を 行うとともに各機関の要望などについて意見交換を行った.
KULASISの全学展開
役員会の下に担当理事,教育推進部共通教育推進課,情報環境部情報企画課,工学研究科教務課で構成するワーキ ンググループを設置し,工学研究科(工学部)をパイロット部局として事務入力画面(お知らせ),学生MyPage
(お知らせ),教員MyPage(担当授業・登録情報)を稼動させた.また,同機能の全学への展開に向けた作業を行っ ている.
情報リテラシー
業務システムグループは,業務システムの運用・維持管理とは別に,日常の事務の効率化,合理化を図る観点から, 一般職員の情報リテラシーの向上を図るための施策を実施している.
研修は,Microsoft Officeを効率的に業務に活用できることを目指して, 2006年度からOfficeの全てのアプリケー ション(Word, Excel, PowerPoint, Access)を学べる構成にし,プロのインストラクターと情報企画課の2名の補助 講師により,参加者全員が十分理解できるよう丁寧な指導を行うよう心がけている. 2007年度は, Office2007が普 及してきたので,これに対応するため研修項目に追加した.
パソコン研修は,受講者のアンケート結果からも「実務に役立つ」、「更に進んだ講習会を希望する」に約95%の 受講者から回答を得ている.また,自由意見としては「受講者人数が少なく部局で順番待ちの状態であるため,増員 してほしい」などの意見もあるので,次年度以降も継続して実施する予定である. 2007年度に開催したパソコン研 修は次の表1.12.2のとおりである.
FAQシステム
ヘルプデスクが対応した報告書をもとにして,パソコンの設定及びトラブル対応方法をWebで検索できる「FAQ システム」を構築するとともにデータの編集・整備を行った.
1.12.5 今後の業務改善の計画について
電子政府構築計画の一環として国が構築している統一した標準共済事務システムを導入し,安定稼動のための維 持管理を行う.
本部で運用中の旅費システムを改修し, 2007年10月から全学展開を実施した.この旅費システムの全学導入へ 向け引き続き支援を行っていく.
KULASISの全学展開については,教育推進部と共に開発したMyPage,お知らせの全学展開を行ったうえで,シ
ラバス,試験・成績・履修登録の各機能を開発し,順次全学展開を進める.
授業料免除事務システムについては,現行の汎用システムから2009年度に脱却するため,新システムを導入し, 新旧両システムの並行稼働を進める.