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情報システム管理センター

1.16.1 はじめに

平成18年度に発足した情報システム管理センターは2年が経過し,ソフトウェア関係ではライセンスの全学展 開,研究者グループへの支援を行い.啓発活動では,ポスターの掲示・配布,パンフレットの作成・配布,年1回 のセミナーの開催を行っている.さらに,事務系職員に向けてはソフトウェアライセンスの調査を行い,各部局 事務の実情を把握すると共にソフトウェアの適正管理を依頼した.また,平成19年度末には,ソフトウェアライ センスインベントリ収集サーバを導入し,収集データを外部委託業者ではなく,大学内で処理できる環境を構築 したので,平成20年度よりテスト運用を行う予定である.

今後は,教員・研究者についての調査をどの様に行うかを検討する段階にきている.

1.16.2 業務体制と委員会

研究教育を支えるソフトウェア環境の整備に向けた体制として,実際の活動窓口となる情報システム管理セン ター,業務を計画・推進するためのソフトウェアライセンス管理運用委員会を設置し,全学に対してソフトウェア を効果的・効率的に提供する体制を整えた.

1 業務について

ソフトウェアライセンス取得のための学内調整,事業者との交渉・契約を行うと共に,取得されたライセン スの統一的な管理体制の構築を行っている.さらに,ソフトウェアの適正な利用を促すための啓発活動とし て,著作権関係のセミナーの開催,ポスター・パンフレットの作成・配布を行っている.

2 情報システム管理センター

平成18年度の発足当初は,全員兼任,兼務であったが,兼務では十分な活動は出来ず平成19年度はソフト ウェアライセンスの調査,ソフトウェアの全学展開を充実するために,再配置定員(1年限定)が認められ,

職員は2人の専任体制となった.

18年度 19年度

センター長 寺嶋 廣次 兼任 寺嶋 廣次 兼任 員 田村 喜英 兼務 田村 喜英 専任 員 久冨 丈志 兼務 小椋 正道 専任

3 ソフトウェアライセンス管理運用委員会

情報システム管理センターが発足すると同時に,同センターの業務を計画・推進するため情報環境機構運営 委員会の下に,学術情報メディアセンター,情報環境部,情報システム管理センターの教職員から成るソフ トウェアライセンス管理運用委員会を発足させた.

1.16.3 ソフトウェアライセンスの取得

ソフトウェアライセンス契約期間についてはメーカにより異なるが,現在はメーカにより1年契約と2年契約 の2種類の契約を行っており,随時更新すると共に新たな契約を締結した.研究者グループについても,引き続 き全学ライセンスの取得を援助した.

1 契約しているソフトウェア

以下のメーカとソフトウェアライセンス契約を締結もしくは更新し,大学生協に業務委託を行っている.

i. マイクロソフト

平成18年8月より,学部単位のライセンス契約を全学ライセンス契約に拡大することにより,1ライ センス当たり平均1,000円の価格低下を行えた.平成19年12月に契約更新を行った.また,平成19 年度にはコンプライアンスが確保できる全学包括ライセンスの検討を行ったが,現在使用中のソフト

ウェア資産の問題(二重投資),全学的な資金の問題(学生を含めた約3万人,毎年の継続的な出費)

等により,実現に至らなかった.

ii. アドビシステムズ

平成18年度より,CLP(Contractual License Program)を契約し,校費で購入する場合においては,安 価な価格で購入できるようになった.また,平成19年11月には新たに創設された学生向けCLP契約 を締結し,学生の個人購入に際しても安価な価格で購入できるようになった(学生向けCLPは,同一 バージョンを使用している限り,卒業後も継続使用できる特典が付与されている).同じく,平成19 年12月にCLP契約を更新した.

iii. シマンテック

平成19年2月に,現時点での利用ライセンス数を基にしたボリュームライセンス契約(18,000ライセ ンス)を行ったが,平成20年2月の契約においては需要の関係から12,000ライセンスでの契約を行っ た.このライセンスは,従来10ライセンス以上での取り扱いであったが,1ライセンスからの取り扱 いも可能となった.

iv. ジャストシステム

平成18年11月に新たな形態の契約(JL-Education Master[大学版]契約)により,より安価なライセン スを購入できるようになり,引き続き契約更新を行っている.

2 グループ対象ソフトウェア

研究室や教室という単位でグループを構成していただき,そのグループ連合に対して全学ライセンスを取得 できる支援を行っている.

i. ChemDrawUltraユーザグループ

平成19年3月にサイストア・ジャパン社製ChemDrawUltraの大規模サイトライセンス契約を締結(参 加:4研究科,1研究所,800人),平成20年3月に契約更新を行った.契約更新時の参加者数により 1ライセンスの価格が決定され,各研究科,研究所毎に利用者数に応じた請求が行われる.年度途中か らの利用者については,研究者グループとの協議の結果,当該年度は無償で使用できるが,次年度より 請求が行われるシステムとした.このシステムは,参加者が多くなるほど1人当たりの負担額が少なく なるようになっている.

ii. 大学院経済学研究科

平成19年3月にQUANTITATIVE MICRO SOFTWARE社製EViewsのアカデミックサイトライセンス 契約を締結,経費は経済学研究科が負担するが全学利用を認められている.

iii. 学術情報メディアセンター

教育用コンピュータシステムのPC端末(OSL,サテライト)に搭載するエス・ピー・エス・エス 社の SPSSのサイトライセンス契約・マルチライセンス契約を締結.

