• 検索結果がありません。

提案回路の測定環境

Multiplexor SOUT

SEL 2 SEL 1

A.9 提案回路の測定環境

電子機器のEMCに対して多くの規格(VCCI, EN, VDE等)があるが,一般にCISPR(国際無線障害特別委員会) 勧告に対応している[33, 34, 35]. しかしながらここで測定する被測定物(EUT)は電源回路単体であり,そのEMCに

対してCISPR勧告に該当する項目がない(CISPR勧告は“電子機器システム”に対して規定している.)

A.9.1 電波暗室での測定環境

そこで,今回のスイッチング電源のEMI測定条件をCISPR勧告の主旨に沿った形で表A.2のように定義した. ス イッチング電源のEMI測定は後述する電波暗室の中で図A.28,図A.29の構成で行った. CISPRの測定環境の規定

に従い,被測定物(EUT)は40cmの高さで疑似電源回路網との距離を80cmとした.また他の測定環境条件(電波暗

室のシールド性能と電源フィルタ性能)を表A.3に示す. 図A.28,図A.29はそれぞれPRM(ノイズスペクトラム拡 散)なしのスイッチング電源の1次側でのコモンモード・ノイズ(図A.4),ディファレンシャルモード・ノイズ(図 A.5)測定環境である.

表 A.2: スイッチング電源のEMI測定条件

項目 定義

被測定物 情報処理装置

・PRM方式はデジタル変調方式  のため情報処理装置と分類した.

規格条件 CISPR Pub.22 (VCCIクラスB)

・検波方式:準尖頭値及び平均値

・帯域:150kHz30MHzに準拠

・低減効果を測定するのでクラス  に関して通過判定は行わない.

測定種別 雑音端子電圧(伝導エミッション規格)

・雑音端子電圧はCISPR,VCCIで定義  されている電源線雑音端子電圧とする.

表A.3: 電波暗室での測定環境条件

項 目 仕 様

シールド性能 MIL STD-285準拠による.

磁界 10kHz150kHz:60dB以上減衰

150kHz30MHz:80dB以上減衰 電界 150kHz30MHz:100dB以上減衰

平面波 30MHz4GHz:100dB以上減衰

電源フィルター 10kHz14kHz: 60dB以上減衰 性能 14kHz10GHz: 100dB以上減衰

Wood Table

50Ω Regulated

DC Power supply

EMI Receiver Distance

80cm

Hight40cm

HP 8546A 疑似電源回路網

共立電子工業株式会社 KNW-242c スイッチング電源

Parastic Capacitance ノード A

ノード B 5Ω 1kΩ

10Ω

4µF 8µF 0.25µF 250µH 50µH

図A.28: コモンモード・ノイズ測定環境.

Wood Table

50Ω Regulated

DC Power supply

EMI Receiver Distance

1kΩ 80cm 5Ω 10Ω

4µF 8µF 0.25µF 50µH 250µH

Hight 40cm

Single end Ground plane

HP 8546A スイッチング電源 疑似電源回路網

共立電子工業株式会社 KNW-242c ノード C

図A.29: ディファレンシャルモード・ノイズ測定環境.

A.9.2 測定検波値

各ノイズでの測定環境上1で抽出された電圧はEMIレシーバーへ送られ,各検波値として測定される.測定される 検波値は『Peak(ピーク)検波値』『Quasi Peak(準ピーク)検波値』『Average(平均値)検波値』である.それ ぞれの検波値はそれぞれ特有の特徴を持つ.次に示すのはそれぞれの検波値の特徴である.Peak検波値はパワースペ クトラムの最大値を表す.QP検波値は聴感特性で経験的に決められた特性曲線から時定数の小さいローパスを通した 検波値でPeak検波値のトップが潰れたようなパワースペクトラムを表す.最後にAverage検波値はパワースペクト ラムの平均値である.注意すべき点は規格上,Peak検波値は特に規制されていない点である.理由としては下図にある 通り,ある周波数スペクトラムに対して時間的に連続に発生する場合にそのスペクトラムは問題とされる(影響が見 えてくる)からである.

Peak Quasi - Peak

Average

Noise LEVEL [ dBµV ]

timing ( High frequency ) time

図A.30: ノイズが時間的に連続している場合

Noise LEVEL [ dBµV ]

timing ( Low frequency ) time

Peak

Quasi - Peak Average

図 A.31: ノイズが時間的に連続しない場合

最後に,測定評価環境全体像を示す. また実測データは300ページ以上と膨大なのでここでは割愛し,提案手法の特 徴を述べてまとめとする. 実測データの詳細は参考文献[32]の学士論文を参照されたい.

Wood Table

Parasitic Capacitance 50Ω

EMI Receiver Distance

80cm

Hight 40cm

Single end

スイッチング電源

Delay clk

Reset CLK

D Q S

D Q R

D Q R

D Q R D Q

R

Multiplexor

DQ DQ DQ DQ DQ DQ

In 0 In 1 In 29 In 30 In 31 SOUT MUX

Mode

PRM 制御回路

Sel 0 Sel 1 Sel 2 Sel 3 Sel 4

疑似電源回路網

共立電子工業株式会社 KNW-242c

Regulated DC Power supply

Pulse Generator

Pulse Generator

HP 8546A 1kΩ

5Ω 10Ω

4µF 8µF 0.25µF 50µH 250µH

図A.32: 最終評価環境全体像