◯ 3 評価

ソフトウェアのライセンスについては,部局に限定されていたものを全学に展開(平成18年度).値上げを 協議により回避し,新たな契約体系を協議することでより安価なライセンスの提供(平成18年度).学生向 けにも安価なライセンスの提供(平成19年度).特定のソフトウェアについてはグループを構成すること によりメーカーとの交渉を有利に行う(平成18年度)等,本学構成員に対して費用負担を軽減したことは,

高く評価できる.しかしながら,平成19年度にマイクロソフト社のライセンスの関して,コンプライアン スが確保できる全学包括ライセンスの検討を行ったが,現在使用中のソフトウェア資産の問題,全学的な資 金の問題(学生を含めた約3万人)等により,実現できなかったことは,今後の検討課題となった.

4 今後の方針

i. 不特定多数の教職員を対象とした全学展開が困難な教育・研究関連のソフトウェアについては,当該の ソフトウェア(例えば,LabVIEW,GIS)について研究者若しくは研究者のグループからの相談があれ ば,当該ソフトウェアメーカとソフトウェアライセンスについ積極的な交渉等を行う.

ii. 校費・個人購入にかかわらず,幅広くソフトウェアライセンス契約を行い,ソフトウェアの充実を図り,

高度で安心なソフトウェア環境の構築を目指す.

iii. ライセンス契約の形態により,ライセンスサーバを構築するのが有効な場合があるので,ライセンス サーバの構築を検討する.

1.16.4 ソフトウェア著作権に関する啓発活動

啓発活動として,セミナーの開催,ポスターの掲示,パンフレットの作成・配布を行った.

1 セミナーの開催

平成18年度に引き続き,セミナーを開催した.

i. 教育著作権セミナー

日 時:平成19年9月4日(火)

場 所:学術情報メディアセンター南館 地下講義室 演 題:—教育関係者が知っておきたい著作権—

講 師:メディア教育開発センター 尾崎 史郎 教授 参加者数:120名

2 平成18年度のポスター配布(A3版),チラシの配布(A4版)に引き続き,平成19年度はパンフレット(A3 版見開き)を作成し,教育用コンピュータID講習会時及び新採用職員に配布し(6000枚),ソフトウェア の適正な使用を啓発した.

図1.16.1:パンフレットの中身

◯ 3 評価

啓発活動として,各部局へポスター,チラシの配布(平成18年度)に続き,新入生及び新採用教職員にパ ンフレットの配布を行った(平成19年度).セミナーについては,教育関係者を対象とした「教育著作権セ

ミナー」をメディア教育開催し,京大だけではなく,全国から120名の参加があり,2年目としては高い評 価ができる.平成18年とは対象者が異なったが,両年とも感心が高く予定数(100名)を大幅に超える参加 者数で,著作権啓発活動としては高い評価ができる.

4 今後の方針

i. 平成20年度も,引き続きメディア教育開発センター(NIME)と共催で,教育著作権セミナーを開催 する予定である.平成20年度末にはメディア教育開発センター(NIME)が組織の見直しにより放送 大学学園の一部門となるので,平成21年度以降については新たな対応策を考える.

ii. 教育用コンピュータID講習会時及び新規採用職員に配布する情報環境機構の冊子に情報システム管理 センター部分としてページを確保し,ソフトウェアライセンスの適正利用に関する啓発活動の一環と する.

1.16.5 ソフトウェアライセンスの調査

平成18年度は,事務系職員が使用するパソコンに対してソフトウェアライセンスの実態調査を行った.平成19 年度は,今後,継続的にソフトウェアライセンスの調査を行うことを考慮し,全学に対してパソコン(サーバを 含む)所有(レンタルを含む)実態調査を行った.

また,平成19年度末に,ソフトウェア管理用サーバを購入し,学内で調査を完結できる環境を構築したので,

平成20年度には事務用パソコンのソフトウェア調査を行う予定である.

1 ソフトウェアライセンスインベントリ収集サーバ

平成18年度は,事務系職員に対するソフトウェアライセンスの実態調査を行ったが,外部業者のサーバを 用いての情報の収集・集計(ASP)であり,個人情報等の問題もあるので学内にサーバを設置することとし,

サーバ及びソフトウェアの調達を行った.このシステムは現在調整中であり,情報環境部でのテストを行っ た後,平成20年度に事務系職員が使用するパソコンに対して再度調査を行う予定である.

i. ハードウェア

富士通PRIMERGY TX200 S3 Windows Server 2003 R2アレイタイプ×2一式 ii. ソフトウェア

マイクロソフトSQL Server Standard Edition 2005 Win32(J) 1プロセッサライセンスAcademic Open Business

マイクロソフトSQL Server Standard Edition 2005 Win32(J) DiskKit 内田洋行ASSETBASE PCSCAN for Education(マルチOS対応モデル)

2 パソコン所有実態調査

全学に対してパソコン所有実態調査を行い,28,000台強のパソコン・サーバの所有が確認できた.平成18 年度の実態調査は,事務系のWindowsパソコンのみで2200台強の使用数が確認できた.さらに,全学的な 調査を行う場合は,十分な全学的な調査体制が必要であると,考える.

調査期間:平成19年8月9日 〜 平成19年8月31日 調査結果:

Windows Macintosh UNIX 他 計 購入(サーバを含む) 18,421 3,512 4,274 212 26,419 レンタル(サーバを含む) 2,132 21 149 4 2,306

計 20,553 3,533 4,423 216 28,725

3 教員におけるパソコンソフトウェア管理に関する意識調査

教員所有のパソコンの利用について19の研究室・研究科・研究所・センターを対象に面接調査を行い,教 員のソフトウェア管理及び調査に対して意見を収集した.各調査対象の方々はパソコンソフト管理に関して